忘れないわ。
大好きだったあなたのこと。
握り合った手の暖かさ。涙をこらえて二人で暗い廊下を歩いた夜。
今までにいちばんの勇気を搾り出して、一緒にした冒険を。
大好きだったあなたのこと。
握り合った手の暖かさ。涙をこらえて二人で暗い廊下を歩いた夜。
今までにいちばんの勇気を搾り出して、一緒にした冒険を。
忘れない。
わたしを庇うように、小さな体でお化けの前に立ちふさがってくれたよね。
お化けを倒した後、金色に輝く宝石を手にして浮かべた、誇らしげな表情。
どちらからともなく、微笑み合った、レヌール城でのあの夜明け。
わたしを庇うように、小さな体でお化けの前に立ちふさがってくれたよね。
お化けを倒した後、金色に輝く宝石を手にして浮かべた、誇らしげな表情。
どちらからともなく、微笑み合った、レヌール城でのあの夜明け。
…忘れない……
ぜんぶぜんぶ、覚えているわ。
くじけそうになるたびに、悲しくてつらくて、もう歩けないと思うたびに、
優しい思い出はわたしに勇気を与えてくれた。
再び立ち上がって歩き出す、ちからをくれた。
ぜんぶぜんぶ、覚えているわ。
くじけそうになるたびに、悲しくてつらくて、もう歩けないと思うたびに、
優しい思い出はわたしに勇気を与えてくれた。
再び立ち上がって歩き出す、ちからをくれた。
そして、いま。
幼かった少年は、精悍な瞳の青年になり、
わたしの手をとって、ゆっくりと教会へと導いてくれる。
わたしの手をとって、ゆっくりと教会へと導いてくれる。
今日のこの日も、重ねてきたあなたとの思い出の、忘れられないひとかけらになるかしら。
暖かい日差しを受けながら、一歩一歩、教会への道を踏みしめる。
雲一つなく晴れ渡る空に、のびやかに鳥が歌っている。
あなたの少し緊張した横顔。わたしもとてもドキドキして、こわばった顔をしているわ。
でも、慣れないドレスの裾を踏んで転びそうになったわたしを、あなたが慌ててその腕で支えて――
見つめ合ったわたしたちは、どちらからともなく、声をあげて笑い出す。
雲一つなく晴れ渡る空に、のびやかに鳥が歌っている。
あなたの少し緊張した横顔。わたしもとてもドキドキして、こわばった顔をしているわ。
でも、慣れないドレスの裾を踏んで転びそうになったわたしを、あなたが慌ててその腕で支えて――
見つめ合ったわたしたちは、どちらからともなく、声をあげて笑い出す。
大丈夫。大丈夫よね。
どんなことが待ち受けていたって、隣にこの人がいてくれる限り、怖くはないの。
そしてわたしも、この人にとって、そういう存在でありたい。
これから先、ずっと。
……ずうっと。
どんなことが待ち受けていたって、隣にこの人がいてくれる限り、怖くはないの。
そしてわたしも、この人にとって、そういう存在でありたい。
これから先、ずっと。
……ずうっと。
絶対に、忘れないわ。
今日という日の、幸せを。
愛する人と結ばれた、光に彩られたように晴れやかなこの日を。
寄りそい合った体の温もり。取り合った手の暖かさ。
重ねた唇の、思いがけずに熱かったこと――…
今日という日の、幸せを。
愛する人と結ばれた、光に彩られたように晴れやかなこの日を。
寄りそい合った体の温もり。取り合った手の暖かさ。
重ねた唇の、思いがけずに熱かったこと――…
神様でなく、誰よりも、あなたに。
心を込めて誓うわ。
病めるときも健やかなるときも、わたしはあなたのこと、愛してる。
生涯をかけて、愛し続けますって。
心を込めて誓うわ。
病めるときも健やかなるときも、わたしはあなたのこと、愛してる。
生涯をかけて、愛し続けますって。
