フリ「さあ爆弾処理も終わったしさっさと行きますわよ!!」
リリ「うん!急ごう!早くメイレン様達を助けないと。 」
ヴ「ご主人たちおつかれー。
皆がてこずるような相手でもなかったですな」
わっはっはっはと自分はなにもしてないのになぜか誇らしげに笑う
ヴァンエレン。
リリ「 あ、ミシェル先生はメイドさんを追いかけていったわ。もし先生のフォローをするなら、あっちの道よ」
リリアーナはメイドとミシェルが入って行った通路を指差し、
リリ「トラップに気をつけてね」と付け加えた。
リリ「リーダー、私はレベッカさんと一緒に、メイレン様達を助けに行くわ。いいよね?」
いいよね、とマオに言いながら、既にリリアーナの足は大蜘蛛が来た通路へと向かっている。
トラップが無いと大蝙蝠から聞いているので、リリアーナの足取りもしっかりしていた。
ミル「あたしもメイレンさん達を助けに回るよマオ。
…正直アホ姉に自由行動させてると不安でしょうがない」
どっちがお姉ちゃんかわからなくなるよな、本当。
アホ姉はいい教師になれるだろう。
長く生きてるだけで内面が成長するわけではない、という反面教師として。
マオ「当たり前だ。学校で行った行事でメイレンが死んだなど国際問題とかそういう騒ぎじゃなくなる。
それにリリアーナとその槍一本でどうにかできるとも思えない。むしろ二次災害を招く。
クリスもいつまでもその銃いじってないでさっさと来い。」
魔銃を修理しているクリスにも一言言った後、リリアーナの後についていく。
クリ「先に行ってくれ!!
あともうちょいなんだ!!」
あともう少しで回路がつながりそうな時に皆が移動を始めようとしていた。
リリ「そうそう、レベッカさんの話だと、蜘蛛が怒ってたのは、愛しい人――金玉のことね――をメイレン様が食べたからなんだって。
多分メイレン様を食べることによって、中の金玉だけを取り出すつもりなんだわ。
ああ、アイシャさんはどうしてるのかな。
なんでメイレン様は金玉なんか食べようと思っちゃったのかしら。レベッカさん、何か心当たりは無い?」
レヘ「ロクーに逃げられたから代わりに食べたんだろ。
ミル「ロクー?誰のことよそれ」
リリアーナとレベッカの会話に聞き慣れない名前が出たので、口を挟んでみた。
なにしろリリアーナがリーになるレベッカのことだ、聞いておかないと行方不明の生徒が出ても困る。
レヘ「…あん?ああ、ロクーっていうのは途中で会った人間だ。メイレンは最初そいつを食べようとしたんだよ。」
リリアーナがおっかなびっくり凍った大蜘蛛の横をすり抜ける間、
レベッカは猫車から強制転移され、メイレンと礼拝堂らしき場所までさ迷っていた経緯を話した。
ミル「ふーん、メイレンさんそんなにお腹空かせてたのか。
…まさか、そのロクーって奴が蜘蛛をけしかけてきたんじゃないだろうな?」
と思って言ってみたけど、
リリ「それはないと思うよ。もしそうなら、金の玉を戻せって忠告する必要も無いでしょう」
レベッカのムウ大陸に来てからの説明を聞くに、そうでもないみたいだ。
むしろムウ大陸のことをよく知っていて、レベッカやメイレンさんを助けようとしているみたい。
…何者だろう。ムウ大陸の住人?それとも別ルートで来た探索者?
それに金の玉って、メイドが持ち逃げした銀の玉と何か関係が…
その頃のクリスは、
クリ「・・・これでよし、と。」
魔銃の修理を終え、動作も確認する。
辺りを見回すと氷漬けの蜘蛛の姿を見つけた。
どうやらフリージアがとどめを刺したようだな。
このまま一人取り残されるのもまずいので、皆が向かった地下通路の方へと進んでいった。
リリ「それよりもメイレン様、やっぱりご飯は人間じゃないとダメなのかな・・・・・・。
そういえばレベッカさん、本当にその人ロクーって名前なの?
