居住まいを正す
ルネに、つられて緊張する
舞人。
「こちらをご覧ください」
ルネはそういうと、どこに隠して持っていたのやら1冊の古い書物を取り出した。
「これは?」
「我が王国が保管している勇者にのみ伝えられる魔法を記した呪文書です」
「……勇者にのみ伝えられる魔法が、なんで一介の王国なんぞに保管されてるんだ?」
「一介のだなんて失礼な。この国は大陸でも最大級の……」
「わーったわーった、ルネーニの魔法力は世界一ィィィ!なんだろ?」
「……世界一とまでは言いません。自慢じみて聞こえますから。屈指の、といってください」
「かわんねーだろ……」
ともかく、その呪文書とやらを舞人に見せてくれるというらしい。
「俺、こういう本は苦手なんだよな。ラノベなら好きなんだけど……」
大体が、この本はフォスタリアとやらの文字で書かれてるんじゃないか?
読めないじゃん、と思いながら舞人は呪文書を開いてみた。
「……は? なんだこれ……日本語で書いてある……?」
なぜ異世界に日本語があるんだ。
まさかこれは壮大なドッキリだったのか?
さっきの魔法もCGとかそういうやつ?
それとも何か、ルネと会話できているという時点で、知らず知らずのうちにこの世界の言葉をマスターして、
文字も日本語として読めるようになったのか?
そういう魔法があるのか?
舞人は頭の中でキリンさんやマドンナさんがラインダンスを踊っているようなパニック状態へと陥った。
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最終更新:2007年05月04日 14:45