パンダに狂騒するNHK



NHK視聴者センター  担当部長 堀江威光殿

NHKは、どこまで中国のご機嫌をとっているのですか?


「比力」と「仙女」という名のパンダが20日に四川省の施設を出たときから、ニュースの時間ごとにその動向を伝え、本日(21日)、夜9時のニュースでは、9時の時報に丁度合わせるように、パンダ成田到着の模様を実況中継しました。まるで「VIP」来る。パンダ狂騒曲です。
21日は、夕方のニュースから、上野動物園の入園者がこの2,3年減ったり、

上野の街の賑わいが寂しくなったのは、パンダがいないせいだと決めつけ、

街の人々がどれほどパンダの再来を待ち詫びていたかを、大げさに伝えました。

一体、何を意識しての放送ですか?


ワシントン条約で輸出入が禁止されている絶滅危惧種であるから、10年間の賃賃貸という契約形態を取ったとの説明がありました。
貸与であっても「輸出入」という行為は変わりありません。「貸与」でも、無償の「使用貸借」の形態だってある筈です。
今度のパンダに10年で8千万円の賃借料を払うというのは、

生き物が「物」扱いになっているのと同じで、何か白々しいものを感じます。


ついでに疑問を挟めば、

もしこのつがいが子を産んだら、その子の帰属はどっちになるのでしょうか?

中国のものか、日本のものか、その辺の取り決めは事前になされているのか、視聴者としては知りたいものです。当然、取り決めがあると思いますが、その辺のところは、パンダ歓迎ムードに水を差す恐れがあるから、触れないというのでしょうか?
パンダは友愛の証、ということなのでしょうか?

パンダは、愛くるしい一面のあることは否定しません。パンダは目の周りが黒く、全体が目のように見えるのが可愛さの秘訣なのかもしれません。が、目そのものは、黒色の縁取りで打ち消されて印象が弱いのです。
逆説的には、「目は口ほどにものを言う」のは動物も同じです。

目の働きが弱く、動作が緩慢なため、見慣れてしまうと「退屈な動物」だと感じる人もいる筈です。

石原都知事も似たような感想を述べておられましたが、一つの見方だと思います。 
昭和47年、日中国交回復記念で、パンダが「贈られた」ときは、初めて見るパンダは、実際に珍しいものでした。日中国交回復という歴史事象を背景に、プレゼント、「贈られた」というありがたさも加わり、大フィーバーが日本中で起きました。
しかし、今回は有償で「送られてきた」のです。NHKが、まるでどこかの国のVIPが来日したかの如く、今回のパンダ再来を報じるのは、何か意図的で、冷静さを欠いて滑稽ではありませんか? 
そこまで、中国に気を使いながら、

逆に、NHKが放映した「上海でのデモ動画 」は、中国国内では放送がカットされた、と大越、青山両キャスターがニュースの最後で伝えたのは皮肉でした。

中国の自分流には、ただ沈黙せざるを得ないのですか? 敬具
最終更新:2011年02月22日 21:15