本当はよく似た別の名前でした、なんてこと無いよね?」
ロクーの特徴を聞けば聞くほど、リリアーナの良く知る男子生徒にそっくりだった。
だが彼がムウ大陸にいるわけが無いのだ。
恐らく、他人の空似だろう。
マオ「その金玉とかいうのとさっきのメイドが盗もうとしていた銀玉は関係していそうだな。
そもそもあの蝙蝠と大蜘蛛は昔からその二つを守ってきたのかもしれない……」
リリアーナとレベッカの会話を聞いて思ったことを口にする。
ロクーとかいう謎の人物のこともあるが今は関係ない。
敵だったら排除するし協力してくれるならうまく使うだけの話だ。
レヘ「ところで、この大蜘蛛を持っていかね?即席の爆弾代わりになるかもよ?」
赤「おー!ないーすあいでぃーあ!槍凄いなー!」
青『馬鹿、お前は口を出すな!』
バッグから声がする。やっぱり声の高いグレイブだ。
グレイルを黙らせた後、腰からグレイルの背中をよじ登り、頭の頂点にどっかりと座った。
ミル「えー…これはちょっとあたしの手には負えないような…誰か蜘蛛大丈夫な人いる?」
ヴ「いや…危険だから持っていくのはよしたほうがいいと思うのだが?
途中で氷がとけて敵が増えたなんてことになったらシャレにならないと思う」
マオ「蜘蛛が大丈夫な人なんて珍しい奴がいるとは思えないがな、しかももしかしたら
誤爆する可能性があるようなものなんて…」
リリアーナは真っ青になって首を横に振った。
リリ「フリージアの胸の谷間にしまうのは却下であります」
恐怖のあまり、言葉使いが変になっているようだ。
「蜘蛛が大丈夫な人なんて珍しい奴がいるとは思えないがな、しかももしかしたら
誤爆する可能性があるようなものなんて…」
リリ「こ、昆虫採集は男の子に任せるであります!
グレイルにクリスさんにヴァンエレン、誰がゲットするか仲良く相談するであります!」
青『というか持っていったら俺達が危ないだろうが。
下手に刺激を与えて犬死、なんてことになるかもしれんのに持っていく馬鹿はそうそう居ないな』
あからさまなため息の後、さぁ行けと催促するようにグレイルの髪の毛を引っ張るB。
ミル「そうだフリージア、この棒いろいろ便利そうだからあたしにくれない?
ほら、あたしって基本攻撃魔法オンリーの戦闘要因だからさ。
なんかこう、罠発見みたいにみんなの役に立つお仕事がしたいなーなんて」
フリ「仕方ありませんわねえ・・・・ミルクさんはお友達だから通常販売価格の70%で
譲って差し上げますわ」
金取るのかよ!という顔をするギズモ
えっ!?お金取るんだ……というあたしの考えは、別に特殊な考えじゃなかったらしい。
フリ「何を意外そうな顔をしているのよギズモちゃん」
ギ「お金持ちなのに意外にケチだなって・・・」
フリ「なに言ってますの?お金持ちなのにケチなんじゃなくって
ケチだからお金持ちですのよ」
そういえば・・・とギズモは考える
フリージアの使う氷のベットは魔法による手作りで原材料費は0Gじゃないか
科学で作ったら維持用の冷房装置の電気代で酷い事になるが魔法なら只だ
フリ「それにお母様は言ってましたわ・・・・魔術は等価交換だって
というわけでさすがに只で差し上げることは出来ませんことよ」
ちなみにこの棒は元々ユグラルドシルの成長を抑制して森のほかの植物を守るためにエルフ族が切り取った枝を
フリージアのご先祖様が只でもらってきて地面に植えそれをさらに枝を切って植えとどんどん増やしていったものであり
云わばクローンのクローンのそのまたクローンで複製を繰り返すたびオリジナルよりどんどん強度と保有魔力が下がっている
