闇の中で ◆ozOtJW9BFA
闇が周囲を支配していた。
太陽の沈みきった夜の闇が、星明りも届かない工業団地の奥に溜まった闇が、空条承太郎を包み込む。
太陽の沈みきった夜の闇が、星明りも届かない工業団地の奥に溜まった闇が、空条承太郎を包み込む。
(……ジョセフ・ジョースターに………DIOだと!? )
承太郎は名簿に有った、宿敵の名前に驚く。
承太郎の居る位置は頭上の巨大なパイプが影を落としていて、人間の肉眼では名簿を広げても暗さの為に読む事は出来ない。
だが承太郎には機械でも解析出来ない闇の中から、ハエを見付ける事が出来るもう一つの双眸―――スタンドを持っていた。
(俺が居てじじいとDIOの名前が有る上、殺し合いの開始を告げられた場所では自分以外にジョースターが近くに居たのを感じた。
偶然居合わせた同姓同名の別人って訳じゃなさそーだな。………しかしこの『DIO』、こいつは完全に消滅させた筈だ! )
ジョースター家と、一世紀にわたる因縁を持つ吸血鬼DIOを
承太郎とジョセフは仲間と共にエジプトでの激闘の末に倒し、その体は全て太陽の光で灰にした。
(……………蘇ったっていうんなら仕方ない、何度でもブチのめしてやる。俺の『スタープラチナ』でな)
承太郎は名簿に有った、宿敵の名前に驚く。
承太郎の居る位置は頭上の巨大なパイプが影を落としていて、人間の肉眼では名簿を広げても暗さの為に読む事は出来ない。
だが承太郎には機械でも解析出来ない闇の中から、ハエを見付ける事が出来るもう一つの双眸―――スタンドを持っていた。
(俺が居てじじいとDIOの名前が有る上、殺し合いの開始を告げられた場所では自分以外にジョースターが近くに居たのを感じた。
偶然居合わせた同姓同名の別人って訳じゃなさそーだな。………しかしこの『DIO』、こいつは完全に消滅させた筈だ! )
ジョースター家と、一世紀にわたる因縁を持つ吸血鬼DIOを
承太郎とジョセフは仲間と共にエジプトでの激闘の末に倒し、その体は全て太陽の光で灰にした。
(……………蘇ったっていうんなら仕方ない、何度でもブチのめしてやる。俺の『スタープラチナ』でな)
承太郎は見終わった名簿をデイバックを仕舞い、地図とコンパスをとりだす。
(それとじじいも捜しだしてやらねーとな、スタンド使いだし波紋とやらも覚えちゃいるが
じじいのスタンドは戦闘向きとは言い難い、一人で居ると危険だ)
自分の現在位置を確認し、それらもデイバックを仕舞う。
(そしてこの下らない殺し合いに、俺やじじいを巻き込んでくれた『主催者』)
デイバックの中の荷物を全て確認し、二枚の紙を取り出した。
(てめーらは自身の為だけに弱者を利用しふみつける、はき気のする『悪』だ!!)
見せしめと称して殺された少女を思い出し、込み上げる怒りを抑えながら
折りたたまれた紙を開き、中から出てきた手帳位の大きさの機械を持つ。
(こんな大掛かりな真似をする連中相手に、警察も法の裁きも期待出来ねぇ……だから)
説明書の指示通りに、機械を起動させる。
(俺が裁く!)
(それとじじいも捜しだしてやらねーとな、スタンド使いだし波紋とやらも覚えちゃいるが
じじいのスタンドは戦闘向きとは言い難い、一人で居ると危険だ)
自分の現在位置を確認し、それらもデイバックを仕舞う。
(そしてこの下らない殺し合いに、俺やじじいを巻き込んでくれた『主催者』)
デイバックの中の荷物を全て確認し、二枚の紙を取り出した。
(てめーらは自身の為だけに弱者を利用しふみつける、はき気のする『悪』だ!!)
見せしめと称して殺された少女を思い出し、込み上げる怒りを抑えながら
折りたたまれた紙を開き、中から出てきた手帳位の大きさの機械を持つ。
(こんな大掛かりな真似をする連中相手に、警察も法の裁きも期待出来ねぇ……だから)
説明書の指示通りに、機械を起動させる。
(俺が裁く!)
