622:名無しさん:2023/12/17(日) 12:24:26 ID:Q2EwAsxE
サクラノ刻
ジャンル:AVG
ブランド:枕
原画:いぬきら/籠目/基4
シナリオ:すかぢ
発売日:2023/02/24
価格:初回限定盤 14,080円/通常版 10,780円
■ストーリー
天才と才人と凡人。弱き神と強き神。
幸福の先のさらに先の物語。
それこそが、桜の物語の第二幕。
神に選ばれた天才と、神に見放された才人、神に抗う凡人。
美に宿るカリスとは何か? なぜその果実は選ばれた者にしか与えられないのか?
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」
因果交流の光が結ばれた世界。
芸術家は美によって、その問いに答える事が出来るのだろうか?
登場キャラクター
サクラノ刻における主人公。
弓張学園卒業後、国立の芸術大学に進み、弓張学園の非常勤講師として勤めていた。
波瀾万丈の人生を経て、
夏目家に入る。
夏目家の長女にあたり、
圭のみならず直哉にとっても姉の様な存在。る。
本間礼次郎の娘であり、中村麗華の娘でもある。
麗華にそっくりな外見と、
礼次郎に似た恐ろしい瞳を持ち、鳥谷紗希をして「恐ろしい娘だ」と言わしめる。
キマイラのオーナー兼マスター。
世界中を旅しており、コーヒー輸入のコンサルタントをしていたが、帰国してキマイラのマスターとなった。
弓張学園の支配者である
中村章一の妹。
雑誌アートスクールの編集者。
『櫻達の色彩の足跡』の特集で昇進しデスクとなった。
弓張学園クーデターを成功させ、中村家を弓張学園から追放する。
その他、ありとあらゆる奸計を巡らせて、弓張学園を支配下においているが
その地位は多重オーナー制という脆い橋の上に成り立っている。
問題点
本作の問題点は全体の構成にある。
グランドルートはあってもメインルートが無い。
このゲームは「前作サクラノ詩のその後の草薙直哉を中心に語られる物語」の筈だが、前作最終章で初登場したヒロインを軒並みルート無しとしている。
その上、本作初登場の本間心鈴と前作最終章ヒロインとなる夏目藍、
前作すかぢ氏以外がシナリオ担当となる鳥谷真琴のみ攻略可能な構成となっており、
他のすかぢ氏担当となる前作メインヒロイン勢は前作最終章登場の有無にかかわらず攻略不可となる。
前作にて続編の作成を発表してから約8年、ヒロインスレイヤー新島夕氏が担当したヒロインルートをルートごと抹消する辺り察するものもある一方、
回答欄を空欄で出せば採点が0点になるのは当たり前で、減点要素を排除しても加点とはならない。
ルートを削除して鬱ルートを回避しても削除した分のルートを追加しなければ意味は無く、
結果としてこのゲームは8年かけたフルプライスの続編なのに前作各ヒロインに続かないという葛藤を抱えてⅠ~Ⅲ章をプレイすることになる。
ではグランドルートのⅤ章とそれに繋がるⅣ章はどうかというと、
Ⅳ章は前作でのライバルとなる夏目圭の幼少期に新規ヒロインとなる本間心鈴と夏目圭との師弟関係を追加した事で
無駄に長くなったシナリオを読まされる。
それに耐えてⅤ章に入れば、絵画対決で相手の絵画に上書して勝利とかいう攻略不可ヒロイン同士の不安要素溢れる対戦を通り、
決勝では主人公が幻覚作用付の絵の具で描いた絵を観客に見せて勝利というろくでもない結末が待っている。
8年かけたグランドルートの結果がこれでは前作最終章で唯美論等言ってたのは薬をキメることだったのかと問いたくもなる。
ここで終われば単に攻略ヒロインが少なくグランドルートが残念な凡百のクソゲーになるが、
本作が他のクソゲーと一線を画すのは次回作「サクラノ響」の制作が発表されている点にある。
発表から11年かけて完成品「サクラノ詩」を出して最終章に続編要素を追加し、
更に8年かけて未完成品を出す様な商売をしておいて、まだユーザーから金を取ろうとするその姿勢には尊敬の念すら覚える。
名作の続編は次回作への期待になるが、クソゲーの続編は単なる負債にしかならないということをせめて発売前には判断してほしい。
まとめ
CG、音楽からシステムに至るまで高い完成度の素材を使い、
シナリオから丁寧に減点要素を削った結果、
必要なものまで無くなった完成度の高い未完成品のクソゲー。
完成に必要な部分を次回作として販売するビジネスモデルが更なるクソゲー度を加点してくれる。