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ID:7q0ZVUY80様より
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「フヒヒ、大金何に使うかなぁ。」
大金を懐に、意気揚々と歩いているのはマロユキア大陸の主要街道。
ルネーニから商業都市バロシアへと続く道だった。
なぜそんなところを歩いているかと言うと、バロシアから南に下ったところにある、サメジマという小さな街がある。
ここに隠居した勇者が居るという噂を聞いたのだ。
「隠居した勇者に会ったら魔王討伐まで一直線だよな。常識的に考えて。それまでに遊んでおかねば。」
貧乏人に大金を持たせてもろくな事にならない、という見本である。
「バロシアとか言うとこに行けばどんな店でもあるらしいからな。バニーちゃんとか・・・ふひひひ」
独り言をぶつぶつと呟き、にやにやとする舞人は有体にいって不気味である。
「お?うっすらと見えるアレがバロシアじゃね?」
遠くにうっすらと街の姿が見えてきた。後1、2時間も歩けば着けそうだ。
ルニーネからバロシアへは、歩くと5日はかかる。
舞人は転移魔法で9割程ショートカットしているのであった。
「よーし、パパ張り切っちゃうぞー。」
あーんなことやこーんなことを目指し、突っ走ろうとしたその時だった。


「ガノタダ、いっきま~す。」
すんごい勢いで風を切り、何かものすんごいのが飛び出してきた。
がしょーんと舞人の目の前に降り立ち、ポーズを決める。
「誰が読んだか街道の白い悪魔。斧を片手に飛び回、今日も今日とて獲物を刈る。俺の強さは……泣けるで」
その白い悪魔とやらは満足そうに目を光らせた。
何とも奇妙な偉丈夫、いや、異常夫とでも言うべき物体だった。
角の突いた鉄仮面が顔をすっぽりと覆っている。
手にはどでかい斧を持ち、体はパンツと肩周りを覆うプロテクターのみというほぼ裸体の出で立ちである。
「キメェwwww流石の俺でも引くわwww」
言葉と裏腹に、舞人は笑い転げる。
「ちっちっち。見た目で判断しちゃいけねー・・・なっ!」
めぎょっ
なっ!の言葉と共に繰り出された斧は、傍にあったぶっとい木にめり込む。
「うはwwwめり込んでやんのwwwwバカスwww」
笑う舞人を尻目に、ガノタダは力を込める。
「ぬぅっん!」
「ちょっ、なんじゃそりゃあああああ」

なんと、変態さんは、木にめり込んだ状態から、力技で木を切り倒したのだ。
きゅぴーんと目を光らすガノタダ。
獲物を前に舌なめずりをしているようだった。
「コレは・・・・やヴぁい。」
相手が唯の変態ではない事に気付く。が、気付くのが遅すぎた。
「良い天気なもんで散歩してみれば、美味しそうな鴨が一匹。俺ってばついてるぅ♪」
筋骨隆々な体をくねくねとくねらせる様は、精神的に来るものがあった。
「色々な意味で死ねる・・・。ここは逃げるがかchぶべらっ」
逃げ出そうと背を向けた瞬間、襟首を掴まれていた。
5メートルはあったはずが、一瞬にして舞人の後ろに立っている。
ありえない事態に、舞人は混乱するしかなかった。
「え?あれ?」

「おばぁかさん。俺様から逃げ出そうとは・・・無駄無駄無駄!」
ガノタダは舞人を軽々と放り投げ、放物線を描く舞人に向かって
「オラオラオラオラオラマラオラオラオラ」
ぼっこぼこ
拳を叩き付けた。
「ぶべら」
一瞬でボロ雑巾になる舞人。
初エンカウントにしてゲームオーバーの危機である。
「おー、坊主。金出せや。」

出せやと言うそばからガノタダは舞人の体をまさぐる。
「こ・・・これは!ウホッ、いい金塊」
ルネから貰った金塊を探り当てると、舞人を投げ捨てた。
どさっ
「ま、運が良けりゃ死なねーだろ。俺と会った時点で運がなかったがな。」
「あ・・・・がっ・・・」
指一本動かす事も出来ず、声を上げる事ですらままならない。
「あばよっ!・・・ボクにはまだ帰れる所があるんだ!」
ガノタダはふざけた捨て台詞を残し、あっという間に走り去っていった。
遠ざかる背中を見つめながら、舞人の意識は闇に飲まれていった。 @wikiへ

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最終更新:2007年12月09日 22:03