承太郎は支給品の首輪探知機を見ながら、近くの参加者を捜し歩いていた。
(なるほど、ディスプレイに映る光点で近くにある首輪の位置が分かるのか……)
探知機を見て歩きながらも、思考は殺し合いからの脱出方法にいく。
(少なくとも俺とじじいの両方が生き残る為には、首輪を外さなきゃならねぇ。
だが弾丸つかむほど素早く精密な動きが出来て、時も止められる俺の『スタープラチナ』でも
どんな構造をしてるかも分からない首輪を、無事に解除出来る可能性は低いだろう。
俺自身は機械に詳しい訳じゃないし、そもそも自分の知る様な科学技術で出来ているとも限らねぇ……ん?)
探知機が自分以外の反応を拾い、思考を切り替え足を止める。
(この中に誰か居るって事か……)
承太郎の視線の先にあるのは、小さな工場。
(なるほど、ディスプレイに映る光点で近くにある首輪の位置が分かるのか……)
探知機を見て歩きながらも、思考は殺し合いからの脱出方法にいく。
(少なくとも俺とじじいの両方が生き残る為には、首輪を外さなきゃならねぇ。
だが弾丸つかむほど素早く精密な動きが出来て、時も止められる俺の『スタープラチナ』でも
どんな構造をしてるかも分からない首輪を、無事に解除出来る可能性は低いだろう。
俺自身は機械に詳しい訳じゃないし、そもそも自分の知る様な科学技術で出来ているとも限らねぇ……ん?)
探知機が自分以外の反応を拾い、思考を切り替え足を止める。
(この中に誰か居るって事か……)
承太郎の視線の先にあるのは、小さな工場。
◇ ◆ ◇
闇が周囲を支配していた。
太陽の沈みきった夜の闇が、星明りも届かない工場の奥に溜まった闇が、三千院ナギを包み込む。
太陽の沈みきった夜の闇が、星明りも届かない工場の奥に溜まった闇が、三千院ナギを包み込む。
「な…なんなんだこれは?」
ナギは混乱する頭で、自分が置かれている状況を分析し始めた。
自室で『練馬沈没』を観ていたナギは、突如闇に引きずり込まれ人が大勢居る空間に投げ出された。
そして老人に殺し合いをさせると言われ、見知らぬ少女の首が爆発し
呆然としている内に、いつの間にかこの闇の中に居る。
ナギの出した分析結果は、自分が強制的に殺し合いに参加させられ
そしてそれはもう始まっている、というもの。
「…………ま…!!まぁたまにはこんな夜明けの炎○王みたいな急展開もある!!なぁに問題ない。かえって免疫力がつく!!」
ナギがどれ程目を凝らしても、そこには闇しか見えない。彼女を幼い頃から恐れさせていた闇。
パキッ
「………!?」
何処かから聞こえてこる微かなラップ音に、全身を震わせる。
誘拐されたり、命を狙われたりには慣れている筈のナギだが
いつもそばに居る執事もメイドもSPも居ない為か、目の前で人が死んだ為かかつてない不安がナギを支配していた。
「ハ…ハヤテ~~」
恐怖に震える足で何とか体を支え、執事であり想い人でもある者の名を呼ぶ。
「ハヤテ~、ど…どこなのだ~?」
フラフラと歩いていると、手が冷たい金属の感触に当たる。
闇に慣れた目で周囲を見ると、自分がベルトコンベアに挟まれている事が分かった。
(こんな暗い所を迂闊に動き回ったら危険だ。……だがこんな暗い所で一人で居ると死んでしまう!)
