準備機能(Gコード)

Gコード、または準備機能、G機能とも呼ばれる。
アドレスGの後に2桁の数値で指令する。
異なるグループなら同一ブロックに複数のGコードを指令できる
例)G01 X10.0 Y-50.0 F100;

ワンショットとモーダル

Gコードはワンショットとモーダルの2種類に分けられる。
ワンショット
そのブロックでのみ有効
モーダル
同一グループの他のGコードが指令されるまで有効

主なGコード一覧

グループ コード 名称 概要
01 G00 位置決め(早送り) 機械の最高スピードで動かす。機械側で速さ(送りオーバーライド)を調節できる
G01 直線補間(切削送り) 直線で切削する
G02 円弧補間(時計回り) 時計回り(CW)で切削する
G03 円弧補間(反時計回り) 反時計回り(CCW)で切削する
00 G04 ドウェル 指定秒数だけ送りを止める。1秒はG04 P1000と指令
02 G17 XY平面 XY平面上を指令する
G18 ZX平面 ZX平面上を指令する
G19 YZ平面 YZ平面上を指令する
00 G28 自動原点復帰
(リファレンス点復帰)
機械原点に工具を移動させる
07 G40 工具径補正キャンセル 工具径補正をかけた場合にはキャンセルする
G41 工具径補正(左) 工具の進行方向に対して左側に刃をずらす。ダウンカット。
G42 工具径補正(右) 工具の進行方向に対して右側に刃をずらす。アップカット。
08 G43 工具長補正(+) Z軸の+側に指定した補正量だけずらす
G44 工具長補正(-) Z軸のー側に指定した補正量だけずらす
G49 工具長補正キャンセル 工具長補正のキャンセル
12 G54 ワーク座標系1
G55 ワーク座標系2
G56 ワーク座標系3
G57 ワーク座標系4
G58 ワーク座標系5
G59 ワーク座標系6
09 G73 ペックドリリングサイクル 高速深穴のドリル加工
G74 逆タッピングサイクル 逆タッピングの加工
G76 ファインボーリングサイクル ボーリング加工。穴底で工具シフトする
G80 固定サイクルキャンセル 固定サイクルのキャンセルを行う
G80の他に、01グループのGコードでもキャンセルできる
G81 ドリルサイクル ドリル加工
G82 ドリルサイクル G81+穴底でドウェルを行う
G83 ペックドリリングサイクル 深穴のドリル加工
G84 タッピングサイクル 内径ねじの加工
G85 ボーリングサイクル 往復する動きが切削送りになる。主にリーマ加工に用いられる
G86 ボーリングサイクル 穴底で主軸を停止後、早送りで工具を戻す
G87 バックボーリングサイクル 座グリの固定サイクル
G88 ボーリングサイクル 手動送りができる穴加工
G89 ボーリングサイクル 穴底でドウェルを行う穴加工。穴底からは切削送りで戻る
03 G90 アブソリュート指令 絶対値指令。ワーク原点を(0,0)として、移動先の座標を指示する
G91 インクレメンタル指令 増分値指令。始点から終点までの距離と方向(+とー)で指示する
10 G98 イニシャル点復帰 穴底にいる状態から固定サイクルの直前にいた高さまで戻す(安全点に戻す)
G99 R点復帰 穴底にいる状態からR点まで戻す。一般に2〜5mmを指定する
メーカーによる違いがある場合がある
NC旋盤とは違う

ドウェル

座ぐりの底やドリルの穴底で、工具の送りを一時的に止める
穴底でドウェルをすることにより、穴底の面を整える。



G28 機械原点復帰(リファレンス点復帰)
はじめにZ軸方向の原点復帰、次にXY方向の原点復帰を行う
工具をZ軸へ逃がしてからXYを動かさないと、材料にぶつかり破損、事故の原因になる
G91 G28 Z0
G91 G28 X0Y0

ワーク座標系


G73とG83の違い

G73は切り込み後に指定逃げ量dだけ戻る
G83は1回あたりの切り込みの後に、毎回R点に戻る

G81、G82、G85、G86の違い

G81 R点まで早送り>Z点まで切削送り>R点へ早送りで戻る
G82 R点まで早送り>Z点まで切削送り>穴底でドウェル(P)>R点へ早送りで戻る
G85 R点まで早送り>Z点まで切削送り>R点へ切削送りで戻る
G86 R点まで早送り>Z点まで切削送り>穴底で主軸停止(M05)>R点へ早送りで戻る

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最終更新:2013年04月13日 23:04