まあそのおかげでエルフではない普通の魔法使いや職人にも簡単に加工できるのだが・・・・
フリ「それでもよろしいかしら?」
ちなみに養殖ユニコーンのユニコーン園なども経営してたりするのも秘密である
ミル「えっ!?あーいやまあその、今回は手持ちもないから借りておくだけにしようかなーなんて。
うん、後でちゃんと返すちゃんと返す…」
お嬢様って意外とケチだったのか…それとも、フリージアの一家が特別なんだろーか…
リリアーナは広間から通路に入った。
少し先に進めば、聴力に優れたものなら、アナスタシアの会話とルズの唸り声を聞き取れるかもしれない。
意外と蜘蛛の巣は近いようだ。
広間から通路に入った先、蜘蛛の巣までは思ってたより近かった。
深い深い縦穴にはでっかい蜘蛛の巣の床ができている。
あたしたちのいる場所より下にも蜘蛛の巣はあって、どうも何階層化に縦穴が区切られているみたいだ。
そんな蜘蛛の巣に入って最初に聞こえたのは、猫っぽいルズの悲鳴。
見えたのは、記録石片手に記録を撮るのに忙しそうなアホ姉。
状況は切迫していると言うのに、リリアーナは完全に固まっていた。
リリ「な、なんで蜘蛛が・・・・・こんなにたくさん・・・・・・・・」
そう、リリアーナは蜘蛛が大嫌いだったのだ。
ミル「ち、ちょっとちょっと、どうなってんのこれ!?
アナ姉、状況状況!メイレンさんやアイシャは無事なの!?」
アナ「おー、大きい蜘蛛はなんとかなったみたいだなー。
みんな無事だぞ?ほら」
アホ姉の指さす先には、フギャフギャ言いながら転げ回る蜘蛛の固まりが。
こ、この声って、もしや中にはルズが!?
ミル「全然無事じゃないだろ今まで何してたんだよ!止めろよ!」
アナ「失礼だなー、お姉ちゃんだってメイレンが落ちるのを止めてたんだぞ、ほら。」
今度はアホ姉は下を指差した。
下の蜘蛛の巣では、かなり大きめの蜘蛛玉が…
ミル「……って、あれメイレンさん!? 」
黒『え、あの人がぁ!?あわわわわ……』
ミル「だ、誰かメイレンさんを助けにいけない!?
あたしの運動神経じゃ下まで落ちちゃう!」
とりあえず出来ることをしようと、近くまで転がってきたルズから10フィート棒を使って蜘蛛を払いのける。
ミル「大丈夫!?ルズ!無事!?どっか咬まれたり喰われたりしてない!?」
ルス「死ぬ死ぬ死ぬ・・・・・・・はっ?!」
ルズはガバtっと飛び起きた。
ミル「あ!ルズ大丈夫!?生きてる!?」
目の前には心配そうなミルクの顔が。
ルズは滝のような涙を流しながら、ミルクに飛びついた。
ルス「ふぎゃあああん!アナスタシア先生は天使ですのに、中身は正真正銘の悪魔なのですわー
フリージア女王様よりもKI☆CHI☆KU☆なのですわ~」
ミル「よしよし、もう大丈夫だからね。アホ姉が役に立たなくてごめんね」
アナ「それはどういう意味だ…」
後ろでアホ姉のご機嫌斜めな声が聞こえてきますが、無視無視。
生徒をこんなに怯えさせるなんざ役立たずな先生の証拠です。
フリ「私にいい考えがありますわ!ミルクさんメギドでメイレンさんごとふっ飛ばしておしまいなさい
大丈夫!メイレンさん妖怪だから死にはしませんことよ・・・多分」
まさに外道なフリージアさん
いつ白目が黒くなってイビル化してもおかしくない
レヘ「最高だぜフリージア。」
なぜか大絶賛するレベッカ。
ミル「いや絶対死ぬからそれ。レベッカも同調すんな!」
ギ「いやいやお母さんメイレンさんならともかくルズさんが灰になっちゃうよ」
フリ「・・・・・あ」
マオ「フリージア!お前の言っていることは滅茶苦茶だ!!」
