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  • 本当の敵

本当の敵

最終更新:2009年05月15日 22:04

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だれでも歓迎! 編集

本当の敵 ◆5xPP7aGpCE



―――くだらぬ


人外のナーガにとってルールで自らを縛った戦いなど愚かでしかない。
その彼がリングに上ったのは―――誇りの為。

”戦うなら正々堂々リングで決着をつけてやる!”

挑まれた勝負は拒まぬ、相手がくだらぬ縛りを望むならあえて乗る。
その愚かな拘りを真正面から打ち砕く。

対峙するウォーズマンを甘く見た訳ではない、一目見て相当な実力者と解した。
状況が解らぬ訳でもない、自身に嵌められた制限の枷と体力の消耗で今尚身体が重い。
だが―――

”気に入らぬ”

ナーガは誇りを持ってムーに仕え、悪の道を生きてきた。
リングに執着するこの男は殺す、その場所はリングこそが相応しい。

もう一人の死に損ないは手駒に任せる。
元よりさほど期待はせぬ、期待に応えられぬ時は打ち捨てるのみ。

忠義を尽くす訳でも無し、ずば抜けた実力や頭脳が有るでも無しの小僧に過ぎぬ。
見所が無ければ切り捨てた所で何ら痛手にはならん。


―――そして試合のコングが鳴り響く。


               ※       


ナーガの半身がリングを一瞬で薙ぎ払う。
さながらそれは大質量の鞭、衝撃がキャンバスを歪ませる。

上に跳べば待っていたのは必殺のアイビーム、だが標的は射線に無い。
ここはリング、独特の戦い方が有るフィールド。

ウォーズマンは後方に跳んでロープに身体全体を預けていた。
そして引き絞られた剛弓から漆黒の矢が放たれる。

「一気に決めるぜーーっ!! スクリュードライバーッ!!」

己の半身ベアークローは腕に無い、しかしロープの反動とドリルの様に回転する身体が突き刺されば爪の有無は関係ない。
今度は蛇の巨体が仇となる、ナーガは爪を持って迎撃する。

交差と同時に鱗が散る―――浅い。
着地したウォーズマンも背中に赤い傷が見えている、痛み分けだ。

「いい動きだ、だがこのナーガを初撃で仕留めようなどと甘いわ!」

両者は再び正対する。
互いに敵の実力の一端を知った、その上で次の攻め手を組み立てる。
―――同じ手は二度と通用しない。

ロープ外側ではスバルとキョンが出番を待つ。
両者共固唾を呑んで勝負の行方を注視する、闘気に当てられ武者震いに襲われる。

(これがウォーズマンさんの、ううん正義超人の実力。ナーガという蛇も強いけど負けてない!)
(畜生……目の前だとおっさんの実力って奴が肌で感じられるぜ。だが慌てるな”俺”、この相手ならチャンスはきっと来る筈だ)

