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7:城内


その後、クリス罠が発動しないように見てる間にリリアーナが鍵を開け、あたしたちは無事に外に出た。
出ると同時に戻ってきたのは、地に足が着くいつもの感触。
ミル「あれ?浮遊魔法はもう終わり?」
アナ「いつまでもあると思うな姉の加護だぞ。
  地下通路を抜けちゃったら、罠なんかそうそう無いだろー」
ま、それはそうかもしれないけどね。
リリ「ベルジン先生、フリージアが話していたように、地上にはドラゴンがうようよしてるんです。
 実際私たちも襲われて、危ういところを地下に逃げたんです。」
ベ「なるほど…地上にはドラゴンが…
まあ君達が対処できる相手でもあるまい 、逃げたのは賢明な判断だ…」
リリ「リーダー、ここは危険だし、細かい話は後にしない?」
フリ「魔法の発動準備時間さえ取れれば一匹や二匹なら勝てなくても無くてよ
 でも一匹や二匹の数じゃ無いから地上より地下の方が安全ですわ」
3分稼げばフリージングディストラクションが使えるがそれでも倒せるのは一匹か二匹である

リリアーナはマオにひそひそと話し掛けた。
リリ「ニャンコ先生の関係者みたいだし、ナナナさんのこと信用してもいいよね?」
フリ「まあゴーレムなら嘘はつかないでしょうし私からも頼みますわ」
作られた存在であるゴーレムは嘘をつかないと思い込んでいるフリージアさん
あっさりとナナナを信用する
ギ「良いも悪いもリモコンしだいびゅっと飛んでく鉄塊28号♪
 機械仕掛けの人形も嘘をつくよ所有者しだいでね
 でもゴーレムは魔法仕掛けだから僕も信用するよ」
そんなに機械仕掛けのオートマータが嫌いかギズモ
フリ「ところで銀の玉を持ってると何か特殊能力が使えるようになるとか聞きましたけど・・・・・
 リリアーナさん何か変化とかありますかしら?」
ずいぶん長いこと銀の玉を触っていたように感じていたフリージアは
リリアーナに何か変化が起きているのではないかと心配してたずねた
リリ「ううん。特に何も」
ギ「大丈夫?力の代償に影が無くなったり、背が縮んだり、胸が小さくなったりしてない?」
ギズモも一応は心配しているのだろうか? だがそれは一般的な悪魔との契約の代償である
代償の中でも一般的ではない物としてまともな性格とか婚姻届に判を押すというものもあるが
それは例外中の例外なのでここでは触れないことにする
レヘ「残念だがよぉ、もう影響は出てるみたいだぜ。」
リリ「え――――――――――――!!!」
クリスが微妙な顔をしているのにも気付かず、慌てて自分の胸を確認する。
リリ「や、大丈夫みたいだよ~」
レヘ「リー、一体何を考えてるんだ?」
レヘ「しらばっくれるなよ?一体ロックってのは何なんだ?お前の男か?
 見ろ。お前が望むから、ロクーがついて来ちまったじゃねぇか(笑)」
リリ「お、男って!えっと、その、か、か、か、彼氏っていうか、ボーイフレンドって言うか・・・・はっ!
 もう、そんなのどうでもいいじゃない!!」
リリアーナは真っ赤になりながら話を打ち切った。
リリ「でもロクーがついて来たのって、私のせいなの?」
見ると、さも当たり前のような顔をしてロクーが一行について来ていた。
ロク「さっきはすまなかったなー!ほれ、この豆をやるぞ!
  この豆を食べたら、体力が100%回復すっぞ!」
ロクーはクリスに豆を薦めている。
変な考えを振り払おうとしていると、ロクーとかいう奴が豆を勧めてきた。
・・・やっぱりロックに似ている気がするんだよな。
・・・とりあえず悪気はないようだし、豆はもらっておくか。
クリ「ああ、こっちも誤解されるようなことをしていたんだからお互い様だ。
 体力はまだ大丈夫だから、いざという時に使わせてもらうな。」
そう言って受け取った豆をポケットに入れる。

リリ「クリスさんを殴って悪いと思ったからついてきてるだけ、じゃないの?
 でも、そう言えばロクー、銀の玉についてはあれっきり何も聞いてこないね。
 蝙蝠に貰ったって言ったから納得したのかな?」
レヘ「さっきからリー、おめーの都合のいいような事ばかり起こってんな?
 それが銀玉の効果だとしたら、金玉を食ったメイレンはどうなっちまうんだ?」
フリ「金と銀でセットなら二つはめないと開かない扉もあるかもしれませんわねえ」
リリ「えー。でも金玉はメイレン様のお腹の中だよ?どうしよう?」

今ここにいる完全に人間の因子を含まない(食われる心配の無い)存在はギズモとマンダである
だがマンダは女の子なので却下・・・・自動的にギズモの役目となるのだ
いや・・・もう一人いるナナナだ!
いざとなったらナナナにメイレンの口に腕を突っ込んでもらえば・・・・