ルス「はっ?!女王様っ?!」
ルズの目がハートに変わった。
ルス「女王様ぁ~ん。あなたのルズが参りましたわぁ~ん(ハート)」
つい今しがた、フリージアがとんでも発言をしていたのだが――――どうやら、聞いていなかったようだ。
ルス「皆様、お気をつけあそばせですわ~。この足場は全て蜘蛛の糸で出来ているのですわ~。
ですから火気厳禁ですわ~。使ったら、最悪転落死なのですわ~」
ミル「うげ。じゃああたしの魔法は引き続き封印か…」
リリ「あの黒い塊は、もしかしてアイシャさんとメイレン様?!」
だったら助けないといけない。
恐怖ですくんでいた体が、ようやく動き始めた。
リリ「メイレン様さっきから全然動く気配ない。もしかしたら毒にやられてるのかも」
リリアーナはウェストポートから、神経毒関係の解毒剤を準備し始めた。
レヘ「…本当に助けるつもりなのか?」
レベッカは複雑そうな顔…はできないので、声を出した。
ミルクがルズを助けている最中、アイシャの蜘蛛団子に異変が起こり始める。
煙上の何かが噴出し、蜘蛛団子の頭上に集まり、そして、雷雲のようにゴロゴロと轟いている
いや、頭上に出来たのはまさしく超小型の雷雲である。
アイ「【やはり天使なんかに教職は無理か】」
その声が聞こえた瞬間、雷がアイシャの蜘蛛団子に落ち、取り付いていた蜘蛛達は飛散する。
周りにいる人間はアイシャの姿を確認し、その姿がいつもと様子が違うのが理解できるだろう
瞳には6に似た印が浮かび上がり、背中からは悪魔的な翼の形をした魔力が噴出している。
そして、翼型の魔力と先ほど雷を落とした雲が混ざり合い、人型のシルエットを作っていく
ギ「ああ!なんかアイシャさんがなんかデモニックなことになってる!?」
ミル「アイシャ…?」
見た目の変化もそうだけど、なんかおかしい…そもそもさっきの声はアイシャのものだったか?
フリ「いちいち変身ぐらいで驚かないのギズモちゃん、姿形が変わっても本質は変わりませんわ
・・・・とはいえ私とギズモちゃんの融合体よりまともな姿ですわね」
そんなにモリガンもどきが嫌なのかフリージアさん
フリ「私の経験則から言うと変身したって事はパワーアップか暴走の前兆かどちらかですわ」
知り合いに変身するのが何人かいるためにあまり動じてないフリージアさん
レヘ「もう一つあるぞ。変身を解除したら全裸になる前兆だ。」
ギ「僕としては前者だといいと思うんだけど」
リリ「アイシャさん大丈夫?!もしかして蜘蛛に噛まれた?
私が誰かわかる?!ねえ、私達は敵じゃないよ!!」
レヘ「リー、念のためスペルカードを用意しとけ。何かあったら俺がそれを使う。」
リリ「わかったわ!スペルカードで服を着せるのね!」
ア/ウ「【ソコ!勝手に変なことで盛り上がるな。我々は居たって承知だっての
てかウェザー!アンタが私の口でベラベラ喋るから勘違いされたじゃんか
だから、嫌なのよコレ!オジン声と喋り方が混ざるしさぁ】」
勝手な想像を膨らますフリージア達に突っ込んだかと思うと、アイシャは
背後に居るウェザーに食い付くがウェザーはそんなことお構いなしに辺りの様子を伺う素振りをする。
リリ「・・・・・・・何か、心配いらないっぽいね」
リリアーナはそう言って一人納得した。
アナ「なんだか凄い事になってるなー。悪魔化でも進んだのか?」
光の羽はそのままに、蜘蛛糸床の近くに降りてきた赤丸付き要注意人物
アホ姉は、アイシャの方に近寄り出す。
アナ「ま、私は別にお前が悪魔でも天使でもどーでもいいんだ。
それより、お前さっき蜘蛛玉から出て来る時に何か言ってたよな?