スバルにとってはこれが初めて見る正義超人の戦い、キョンにとってもナーガと他者の戦いは初見。
二人が見る前で両者は再度動き出す。

「アイビーム!」

赤の光線がウォーズマンを狙う、しかし叫びで何が来るのか教えてしまっている。
ビームは虚空を穿つのみ、ウォーズマンが一瞬早く低空タックルに移行した。

だがそれはナーガの読み通り。
強力な尾の一撃が横からウォーズマンに襲い掛かる。

「残念だな、そいつは俺の読み通りだぜーーーっ!!」
「ぬ!?」

ガッチリと尾が掴まれた、100万パワーが蛇の巨体を投げ飛ばさんとする。
ジャイアントスイングだ。

「舐めるな! ドリルアタック!」

突如尾が回転しウォーズマンの腕が振り解かれた。
体勢が崩れたその隙を狙い蛇の胴が絡みつく。

「終わりだ、このまま絞め殺してやるわ!」

締め付けは全ての蛇が得意とする狩りの手法、ナーガも例外では無い!
だが完全に決まる前にウォーズマンは動いていた。

回転、スピン、螺旋、竜巻、渦。
それはウォーズマンが必殺技の為に身に付けている動き、蛇が締め付けを強めたと思うとギュルギュルと振り解いて脱出する。

さながらコルク抜き―――コークスクリュー!
初撃の出血が潤滑油となったのだ。そしてウォーズマンの体にはオイルも流れている、ただの血液とは違う。

摩擦を最小限に抑えウォーズマンは再びリングに降り立った。
どちらともなく攻め手が止まる、これ程とは思わなかった相手にお互い興味を抱く。
手負いの蛇と機械超人で暫しの会話が行われる。

「驚いたぞ、自らの血を使った脱出とはな。甘いと思ったが予想以上に骨の有る奴だ」
「ナーガと言ったな……貴様も強い、一気に決めるなどと暴言を吐いた事を謝ろう」

強者同士の礼儀というものだろうか、二人はお互いを並ならぬ相手と認め合う。
正義か悪か小難しい事は決着の後だ。これ程の敵、仲間や部下に任せるには荷が重く―――惜し過ぎる。

「スバル、悪いがお前の出番は当分来ないかもしれん。奴は簡単に引く相手では無い」
「お前も余計な手出しはするな、解ってるとは思うが……邪魔立てすれば殺す」

互いのパートナーは静かにその言葉を受け止めた。
スバルは出会って間もないだけにウォーズマンをよく知らない、しかし引けない何かがあるのは闘志溢れる背中で解る。
キョンは何もせずにいろとの言葉に安堵する、これで二人が共倒れしてくれればいいと強く願う。

言葉が切られる、再び空気が加熱し始める。
この先、交代や共闘はめったな事で起こらない。あるとすれば両雄の決着が付いた時。


―――或いは、試合の意義を根本から覆す”何か”が起こった場合のみ。




               ※       



スバル・ナカジマがリングを見つけて気付いた事、それは居るべき者の不在。
「守ってみせる」と誓った実況役の小動物、安否を気遣う彼女の思考はガイバーの奇襲によって打ち切られる。
そして試合が始まった、彼女も目の前の闘いに集中せざるを得なくなる。

『実況役』の不在。
運営側にとってその影響は?

不明、しかし役割を果たす者が必要だと判断されれば何らかの代替措置がとらねばならない。
正規の役は一匹のみ、なら次善の方法は?



―――光、あれ。



飛び出さんとする両雄とロープ外側の二人が突如として動きを停められる。
前兆など全く無しに両者は強烈な光で別たれていた。
遥か上空から照らす光はリングに小さなサークルを形成した。

敵対する者の間で視線が交わされる。
しかし誰の仕掛けでも無いとすぐに皆が理解した。

視線が一つに集まる中、垂直に輝く柱を何者かが地上に降りてくる。
実況の不在に対して運営が出した結論、これが答え。
それは、



―――代任者の派遣





   _________________             __   __
    |                            |        ,  ´    `´   `'' 、
    |                           .|       /  /      ヽヽ  \
    |     中トトロは来れない。      |       .'/ /         ヽ ヽ  ヽ
    |                       |     ノィ  ' /  / / ,     !  l ヽ ゙
    |                      .|      / f,' i  ││ |! 丶.   |  |  | |
    |    代役として私が実況する。   |    f  | l l  ,イ |ヽ!、.  ト、. |  |  ! |
    |                       |    |ハ ,!ゞV´f_::::}`    `'イ::_j`メ|/,.-、l!
    |_____________________|.      f ト, ! V;;ィj    V;ィリ '  ' !.ノゞ
               | |                 `Viヾ.!     '      j /| /
               | |                      !ハ !ゝ.    ´`    ..イ /
               | |                   \ルヽ .    ,.イノレ'
               | |                     ` rノ ` ´  |' -..
               | |                   / |‐-   -‐ヽ  \_ __
             r‐.|(\                    rィl´    |-- ― -- /     //ァ
             >、_)ト ヽ              イ ||.     |ニ ニニ ニ! __ // ハ
             >、_)|/   }           /  <~ ` 、 |    〆´ __ ゝ/  |
               ゝ、,)|    \          r'    |:::\  ゙ヽ.._/ ,.. :´ .:::::::::::|´   |





