(投稿者:ねこだまし)
概要
植物性Gの総称。
狭義では「被子植物・裸子植物・シダ・コケ・ソウ類型Gの群体(あるいは単一品種)で活動躯体の80%以上を構成しているもの」を指すため、一見すると普通の樹木や草花にしか見えない無害な植物性Gも含まれているが、一般的には植物性Gの中でも活発に"動く"あるいは"自走する"ものだけを指すことが多い。
通常植物の他、地衣類や菌類――要するにキノコとかカビ――とも共生関係にあり、体表に自生させるだけでなく身体の一部をこれらで賄うことも可能。ただし、その割合に比例してGとしての身体能力や新陳代謝が下がり、生命活動や環境適応力は弱々しくなる。そのため通常植物を体に生えさせているものは余裕のある個体、あるいは重大な生命の危機に瀕していて苦肉の策として身体構築に使っている場合である。
最大の特徴は「光合成のように瘴気を吸収して大量の栄養素と酸素を生む」という点。一部Gがもつ生体瘴炉に近いが少し違う。高等種はこれ専用に特化した性質をもつ植物性G(葉緑素の塊みたいなもの)を活動躯体に組み込むことで"食事"を行わなくとも強大な力を維持している。
火気を極端に嫌う傾向にあるが、元気な個体はG特有の頑健さと瑞々しい青葉を備えているため例え火炎放射を浴びたとしても簡単には斃れない。
フローラの多くは非人間型で知性に乏しく、簡潔に言い表すなら「蠢く巨大植物」あるいは「自走する巨大食虫植物」といった存在である。
これら下等種の殆どはネットワークを持たず群体に属していない単体活動種であることが多い。
大元が植物体である彼等にとって、急速かつ活発に"動く"という行為は節足動物型Gのそれと比べてエネルギー効率が粗悪極まりない。
また、ネットワークを持たない≒協力者が少ないため、生存競争の激しさから定住すら儘ならず、高等種がもつような良質な瘴気変換器を獲得している者も少ない。
よって悠長に光合成などせずに手っ取り早くエネルギーを補給できるよう、他の生物を捕食する攻撃的な進化を果たしたものが大半を占めている。
ほとんどは前述したようにシンプルな躯体構造を持つが、人間の脳の働きをもつ情報処理専用の集合器官――"核"――を持つ種も存在する。無論、後者の方が頭は良い。
これに対して、ネットワークを築くことで莫大な情報を共有処理する内に高度な知性を獲得した者や、その眷属から生じた単体活動種が高等な存在として確立している。
最終更新:2009年05月15日 20:56