志筑仁美


まどか、さやかの親友。ワカメ
ピアノ、日本舞踊、お茶など、多くの習い事をこなす、お金持ちのお嬢様。

容姿端麗であり、たびたび男子にラブレターを貰うほどの「モテモテな美少女」。
育ちの良さの判る温和な性格(?)のお嬢様であり、親友のまどかとさやかにも上品なお嬢様言葉で話す。
習い事で非常に忙しいためまどか達と一緒にいられる時間が少ない。

まどかとさやかがテレパシーで会話する様子を見て「禁断の恋の形」と妄想してみたり、その二人の仲を羨む発言をしたりと、やや天然な様子も見せている。
魔法少女ではなく、あくまでまどかとさやかの友人ポジションである。
キュゥべえに勧誘されていないため、その素質も無いのかも知れない。

第4話で魔女であるH.N.Elly(Kirsten)に狙われ、危うく集団自殺させられそうになった所をさやかの活躍で救い出される。

恋愛がらみでの彼女の行動

実は、さやかの想い人である上条恭介に思いを寄せており、所謂三角関係の状態にあたる。
さらに小説版やPSP版でさやかと上条との間の隙を虎視眈々と窺っていた事が判明。隙が出来るとしかける事になる。
それにより第7話ではさやかに対し自分の気持ちを吐露し、その上で「さやかには(幼馴染として)先を越す権利がある」「退院した恭介に明日告白するから、それまでに気持ちを伝えるべきかどうか考えておけ」といった旨の事をさやかに話す。
しかし、それが「恭介の腕を治す事を願いに魔法少女となったさやか」「魔法少女の正体を知ってしまったさやか」を絶望させるきっかけの一つになってしまった。
第8話では、結局告白しなかったさやかの代わりに告白し、恭介と交際する事になるが…

それ以降の話での彼女の行動

第11話では、担任の教師の口から、さやかの死について「激しく落ち込んでいた」と語られている。
最終話ではまどかの願いにより世界が改変された後の世界でさやかの願いにより腕が回復した恭介と交際することとなる。
さやかが魔力を使い果たし消滅する際に恭介の演奏を聴いた時は、舞台の影から応援していた。
(その時、さやかには「恭介にはもったいないくらいのいい子」と評価されている)
一見すれば腕の治った恭介と結ばれ幸せに見えるが、後述の通り劇場版では決して上手くいっていない事が仄めかされている。
それでなくとも自分の知らないうちに親友二人を失っている事を考えれば、彼女も悲劇的な運命を辿っていると言えるだろう。

+ 魔法少女おりこ☆マギカでの仁美
2巻の織莉子とキリカの学校襲撃の際に登場。
この時間軸ではさやか、まどかだけでなくほむらとも仲が良いようだ。
同巻6話、魔女空間で使い魔に襲われこんな風なら死んだ方がマシとパニックに陥ったところをさやかに守られ、叱咤激励で立ち直る。
その後二人で逃げるシーンはコミカルな描写を交えて描かれている。

+ メガミマガジンSSでの仁美
ふとしたことでまどかたちと共に暗闇の体育倉庫に閉じ込められてしまう。
キュゥべえの操作ミスでキュゥべえの声を聞いてしまうが、腹話術であるとさやかとまどかによって誤魔化される。
一緒に閉じ込められた杏子とは初対面であると思われるが、特に会話はなかった。ほむらから「豚骨ラーメンの背脂並みに浮いている」と皮肉られる。

+ サニーデイライフ
さやかとまどかが魔法少女の活動のために成績不良で追試を課された際に「恋のライバルには対等でいてほしい」と、自分のノートを貸そうとしたが断られる。
しかしこの時間軸では、上条は誰とも付き合っておらず、さやかとは恋のライバル関係である。
さらに付け加えれば、劇中で仁美の危機を知らされたさやかは誰よりも強く彼女の身を案じている。
なんだかんだ、両者の間柄は親友であるらしい。

+ モバゲー版での仁美
アニメに順じ、さやかを絶望させる役回り。一連の顛末を知る機会もない。
オリジナルのバレンタインイベントではさやかが上条恭介に告白しようとした瞬間に狙いすましたかの様に割って入ってきて、告白を阻止する。
カードとしては出現率が高く、性能が残念なハズレカード。

+ 劇場版
前後編の出番はTV版とほぼ同じ。
新編/叛逆の物語予告編では上条恭介との不仲や、「仁美のナイトメアが…」というセリフなど、仁美をめぐる波乱を匂わせている。

+ ポータブル版での仁美
まどかルート
まどかに序盤から恋の相談を持ちかけ、まどかの応援を受ける。
但し、相手が誰か話す勇気は今はないので猶予を下さいと最終的にまどかに保留状態のままアニメ通りの宣戦布告を行う。 尚、さやかを傷つける事ははっきり認識している事が明らかになる。
ただし、まどかからさやかを探していると知ると、告白はとり止めて上条と一緒にさやかを探す事になる。

