固定サイクル、穴あけ機能と呼ばれる。
主に穴あけで使用される。
穴あけの加工動作をそのまま記述すると、R点までの早送りや穴底位置までの動きなどに重複する動作が出てくる。
それらを何度も記述しなくてもいいのが固定サイクルG73〜G89である。
1つのブロックで記述することができるため、プログラムをすばやく記述でき、また見やすくできる。
固定サイクルの動作
一般に、6つの動作で構成される
- X,Yの位置決め
- R点までの早送り
- 穴加工
- 穴底位置での動作
- R点までの逃げ
- イニシャル点までの早送り
G73 高速深穴あけサイクル
深い穴を高速で加工するサイクル
G73 X_ Y_ Z_ R_ P_ Q_ F_;
Q 1回あたりの切り込み量
G74 逆タッピングサイクル
逆ねじのねじ切りサイクル
G74 X_ Y_ Z_ R_ P_ Q_ F_;
P ドウェル時間
Q 1回あたりの切り込み量
G76 ファインボーリング
穴を整える、広げる
G76 X_ Y_ Z_ R_ P_ Q(or I or J)_ F_;
Q シフト量(逃がし量)
G81 ドリリングサイクル
穴あけサイクル
荒加工に利用される
G81 X_ Y_ Z_ R_ P_ F_;
G82 ドリリングサイクル
座ぐりや面取りなどで、穴底の加工面を整えるのに利用される
心もみやリーマで使用
G82 X_ Y_ Z_ R_ P_ F_;
P ドウェル時間
G83 深穴あけサイクル
深穴加工で利用される
Qで指定した切り込み量を切り込み後、毎回R点へ戻る
切り屑の除去や、冷却が必要な場合に利用される
G83 X_ Y_ Z_ R_ P_ Q_ F_;
R R点の位置
P ドウェル時間
Q 1回あたりの切り込み量
G84 タッピングサイクル
ねじ切りサイクル
G84 X_ Y_ Z_ R_ (P_) (Q_) F_;
R ワーク上面から7mm以上
F 主軸回転数(rpm)×ピッチ
G85 ボーリングサイクル
穴を整える、広げる
リーマ時に使用
切削送りで穴あけ後、切削送りでR点へ戻る
G85 X_ Y_ Z_ R_ P_ F_;
G86 ボーリングサイクル
穴を整える、広げる
ブローチリーマ時に使用
切削送りで穴あけ後、主軸を停止して早送りでR点へ戻る
G86 X_ Y_ Z_ R_ F_;
G87 バックボーリングサイクル
G87 X_ Y_ Z_ R_ Q_ P_ F_;
Q シフト量
G89 ボーリングサイクル
G89 X_ Y_ Z_ R_ P_ F_;
P ドウェル時間
最終更新:2013年04月11日 21:39