ナギは混乱する頭で、自分が置かれている状況を分析し始めた。
自室で『練馬沈没』を観ていたナギは、突如闇に引きずり込まれ人が大勢居る空間に投げ出された。
そして老人に殺し合いをさせると言われ、見知らぬ少女の首が爆発し
呆然としている内に、いつの間にかこの闇の中に居る。
ナギの出した分析結果は、自分が強制的に殺し合いに参加させられ
そしてそれはもう始まっている、というもの。
「…………ま…!!まぁたまにはこんな夜明けの炎○王みたいな急展開もある!!なぁに問題ない。かえって免疫力がつく!!」
ナギがどれ程目を凝らしても、そこには闇しか見えない。彼女を幼い頃から恐れさせていた闇。
パキッ
「………!?」
何処かから聞こえてこる微かなラップ音に、全身を震わせる。
誘拐されたり、命を狙われたりには慣れている筈のナギだが
いつもそばに居る執事もメイドもSPも居ない為か、目の前で人が死んだ為かかつてない不安がナギを支配していた。
「ハ…ハヤテ~~」
恐怖に震える足で何とか体を支え、執事であり想い人でもある者の名を呼ぶ。
「ハヤテ~、ど…どこなのだ~?」
フラフラと歩いていると、手が冷たい金属の感触に当たる。
闇に慣れた目で周囲を見ると、自分がベルトコンベアに挟まれている事が分かった。
(こんな暗い所を迂闊に動き回ったら危険だ。……だがこんな暗い所で一人で居ると死んでしまう!)
ゴゴゴゴ
「うひゃぁ!!?」
不意に前方から低い轟音が鳴り、ナギは身を竦める。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
前方にあった、鉄の扉が開いていく。
(だ!誰か居る!!)
轟音が止まり外から入る微かな光によって、入ってきた者の姿を見る事が出来た。
190cm以上の身長にがっしりした体格の青年、前の開いた学ランからは大きな鎖がぶら下がっている。
男はナギが怯えているのも構わずに、話しかけてきた。
「おめーに聞きたい事があるんだが……」
(…い、いかんじっとしている場合じゃないぞ…早く逃げないと!)
ナギは男の横を通り抜けて、外へ出ようと駆け出した。
「うわぁっ!?」
そしてつまずいて、ベルトコンベアの角に頭から突っ込んでいく。
「……あ、あれ?」
次の瞬間には、ベルトコンベアの上に座っていた。
「やれやれ、足下もおぼつかねー位なら、慌てて逃げようとしてんじゃあねーぜ」
「うひゃぁ!!?」
不意に前方から低い轟音が鳴り、ナギは身を竦める。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
前方にあった、鉄の扉が開いていく。
(だ!誰か居る!!)
轟音が止まり外から入る微かな光によって、入ってきた者の姿を見る事が出来た。
190cm以上の身長にがっしりした体格の青年、前の開いた学ランからは大きな鎖がぶら下がっている。
男はナギが怯えているのも構わずに、話しかけてきた。
「おめーに聞きたい事があるんだが……」
(…い、いかんじっとしている場合じゃないぞ…早く逃げないと!)
ナギは男の横を通り抜けて、外へ出ようと駆け出した。
「うわぁっ!?」
そしてつまずいて、ベルトコンベアの角に頭から突っ込んでいく。
「……あ、あれ?」
次の瞬間には、ベルトコンベアの上に座っていた。
「やれやれ、足下もおぼつかねー位なら、慌てて逃げようとしてんじゃあねーぜ」
◇ ◆ ◇
「俺はおめーに聞きたい事があるだけだ。ほら、おめーのデイバックだ、返すぜ」
承太郎の目の前で座っている、髪を二つに結んだ12,3歳位の少女にデイバックを投げ渡す。
(やれやれどんな化け物が居るかと思ってみたら、震えるガキがいたとはな……)
幾多の修羅場を潜って来た承太郎の勘が、目の前の少女が本当に成す術無く怯えているだけだと見抜いた。
「…あ……あの」
「DIOというイギリス人の男か、ジョセフ・ジョースターって名前のじじいを見なかったか?」
「………み、見てない」