プラカードを片手に降り立ったのは天使でも悪魔でも無い、更に言えば人間でも無い。
彼女の名は長門有希、れっきとした主催者の一人。


―――そして憎悪の視線を浴びる者


先程とは違う意味で場の空気が変わってゆく。
予期せぬ者の出現に四人はそれぞれの反応を示す。
試合は、しばし止まる。




               ※       



「長門ーっ!! 中トトロ、中トトロは無事なのっ!!」

あたしはロープから身を乗り出して叫んでいた。
冷静にって思っても長門を見た瞬間にそんな気持ちは消し飛んでしまった。

もし、無事でないという答えが帰ってきたら―――
込み上げる怒りをロープを握り潰す事でなんとか堪えた。

『健康体、今は別のリングで仕事中』

原理は解らないけどプラカードの文字がテレビみたいに一瞬で変わる。
―――良かった。

嘘じゃないと思う、こいつは口数が少ないけど嘘で誤魔化す程小物っぽくもない。
中トトロは無事、あたしは少しだけ安心した。
でも―――はいそうですかと実況させる気なんてなれない!

『スバル、今の貴方ではまず……いえ絶対に彼女に勝てません』

リングに入り込んだあたしにレイジングハートが警告してくれる。
わかってる、でも黙って従うなんて絶対に嫌だ!



               ※       



「長門……!」

思わず声が出ちまった、けどそんな事どうでもいい。
あれは間違いなく長門だ、SOS団の仲間でハルヒを生き返らせてくれる俺の希望……

派手な登場は計算されたパフォーマンスって奴だろう、何か長門らしくない気もするが。
今の俺はこれっぽっちも怒りなんて沸き起こっちゃこなかった、逆にこんな場所に現れていいのかと長門が心配だった。

見ればおっさんもウォーズマンって男も戦うのを止めて突然現れた長門を警戒してやがる。
スバルって女が喚き散らすが何言ってんのかさっぱりだ、そして突然リングに飛び込んで長門に近付きやがった。

どうやらあの女と長門の間に何かあったらしい、慌てて俺もリングに入る。
そうするのが当然だろう?
長門の力は俺だって知ってる、だがここには三人も何をしでかすか解らない奴がいるんだぜ。

すると長門は高々とプラカードを掲げて俺達全員に見せつけた。
……何々、リングの使用には『実況者』が必要だから私が来たって?
おい! どう見てもそんな事やらせてくれそうな雰囲気じゃないぞ!

俺は背筋が寒くなった、この空気が解らないのかよ!?
長門の奴は涼しい顔したままリングの真ん中から動きやしない。
あいつが無表情なのはいつもの事とはいえ本当に大丈夫なのか?



               ※       



長門は自らがリングの主役となった事をまるで気付かぬ様に佇んでいた。
『続きを始めて』、プラカードを全員に見えるよう動かして試合の再開を促している。
だが、事態は彼女が降り立った目的とは正反対の方向に動き始めた。



”気に入らん”

ナーガの胸中には激しい怒りが燃え上がり始めていた。
その怒りは闘いに水を差されたからでは無い、ましてや実況などどうでも良い。
原因は―――この構図だ。

「興行主のお前が見てる前で俺達に踊れとな! 剣奴扱いも甚だしいわ!」

そう、これは縮図だ。
リングは逃げ場の無い島の、殺し合いを強要される舞台の縮図。
主催者の眼前で拉致された者同士が殺しあう、文字通りの彼らの為に行われるショウ。

先程までは主催者の視線など意識の外にあった、しかし無理に気付かされた。
リングはまさしく主催の掌だ。
その上で踊らされるこの屈辱、誇り高いナーガの逆鱗に触れぬ筈が無い。