フリージアがものすごい事を考えてるのに気付かず、リリアーナは首を捻っている。
が、やがて何か閃いたようだ。
フリ「ねえねえ、もしレベッカさんの言うとおりなら、この玉に願い事をしたらなんでもかなうってことよね?!
 じゃあじゃあ、今すぐ結果の出るお願い事をしてみるよ!」
リリアーナは笑いながら、銀玉を握って目を閉じお願いを始めた。
(だが当人は、レベッカの話をまるで信じていないようだ。 )
リリ「銀玉様銀玉様、どうか私のスタイルがレベッカさん以上になりますよーに!
 メイレン様が金玉を吐き出して、えーとえーと、蘇っても人肉を食べなくても平気になりますよーに!」
リリアーナはおっかなびっくり目を開けてみた。
リリ「・・・・・・・・・・・・・・あれ?あんまり変わってないよ?」
かなえられないほど無茶なお願いだったのだろうか?それとも・・・・・・。

リリ「メイドさん、お城まで案内してもらっていいかな?」
リリアーナはメイドの後に続いた。
この様子だと、まだアイシャがいないことに気付いていないようだ。
メイト「はい!ここはお城の裏側なので、すぐそこにお城がキャアアアアアアァッッ!?
   お城がもの凄く壊れちゃってます~!
   そ、それにみんなどうしちゃったんですか!?
   しっかりして下さい!返事して下さい~!!」
鈍く金色に光る城はあちこち壊れ、地面には招き猫やメイド型ゴーレムが大破して散乱している。
リリアーナとフリージアにお城を示そうとして、ナナナは城と仲間の惨状にようやく気づいたようだ。
アナ「寝てたっていうのは本当みたいだなー、これじゃ案内の役には立たないぞ」
ミル「あたしたちからしたらムウ大陸は過去の都市だけど、ナナナはさっきまで自分が住んでた都市だからね。
 そりゃショックだと思うよ…倒れてるゴーレムには、知り合いもいるのかもしれないし」
壊れたメイド型ゴーレムに抱きついてわんわん泣き出したナナナに、あたしもかける言葉がなかった。

メイト 「はっ!はい!い、いえそうじゃないんです~!
   ただお客様がいたのでおもてなしを…あ、いえ、はい!
  あの…ムウ大陸はどうなって…はい!そ、そんなつもりじゃないです!
  はい!遅刻してごめんなさい、すぐにそちらに向かいます!」
急に、めそめそしていたナナナが弾かれたように立ち上がって、独り言を言いながらぺこぺこし始める。
メイト「あのごめんなさい!私、メイド長からお呼びがかかったので、これで失礼します!」
あっけにとられて見ていると、ナナナは早口でお詫びしながらあたしたちにお辞儀をした。
そのまま、脱兎のように走り出して、城に開いた穴に飛び込んでいってしまう。
リリ「え?ええっ!!ちょ、ちょっと待ってよ――――!!」
アナ「それでこれからどうするんだ?ポンコツメイドを追いかけるのか?
  それとも邪魔が入らないうちに、私たちだけで城内を調べて回るか?」
呆気に取られたあたしは、アホ姉のみんなへの質問の返事も忘れ、ナナナが消えた城の穴を見つめていた。

フリ「ここは一つチーム分けですわ」
チームを二つに分けて別々に行動しようと提案するフリージア
フリ「チームリーダーは・・・・そうですわねぇマオさんとリリアーナさんでどうかしら?」
ここで自分がリーダーをやるとは言わないフリージアさん
リーダーなんて頭を使う仕事は自分には向いていないと思っているのだ
別の言い方にするとリーダーなんてまんどくせである
リリ「私がリーダー?いや無理無理。だってトラップ片っ端から発動させちゃうもの!!
 下手したらパーティ全滅の危機よ!」
わりと自分の事をわかっているリリアーナである。
だが、マオの前で自分と彼女を同列で語っている時点で、まだまだである。
フリ「私はリリアーナさんの決定に従いますわ」
リリ「んー。じゃあさ、ここは公平を期してベルジン先生に決めてもらうってのはどうかな?
 でも今の段階じゃ二手に分かれて何かを探す必要も無いし、決めるのは後でも良いよね?
 どうでしょう、ペルジン先生?」
ベ「うむ…できれば生徒間での事柄は諸君等の自主性に委ねたいのだが…
まあ第三者の意見が必要となるのなら仕方あるまい…」
ベルジンは少し言葉を濁しながらも生徒に頼られた嬉しさをあえて隠し、渋々と言った感じで己の意見を述べはじめた
ベ「チーム分けだがリリアーナ君の言う通り必要ないだろう…
戦力の分散は少々リスクが伴うからな…
さてリーダーの件だが…」
ベ「私はリリアーナ君を推薦しよう…
理由はあえて言う必要はあるまい…」
リリ「な、なななななななな」
ルス「ようするに、囮ならぬオトリーダーという訳ですわねー。
 トラップを片っ端から作動させ捨て駒にし、後続の仲間の安全を確保する。
 ううん、男性教師ながら素晴らしいアイディアですわー」
リリ「ルズったら!ひどーい!!」
ルス「何をおっしゃいますの。完全無欠な計画ですわーん。ほーほっほっほ」
ルズは女性至上主義なのだが、フリージアといちゃつく(※ルズビジョン)リリアーナだけは例外だった。
リリ「むむむむむむ無理です許してくださーい!!」

レヘ「厳しい事を言やぁ、あのメイドが俺達を誘い出すために芝居をしてるかもしれねぇ。
 慌てて追いかけるより、まずはまわりの様子をできるだけ探ろうぜ?」
ミル「厳しい事ねえ…まあ状況が状況だし警戒するのもわかるけど、ちょっと考え過ぎな気もするなぁ」
リリ「あのうっかりメイドさんにそんな細かい芸が出来るとは思えないんだけどなー」
アナ「いやいや、敵地では慎重さが重要だし、先生はレベッカの考えに花丸あげちゃうぞ♪」