「そうか、邪魔したな」
承太郎は工場を出て、後ろ手に鉄の扉を閉めようとしていた。
「……は!ちょ、ちょっと待て!!」
少女は慌てて閉まりかけた鉄の扉から、飛び出してくる。
「わ…私を一人あんな暗い所に置いて、行っちゃうつもりだったのか!?」
「ああ、暗いと承知で隠れてるんだと思ってな。
おめーがどうしようと知ったことじゃねーが、死にたくなければ人目につかない所で隠れていた方がいいぜ」
「……お、お前だけ質問して終わりでは失礼だと思わんのか!」
「何か俺に聞きたい事でもあるのか?」
「お前、人を捜しているのだろ?……だったら…その、私も一緒に……」
「断る」
「ま!まだ何も言ってないではないか!!」
「いいか、俺はお前の言う通り人を捜してる。つまりそれだけ危ない橋を渡ってるって事だ。
それに俺は参加者の一人に命を狙われてる、おめーみたいに自分で勝手にこけるようなガキが付いて来たら
命が幾つあっても足りねーんだ。もう一度だけ言うぜ、死にたくなかったら俺に付いて来るな」
承太郎はそれだけ言うと、少女に背を向け歩き出した。
承太郎の目の前で座っている、髪を二つに結んだ12,3歳位の少女にデイバックを投げ渡す。
(やれやれどんな化け物が居るかと思ってみたら、震えるガキがいたとはな……)
幾多の修羅場を潜って来た承太郎の勘が、目の前の少女が本当に成す術無く怯えているだけだと見抜いた。
「…あ……あの」
「DIOというイギリス人の男か、ジョセフ・ジョースターって名前のじじいを見なかったか?」
「………み、見てない」
「そうか、邪魔したな」
承太郎は工場を出て、後ろ手に鉄の扉を閉めようとしていた。
「……は!ちょ、ちょっと待て!!」
少女は慌てて閉まりかけた鉄の扉から、飛び出してくる。
「わ…私を一人あんな暗い所に置いて、行っちゃうつもりだったのか!?」
「ああ、暗いと承知で隠れてるんだと思ってな。
おめーがどうしようと知ったことじゃねーが、死にたくなければ人目につかない所で隠れていた方がいいぜ」
「……お、お前だけ質問して終わりでは失礼だと思わんのか!」
「何か俺に聞きたい事でもあるのか?」
「お前、人を捜しているのだろ?……だったら…その、私も一緒に……」
「断る」
「ま!まだ何も言ってないではないか!!」
「いいか、俺はお前の言う通り人を捜してる。つまりそれだけ危ない橋を渡ってるって事だ。
それに俺は参加者の一人に命を狙われてる、おめーみたいに自分で勝手にこけるようなガキが付いて来たら
命が幾つあっても足りねーんだ。もう一度だけ言うぜ、死にたくなかったら俺に付いて来るな」
承太郎はそれだけ言うと、少女に背を向け歩き出した。
「人を捜すとすれば、この近くの駅から捜した方がいいと思うぞ」
「……」
「べ…別に私が電車に乗りたいから、言っている訳じゃないぞ!」
「………」
「まぁ、駅に行ったついでに乗ってみてもいいかもな……」
「俺は付いて来るなと、言った筈だぜ」
先程から後ろで喋っている少女に、承太郎は向き直る。
「付いていってなど居ない。お前が偶然前を歩いていたんだろ」
「ほう、さっきからくっちゃべってたのは独り言だった訳か。ならなんで俺の学ランの、端を掴んでるんだ?」
「こ、これは暗いからこうしてないと、お前を見失ってしまいそうで……」
「付いて来てんじゃねーか」
承太郎は帽子のつばを下げて、ため息をつく。
(やれやれ、DIOの野郎が居なかったらこいつを連れて歩いてもいいんだが
あいつは自分で動くかはともかく、確実に俺とじじいを狙ってくる。巻き込む訳にはいかねーからな)
「……こうしよう、俺は用事が済んだら必ずおめーを迎えに行く。だからおめーはあの工場で待ってろ。
支給品のランタンを使えば、暗くて何も分からねーって事は無いだろ?」
「それでも………あんな暗い所に、一人で居たら死んでしまう……」
ナギは目尻の涙を溜めて、しゃくりをあげていた。
