都市高速の三人の
バッドヴィリームたちを倒したヴィリームたち。
そこはセレナカンパニーの宇宙開発研究所があった場所…だった。
しかし、その研究所は削り取ったように姿を消し、更地がそこには広がっていた。
「…!?」
研究所が"あった"場所に一歩足を踏み入れると、張られていた結界が割れ、隠されていた研究所が出現する
「ここにもバッドヴィリームが…?」
「行こう。ここを元に戻さなければ」
研究所の内部へと進むヴィリームたち…
☆
研究所内部。影狼に似た顔の影が、周囲の奇妙な機械類を眺めている。
『龍脈エンジン…大地のエネルギーを吸い上げ、推進力に変える陰陽術と科学の融合…か。ふむ、人間の技術も捨てたものではないな』
『これだけの大地のエネルギーが集まれば"あのお方"の復活も夢ではない…せいぜいロケットの二人には囮となってもらおうか』
影の口許に邪悪な笑みが浮かぶ。
☆
『ここを嗅ぎ付けて来たか、ヴィリームたち!』
ロケット基部。零に似た顔の影が監視カメラのモニターを睨みながら叫んだ。
『…邪魔はさせない。このロケットを飛ばし、私は月に立つ…誰にも私の夢は邪魔させない…』
☆
『見ていてくれよ師匠。このロケットで月まで往復して、師匠の理論が正しかったこと、実証してみせる。師匠を笑った連中に見せてやるんだ。』
ロケット操縦室。ペンダントの小さな写真に、ちゆりに瓜二つの顔をした影が語りかけている。
『
リムシャドウ、結界内に侵入者だ!』
『おっと、ヤミソルジャーは突破されたか…落ち着けよ、もう少し時間を稼いでくれ』
通信に返答すると、手元の計器類を影が操作する。
《住吉ロケット改・発射まで残り一時間…》
『ハハハハハ…!止めたければ早く私のところに上がってくるんだな!ヴィリームどもッ!』
最終更新:2016年02月12日 19:49