レヘ「それにしても、メイド長ってどんな奴だろうなぁ?まー部下のあいつがあんなポンコツなら、
 その上司もたかがしれてるだろーけどなー(笑)
フリ「たぶん同じ顔の色違いで角があるのですわ
 そして3倍仕事が速いとか・・・・・」
どこの赤い彗星だと突っ込みたい気分でいっぱいである
ギ「ナナナさんって名前からして量産型っぽいしねv」
リリ「三人とも、またそんなこと言って」 
ミル「あれだけドジメイドだと、3倍にしてもやっと普通のメイドレベルじゃない?
 てか、角ってなんだ角って。赤鬼青鬼メイドか?」

レヘ「…リー、スペルカードを準備しろ。」
レベッカは最後に小声でそう付け足した。
その言葉にリリアーナも表情を改め、銀玉を胸のポケットに戻した。
そして、スペルカードをポケットの中で握る。

クリ(まったく、この槍は何を言うんだか・・・
 こんな広いところにとどまる必要もないし、さっさと移動を始めよう。
まずは書庫があると聞いた一階か二階の探索でもするか・・・ )
クリスは近くに何かが潜んでいるのに気付かず、城へと歩みを進めた。
リリ「あっ!クリスさんダメだよ、もう少し周りを調べないと・・・・・・」
俺が城に向かって歩き始めるとリリアーナが注意をしてきた。
けれどこのまま外にいても状況が変わるわけではない。
クリ「トラップは慣れてんだ。
 先に様子を見てくる。」
フリ「ちょっと!単独行動は危険ですわ!!」
ミル「え?…ちょっとちょっとクリス!どこ行くの!?」
クリスの後を追いかけるフリージア
リリ「先生、リーダー、二人が心配だし先に行きます!」
ミル「と、とりあえずみんなでクリスを追いかけよう!
 手分けして城内を探索するにしても、打ち合わせはしておかないとマズいよ!」

ガイ 「ブルアアァァァァ!!」
ドドドと地響きを響かせて走ってきた『それ』は、目前で止まると咆哮をあげた。
なんとも形容のし難いその生き物、『それ』をなんと呼べばいいんだろう?
クリ「・・・うっ。」
生理的に受け付けられないような格好をしたものが奇声を上げながら近づいてきた。

フリ「な、何者ですの!?」
リリ「め、メイドさん・・・・・・・・・・・・・なのかな?まさかこれが量産型・・・・・・とか?」
ミル「あんなのをメイドさんとか言わないでよリリアーナ!
 イヤだーっ!こんなのが量産型で、他にもゴキブリみたくいっぱいいるなんてイヤだーっ!!」
フリ「うちで雇ってるメイドは30才近い女性ですのよ。
 美人かどうかは微妙だけど少なくともカバじゃありませんわ」
アナ「おー、すごいなムウ大陸って。予想の斜め下の生き物が出てきたぞ♪」
リリアーナが描写したように、『それ』はメイドと言えなくもなかった。…着てる服だけ見れば。
ヘッドドレスを付けた頭はカバみたい…というかまるでカバで、顔には蝶の形をしたマスク。体は人間みたいだけど筋骨隆々で、はちきれんばかりに膨れ上がったメイド服が恐ろしく似合っていない。

ガイ 「侵入者がいるって聞いたから来てみれば、なかなか可愛らしい侵入者じゃな~い。うっふん(はあと)」
なんて言いながら、怪物は先頭にいたクリスにウィンクする。
意外!まさしくそれは筋骨隆々のムーミンがメイド服を着た化け物
多分名前はトーベかヤンソンであろう
クリ(・・・やばい、マジで吐き気がしてきた。
 これが城の関係者じゃなきゃ間違いなく張り倒している部類だろう。 )

リリ「お、おじゃましてます・・・・・・・てへ。 あっ、そうだ!通信機通信機」
リリアーナは慌ててニャンコ先生の通信機を取り出そうとしているが、あせってうまく手が動かないようだ。
なんでリリアーナはこんなに普通の対応が出来るんだろ…
変態を正視するのも辛くなってきたあたしが目をそらした時、筋肉メイドは再び咆哮した。
ガイ 「フリィ――――ズゥ!!武器なんか取りだそうとするんじゃないわよ、この小娘がぁ!!
   ブルアアァァァァァァァァ!!!」
(CV:若本)
視界の端、大きく開いたメイドの口から、光が溢れ出してくる!
ガチムチメイドは口から怪光線を放った! (光線を浴びた人間のステータスが変化した! )
クリスは怪光線を回避した。
リリ「キャ――――!!」
リリアーナはもろに怪光線を浴びてしまった。
ミル「しまっ!!…あれ?なんともない?」
リリ「わー死ぬー!わー!わー!わー・・・・・・あれ?ほんとだ~」
視力を奪う一瞬の閃光、でもそれだけだった。
別に光が周囲をなぎ払うわけでもなく、爆発するわけでもなく。
あたしたちにも周りにも被害は無し。

