永夜区 wei ya ku
たけやぶに かくれた もちづきのまち
「ウィー。おかみさーん、雀酒もう一杯!」
「ん?なんだい、あんたたちは?」
「この町について聞きたいのかい?いいともさ!」
「この町はさあ、竹林が多いだろ?昔は今以上に竹だらけだったらしいんだよな」
「その雰囲気を気に入って、世間に煩わされたくねえどこぞの隠居やら代わりもんの知識人やらが住み着きだしたのが昔で」
「それで書店やら薬局やら細工物やら古い建物がどこより多い、って聞いたぜ?」
「細工物で思い出したが、いい竹炭ができるらしいなここの竹。それで焼いたヤツメウナギの旨ぇのなんのって…おかみさーん、ヤツメウナギもう一皿!」
地区全体に広がった竹林の中に、小道や通り、家々が点在する地区。
道は入り組んでいるが、その雰囲気を愛する変わり者の住人も多い。
そのため面積のわりに住民の数は少ない。最近この地区の北部が
儚月区として分離した。
最終更新:2023年08月18日 22:47