『 昔、一頭の枕兎がいた。
高潔な心を持つ彼は人間と交わることはなかった。
だがある日、枕兎は一人の傷ついた少女の命を救った。
若き魔術師に何故か心惹かれたのである。
枕兎は少女が目覚めるのを見届け、その場を立ち去ろうとする。
その枕兎は生まれつき、異様なまでに発達した打撃用筋肉を持っていた。
安眠を提供できない枕兎は役立たず、と忌み嫌われていたからだ。
別れ際、魔術師は力強い目で枕兎を見据え言った。
「 この恩はぜったい忘れないから!」
時は流れ、年老いた枕兎は魔獣の群れに包囲されていた。
彼が死を覚悟したその時、光の雨が降り注いだ――
「 雪原の盟友!長く待たせてごめんね!」
現れたのは大魔術師となったあの時の少女。
枕兎は満身創痍の身体を奮い立たせ、咆えた』
――ルニャルトゥーア・メルティメグメル、作文課題「かぞくのこと」より。
国語の教師に書き直しを命じられる。
そのときのありがたいお言葉。
「 今回の課題は創作文ではありません。
それと先生はニーアので鬱になりました」
生徒の言い訳。
「 最近枕兎に出番が無いからやった。後悔はしてないよ!」
最終更新:2012年03月02日 01:14