レヘ「やりやがったな、この野郎。」
リリアーナの手にあるスペルカードの束から、1枚が勝手に飛び出す。
レヘ「スペルカード発動、スールオ・ティエンフー!」
レベッカは、呪符・素裸天狐を発動した。
声にあわせてリリアーナからスペルカードなるものが飛び出して、メイドガイに飛んでいく。
フリ「そんなこと出来るんだったらそれで自分の体を・・・・」
と言い掛けたフリージアさんだったが・・・

スペルカードはぺたりと貼りついて…
ガイ 「キャアアアアアアァッッ!!」
ミル「ギャ――――ッ!」
ヴ「にゃああぁっぁぁぁ!」
地獄の断末魔のようなメイドとミルクとヴァンエレンの悲鳴が重なった。
フリ「何で裸ですのぉぉぉ!?」
レベッカの奴は、どんなつもりでこのスペルカードを選択したのか。
スペルカードの力でメイドの服がなくなって、マッチョは見事変態という名の紳士になりました。
救いと言えば、どこから出したか【見せられないよ!】とか書いたプラカードでアホ姉が大事な部分を隠した事か。
レヘ「見せろよ!」

ガイ「イヤァァアァァァァァァァァアッ!!」
リリ「あっ!ちょっと待って!・・・・・・行っちゃった」
ミル「あはは…あはははは……見いちゃった…」
大事な部分を押さえて逃げ去るメイドガイに、同情する気にはなれず。
アホ姉にグッジョブ言う気にもなれず。
ただただ、乾いた声で笑い続けるあたし。
アナ「なんだなんだ、あの変態逃げ出したぞー、見かけ倒しめ。
  …どうも私はさっきの怪光線が気になってるんだが、全員無事かー?
  ん?リリアーナ、お前そんなに胸あったか?こっそりパッドでも入れたのか?」
リリ「・・・・・・・・パット?」
リリアーナは何気なく胸に手を置いてみた。
――――ぽにゅ。
リリ「・・・・・・・・・・・・・!?」
リリアーナは驚いて服の中を確認し――――目が点になった。
再び自分の胸に手を置き、その身を強張らせる。
リリ「・・・・・・・・・・・・・・・!!!」
ぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽにぽに(ry
レヘ「何だと…!」
ロク「え…えらいこっちゃー!」
ロクーも一緒にびっくりしている。

(今日の教訓:貧乳はステータス、もとい、ステイタスである。)

リリ「やった――――!!!!!!
 何で?何で?いや、何でも良いわ!!やっぱり神様っていたんだわ――――!!
 ばんざーい!ばんざーい!ばんざーい!!」
ミル「うわ、なになに?リリアーナどうしちゃったの?」
半分放心状態だったあたしを、リリアーナの大声が現実世界に呼び戻してくれた。
ギ「リリアーナお姉ちゃんに胸がある・・・だと」
ミル「へ?…リリアーナに、…胸?」
言われてみれば、確かにリリアーナの胸に立派な膨らみが。
フリ「やっと・・・やっと努力の成果が現れましたのねリリアーナさん
 おめでとう・・・・・!!」
涙を流して感動するフリージアさん
フリージアは今までリリアーナの努力をそっと見守っていただけに感動せずにはいられなかった
リリ「ありがとう!これも全て、今までずっと協力してくれたフリージアのおかげよ!」
目をうるうるさせながら、友情を確かめ合うリリアーナ。
そんなフリージアさんの胸と背が逆に小さくなっていたことはそっと黙っておいてあげよう
フリージアさんの存在は縦ロールだけなので誰も・・・本人すらも気がついてないようなので

レヘ「いやいや、俺は認めねーぞ。貧乳はステータスだぞ。希少価値だぞ。」
どんな身体的特徴を持つ女性でも、男性に等しく愛されるべきだと考えているレベッカは、
リリアーナの大変な喜びように、やや納得しかねた。
もちろん。レベッカが認めようが認めまいが、リリアーナの胸は変わりません。
現実です!これが現実…っ!!…なんて言ってる場合じゃないおかしいだろ!
何で急に今まで成長しなかったリリアーナの胸が大きくなるんだよ!
レヘ「なんだか間接的にメイリンを馬鹿にされてるみてーで、気分が悪いぜ。」
リリ「何で今メイリンの話が?
 だいたい、ギズモはGFのスタイルなんか気にしないと思うよ?」
フリ「うん!かわいければわりとどうでもいいよv」
ちなみにリリアーナの付き合っている相手がまるでスタイルを重視する人間のようだが、実は違う。
だが、彼がかつて憧れていた(とリリアーナが思っている)相手が美人でスタイル抜群だったため、
リリアーナは『ああいうタイプが好み!』と勝手に思い込んでいるだけの話である。