先生よく聞こえなかったから、もう一回言ってもらえるか?」
ミル「だーっ!生徒を威嚇する教師がどこにいるーっ!!」
がっしと後ろから羽交い締めにすると、アホ姉はバタバタ暴れはじめた。
クリスは皆と合流するため魔銃を構えながら走り続けると、開けた空間が見えてきた。
そして同時に大量の蜘蛛の姿も見える。
マオ「みんな落ち着け、逆に考えるんだ。
下に行けないのならメイレンを上にあげればいいんだ。」
そして僕はMagnetic forceで少しずつメイレンの蜘蛛玉を引き上げていく。
ギ「うわぁすごぉい磁界王みたいv」
マグネットパワーでメイレンを引っ張りあげるマオ
マグ○ートォみたいだと無邪気に喜ぶギズモ
だがそうも簡単にはいかせてもらえない。
マオの行動をよしとしない蜘蛛達が僕の方に群がってきたのだ。
それもかなりの速度で……異常ともいえる数が…
青『蜘蛛まで連れてくるな!俺は虫全般がそんな好きじゃないんだ!』
マオ「くっ……お、おいだれか群がってくる蜘蛛達の対処をしてくれ!僕はそれどころじゃない!!」
リリ「そうだ!リーダー!寒いと虫の動きは鈍るよ!
弱ったところを水か風の魔法で吹き飛ばすの。そしたらすぐに逃げよう!
メイレンさんは、多分毒蜘蛛にやられたのよ。だから、静かなところでゆっくり休ませてあげないと」
ヴ「数には数で対抗するのが一番!
というわけで全軍ひとつとなり、敵陣を突き破る!」
きー!という掛け声をあげて蝙蝠たちが蜘蛛に攻撃を仕掛けて対処する。
リリ「どうしたの私、ヴァンエレンがすごく頼もしく見える」
ごしごしと目をこするリリアーナ。
フリ「そういう状況なら撃って撃って撃ちまくりますわ!!」
空中に浮かんだ雪の結晶を蜘蛛めがけて次々と発射するフリージア
クリ「わりぃ!!ちょっと遅くなった!!」
即座に魔銃を連射モードに変え、群がってくる蜘蛛を撃ち始めた。
(弾によっては探索メンバーにギリギリかすりそうなのもの混じっているようだ。)
リリ「キャ――――!!」
リリアーナは巻き添えを食らわないよう、慌てて身を伏せた。
レヘ「あぶねーな、おい。殺す気か?」
遅れて来たクリスがギリギリかすりそうな弾丸をばらまくのを見てレベッカが苦情を言った。
ギ「逃げ回れば墜ちはしない!!」
必死で避けるギズモ
レヘ「それにしても、これだけメンバーがそろってるのに、いっこうに蜘蛛の奴ら数が減らねぇな。」
リリ「際限なく沸いてくる感じね。本当に生き物なのかしら?」
フリ「こうなったら魔力が尽きるまで撃ちまくって差し上げますわ!!」
魔力が尽きたフリージアさんはただの格闘家です
ギ「ブリザードフォースアタァック!!」
乗りと勢いで叫ぶギズモ
リリ「総力戦はまずいわ。
だってあの大蜘蛛には主人がいたみたいなのよ」
アイシャに近寄らないようがっしとミルクが後ろから羽交い締めにすると、アホ姉はバタバタ暴れはじめた。
そして二人の間に挟まっているルズ。
ルス「むぎゅー。幸せに押しつぶされるう~」
アナ「離せミルク!あいつ私に教職は無理とか暴言を吐いたんだぞ!
今すぐに天国行きの片道切符をプレゼントしてやる!」
ミル「ちゃんと聞こえてるじゃないかいいから体罰禁止!!
今はこの蜘蛛地獄からの脱出優先だろ!
前の道に戻って足場を確保してから、あたしとグレイルの魔法で巣ごと焼き払おう!
アイシャ!それともフリージアが言うように融合したウェザーなの!?