さやかルート
登校時のまどかとの会話によるとネズミは苦手のようで見ただけで教室から飛び出てしまうほど。
また、まどかを通じてマミや転校したばかりのほむらとも会話できるほどの仲となっている。
さやかの軌跡は本編と異なるものの、仁美自身の行動は変わらず、さやかに宣戦布告し、上条に告白し結ばれる。
さやかが魔女化しないルートは魔女に恭介共々襲われ気絶している所を裏でさやかと杏子に救われ、さやかの声を聞いた気がするという認識はあるもの何も知らないまま終わる。
やっぱり2人は付き合っているのだろうと思ったさやかは杏子と共にそのまま立ち去る。
2人が去った後、「この痛みは夢じゃない」「正義のヒーローが助けてくれた」と言う恭介に対して、仁美は「そんな子どものようなことを上条くんは信じてらっしゃるんですね。転んで、どこかにぶつけたんじゃありませんの」と現実的な反応をする。
傍から聞くと少し失礼な言い方でもある。もう少し他に言いようはなかったのだろうか…?

さやかが魔女化するルートでは同じく魔女からの救出時に魔法少女としてのさやかを二人に目撃される。
魔法少女として未熟なさやかは満身創痍になりながらも無事救出成功するものの傷が治っていくさやかを見て、 上条はさやかをお前はさやかじゃない、化物だと罵倒。
そしてさやかが信じてくれるよねとすがりつくと仁美も彼女を化物と罵る。
二人してさやかの心に止めさし、この後、魔女化してしまう。 その場にいた杏子は「最低だな、あんた達」と言い放つ。

補足しておくが、恭介も仁美も最初はさやかだと思ったが、大怪我をしていても平気な彼女をさやかと認識できなかった、とするのが正しい。
もっとも、二人とも大怪我している友達を心配しようともせず、命の恩人に対して化物と罵倒した事には変わりない。
極限状態だったこともあり目の前の人物をさやかだと認識できなかったにしても、もう少し他に言いようはなかったのだろうか…?

杏子ルート
さやかは自分の身体がゾンビ同然と知ってショックで学校を休んでいる所に仁美がさやかのマンションに訪れ、さやかが心身共に疲労しているにもかかわらずに宣戦布告を行う。

ほむらルート
病院で上条のお見舞いに行こうとしている所に魔女の気配を追ってきたほむらに遭遇、一人で行く勇気が無い為にほむらに動向を願うも断られ、直後さやかに会い自身は直ぐに去ってしまう。
さやか未契約で上条と結ばれるルートにおいて本編で影も形もなかったアメリカに神の手と呼ばれる医師を紹介すると言い出し、現代医学で不可能な筈の上条の手が治る可能性を示唆し(あくまで可能性)、本編の展開を茶番にしてしまう。
尚、同ルート以外でこの話を一切仁美は持ち出さない上、神の手と呼ばれる医師の可能性も一日であっさり判明するぐらい容易な事であった模様。
更に仁美はさやかとバッティングしない様に上条の見舞いにいっており、上条の病状も把握している。
ただし本編では、さやかが恭介から手が治らないと聞かされた直後に契約をしており、仁美がこの話を持ち出せる隙(恭介の手が治らないことを仁美が知る機会)は多分ない。
もっと早い段階で神の手を紹介しろという疑問は残るが、そもそも、恭介自身が回復不能と知ったのからしてさやかに泣きついた日であろうから、それから知ったであろう仁美が件の名医の話を捜し当てた時にはすでにさやかが契約していたという可能性が高い。
もっともこれはさやかが最速で契約する場合の話であり、契約が遅い場合少なくとも3日の猶予がある。この場合も神の手の話は出てこない。
それ以前に難しい、困難な患者であることは明らかであり(看護士の間では気難しい患者としても有名)、なぜ致命と分かってから紹介なのか疑問に感じる。
まあこればかりはさやかの契約や最終回のまどかの「さやかちゃんを救うにはすべてを無かった事にするしかない」が可能性とは言え、すべて茶番になるため、シナリオライターが悪かったと言うべきか。

宣戦布告後にまどかがさやかの事を考えて欲しいと仲裁に入るとまどかは中立と思っていたのにさやかの側につくのか、さやかもまどかに宣戦布告を話すとは卑劣だと逆ギレし、罵倒する。
さやかが魔女化する展開時は、仁美は告白は成功しまどかとほむらの目の前で満面の笑顔でに何事もなかったように満面の笑顔で上条君とつきあう事になりましたと接してくるのである。
しかしさやかの葬式冒頭の生徒の噂話で上条とさやかの仲は公然の仲であったようでさやかを死においやったのは仁美であるという噂も流れている模様。
さやかの葬式ではこんな事になるとは、自分は死んだほうがと泣き崩れる。