ミル「だから問題は胸の大きい小さいじゃなくて、なんでこうなったかだろ!
 さっきのカバメイドの光線、ヤバい効果があるんじゃないの!?」
そこまで言った所で、ばったり誰かが倒れる音がした。
メイドによる視覚の暴力に耐え切れず、とうとうクリスは気絶してしまったようだ。
音に気がついたヴァンエレンは駆け寄って顔をつっついている。
ヴ「王大人。
 死亡確認」
なら大丈夫です。
リリ「大変!クリスさんしっかりして!!」
ミル「だ、大丈夫!?さっきの光線の影響でも出たの!?」
クリスを抱き起こしたリリアーナは、ぺちぺちと頬を叩いてみた。
リリ「どうしたんだろう。よけたと思ったのは見間違いで、本当はクリスさん、怪光線浴びてたのかな?」
アナ「クリスは光線避けてたから、別の理由だと思うぞ。
  あれだ、マッチヨの裸体を見て気絶したんじゃないか?」
リリ「えー?お嬢様のフリージアだって気絶してないのに?」
フリ「私はお父様で慣れていますもの平気ですわ」
フリージアさんの父親は高名なグラップラーであり筋肉ムキムキである
そして当然父親とお風呂に入った経験もあるため
マッチョの裸には慣れているのだ
リリ「・・・・・・裸を見て倒れるなんて、まるでお姫」
お姫様みたいだ、と呟きそうになったのを慌てて飲み込む。
誰にだって『苦手』はあるものだ。

ミル「そりゃ気持ちはわかるけど…そうかなあ…」
リリ「フリージア、例の使い魔カプセルってもう一人くらい入れるよね?」
フリ「ええ・・・・でも男性と女性を同じカプセルに入れるのはちょっと」
風紀的な問題で嫌がるフリージアさん
フリ「でも医療的な関係だから仕方ありませんわね」
レヘ「おいおい、ライオンのいる檻に生きたウサギを放り込む気か?」
ヴ「そんなに心配ならば私が背負おうか?
 目立った外傷もなしで気絶しただけっぽいからね」
レヘ「その方がいい。」
ミル「そうだね、それが最善かも。
 ちょっと大変だけど、よろしくね。ヴァンエレン」

ほかの仲間たちも同意見みたいなので、ヴァンエレンはクリスを抱き起こしてお姫様だっこする。
リリ「そっか。確かにそうよね。
 でも、女の身体でクリスさんを背負うのって大変じゃない?」
かといって、ロクーは大荷物だ。
ギ「ぼ、僕は無理だよ!!」
ギズモは現在美少年姿だが、本体は実にコンパクトサイズである。
本当はがんばれば何とかなるかもしれないが
いくら顔が良くても男なんて背負いたくない為必死である
リリアーナはじーっとベルジンの方を凝視した。
ヴァンエレン一人で、ずっとお姫様抱っこでは大変だろう。
ベルジン先生、クリスさんに肩を貸して貸してくれないかなー。貸してくれると嬉しいなーと目で訴えている。

レベッカはふと先ほどリリアーナが言った言葉を思い出した。
『銀玉様銀玉様、どうか私のスタイルがレベッカさん以上になりますよーに!
 メイレン様が金玉を吐き出して、えーとえーと、蘇っても人肉を食べなくても平気になりますよーに!』
第一の望みである、レベッカ以上のスタイルをリリアーナは手に入れた。
とすると、もしかしたら他の望みも叶ったのだろうか?だとしたら、彼女の言ったとおり、
メイレンは人間を食べない妖怪として蘇っているのだろうか?
カプセルの中にいるメイレンの様子を、レベッカが知る由はない。

リリ「ねえ、他にもビームを浴びた人はいない?何か変わったことは――――」
リリアーナはぐるりと周囲を見渡し、ふとミルクを見て首をかしげた。
リリ「どうしたのミルク、えっと・・・・・・何かその・・・いつもと感じが違う気が・・・・・・」
ミル「え?あたし?いや…別に怪我もなんにもないけど」
フリ「なにか見た目が変わってるような気が・・・・・」
ミル「見た目?」
ミル「服はかわってないし、血で汚れてるわけでもないし。
 目線の高さもかわってないし、胸だってちゃんと…あれ?」
異常はないか確かめようと伸ばした手。
胸の部分を触った感触がいつもと違うような…
ミル「あれれっ!?ない……ない!あ、あ、あ、あたしの胸どこに行った!?」
確かに膨らみのあったはずの場所を触っても、スカスカ手は空を切るばかり。
レヘ「おん?今度は逆にミルクの乳が小さくなったのか?」
さらにさらにさらに悪いことに、あるはずのない場所にあるはずのないモノの感触が。
これってまさか、お、お…

なんということでしょう。
ミルクの胸がぺったんこになってしまって、洗濯板状態ではありませんか。
匠の技(ビーム)によって一瞬にして男に変化させられてしまったのでした。
リリ「ええ――――!!それってどういう事?」
ギ「別に見た目なんていくらでも変えられるから中身がミルクさんなら問題ないよねv」
アナ「そうだぞー、いくら性転換しておにんにんがついちゃっても、私はミルクのお姉ちゃんのままだからな。
  念願かなって堂々とユリと付き合えるようになって良かったなーミルク。ぷぷぷ♪
  さ、それじゃ疑問も消えたところでカバメイドでも追いかけるか。
  先生あのカバが逃げるときに足跡が光る魔法をかけておいたから、追跡も楽チンだぞ♪」
ミル「何さりげなく話を進めようとしてるんだよこのアホ姉!
 嫌だーっ!性転換して男になっただなんてあたしは認めないぞ認めるもんかーっ!
 ベルジン先生!というかマオでもロクーでもこのさいレベッカでも誰でもいい!
 男になっちゃった体を女に戻す方法を教えてーっ!!」

