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7:ムウ大陸到着;(妖怪親子、アイシャ)

その後、突然メイレンは見知らぬ森のような場所に放り出された。
レン「あう~!腰を打った~!死ぬ~!死んじゃう~!」
倒れたメイレンはしばらく悶えていたが、やがて体を起こした。
あたりを見回して彼女は思う。ああ、やっぱり私は一人なんだ。
メイレンは三角座りをしてうつむいた。自分の頭が、やけに重たく感じられた。
レヘ「メイレン。」
メイレンはびっくりして顔を上げた。しかし、やはりまわりには誰もいない。
レヘ「おい、メイレン。」
レン「その声…テンちゃんなの?」
メイレンが聞いた声は、たしかにレベッカ(メイテン)のものだった。
しかし、その声は頭の中に直接響くようで、どこから声をかけられているのかさっぱりわからない。
レン「テンちゃん、一体どこにいるの?」
レヘ「さっきむりやり猫車から転移させられたんだ。その時、俺とお前が合体しちまったんだよ。」
レン「そう…それであなたの声が直接頭の中に聞こえるのね。」
レヘ「はやく皆を探そうぜ。でないと若返りの薬もみつからねーし、中つ国に帰れねーぞ。」
レン「………ん。」
相変わらずテンションの低いメイレンは、合体した娘の声に渋々従って歩き始めた。
もしもムー大陸探検隊のメンバーが彼女を見つけたら、まるで鬼のようだと言うかもしれない。
メイレンの頭を真横から、槍レベッカが貫通しているのだから。
レン「なんだか頭が痛い気がするわ~。」
レヘ「風邪でもひいたんじゃね?あとでリーから薬でももらっとけよ。」

アイシャが平静を取り戻した時には既に飛ばされていた。
どうやら、深い森の中に飛ばされたようだ。
一応、己のみに何か異常は起きていないか確認し、皆と合流しようとしたが
召還の光が見えた瞬間、足を止め、回れ右をする
これは先程から感じていた不満やそういう感情から来た行動ではなく、事態を混乱させない為の安全策である。
大方、召還したのは天使かそれに準ずる何かであろう
そんな場所に使い魔契約もしていない悪魔と半魔が行けば確実に何か起こるはず
そう考え、アイシャはあえて鐘のなるほうへは向かわなかった
もしもの時はウェザ―があっちに何か伝言でもするだろう。
ひとまず、リリアーナ達との合流を保留し、アイシャは別の向かわねばならない場所に向かった

レヘ「おお、なんかすげーのがあるぜ。」
あてどなく歩き続けていたメイレンの、頭に刺さったレベッカがそう言ったのは、
彼女達の目の前に立派な宮殿のようなものが現れたからだ。
屋根を支えている柱は石を削りだして作られたもののようだが、
まわりの木々となじむように、細かい木目状の装飾がまんべんなく入れられていた。
それひとつとっても、この宮殿のような建造物が、
かなり文化レベルの高い人達によって建築されていることがわかる。
レン「どうでもいいわ、こんなの。」
メイレンはテンションが下がったままだった。
レベッカはいらいらしながら、メイレンをその建造物に入らせた。

入る途中、メイレンが槍を入り口に引っ掛けた時は死ぬかと思ったが、
なんとかその建造物を中からじっくり見る事ができた。
この建造物は宮殿にしては小さく、あまり住み心地が良さそうには思えなかった。
レベッカは礼拝用の寺院か何かではないかと思った。
その証拠に、細かいタイルで装飾されている床には何かの物語を絵で表現しているようだった。
レン「なにかしら、これ?」
レヘ「おいおい、何が何だかわからねーのに勝手にさわるなっつーの。」
メイレンは、棚に飾られていた金の玉子のようなものを手に取った。

