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寝癖

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寝癖 04/12/31

  一瞬で目が醒めてしまうような前衛的で斬新なる寝癖にどう対処するか。

  寝癖の付く事は腹立たしいが、長期的視点で考えて元気なことはよいことだと信じる。寝癖は基本的に風呂に入って頭を洗って乾かせばよいが、その時間がないと仮定する。頭だけ洗うにしても乾かす時間がやはり惜しいとする。温風器は髪と頭皮に悪影響を及ぼすと信じていることにする。

  となれば残るは僅かな水で強引に手櫛を通して撫ぜ付けるか、何らかの固定剤か柔軟剤で化学的に処理するしかない。化学的な処理は頭皮に対する危険が温風器よりも高いことを想像すると、少し濡らして整えるだけの方法をとるしかない。恒常的に髪色をオリーブ色に保つ為の化学処置が与える影響は考慮しないものとする。いや、だからこそ他の打撃を避けようと努力する。

  何故か中央分けが嫌いなのであって必ず六四に分けるのだが、左右どちらを六にするかは「前日までの分け目」「その日の気分」「寝癖の形」等の情報を統合して決めることになっている。同じ分け目を続けるとその形でよいのだと勝手に学習した髪の根元がへたばって直ぐに垂れ下がり、分け目に対する紫外線量が増えることを心配する。頻繁に分け目を移動させていると髪の根元は「次はどの方向だ?」と常に緊張しているから真っ直ぐそそり立ち、豊穣な印象を演出するとともに分け目に対する防光林として作用する。

  毛穴を塞ぐことが最大の恐怖であるからリンスを使わない結果、髪の毛は顕微鏡で見るとささくれ立っていることだろう。しかし髪より毛根を大切にする必要があるのだから、成長などしない髪の毛自体を労わる必要などない。その代わりに寝癖が少々頑固であるだけだ。

  髪を固着するような薬剤は使わないし鬘でもないから如何なる風にも平気であるが、度を越えた強風は時として寝癖と同じ症状を発する。寝癖の場合は起きてから鏡を見て知ることが可能だが、出先で風に煽られて怒髪状態になっていることに気付くのは難しい。用件を済ませて「ではトイレを」の直後に知るのは遅過ぎる。今これを必死に直して戻ったら、「先程までは乱れた髪で会話していたのか。失礼なやつだ」と悟られるのであり、だからそのまま戻って「こういう髪型なのだから文句は言わせない」の雰囲気を残して逃げる羽目になる。
 
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