レヘ「できねぇわけじゃねぇが、俺の呪いは祝福を跳ね返す。今は我慢しろ。」
レベッカがあっさり言った。はっきり言って、性別を変えるのは呪いとしては簡単な部類である。
(ちなみに、レベッカはヴァンエレンがもともと男だと知らないので彼の性別を直そうとしていない。)
ただしレベッカの呪いは、他の呪いや祝福を重ねがけできないので、怪我したときに危険なのだ。
ミル「できるんだな!?できるんだね!!よーしじゃあお願い頼む早く今すぐ!」
アナ「ちゃんと人の話聞いてたか?ミルク。
  今は我慢しろって言われてるんだから、待たなきゃだめだぞ」
レベッカに詰め寄るあたしにアホ姉があきれ顔だけど、そんなのどうだっていい!
ミル「待って後から、『ごめん、もう戻せない『とか言われたらなんとする!?
 いいんだよ!機会は逃さずすぐに行動が一番なんだから!」
リリ「えっと・・・・・け、結構美少年だと思うよ?ユリさんも喜ぶと思うなー。ねえギズモ?」
ギ「み、ミルクお姉ちゃんがわぁいに・・・・・」
ミル「ユリが喜んでもあたしが喜べないでしょこれは!
 ギズモもわぁいってなんだわぁいって!!」
だ、ダメだーっ!!レベッカ以外に有効な解決策が出ないってどんな大ピンチだよ!
フリ「ムーンライトドローンでも飲めば良いんでなくて?」
ムーンライトドローンは性転換の魔法薬である
ミル「あれって確か見た目が変わるだけじゃなかったっけ?
 根本的解決からはちょっと遠いなあ…他の解決策は?」
フリ「ディスペルマジックかリムーブカースかキュアポイズン・・・・この場合どれが適切なのかしら?」
どっちにしろフリージアには全部使えないので関係なかった


リリ「・・・・・・・・あれ?なんかフリージアも、心なしか背が縮んでない?
 縦ロールの数も、いつもより少ないような・・・・・・」
目の錯覚かな?とリリアーナはごしごし目をこすっている。
フリ「な、んですって!?」
慌てて鏡を作り出すフリージアさん
フリ「ああ!?私の髪の毛が減ってますわ!!」
フリ「逆に考えるんだ!体重が減ってラッキーだと考えるんだ!!」
とフリージアさんを励ますギズモ
フリージアさんが同年代の女の子よりちょっとだけ重いのは縦ロールの影響です
フリ「そ、そうですわね!小さくなったのなら懐に飛び込みやすくなったと考えれば・・・・」
だが同時にリーチも短くなっているはずである
明らかに弱体化ですどうもありがとうございました
リリ「フリージアは・・・・・・縮んだと言うよりは、若返っちゃったみたいね。
 その背の高さだと、2、3年前ってところかな?」
リリアーナはでフリージアと背比べをしながら、そう結論付けた。
2,3年前といえばフリージアがまだ虚乳だった頃である
つまり今のフリージアの胸は・・・・・
フリ「まあ別に見せる殿方もいないしそのうち元に戻りますわよ・・・ね?」
リリアーナと胸の大きさ的な立場が逆転してしまったフリージアさんの明日はどっちだ!?

リリ「変身したのが呪いだとしたら、解呪魔法のリムーブカーズが一番よさそう。
 ただ、私もその魔法は使えないんだけどね。
 ・・・・・・ただひとつ気になるのは、怪光線を浴びた結果が全員違うことなのよね。」
ギ「呪いならともかく祝福だったら解除手段は無いよね」
ヒー!とリリアーナはムンクの叫びのような顔になった。
ミル「こらそこ!ギズモもイヤな事言うな!」
リリ「い、いや!祝福ビームって雰囲気じゃなかったと思うよ!うん!
 と、とにかく!下手な薬や魔法を使うと、かえって悪化するかも。
 呪いならレベッカさんが何とか出来るみたいだし、今は様子をみたほうがいいわよ。
 だから、そんなに落ち込まないで。ね?二人とも」
レヘ「男の体になる機会なんて滅多にないもんだ。笑えよ、ミルク。」
ミル「ふっふっふ…あっはっは…あーはーはーはーっ!!
 笑える訳ないだろこの状況で!
 あんたが槍に入っちゃったのも笑ってすませるぞ!」


リリ「やっぱりどうやって元に戻るかは、メイドさん本人から教えてもらうしかないかな。
 光る足跡が相手に気付かれないうちに捕まえなくちゃ!!」
ミル「ふっふっふっ…あんの変態メイドめ…追いついたら地獄を見せてやるぞ覚悟しろ…」
レヘ「さっきのメイドを見つけて…しかし、殺すな。呪いは術者が死んでも効果が残る… 
 それどころか、さらに呪いが強くなる場合もあるしな。」
…さらっとレベッカに、【メギドで変態メイドの灰作成計画】を止められてしまった。
ああ、呪いってなんでこんなにめんどくさいんだろう。
誰だこんな魔法考え出した奴は!責任者出てこーいっ!
リリ「わかった!でも、ニャンコ先生の知り合いだって分かればきっと大丈夫よ」
リリアーナは結構楽観的だけど、どうなんだろう?
ニャンコ先生、本当にそんなに偉い人(偉い猫か?)なんだろうか?
ミル「あの変態メイド、ニャンコ先生の神通力が通じる相手だといいんだけどな…
 とにかく、まずは足跡追いかけるしかないか…」
フリ「全裸のマッチョを追いかけるのは嫌だけど仕方ありませんわ
 でもリリアーナさんもし・・・・いえ何でもありませんわ」
ミル「もし…?ああ、もし、ね…」
リリ「・・・・・・・?」
珍しく歯切れの悪いフリージアに、リリアーナはきょとんとした
レヘ「………」
レベッカは、フリージアが何を言いたかったのかを悟った。
フリージアはこう言いたかったに違いない
もしリリアーナの胸が大きくなった原因も同じなら
それを解除すれば元の木阿弥になってしまうのならどうするのかと