番外編
ほむらにあおられた結果、さやかが送った決闘状を受け決闘をすることに。
ほむらの予想通り、お嬢様の習い事の中に格闘技(護身術)も含まれていたためすでにさやかは魔法少女としての契約を結び、基礎身体能力が強化されていたにもかかわらず(ただしさやかは魔法は使わないと言っており身体能力は普通の人間と変わらない可能性もある)、終始さやかを圧倒するといった強さを見せる。
結果としてさやかの思いに打たれて敗北を宣言したのであったがその際ほむらに慰められたことから、ほむらに好意を抱くようになりそれ以後は交友を深めようと度々ほむらに声を掛けてくるようになりワルプルギスの夜の戦いによる打ち合わせの召集の際にも半ば強引にほむらの自宅に上り込んできたのだ。
(尚、ほむら達が魔法少女であることに気づいた描写は描かれていない)
意外にも彼女も「禁断の恋の形」をするようになったのだ。
まあ番外編はどのキャラクターもキャラ崩壊が激しく二次創作の意味合いが強い。

当初から仁美のデザインについては好感を覚える声はそれなりにあった。
また放映当時、読めない物語の展開から、いつか仁美も魔法少女化するのでは?という期待からか、彼女の魔法少女姿を創作するイラストも多い。

声優陣からは作中一の「悪女」「魔女」と呼ばれている。仁美に関しては初期に「酷い女」と声優陣に説明があったとも。素質がない一般人であるがゆえに事情を知ることができなかったのだが彼女(とキュゥべえ)が原因でさやかが酷い目にあい(間接的に杏子の死亡、ほむらの詰み状態の招来、3周目も破滅フラグ)、そのキャラになりきっている声優陣からすれば、これぐらいの侮辱をしたくなるのは仕方がないと思われる。

志筑仁美はたびたびさやかについて正当化したり、批判したりする為の引き合いに出されてしまう。
上条恭介共々一般人である事、(神の視点である視聴者の立場から見れば)無知である事ばかり抽象化してヒステリックに強調され、仁美自身の様々な矛盾を抱えているだろう苦悩等について踏み込んで触れられる事はほぼなく、徹底して見なかった事にされ、ある意味不遇とも言える。
現在もアンチ(荒らし)による関連した記事の改悪が行われている。

尚、雑誌媒体で仁美に触れられる事はあっても、おしとやかなお嬢様程度での言及で済まされ、フォローも批判もされない。 ただ、これに関してはアニメ第二期(後に劇場版に変更され、正式決定)の内容、もとい計画そのものがバレない様にと言う配慮からかも知れない。


物語によってだが何かと余計な手間をややこしいときに増やしたりする彼女だがその原因となっている根源的な性質は、ややこしいタイミングでややこしい問題を増やしたり何かと嫌なタイミングで鉢合わせをしたりする「間の悪さ(狙ってやっているかどうかはここでは結果に関係しないので棚上げするが、狙っていた場合は「狡賢さ」となる)」と、正々堂々と言いつつ実際には自分の都合だけを押し付けて相手の都合や状況を考えていない「身勝手さ」、そして時々浅慮な発言をしてしまう「迂闊さ」である。
これは決して珍しい性質では決してなく、むしろ人間であれば多くの人が程度は違えど持っているごくごくありふれた性質である。
そのため、普通であれば彼女も「クラスに一人くらいはいる根はちょっと嫌な奴」程度で終わっていただろう。
だが、彼女はもっと根源的な部分で間が悪かった。

そうならない物語も存在するが、彼女の行動は結果的にさやかの人生を、場合によっては世界そのものを破滅させる原因の一つとなってしまったこともある。

そして、その結果が尾を引いてか視聴者どころか声優陣にまで批判されるなど劇中では直接的な不幸を被ることはあまりなかったが、リアルの世界の方ではかなり散々な目にあっている。

それだけではなく、ゲームなどではハズレカードの柄として使われたり本編には無かったより直接的な「酷い女」の役を与えられたりある種の吊るし上げを喰らったりこちらはシナリオライターがヘボだった性なのだが物語一つを茶番にしてしまうということの立役者の役を回されたりと、意外とかなりの貧乏くじを引かされている。
もしかしたら、総合的に見れば登場人物の中で彼女は最も不幸な人物なのかもしれない。

しかし、何事もなく終わっていたら彼女の人気が(良くも悪くも)ここまで高くなることは無かったかもしれない。
それを考えると皮肉な話である。

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最終更新:2023年08月09日 12:37
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