ロク「あー!おめーら、何やってんだ!?」
メイレンがびっくりして振り向き、レベッカはしこたま壁に叩きつけられた。
レヘ「痛てーな、バカヤロー!!」
レン「に…肉が走ってくるわ~♪」
メイレンは急にテンションが高くなった。向こうから人間の、それも若い男が駆けつけて来たからだ。
それは17歳くらいの少年だった。緑色のジャージを着こみ、
瞳の色は紺色、その茶髪の長い髪は首の後ろで束ねられている。
眼鏡をかけているのは視力が弱いからだろうか?しかし、体力は弱そうに見えなかった。
重そうなリュックをがちゃがちゃならしながら、彼は息もきらさず駆けてくる。
眼鏡の少年はメイレンの前で止まると、人懐こそうな笑顔をふりまいた。
ロク「いや~、おら人間に会うのは久しぶりだ~!なつかしいな~!」
レヘ「ん?いや、俺達は人間じゃ…」
レン「私はスイションちゃんっていうの♪あなたのお名前は?」
メイレンはレベッカの言葉を遮ってそう聞いた。
レベッカは、どうせすぐ食べるつもりなのに名前を聞いてどうすんだよ、と思った。
ロク「おら、ロクー!よろしくな、スイション!」
少年は元気よく答えた。レベッカはなぜか、こいつはリリアーナのタイプかもしれないと思った。
ロク「そんなことより、さっさとその金玉を置いてここを出た方がいい!」
レヘ「ちょ、略すのかよ(笑)」
レン「どうしてここにいちゃいけないのかしら~?」
ロク「ここは“あいつら”の礼拝堂なんだ。もたもたしてると、“あいつら”が帰ってきちまうぞ!」
レヘ「あいつら?一体誰のことだ?」
レン「そんなのどうだっていいわ!もう我慢できない…ジャオォオオ!!」
ロク「うわ!?何すんだ、おめー!!」
メイレンはロクーを押し倒した。このままだと、ロクーはメイレンに食べられてしまうだろう。

アイ「そういうことするにはまだ時間的に早いと思うんだけど」
宮殿の入り口でロクーに襲いかかるメイレンにそう言ってみた
レヘ「おっ、アイシャか。昨日はよくもブルースを無視したな。」
アイシャに気づいたレベッカがそう言ったのは、
昨日レベッカの元彼であるブルースが、アイシャに「好きだ!」と叫んだ件についてだ。
無論アイシャが「私もよ!」なんて叫び返したらレベッカの立つ瀬が無いが、
ブルースを無視されたら、それはそれで自分の元彼を馬鹿にされたようで心外だった。
どちらにしてもレベッカの恨みを買うのだから、アイシャからすればいい迷惑だろう。
アイ「じゃあ聞くけど、あんたをそんな体にした…かもしれない私が『私たち親友だもんげ!』とか言われたらどう?
 私なら即ブッコロだけど?それに情緒不安定な状況だった訳だし…黙ってただけで済んませたんだから、感謝ぐらいしてほしいっての」
昨日の一件で突っかかってきたレベッカにそう返した。

レン「うふふ~」
メイレンもアイシャに気づいた。そして、彼女は自分の能力を発動した。
すなわち、意味を操る能力である。
レン「時間的に早いとは、ロクーが私に食べられるまでの時間を“意味”するわ~♪」
残念、ロクーの命運もこれまでか!
それはいかんとアイシャはすぐさまガンロッドを構えたが、その時、ロクーはメイレンに向ってピースをした。
レン「イ゛ェアアアア!?」
ロクーは顔を抑えて悶絶するメイレンを突き飛ばして立ち上がった。
彼はメイレンの両目に、そのピースした指を突っ込んだのだ。
ロク「おら、おめーらに親切にしてやったのに!おめーらがそんなことするなら、おら知らねーぞ!」
ロクーはそう叫んで、礼拝堂から出て行ってしまった。
アイ「良い見返りと悪い見返り、この両方を受け入れるか拒絶しなきゃ本当の親切って言わないけどね
 あと、見返りを求めた時点で親切じゃなくなるしね」
すれ違い様にそうジャージ男にそうアドバイスをして見送った。

レヘ「やれやれ、自業自得ってことか?あん?」
レン「どうしよう、テンちゃん!目が見えないわ~!」
レヘ「唾でもつけとけ。(たぶん、しばらくしたら治るだろうな。)」
アイ「食べれたらベストタイム更新だったのにね
 さっきのは動けなくしてからやるべきだったんじゃないの姐(アネ)さん」
ところで、レベッカはどうしても気になることがあった。
レヘ「(ロクーはメイレンに食べられなかった。どうなってんだ?メイレンの能力が発動しなかったのか?)」