リリアーナは真っ先に駆け出した。
リリ「ところでレベッカさん、さっきの言葉、まるでメイレン様が蘇るのが前提みたいな口ぶりね?
 やっぱり妖怪って、人と違って死んでも蘇るものなの?」
レヘ「おめぇたまに馬鹿みたいなこと言うな。俺が妖怪だってこと忘れてんじゃねーよ(笑)」
レベッカも一度死んでいる。そして、完璧ではないが蘇ったのだ。
妖怪としての実力が段違いのメイレンが、そのまま死ぬとは考えにくかった。
リリ「そっか!そうなんだ。
 じゃあフリージア、手が空いたときにでも、時々カプセルに向かって話し掛けてみてくれない?」
メイレンを収容した使い魔カプセルを持っているフリージアに、リリアーナはお願いした。
(カプセルの中にいても、外の映像や音はばっちり見聞きする事が出来るのだった)
フリ「判りましたわ!・・・え~とメイレンさん若返りの技法は確かにあるみたいですわよ
 ほら私もこんなに若くなって・・・・orz」
若返ればいいというものではないフリージアはそう思った

ミル「ちょいちょい姉ちゃん、この呪いか祝福かよくわからないの、個別に解く方法無いの?」
アナ「さー、どうだろうな?重ね掛けで上書きできるかもしれないけど、副作用が出たら怖いぞ。
  原因だけはちゃんと見切った方がいいんじゃないかー?
  それにー、リリアーナが巨乳になっちゃったらヒンヌー教徒がかわいそうだろ?
  解除するなら、みんな仲良く一緒がいいと先生は思っちゃうぞ♪」
ミル「おいこら、ちょっと待て何言い出すんだ天使」
このいじめっ子ドS天使め…リリアーナの豊胸を解除する気満々だぞ…
フリ「他はともかくミルクさんだけ色々と致命的な呪いですわねぇ」

レヘ「ところでリー、お前はなぜそこまでおっぱいにこだわるんだ?」
レベッカがリリアーナに尋ねた。レベッカはメイドガイに会う前に、どうしてもこの話をつけておきたかった。
リリ「だって・・・・・・・無いよりはやっぱりあったほうが良いじゃない。がっかりされるの、嫌だもの」
レヘ「お前の彼氏、ロックって言ったよな?そいつは、お前のおっぱいが大きくないと嫌だと言うのか?
 ブルースが妖怪を嫌ってるみてーによ、おっぱいが小さい女が嫌だと言うのか?お前はそれがつらいのか?
 まー、お前が胸にパッドをつめてたっていうならわかるんだがよ、そうじゃねーよな?
 それでもそのロックって奴は、おめーが好きだからつきあってんじゃねーのかよ?
 おめーの胸が小さくてもいいから、つきあってんじゃねーのかよ?
 そこんとこ、おめーが胸を大きくしようとするのは、ロックの気持ちを信頼してねーってことじゃねぇのか?」
リリ「・・・・・・・・・・・・。」
リリアーナは何度か口をはさもうとしたようだが、結局何も言わなかった。
ただ、走る速度が緩やかになっただけだ。

レベッカはややきつい言い方をした後、今度は優しくリリアーナに語りかけた。
レヘ「リー、おめーはもっと自分に自信をもっときゃいいんだよ。ロックが好きになったお前自信を好きになれよ、な?
 どんな女だって、等しく男に愛される程度の能力を持ってんだ。
 その能力を、下手な虚栄心で見失っちゃぁいけないよ。」
レベッカは、もしもメイドガイの怪光線の効果が切れても、リリアーナがショックを受けなければいいなと思った。
ロク「おらにおっぱいは通用しねーぞぉ!!」
レヘ「ちょ、たまにシリアスになったらこれかよ(笑)」
ロクーがまた空気をぶち壊した。
リリ「うん。・・・・・・・・・・ありがと、レベッカさん。」
リリアーナはぽつりと礼を言うと、はにかんで笑った。
走っていた足は完全に止まっている。
もうじき皆も追いついてくるだろう。

リリ「レベッカさんの言いたい事、わかったわ・・・・・・分かってる。分かってるんだけど・・・・・・。
 でもごめん!馬鹿みたいだと思われそうだけど、レベッカさんの悩みに比べたらつまらない事だけど・・・。
 やっぱり念願かなって嬉しいの!
 ―――― 私ね、前々から一度、こういうの試してみたかったんだ~!」
リリアーナは胸ポケットから銀玉を取り出し、胸の谷間に入れてみる。
リリ「見てみて!フリージアの真似!!」
フリ「良かったですわねぇv」
と複雑な気分だが一応喜ぶフリージアさん
色々突込みどころありすぎだが、リリアーナ本人は大感激である。
心なしか銀玉が熱を帯びてきた気がするのだが――――たぶん気のせいだろう。