さっきみたいに雷で蜘蛛を蹴散らせない!?
他にも蜘蛛の足止めできる人は援護よろしく!
あたしはアホ姉の確保で手一杯になっちゃったーっ!!」
ア/ウ「【今貴様に構っている暇は無い!理由が聞きたいなら後でうんざりするほど言ってやる
あとそこのシスター!私は足止めをする気は毛頭ない。そんなスットロいことをす…だぁかぁらぁ勝手に喋るなっての】」
天使に指を指し、決めようとするがアイシャに遮られてしまうが、そんなことは意に介さず何かの用意を始める。
ミル「2、2人羽織?」
アナ「融合でもなさそうだしなー、アイシャは嫌がってるしどーなってるんだ?」
変身したアイシャは、後ろにいる人型シルエット(多分ウェザーだ)にツッコミを入れている。
どう見ても喜んでるウェザー(多分)と、どう見ても嫌がってるアイシャ。
2人の温度差にアホ姉も怒るのを忘れてあきれてます。
フリ「足場が無ければ作れば良いのですわ!!」
パンが無ければお菓子を食べれば風に言うフリージア
そういう話では無いと思われる
フリ「この広さなら!」
足元に特大の空飛ぶ雪の結晶を作り出す
フリ「これで私は転落なんてしませんことよ!さあやぁっておしまいなさい!!」
クリ(おいおい、自分だけかよ。
まあ、俺は比較的通路に近いから通路に逃げ込めばいいだけだけど・・・ )
ミル「いやいやいや!あたしたちが落ちるから!」
とりあえずほかのメンバーも乗せろと言いたい
ギ「はぁいv女の子はお母さんの雪の結晶に乗って乗ってv
男は自分で何とかしてねv」
まさに外道なギズモ
リリ「さっすがフリージア!乗せて乗せて!」
フリージアの結晶の上にリリアーナは避難した。
ミル「あたしも乗る乗る!ほらほらアホ姉、雪の結晶に乗れるよー楽しいよー」
アナ「はーなーせーっ!!」
ジタバタ暴れ続けるアホ姉を引っ張りながら、ひんやり冷たい結晶の上に乗り込む。
幸い、アホ姉が多少暴れても雪の結晶はびくともしなかった。
ギ「ヴァンエレンさんは・・・・・・え~と」
ヴァンエレンをどっちで判断すれば良いか悩むギズモ
肉体は女だが中身は男であるからだ
それ以前にヴァンエレンは自分で飛べると思われる
ギ「マオさんは・・・・・え~と」
マオもどっちで判断すれば良いか悩むギズモ
匂いは女性だが格好は男であるからだ
フリ「そんな大勢乗れるわけ無いでしょ!私の魔力だって無限じゃありませんことよ」
思わず突っ込むフリージア
リリ「大丈夫大丈夫、ヴァンエレンがマオマオをお姫様抱っこすれば解決よ!」
フリ「ここはミルクさんの言うとおり攻撃魔法を撃ちつつ後退
足場確保の後、敵拠点ごと殲滅ですわね・・・・これでいいかしらマオさん?」
とリーダーであるマオに確認を取るのであった
リリ「なんかマオマオ、それどころじゃないみたい・・・・・・」
そんな中グレイルは……
赤「どーしよっかなー、暇だなー」
何 も し て い な い 。
否、出来る事が無いのだ。何故ならばここは蜘蛛の巣の上、炎系魔法を打ち出せば相手諸共奈落の底。
リリ「ちょ、そこ!グレイル何してるのよ!!」
赤「なーなーマオマオー。俺何したらいーよ?」
リリ「マオマオ今それどころじゃないから!