レヘ「なあ、これを見てくれよ。これを見てどう思う?」
“これ”とは、目潰しを食らわされてもなおメイレンが手放さなかった金玉のことである。
ウェ【スゴく…卑猥です】 
アイ「と冗談は置いといて、どこからそんな物もってきたのさ…まぁ鶏でも居たら話は別だけど」
と棚の方に目を向ける
レヘ「あの棚のところに飾ってあったんだ。」
レベッカは槍の身なので、その棚を指さしたりはできなかったが、
それでも礼拝堂に入った者は、それにすぐ気づくだろう。
金細工で作られたその棚は、明らかに他の家具とは一線を画すものだったからだ。
棚には、足が8本ある生物のような彫刻が施されていた。
ウェ【フム、実に前衛的なモニュメントだ
 モチーフは蛸…もしくは蜘蛛か】
アイ「モデルが悪魔ならメジャーネームが何個かでるけど…魔法使い主義者が悪魔信教?
 どっちかっていうと使い魔の分際で…とか言いそうな連中が信仰するとは思えないけど」
と像を見ながら勝手な推理をしていた。

レヘ「危ないアイシャ!後ろだ!」
突然レベッカがそう叫んだ。アイシャが素直な性格なら、すぐに後ろを振り返るだろう。
しかし、そこにいるのは一匹の小さな蜘蛛だった。
レヘ「いやいや、冗談だ。でもよ、さっきのロクーっていう男が妙なことを言ってたんだよ。
  “あいつら”が戻ってくるから、すぐにここを出た方がいいってな。」
アイ「マジ最悪なんですけど
 てか、貴重な現地人からそれっぽっちしか聞かずに食べようとしたとかマジありえん
 ショートケーキの苺だけ食べて捨ててんのと同じくらいありえん、バカなの?死ぬの?ねぇねぇねぇ?」
蜘蛛が形を成している間、アイシャはメイレンに対して毒を吐いていた

レヘ「危ないアイシャ!後ろだ!」
突然レベッカがまた叫んだ。アイシャが素直な性格なら、すぐに後ろを振り返るだろう。
小さな蜘蛛が、数十匹…数百匹…数千匹…数万匹と音をたてずに集まり、
レベッカがしばし沈黙した間に、密集して人間の形を作っていた。
背後に何か居るのは影で判断出来ていたが、あえてレベッカの言葉には反応しなかった。
気付いていないフリをしながら、ガンロッドの形状をショットガンタイプに変化させる。
レベッカが慌て出した瞬間、背後にいる何かにぶっ放してやろうと考えていたその時
ウェ【アイシャ避けろ!!】
ウェザーの声に反応し、横に避けた瞬間
蜘蛛集合体をランスが貫く
何者かと確認する前になんとなく何者かの正体が理解できた
この少々目にくる輝きとそれに合間って輝きだす純白の羽…まさしくそれは天使だった
アイ「…めんどいのが来た」
そして、肝心の蜘蛛集合体は驚いたのかどうか知らないが、散り散りに別れ逃げ出した
レン「何なのあれ?」
視力が回復したメイレンが天使を指してそう言った。
レヘ「あれはテンコ、西方の神の使いだ。
  やつらはドMで、困ってる奴がいたら自分を犠牲にしたくてたまらねーんだ。」
レベッカがそう説明した。テンシをテンコと呼び間違えるだけでも怪しいが、
その後の説明はもっと怪しかった。(だいたいあってる、という人もいるかもしれない。)
アイ「いや、それは人間側の解釈としては間違ってはいないけどさ…」
レベッカの説明に突っ込もうとしたが、それもそれで面倒なので言葉を飲み込む。