リリ「ところでロクー、あなたいつ、どうやってムウ大陸に来たの?
 仲間の姿が見当たらないけど、一人なの?私達はね・・・・・・・・」
リリアーナは手短に、魔法学園からムウ大陸へ来た経緯を話した。
フリ「そうですわよ別に生粋のムー民ってわけでは無いのでしょう?」
ロク「おらは一人だ。そして、おめーの言う通り、ムーの住民じゃねぇ。」
ギ「科学で空間こじ開けると凄くエネルギー代が掛かるよね
 魔法なら只だけど・・・・」
突然わけのわからないことを言い出すギズモ
ロクーはその意味を察して答えた。
ロク「その通りだよ。おらはおらの力でここへ来たわけじゃねぇ。
  上司に転移させてもらったんだ!何日前だったかな…?
  仕事で来てんだよ。まだ働けてねーけどな。」
リリ「ねえロクー、アンジェリーナって名前に、何か心当たりは無い?」
ロク「誰だ?天使っぽい名前だけど、知り合いにはいない名前だなー。」
フリ「まさかと思いますけど私に似た名前の知り合いとかいませんわよねえ」
ロク「そもそも、おめーは誰だよ?」
レヘ「なあ、リー、フリージア。この馬鹿にあんまり構わずに、先を急ごうぜ。」
リリ「そうだね、急がないと」
レベッカがロクーの話を切った。


その後。
後から追いついてきたメンバー達を見て、リリアーナは首をかしげた。
リリ「あれ?アイシャさんは?」
ミル「アイシャ?あれ、そういえば…どこいったんだろ」
…ぶっこわれた城とか変態メイドとかわぁいとか、いろいろあったから仕方ないよな、うん。
フリ「そういえば居ませんわねえ・・・まあウェザーさんが憑いているから大丈夫でしょうけど」
ある意味保護者同伴みたいなものである
アナ「アイシャなら地下道から出たところからいなかったぞ? 」
アナスタシアの説明によれば、地下道から出たところからいなかったらしい。
メンバーの何人かは彼女の捜索にまわらなければならないだろう。
リリ「えー!!アナスタシア先生、なんで教えてくれなかったんですか!!」
レヘ「やれやれだぜ。」
レベッカは槍という身の上なので、リリアーナと別行動は不可能だ。
アナ「はぐれ悪魔っ娘になるなんてしょーがない奴だなー。
  先に行ったミシェルもだけど、どこ行っちゃったんだ?
  しょーがない、私はミシェルと連絡を取るから、アイシャは誰か頼む」
そう言ったアホ姉の背中の羽が、大きく広がった。
その羽が輝き出すと、頭の中にアホ姉の声が響く。
アナ「ミシェルどこで遊んでるんだー!? 」
レヘ「ぅおいぃい!?」
アナスタシアの声が頭に響き、レベッカはショックを受けた。
何故か妖怪の黄一族は、この手の魔法(テレパシー等)が苦手なのだ。
リリ「アナスタシア先生、レベッカさん達にまでテレパシーを送らないで!気絶するくらい苦手なんです!!」
アナ「まさか私に仕事を押しつけておいて、自分だけ遊ぶ気じゃないだろうなー!!
  こっちの居場所は教えてやるから、さっさと合流しに戻ってこーい!!」
多分、聖職者のミシェル先生には、これでアホ姉の居場所がわかるようになるんだろう。

レヘ「やっ、やべ~。ダメージを受けたぜ。リー、俺にもさっきの銀玉みたくパイパイで挟んでくれ~。」
リリアーナはもう学習しているかもしれないが、
猥談ができるうちは、レベッカは大丈夫である。
リリ「そんなことで治るの?!わかった!・・・・・・ごめん、やっぱり無理。そんなおっきいの入らないよ」
いくら巨乳になっても、フリージアの胸にある収納用魔法陣までは真似できなかった!
リリ「身体が槍になっても、やっぱりレベッカさんはテレパシーが苦手なのね。
 槍になっても痛みとか感触って残ってるものなの?じゃあ・・・・・・・痛いの痛いのとんでけー」
リリアーナは槍の穂先あたりを撫でて、痛みが消えるおまじないをした。

ルス「アイシャ様はわたくしが探しに行きますわ~。このルズにお任せあれ!ですわーん。
 さあグレイとやら、れっつごーなのですわ~」
ルズは珍しく男性であるグレイの肩によじ登ると、怪訝そうな顔をする彼に早く早くと促している。
ルス「嫌ですわ~。行方がわからない人探しには、わたくしやあなたのように鼻が利く者でなくては~。
 ヴァンエレンとやら、使い魔蝙蝠を幾羽か貸してくださいましー」
ルス「そうそう、マンダ達の、一度ニャンコ先生のもとに戻ったようですわ~。
 何で知っているかですって?嫌ですわー。元々私は、マンダの養い親だったのですわよ~。
 あの子がケオスとやらと離れているとも思えませんし、二人とも無事だと思いますわーん。」

ルズはケオス達の無事を報告した後、つつつ・・・とフリージアの足元に擦り寄った。
リリ「フリージア女王様、ルズがお傍を離れても、ルズのことを忘れないでくださいましー!よよよよよ。
 ―――― では皆様、ごきげんよう。さあグレイとやら、きりきり行きますわよー」
ルズはグレイと数羽の蝙蝠を引き連れ、元気良くアイシャ捜索に出かけていった。

66で〆)





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最終更新:2009年12月21日 21:31
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