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側近たちも固唾を呑んで密偵の言葉に耳を傾ける。
「支配下にある南国都市トコナにて、幹部連を引き連れ――」
「…・・・引きつれ?」
「骨休みのバカンスを楽しんでいます」
どどどどっ!!
緊張の面持ちで密偵の言葉を聴いていた側近たちが、盛大にスっ転ぶ。
「陛下、大丈夫ですか?」
「え、ええ……大丈夫です」
あくまでクールに振舞う密偵の手を借り、玉座から転げ落ちたルネは額に汗を浮かべて居住まいを正す。
「どうやら、結界打破の策が浮かばず、溜まった鬱憤を晴らしているようです」
「そ、そうですか……」
どこまでもクールな密偵に、笑っていいやら呆れていいやら安堵していいやらわからないといった表情のルネ。
「で、ですがこれは好機です。魔王軍がこの国に注意を向けていない今こそ、あれを行う絶好の機会です」
ざわ…ざわ……と、ルネの言葉に反応して謁見の間がざわめいた。
「急いで準備をします。勇者を――異世界から勇者を召喚します」
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最終更新:2007年05月04日 14:40