レヘ「なあなあ、テンコさんよ。このアイシャって女、昨日メイレンに慰められたのに、
  今日はバカとか死ねなんていうんだぜ?ちょっと懲らしめてやってくれよ(笑)」
レヘ「うわぁぁぁん」
レヘ「ほら、アイシャちゃんももう泣かないで~。かわいいお顔がだいなしよ~。」
レベッカは天使にそう願った後、昨日のアイシャとメイレンの物真似をした。
眉を顰め、不愉快そうな顔をするアイシャ
アイ「さっき人間を捕食しようとしていた人たちには言われたくないんですけど ]
レン「そんなことはいいのよ、テンちゃん。だって本当のことだもの。
 ああ、私みたいなおバカちゃんが、なんでまだ生きているのかしら…」
レヘ「…うわぁ、また鬱になったよ。」
メイレンは獲物を取り逃がした事で、余計に意気消沈した。
アイ「確かに連中は人間に対しては自己犠牲の塊なんだったんだろうけど、人外に対しては無慈悲な連中だし
 それに自分らの手に余ることだったら、人間でも平気で見捨てるような連中だよ?
 私が何言いたいか判る?」
ウェ【訴えるだけ無駄だということだ。まぁコイツが今何を考えているか見当もつかんが】
アイシャ達の知っている天使ならば、視界に入った瞬間、攻撃を仕掛けてくるほど攻撃的なのだが
この天使は、先ほどから周りの様子を伺うだけで、喋りもせず、動きもせずボーっと立っているだけなのだ。

レヘ「さて、いろいろと冗談はさておきよ。さっさと皆のところへ合流しようぜ。
  お前は皆がどこにいるのか知ってんだろ?」
レベッカがアイシャにそう聞いた。
アイ「知ってるけど?でも、あっちはあっちで取り込み中っぽいし、行かないほうがいいんじゃない? 」
レヘ「おい、メイレン。その金玉は置いていけよ。
  さっきの気味のわりー蜘蛛どもは、どうもそいつを狙ってたみてーだぜ。」
レン「嫌よ。」
レヘ「…は?」
レン「男の子が食べられないなら、金玉ぐらいもらってもいいじゃない!」
レヘ「いやいや、意味わかんねーから(笑)
  おい、アイシャ。おめーからもなんか言ってやれ。」
レン「(ごくん)…これで私のものよ。文句ある?」
レヘ「おいぃぃい!」
メイレンは金玉を飲み込んでしまった。
少なくとも、レベッカには彼女の体に入った金玉を取り出すすべがない。
アイ「てかさ…金って王水って液体以外で溶けないんでしょ?姐さんさ…この後死ぬほど辛い便秘になるんじゃないの
 それ以外の方法でも同じだと思うけどさ」

そうこうしている間に、またしても蜘蛛が集まってきだし、集合を始めた。
レヘ「だから言わんこっちゃねぇ!あの蜘蛛は金玉が狙いなんだ!
  いや、むしろ金玉はあの蜘蛛達のものなんじゃねーのか!?」
今度は、人型の蜘蛛の集合体が2体現れた。通常の攻撃では、
蜘蛛は離散するだけで、決定的なダメージとはならないだろう。
レヘ「こうなったら仕方がねぇ。テンさん、アイさん、懲らしめてやりなさい!」
レベッカが二人に命令した。水戸肛門とか言うのは禁止である
アイ「私は狗じゃないってば」
そう言って蜘蛛集合体の攻撃をヒラリと交わし、距離をとった後、銃を向ける。
アイ「イッツショウタイム!!!」
そう叫びながらショットガンで数発打ち込むも、蜘蛛はただ飛び散るだけで大したダメージは与えられていない
加え、頭数に入っている天使もいつの間にか消え、気がつくと1対2の状態になってしまっている。
アイ「あ”ぁもう…これだからあいつら嫌い」
ウェ【元々無責任な連中だ。期待する価値も無いのは重々承知だろう?】
アイ「そんなこと判ってるってば!!!あぁウザったいなぁもう」

スパイダーマ(ryはアイシャ達にまかせていたレベッカだったが、
メイレンの周りには集合していない状態の蜘蛛が群がってきていた。
レン「もう、なんなのよ!?」
蜘蛛達はお尻から、白く濁った液体のようなものをメイレンにぴゅっぴゅとかけた。
液体の放つ生臭い異臭に、メイレンは眉をひそめた。
レヘ「こいつら蜘蛛の糸を吹きつけてんだ。お前を捕まえる気なんだろ。」
レン「なんだか少し辱められた気分だわ…もう!」
メイレンは怒って、周りの蜘蛛を手当たり次第踏み潰した。
アイシャ達に向ってぶんぶん腕を振り回すスパイダーマ(ryと比べれば、
こうした一匹一匹の蜘蛛の力は大したことないようだ。
レヘ「めんどくせーな。おい、メイレン。さっさとこの陰気くせーところから出ようぜ。」
レン「はぁ…はぁ…そうね~。」
蜘蛛を潰すのにすっかり熱くなっていたメイレンは、レベッカの言葉を聞いて走り出した。

