《厨》
「厨房」の略。
本来は台所もしくはレストラン等の調理場を意味する言葉であるが、インターネットスラングにおいては「幼稚な発言や行動を行う者」を意味する。
語源は「中坊(中学生の坊や、もしくは中学坊主を略したもの)」で、それがアンダーグラウンド系の掲示板で誤変換された「厨房」という表記に変わり一般的になったと思われる。
2ch発祥と勘違いしている者も多いだろうが、2chが成立する前の主流な匿名掲示板である「あやしいわーるど」などで2ch成立以前からも見られた言葉である(あまり知られていないが、2ch発祥と思われがちだが発祥があやしいや2chの前身と言えなくもないあめぞうであるものもかなりある)。
基本的には罵倒、侮蔑の意味で用いられる。
いわゆる「ブロガー」が、自分を卑下して「キモヲタ」「(女性限定で)
腐女子」と称することはあっても、「厨房(もしくは“~厨”)」という表現がほとんど使われないところを見ても、ある意味排斥のニュアンスを含む絶対的なマイナスイメージが込められているように思われる。
というよりも、ほぼ例外なく「荒らし」と同レベル以下のニュアンスがあるように思われる。そりゃあ誰だって「荒らし」とは言われたくないだろうし…。
類義語に「中二病」というのがあるが、こちらは伊集院光がラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』の中で用いたのが最初とされ、「思春期の少年にありがちな、微妙にずれた自意識過剰やコンプレックス、それから転じて起こる数々の日本の教育制度における中学2年生(14歳、ティーンエイジャー)くらいの年代にありがちな言動を“小児病”に引っ掛けて揶揄したもの」と定義され、微妙に意味合いが異なる。
こちらは、言動を「病気」扱いして対象をより下風に置いたニュアンスを感じられる。「厨二病」という表現を用いることもある。
どうでもいいことかも知れないが、横山光輝「
三国志」で諸葛亮が群臣のあまりにお粗末な受け答えに「なんという小児病的発想だ」と憤るシーンがあるが、ひょっとしたら大本のルーツはここにあったりするのかも知れない。
基本的には「~厨」と表現され、「~」に特定の表現が入り、その対象をピンポイントで侮蔑するように使う。
有名なモノを挙げると、
「以前はこういう風だった」などとやたらと懐古主義的な発言をする者を指す「懐古厨」
兎角その場のルールを引き合いに出し、その時の話題にケチをつけたがる者を指す「自治厨」
学校の長期休業の際にインターネット環境で好き勝手な振る舞いをする者(大体、中学~高校生と決めつけられる)を指す「夏厨(夏休みに湧くので)」「黄金厨(ゴールデンウィーク中に湧くので)」など(「季節厨」と総称される)
などがある。
特定ゲームのイタい信者、というニュアンスで言う「(ゲームタイトルの略語)厨」という表現も多くみられ、「東方厨(
東方Project)」や「月厨(Type Moonの「月姫」)」、「葉鍵厨(Leaf・Keyブランドのゲーム全般)」などが良く見られる表現である。
特にゲーム関連の「~厨」という言葉がそうだが、自分の考えに合わない人を全て「~厨」と呼ばわって徹底排斥しようとする「厨房」も非常に多い。
往々にしてこの言葉を使いたがる者ほど、感情的な言葉を後先考えずにカキコしたりするわけで、非常に大人げない行為をしていると言わざるを得ない。だからこそ「厨房」なのかも知れないが…良識ある大人を自負するのであれば、こういういう言葉の使用をまず自重すべきである。
つーか気に食わないんだったらやたらに触れるな、と。
なお
熱帯環境において有名な言い回しとして「
発狂厨」「(曲)固定厨」「
ガチ厨」がある。
ごくごく稀に「
オジャマ厨」などという言い回しを使う輩がいるが、あまり一般的には使われていないように見受けられる。使われているところでは使われているのかも知れないが…。
最終更新:2009年10月08日 11:18