フリージアがとりあえずの足場作ってくれたから、蜘蛛を何とかしたらミルクとグレイルの魔j法で焼き払うの。
グレイル、グレイズと交代はムリなの?彼の風魔法でメイレン様の蜘蛛を吹き飛ばせればいいんだけど」
リリアーナはちょっと逡巡した後、ウェストポーチから液体の入ったビンを取り出した。
リリ「これ、中身は聖水なの。
振りまくと、弱いモンスターが近寄ってこないって言う例のマジックアイテムよ。
弱いモンスターにぶつけるとダメージを与える事もできるわ。
治療用に少ししか持ってこなかったんだけど・・・・・これをメイレン様に使ったら、たかってる蜘蛛を何とかできるかな? どう思う?」
ギ「聖水かぁ・・・・・・」
ギズモは悪魔族なので、ちょっとでも体に附着したらケロイドなどダメージを食らう可能性があるのだ
ミル「アナ姉はどう思う?」
アナ「あー?聖水?知らないぞそんなの」
…天使様から大変ありがたい言葉をいただきました。
ミル「知らないじゃねえよ知らないなら見て考えろよ!ほら!」
ずいっとアホ姉をリリアーナの方に近づけると、アホ姉はくんくん匂いを嗅ぐように鼻を動かした。
アナ「蜘蛛にも効くと思うぞ、メイレンにかかってもいいから、ざーっとぶっかけろ」
レヘ「そうだ。問題はねーぞ。」
リリアーナに持たれているレベッカが口を挟んだ。
リリ「聖水って妖怪にもダメージ与えるのかな?でも、大妖怪だからこの程度なら大丈夫よね?
グレイルは運動得意でしょ?あなたのコントロールでメイレン様にうまく降りかけてもらえないかな?」
レヘ「メイレンと俺には聖水は効かんぞ。だから遠慮はいらねーよ。」
リリ「わかった。ギズモとアイシャさんはかからないよう気をつけてね」
色々紆余曲折あったものの、無事メイレンの身体に聖水が振りかけられた。
たかっていた蜘蛛は大幅に数を減らした。
ルス「むぎゅ――――っ!!」
すぽん!と音を立てて、ようやくルズがアナスタシアとミルクの間から抜け出した。
ルズは銃を連射しているクリスの足元へと近寄ってくる。
ルス「クリスとやら~。あなたは確か、風魔法も得意でしたわよね~ん?
ここはひとつ出し惜しみしないで、ビューッと風で蜘蛛を吹き飛ばしてやりませんこと~?」
吹き飛ばせば蜘蛛との距離はかなり開ける。
けれどこんな広いところでやるよりも通路のような狭いところで使った方が格段に強い風が出せる。
ちなみに狭いところほど流れが速くなるのは流体全般に言えることである。
クリ「悪いがそれは通路に行ってからだ。
こう広いところだと風の力が分散してしまう。」
- それまでカートリッジの魔力が持てばいいんだけどな。
ルス「そうですのー。それは残念ですわー」
ルズは当たり前のような顔で、ちゃっかりクリスの方に乗っかっていた。
蜘蛛のやってくるところを探しながら撃っていると、奥の方に人影を発見した。
こんなところでいったい何をしているんだ?
よく見るとかがんで糸を採取しようとしているように見える。
ってあれは魔法史のベルジン先生じゃないか!!
クリ「ベルジン先生!!
ここはあともう少しで爆発を起こしますよ!!
早く退避してください!!」
もし間に合わなければ俺が高速飛行魔法を使って連れてきた方がいいかも知れない。
自分の名前を呼ばれて思わず我に帰る
声の先には 授業で見た事のある生徒が私に爆発やら避難しろという事を叫んでいた
ベ「爆発とはどういう事だ?オーラン君?」
クリスの背後からベルジンの声と共にほのかに防虫剤の臭いが漂ってくる
ルス「いや~ん、防虫剤くさーいのですわー」
常人より鼻が利くルズは、前足で鼻を押さえた。
ベ「君は確か、私の闇魔法防衛論か古代魔法史の授業を取っていたな?
いや氷結魔法学だったか?
まあ 私が何故君の後ろにいるかは次回の闇魔法防衛論で説明してやろう…」
クリ(・・・瞬間移動系の魔法だろうか?