レン「ああ!?」
メイレンは悲鳴をあげた。というのも、彼女が走って出ようとした入り口に、
いつの間にかびっしりと蜘蛛の巣が張り巡らされていたのだ。
レベッカが、「バカ!ちゃんと前を見て走れっつーの!」と怒ってももう遅い。
蜘蛛の糸は、その細さに似合わない丈夫さと粘性を持ち、
もがけばもがくほど、メイレンの体から自由を奪っていった。
アイシャがイラついている中、気がついたときにはもうメイレンが蜘蛛の糸に捕らわれていた。
アイ「キィィィ!!!もう勝手にしてればいいよ。たまにはそうやって被害者の気持ちを知ればいいじゃん」
かなりヒステリックな状態でメイレンに吐き捨て視線を向けると
「…ちっちゃなハエさん♪どうして泣くの?♪」
どこからか甲高い声が聞こえてきた。甲高い声がメイレンをからかう。
「もうすぐ、蜘蛛に、食べられる~♪…いい気味よ。」
メイレンの足元の床が崩壊した。そして、毛むくじゃらの、丸太のような足が、
素早くメイレンの体を掴み、絡みついた蜘蛛の糸ごと持ち去った。
それは紛れもなく、大きな蜘蛛の足だった。
レン「きゃあああああぁぁぁ…!!(フェードアウト)」
メイレンは地下の空間へ吸い込まれるように消えた。
大きな蜘蛛の足が破壊した床の穴を覗き込めば、その先に地下道が続いていることがわかるだろう。
ぼんぼんと太鼓を叩くようなリズムカルな音が、しばらくの間地下道に響いた

アイ「…」
ウェ【ふぅ…何も言えないな】
その時、一瞬の隙をつかれ、蜘蛛の投げ飛ばされ、壁に叩きつけられる。

アイ(プツン)
何かが切れた音と共にアイシャはゆっくりと立ち上がった。
アイ「いい加減にしとけっての・・・このクソ虫共」
漆黒の意志を両目に宿して蜘蛛を睨みつけると、詠唱を始める。
その間、銃身を基本形態に変化させて手を当てる。
アイ「エンチャントブリッツ”バーンショット”」
詠唱を終えると、銃身は炎を帯びる。
アイ「一匹残らず消し炭にしてやんよ!!!」
アイシャの咆哮と共に炎の属性を付与した魔弾が次々と発射される。
魔弾は着弾した瞬間、発火しその部分の蜘蛛を焼く、炎は徐々に勢いを増しながら燃え広がり集合体を包み込む
悶えるように蠢きながら二体の蜘蛛集合体は黒焦げになり地に伏した。

邪魔者を片付け、深く息を吸って状況を確認し、メイレンが連れ去られた穴を覗く
先ほどはあんなことを言ってしまったが、もし食べられてしまった時のことを考えてみると早急に救出すべきなのだろう
そう考えての行動なのだが、仮にこの穴がかなり深いものであれば、ここから追うことは不可能と言ってもいい
幸い、それは杞憂だったらしく、問題なく降りれる高さなので、そのまま侵入することにした。

通路は一本道で、先ほど鐘の音が聞こえた方角に伸びているの道からリズミカルな太鼓の音が聞こえる方へ繋がっている。
ウェ【破損具合から言って、先ほどの大蜘蛛はこの先を根城にしているな
 一人で行くのは危険だが…果たしてこの通路に奴らはいるのだろうか】
アイ「どういうこと?」
ウェ【お前がブチ切れている時に、奴ら地下にもぐってしまってな
 そこから状況が認識できずにいたのだが…こちらに繋がっているのかもしれんな】
アイ「なんでそんな大事なことを黙ってたのさ」
ウェ【そんな余裕なかったろ?私は先に太鼓のほうを探ってくる。お前はここで待つなりなんなりしろ】
アイ「ハイハイ了解」
ウェザーに様子を探りに行くと、アイシャは頭上に向かってガンロッドを放つ
ただ撃つのではなく、規則的に間を空けながら撃ち、銃声で信号を送ったつもりだが
果たしてこれが吉と出るか凶と出るかは不明だ。

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最終更新:2009年06月28日 00:05
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