ウォーズマンの方を見やれば彼も主催者の出現を強く怒ってるのか、全身から陽炎が立ち昇っていた。
一瞬目と目が合致した、それだけで思いが同じと解る。

”主催に抗う行為はペナルティの対象”
当然知っているが元より優勝の後は殺すつもりの相手、躊躇無くナーガは至近の相手に三本の爪を振り下ろした。


『戦う相手が違う』


瞬間プラカードの文字が切り替わる、だがナーガは蚊の羽ばたき程度にも力を緩めたりなどしない。
自らより遥か小柄な体躯を引き裂くべく大質量の爪が迫る、その威力は少女の肉体など薄布同然に引き裂ける。

”ぱぁん”

そのような音がした、いやそのような電気信号があらぬ方向に曲がった腕から脳に伝わった。
ナーガが捉える事の出来ない迅さで長門はプラカードで爪を弾いたのだ。

だが動いたのは蛇だけではなかった、漆黒の男もまた合わせる様に動いていた。
腕を振りぬいた長門は正面がガラ空きだ、その顔面に空気を切り裂いて拳が突入せんとする。

あと数センチ、刹那にも満たぬ時間で漆黒の弾丸が届く。
そして世界はスローモーションへと変わる。


0.02秒後―――ウォーズマンの拳が霧の中に突き入れた様に消えた。

0.05秒後―――慣性のまま肘までが長門の寸前で消えていた。

0.07秒後―――ウォーズマンの顔面に突然拳がめり込んだ。


予測しなかった攻撃をまともに受けてウォーズマンが海老反りになる。
そのまま重力の作用でゆっくりと後ろに倒れてゆく。

ナーガ、スバル、そしてキョン。
一人を除き彼等は何が起こったのかを間近で目撃した。

丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶
”空中から腕が飛び出した”


あと少しで長門の顔面、しかしそれを果たせずに腕は何も無い空間へと消えて同時に―――
ウォーズマンの真正面、何も無い空中に突如現れた腕が恐るべき相対速度で激突した。

倒れゆくウォーズマンの消えていた腕が虚空から引き抜いた様に現れる、そして空中の腕は下がる様に消えてゆく。
一撃をもたらしたのは黒い拳、あれは間違いなくウォーズマンの腕だった。

(空間と空間を繋げたの!? 魔方陣も何も見えなかったのに!!)

スバルは驚きながら倒れるウォーズマンを受け止めた。
あの時は見せなかったスキル、他にも隠している能力は間違いなく有る!

敵の強大さを実感する、だからといって負ける訳にはいかないとも考える。
蛇が、機械超人が、戦闘機人が、デバイスが体勢を整えんとする。
唯一人、長門を友人と信じる少年のみが動かなかった。

だが、誰よりも早く長門が動く。
団扇の様にプラカードを一閃する、それだけで全員が紙人形の様に吹き飛ばされる。

蛇の巨体も宙にあったデバイスの曹長も等しく場外に落下する。
苦痛の声が各地で上がった、長門はそれを平然としたまま聞いている。

そして指し示す、”戦え”と言葉を発するでもなく冷たい文字だけで。
恐るべき長門、恐るべき主催者の力。


それでも反抗する者の目は―――光を失っていなかった。



               ※       



「お、俺ごとかよ長門……」

あちこちが痛む体をなんとか起こす、思ったより大した怪我はしてなかった。
はは、長門の奴はやっぱり凄い。おっさんもあの女達も簡単に吹っ飛ばしちまいやがった。
でも俺まで巻き添えにする事は無いだろう? そう思って長門を見たらプラカードの文字が切り替わった。


『連帯責任』


おいおい、つまりあいつらが反抗する度に俺までとばっちりを食らわなきゃならないって事か!?
……って、冗談じゃない!
見ればおっさん達は起き上がって長門を睨んでるじゃないか、このままじゃ下手すると一緒にスープにされちまう!