俺のもつ総魔力だとできるか不安だな・・・(※クリスの魔力総量は一般よりも低めです。))
ルス「そんな事よりも今は逃げる事が大事ですわ~!総員待避いいいい!!ですわー。
この先にある蜘蛛の巣窟を、今からリーダーマオ様の指揮で一気に殲滅するのですわー」
クリ(早く通路の方へ避難しとかないと!! )
クリスはベルジンに返答しなかった。高速飛行魔法の詠唱を始めたからだ。
「【…5秒後に激しい雷雨と共に小規模の竜巻が縦穴内で発生すると予報『した』
発生から発生から10秒後、竜巻は自然消滅すると予報『した』ぞ…】」
ルス「ふぎゃー!!こんなところで発動したらわたくし達は奈落の底へまっさかさまですわ~!
ベルジン先生にクリスとやら、さあ、今すぐ何とかするのですわ~!!」
ルズはクリスの肩の上でじたばたしている。
偉そうな口ぶりのわりに、どこまでも他力本願なルズであった。
ミル「ベルジン先生ーっ!通路かどっかに避難ーっ!て、あれ?」
リリ「ん?ベルジン先生?・・・・・・どこ?そういえばクリスさんは??」
リリアーナが顔をあげた時には、もうベルジンもクリスも姿を消していた。
アイシャが先程から行っていた何かの準備が出来たようだ。
先ほど雷を落とした雷雲よりも巨大な雲を少しずつ足元に発生させている。
ア/ウ「【ねぇ優等生?出来ればメイレンをもう少し中央に中央に寄せてくんない?
あとカキ氷女アンタのソレも中央に寄せて!じゃないとトンデモないことになるけど
とにかくみんな出来るだけ中央によって】」
ウェザーが何か準備している間、アイシャは皆に中央に寄るよう注意を促す。
フリ「カキ氷女って・・・・せめてフラッペと・・・」
ぶつぶつ文句を言いながら真ん中に避難をする
ア/ウ「【…5秒後に激しい雷雨と共に小規模の竜巻が縦穴内で発生すると予報『した』
発生から発生から10秒後、竜巻は自然消滅すると予報『した』ぞ…】」
フリ「まさか天候操作能力ですの!?」
あっと驚くフリージア
リリ「すごい!!」
足元に発生させた雲が渦巻き、強風が吹き荒れ、縦穴内の蜘蛛たちを吹き飛ばす。
巣や、壁にしがみ付き集まろうとしても、雷の餌食になり他の雲と同じ末路を辿ることになるだろう。
ただ一箇所、それから逃れる事ができるポイントがある。それは竜巻の性質上出来てしまう安全地帯
俗に言う「台風の目」と呼ばれる場所だ。アイシャの忠告どおり縦穴の中央付近にいれば辛うじて難は逃れるはずである。
思った通り、ウェザーから予報が入ってぴったり5秒後、縦穴の中は異常気象に襲われた。
クリスが高速飛行魔法を詠唱している間に縦穴内に竜巻が発生する。
だが、蜘蛛の糸は思ったよりも頑丈で暴風の中でも切れることはなかった。
まあ、まだ昼にもならないうちに魔力回復薬を使いきらずに済んでよかったというべきだろう。
レヘ「えらいこっちゃ。この風の中じゃスペルカードが使えないぜ。」
リリ「あ。うん。しまっておくね」
リリアーナは、手に握り締めたままだったスペルカードをウェストポーチへ戻した。
ギ「すご~い!まるでXメ○のスト○ム見たい!!」
ミル「うひー、これは凄い…」
アナ「中央は竜巻の目だから安心ってやつだな、賢く頭使う生徒は先生好きだぞ」
あるいは風に吹かれ、あるいは雷に撃たれ、蜘蛛たちはアイシャとウェザーの魔法にどんどん数を減らしていく。
でも、中央にいるあたしたちには風も強くなく、危険はなさそうな感じ。
敵を一掃して味方に被害無しなんてやるな。
…なんか足場の蜘蛛糸には被害出てそうだけど、あたしたちはフリージアのおかげで安全だからいいか。
- (213で〆)
-
最終更新:2009年07月25日 08:47