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honeydew
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honeydew 04/12/29
「398円」とともに「甘みを抑えたメキシコのメロン」と手書きの広告があり、それだけならば通り過ぎるところを、そのメロンと称す?髟ィ体の大きさに興味が湧いた。
その「honeydewハネデュー」なるメロンは通常の西瓜と同じ大きさであった。隣に並んでいる季節外れの小玉西瓜は898円であり、西瓜?ニメロンの価格については考えるまでもないのに、また大きさの観点からも値段が矛盾しているのであって、どう考えても安過ぎる。何らかの?ゥがあるに違いない。
まず怪しいのが、POP広告には「ハネデューメロン」とあるのにブランド表示のシールには「ハネーデューメロン」であり、店が付けた?l段表示のシールには「ハネジューメロン」とあることだ。日本のものでないならば表記が混乱しているのは仕方のないことではある。それに?オても異常と思えるほどに安いのであり、これはメロンを名乗りつつも中身は単なる西瓜なのではないかと推測し、その予想を実証する為に買?チてみた。
抱えてみればずしりと思い。やや楕円形ながらも表面は乳白色だから網のないメロンと見えなくもない。ただ大き過ぎるだけだ。胴回りを測ってみると約50センチある。しばし眺めていたが、圧倒的な存在感が妙に腹立たしいので包丁を真っ直ぐ突き立ててみると殆ど抵抗がない。するすると切れてゆくので益々西瓜であろうと確信しながら二つに割ると、驚いたことにメロンであった。中央は空洞で種が繋がったまま垂れ下がっている。色は皮二ミリほどが白くて次に透き通った感じの黄緑、そして段々白くなってゆき種に届く。想像して欲しい。西瓜の大きさで、割ってみれば中身は確かにメロンなのだ。
それでは味に支障があるから安いのだなと考えるのは自然なことだと思う。三日月形には切らず、スプーンを用意して種をこそげた。我々の知るメロンの種とは、白く薄いながら喰べると確かに歯応えがあっていらいらするものだ。しかしこいつの種は違った。印象としては「柿の種」「いやピーナッツ」「色の薄い柿の種」「いや色の濃いピーナッツ」「膨らみきれなかった小さい柿の種」「いや細長いピーナッツ」「柿の種とピーナッツを足して二で割るとしか言いようがない」種を全て落とすとソフトボール程度の中空になっていることが判明した。直径を計ってみると約20センチで、果肉部分の厚みは皮から4〜5センチ程度だ。
その安さの秘密が隠されているであろう味を確認する時がきた。覚悟を決めてまず中心部分から一口喰べてみると何故か美味い。通常メロンとは皮に近付き過ぎると苦いもので、これは薄黄緑の部分が苦いならば値段相応である、と考えて喰べると爽やかな甘みを感じる。どこまで喰えるだろうかとおそるおそる削りつつ喰べてみたが皮の二ミリぎりぎりまで甘い。念の為に皮を齧ってみたが、調子に乗るべきではないことを確認した。
こんなに美味くてあんなに安い筈はないと考えつつ、もくもくと喰べ続けていたがやはり大き過ぎた故なのか突然飽きた。これはメロンなのだとの自己暗示は効かず、種を割った中にある白い種を喰べ始める始末であった。
気を取り直し再び口にしていると、どうも覚えのある味に思えてきた。これはもしかすると角切りにされたメロンとして普段喰べている奴じゃないのか?考えてみれば普通のメロンは白い部分だけが甘く喰える部分であって薄黄緑部分は酸いか苦い筈だ。我々が普段さして疑問も抱かずに喰う角切りにされた薄黄緑色のメロンは、実はこいつじゃないのか?
「honeydew」の意味は「蜂蜜の雫」といったところで、羽重と当字するらしく、かなり有名な品種であるようだ。更に調べてみると、フランスからアメリカに入り、現在は主にアメリカ・メキシコから輸入しているらしい。
わざわざ輸入している以上日本の風土に適さないことは想像出来るのだが、ともかく数百もしかすると千粒あるかに見える種を水で洗い、沈んだ二・三百粒だけを選んだ。播いてみるかと思ったが、冬に生る為にはどの季節に播けばよいのか見当がつかない。
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