俺はハルヒを生き返らせてもらうんだ!
その為には長門を傷付けさせる訳にはいかないし、俺がゲームオーバーになる訳にもいかないんだよ!

俺は誰よりも早くリングに飛び込んで長門に背を向け、庇うように両手を広げた。
そして他の奴らに向けて思い切り叫んだ、こんな無意味な事を止めろってな。

「おっさんもその男もみんなこれで解っただろ! 長門達にはどうやってもかないっこないんだ、逆らうだけ無駄なんだよ!」

全員が俺の事を見やがった、だがどう思われようが構いやしない。
俺が言ってる事は何ら間違っちゃいないんだからな。

「だから長門の言う通り俺達で殺し合うのが一番賢いやり方なんだよ! そうすれば全員が助かるんだ!」

俺は喋り続けた、考えていた皆が元に戻れる方法をぶちまける。
自信は前よりもっと高まった、長門はやっぱり何でも出来るって実感されられたんだからな。

「俺が優勝して皆を生き返らせてくれるよう長門に頼む、それで全員元通りになれる!」

俺は古泉みたいに口も上手くないし人望だってありゃしない、けど優勝したいって気持ちはきっと誰にも負けちゃいない。
だから俺は気持ちを込めて声の限りに言い聞かせる。

「あんた達も長門が凄いって解った筈だ! だから俺に優勝させてくれ、ここで黙って殺されてくれ!」


言った。
言っちまった。

勢いで余計な事まで喋っちまった、後悔しても今更取り消す事なんて不可能だ。
けど、優勝狙いって事はおっさんも女も知ってる事だ今更隠すような事じゃない。

さあ反応はどうだ? もう長門を歯向かう事を諦めてくれるのか?
起き上がったおっさん達の視線はもう長門に向けられていなかった、それはいい。

―――何汚いものを見るような目で見られてんだよ!?


代わりに全員が俺を見ていた。
それも怒りと哀れみが交じり合った目でだ。
道端のゴミや喧嘩した相手だってそんな目で見やしないぞ!

『最っ低ですぅー! それでリインが言うとおりにすると思ったら大間違いですぅ!』
「その考えは、絶対間違ってる! キョン君は……それに気付くべきだと思う、あたしが気付かせてあげる!」
「俺も二人の意見に賛成だ、正義超人は決して悪に屈しない。そして君の性根は叩き直す必要があると計算する」

変な小人も混じちゃいるが、偽善者の奴らが怒るのは物分りの悪い奴だから仕方ないと割り切ろう。
問題はおっさんだ、怒り心頭で俺の事を睨んでやがる。
あれは間違いなく本気だ、今すぐ俺を殺すつもりだってのは嫌でも解る。

「小僧! 貴様を生かしておいた事をこれ程恥ずかしく思った事はないわ!」

その怒声と迫力は俺のハートを竦ませるには充分過ぎた、どころかそれだけでショック死するレベルだった。
……はは、早まっちまったかな俺。

思わず後ろの長門に助けを求めちまう、振り向いた俺の目が長門のそれと合う。
虫のいい頼みと解っちゃいるがサービスの一つぐらい求めたっていいだろう?

ドスゥン!

突然リングがギシギシと震える、慌てて視線を戻した俺の真正面にナーガのおっさんが居た。
ジャンプしてリングに着地しやがったんだ、そんな事を思ってるとしっぽの一撃が俺と長門を横合いから襲った。

恐怖で立ちすくんだ俺は何も出来やしなかった、ただ一緒に居る長門が何とかしてくれる事を祈るだけだ。
……世の中そう都合良く行かないか、長門は突然身体を引いて結果俺一人だけがふっ飛ばされた。

無残にロープに絡まった俺におっさんが迫る、本気でヤバい。
こうなれば頼みはあの女だ、誰も死なせたくないってなら今にも死にそうな俺を助けてみろよ!
俺はガンガンする頭を動かして女を見た。


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