「別に私を守ってくれとも、ずっと一緒にいろとも言わん。私には既に……ハヤテが居るからな。
ただ明るい所に出るか、日が昇るまで共に行動してくれればいい……」
「…………OK。しばらくおめーと一緒に行動しよう。
俺の名前は空条承太郎だ、JOJOと呼んでくれればいい。おめーの名前は?」
「私の名前は三千院ナギ。だからナギと呼べ」
「……」
「べ…別に私が電車に乗りたいから、言っている訳じゃないぞ!」
「………」
「まぁ、駅に行ったついでに乗ってみてもいいかもな……」
「俺は付いて来るなと、言った筈だぜ」
先程から後ろで喋っている少女に、承太郎は向き直る。
「付いていってなど居ない。お前が偶然前を歩いていたんだろ」
「ほう、さっきからくっちゃべってたのは独り言だった訳か。ならなんで俺の学ランの、端を掴んでるんだ?」
「こ、これは暗いからこうしてないと、お前を見失ってしまいそうで……」
「付いて来てんじゃねーか」
承太郎は帽子のつばを下げて、ため息をつく。
(やれやれ、DIOの野郎が居なかったらこいつを連れて歩いてもいいんだが
あいつは自分で動くかはともかく、確実に俺とじじいを狙ってくる。巻き込む訳にはいかねーからな)
「……こうしよう、俺は用事が済んだら必ずおめーを迎えに行く。だからおめーはあの工場で待ってろ。
支給品のランタンを使えば、暗くて何も分からねーって事は無いだろ?」
「それでも………あんな暗い所に、一人で居たら死んでしまう……」
ナギは目尻の涙を溜めて、しゃくりをあげていた。
「別に私を守ってくれとも、ずっと一緒にいろとも言わん。私には既に……ハヤテが居るからな。
ただ明るい所に出るか、日が昇るまで共に行動してくれればいい……」
「…………OK。しばらくおめーと一緒に行動しよう。
俺の名前は空条承太郎だ、JOJOと呼んでくれればいい。おめーの名前は?」
「私の名前は三千院ナギ。だからナギと呼べ」
工業団地の暗がりの中を、承太郎とナギは並んで歩く。
承太郎は自分に支給されたランタンに火を点けたが、それでもナギは承太郎の学ランから手をはなそうとはしなかった。
「ところでJOJOは、何で私が工場の中に居るのがわかったんだ?」
「ああ、こいつを使ってな……」
承太郎は首輪探知機を見せる。
「俺の支給品だ。近くに誰か居るとこのディスプレイに表示される」
「首輪の発信機の反応を、拾う機械だな」
「……何でおめーが、そんな事を知ってるんだ?」
「推測だ。人間を探知するのに何らかの生体反応を頼るのでは、それが何であれ周囲の環境によるノイズが多すぎる。
ならば発信機を仕込んでいる可能性が最も高い。
しかし発信機を常に身に付けている状態にしておく為には、体内に埋め込むか首輪に仕込む位しか方法は無い。
当然後者の方が、リスクが少ないだろ?」
「……」
ナギの話を聞いて、承太郎は首輪に関する自分の考察を思い出す。
「更に推測を進めるなら、首輪探知機を支給品にする為に発信機を仕込んだのではなく
首輪の発信機に合わせて、探知機を用意したと考えた方が自然だな」
「つまり主催者側も、その発信機でこちらの位置を監視してるって訳か。なるほど、悪くねー推測だな。
……俺からも訊くがナギ、おめーはもしかして機械に詳しいのか?」
「うむ。これでも私は小さい頃から機械工学の教育は、それなりに受けてきたのだ」
それを聞いた承太郎は、首輪解除の計画を思い付く。
(さっきは『スタープラチナ』でも首輪は外せないと考えたが、解除方法が分かれば話は別だ。
じじいの『ハーミットパープル』なら、解体しなくても首輪の内部構造を見る事が出来る。
それを基にこのナギが、解除方法を解析出来れば『スタープラチナ』の超精密な動きで解除すればいい。
まあ、じじいと合流しない事には話が始まらないし、ナギの知識が首輪に通用するかも分からねーが
試してみる価値は有りそーだな)
承太郎は自分に支給されたランタンに火を点けたが、それでもナギは承太郎の学ランから手をはなそうとはしなかった。
