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ブラシーボ効果
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ブラシーボ効果 03/05/13
まったく治癒能力のない物質を「薬だ!」と信じ込ませて病人に投与すると、偽薬にも関わらず、35%の効果があったという信じるべきかどうかよくわからない文章を見た。
では、いってみよう。
例えばここに100人の肺癌患者がいる。彼等は何故か煙草の存在を知らない。車の煤煙か何かで肺癌になったことにする。そこで煙草を「肺癌の薬ですだよ」と偽って与える。ブラシーボ効果により35人は治ることになる。
肝臓を痛めている人に「これは薬」と言って酒を投与する。
肥満の人に「これは薬」と言ってグラニュー糖を投与する。
下痢している人に「これは薬」と腐った暖かい牛乳を投与する。
痔の人に「これは薬」と唐辛子を投与する。
上はブラシーボ効果により、35人が症状が軽くなり、65人が悪化するだろう。
統計というものをを信用出来ない証拠をお目にかける。
悪化した65人に改めて薬と偽って煙草や酒、腐った牛乳、唐辛子を投与する。薬と信じ込んでいることが前提だが、65人の35%、18.57人が良くなる筈だ。これを永遠に繰り返せばブラシーボ効果でいかなる病気も治すことが出来る。直せなければ死んでしまうが、普通に治療しても死ぬときは死ぬ。どうせ人間いつかは死ぬ。
こうして宗教が栄える。
「私はこれで癌が治ったの」とキーホルダーを見せられたとき、わけがわからなかった。そのキーホルダーに毎日癌が治りますようにと祈っていたという。その昔の恋人はお見舞いに来たんですか、と尋ねると「死んだのよ」だからそのキーホルダーは彼の魂を感じることが出来、いつも見守ってくれていて癌でさえも治してくれたのだという。どう考えてもさっきの計算同様おかしいのだが、そう信じているならそれで幸せなのだろう。二十歳の美しい女性の二人分の年と体重を持つであろうそのおばさんがキーホルダーをうっとり眺めるのは少々気味が悪いが本人が満足しているなら何も言うことはない。
それでも一応尋ねてみた。「癌はどこに?」「子宮だったの」想像してしまうと負けだ。すみやかに話題を変える。ガラスか水晶か知らないが涙形にカットされた透明の詰めた小指のようなものを指して「そのキーホルダーはどこで」「☆☆☆☆様に頂いた物なの」出た宗教。「一番大切な人の魂がこもるキーホルダーなの」さあ逃げようか。
「風邪引いてるの?」から始まった会話がたどり着くのは結局ここかいな。
母方の祖父と祖母を癌でなくし、母も二度めの手術でリンパまで取った。癌に対してそれなりに知識を増やしてはいるが、心の弱みにつけこんでたぶらかし、まやかしめいた呪術を施したり、怪しげな薬を売り捌いたりする商売は許せない。許せないがそれほど儲かるものならやってみたくもある。
「病は気から、気は病から」まずは風邪を治そう。ウィスキィを薬だと心の底から信じるぞ。
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