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「ルニャルトゥーア・メルティメグメル。
 スフォルツラントにおける魔術の最高機関ツァラトゥストラ魔導院が誇る天才。
 若干10歳で魔導の深淵に精通する大魔導師の一人に数えらた天才魔法少女である。
 3歳で高等魔術理論を完全に理解した才能に目を付けた国によって魔導院への入学が決まる。
 ツァラトゥストラ魔導院在学中、彼女と肩を並べる魔術の使い手は存在しなかった程だ。

 彼女は過剰なまでに子供のような言動や仕草をとり、可愛いミズクラゲや炒飯を好む。
 見た目だけ見れば子供っぽいが、それと裏腹に現実的かつシビアな思考の持ち主である。
 魔術に限らずありとあらゆる知識に秀で、凡庸な大人達とは比べ物にならない。
 そのため、自らよりも遥かに劣る大人達を皮肉り、馬鹿にした物言いをする事もあった。

 スフォルツラントで彼女を知らぬ者はおらず、ある者は次代の英雄に対する期待を。
 ある者はその人外の魔力に畏怖の眼差しを、ある者は類稀なる才に嫉妬の眼差しを向けた。
 彼女の家族を除いて、年相応の子供として見る者は誰も居なかった。

 彼女は魔術も自分の力も大嫌いだった。
 本来なら家族に守られ、大人達を頼るべき存在である幼い少女が。
 家族から引き離され、大人達に頼られ大人達を守るべき存在になってしまったから。
 そんな大人達の笑顔と優しい言葉の裏には、常に彼女を利用しようとする打算があったから。
 そこに隠しきれない畏れ妬む視線がある事を、聡明な彼女は嫌と言うほど理解できてしまったから。

 彼女はそれでも子供に戻りたくて、誰かに甘え包み込んで欲しくて。
 わざとらしいほどに子供のような演技を続けていた。
 幼い少女の「助けて!」という心の叫びだったのだ。

 しかし助けを求める叫びが届く事無かった。
 やがて心のバランスを崩した彼女はその魔力を暴走させ――」


「って感じで新聞部に記事を載せさせようと思うんだけどどうかな蒼ちゃん」

「嘘は良くないよ、ルニャちゃん……」

「嘘じゃないよイメージアップ用のPR記事だよ」

「……マスメディアを使った洗脳工作はよくないよ、ルニャちゃん」

「言い方がひどくなった!?」
最終更新:2012年03月02日 01:19