「ところでJOJOは、何で私が工場の中に居るのがわかったんだ?」
「ああ、こいつを使ってな……」
承太郎は首輪探知機を見せる。
「俺の支給品だ。近くに誰か居るとこのディスプレイに表示される」
「首輪の発信機の反応を、拾う機械だな」
「……何でおめーが、そんな事を知ってるんだ?」
「推測だ。人間を探知するのに何らかの生体反応を頼るのでは、それが何であれ周囲の環境によるノイズが多すぎる。
ならば発信機を仕込んでいる可能性が最も高い。
しかし発信機を常に身に付けている状態にしておく為には、体内に埋め込むか首輪に仕込む位しか方法は無い。
当然後者の方が、リスクが少ないだろ?」
「……」
ナギの話を聞いて、承太郎は首輪に関する自分の考察を思い出す。
「更に推測を進めるなら、首輪探知機を支給品にする為に発信機を仕込んだのではなく
首輪の発信機に合わせて、探知機を用意したと考えた方が自然だな」
「つまり主催者側も、その発信機でこちらの位置を監視してるって訳か。なるほど、悪くねー推測だな。
……俺からも訊くがナギ、おめーはもしかして機械に詳しいのか?」
「うむ。これでも私は小さい頃から機械工学の教育は、それなりに受けてきたのだ」
それを聞いた承太郎は、首輪解除の計画を思い付く。
(さっきは『スタープラチナ』でも首輪は外せないと考えたが、解除方法が分かれば話は別だ。
じじいの『ハーミットパープル』なら、解体しなくても首輪の内部構造を見る事が出来る。
それを基にこのナギが、解除方法を解析出来れば『スタープラチナ』の超精密な動きで解除すればいい。
まあ、じじいと合流しない事には話が始まらないし、ナギの知識が首輪に通用するかも分からねーが
試してみる価値は有りそーだな)
だが承太郎は知らない、この殺し合いに参加しているジョセフ・ジョースターが
彼の知るジョセフ・ジョースターでは無いという事を。
彼の知るジョセフ・ジョースターでは無いという事を。
【2-A 工業団地 一日目 深夜】
【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】
{状態}健康
{装備}無し
{道具}首輪探知機@BATTLE ROYALE、支給品一式、不明支給品1~2(本人は確認済)
{思考・状況}
基本:殺し合いからの脱出
1:ナギを守る。
2:ジョセフ・ジョースターと合流する。
3:首輪の解除方法を探す。
4:DIOを倒す。
5:主催者を倒す。
参戦時期:原作28巻終了後
【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】
{状態}健康
{装備}無し
{道具}首輪探知機@BATTLE ROYALE、支給品一式、不明支給品1~2(本人は確認済)
{思考・状況}
基本:殺し合いからの脱出
1:ナギを守る。
2:ジョセフ・ジョースターと合流する。
3:首輪の解除方法を探す。
4:DIOを倒す。
5:主催者を倒す。
参戦時期:原作28巻終了後
【2-A 工業団地 一日目 深夜】
【三千院ナギ@ハヤテのごとく】
{状態}健康
{装備}無し
{道具}支給品一式、不明支給品1~3(本人未確認)
{思考・状況}
基本:殺し合いはしない
1:しばらくは承太郎と行動する。
2:ハヤテ、マリア、ヒナギクと合流する。
参戦時期:原作6巻終了後
【三千院ナギ@ハヤテのごとく】
{状態}健康
{装備}無し
{道具}支給品一式、不明支給品1~3(本人未確認)
{思考・状況}
基本:殺し合いはしない
1:しばらくは承太郎と行動する。
2:ハヤテ、マリア、ヒナギクと合流する。
参戦時期:原作6巻終了後
| 012:俺の名を | 投下順 | 014:貴族、そしてチャイナ娘 |
| 012:俺の名を | 時系列順 | 014:貴族、そしてチャイナ娘 |
| 初登場 | 空条承太郎 | 034:変態!!俺? |
| 初登場 | 三千院ナギ | 034:変態!!俺? |
