バッドヴィリーム


…"それ"は、ある日突然姿を現した。

"それ"は鏡映しの夢。もう一つの願い。誰もが目を逸らす心の闇。

彼女たちはまだ、気付いていない。

深く、静かに。変身と共にスペルカードを黒く染めていく力を。

"それ"は扉を開く鍵。『もしも…』の世界から、もう一人のヴィリームたちを呼び寄せる鍵。

少しだけ歯車の狂った世界からやって来た、もう一人の自分自身。

自分達の心に潜む、「もう一つ」のユメ。

この「もう一つ」のユメの具現を、彼女達は邪悪な存在だと勘違いし…

    "バッドヴィリーム"     

と呼んだ……



次回、バッドヴィリーム編第一話

『イビルインザミラー』




+ その正体とは…
バッドヴィリームの正体はミッドヴィリーム達の奇跡を起こす力…ミラクルパワーの過剰な使用により不安定化した世界そのものによる"反動"、と、ユメの具現の融合体。
ヴィリーム全員のスペルカードは変身する度にあるエネルギーが溜まっていく。それがミラクルパワーと対を為す力…『バッドパワー』である。
ヴィリームに変身し、能力を使用するたびにスペルカードに蓄積され、ほんの微量だが薄黒く濁っていく。
バッドパワーは放置していれば地球自体のバランスを取る力によってもとに戻る。
そのため、強力な奇跡獣と戦う時のみ変身していた影狼や朱鷺子の先祖の時代は何の問題も無かった。

ところがケイオスが地球に現れた頃からおよそ数年の間に次々とミッドヴィリームが覚醒していき、
東風谷奇跡団が誕生した頃には、美鈴達の時代や妹紅達の時代よりもヴィリームが変身する機会が増える。
更に早苗がリムコメットとして覚醒しケイオスが本格始動し始めた頃には、
誰も気づかぬ内に、すでに世界のミラクルパワーとバッドパワーのバランスが暴走寸前までに傾いていた。

そして、世界そのものが自らの傾きを"修正"しようとする力により、スペルカードに蓄積されたバッドパワーが
スペルカードに封印されていたヴィリームたちの「ユメ」(スペルカードに託した夢以外にある心の中の夢、または心の奥に眠るトラウマ)と融合し、
こちらとは違う運命をたどった平行世界(ヴィリームたちがミラクルパワーを使い続け、ミラクルパワーの暴走が起きてしまった世界)での姿をした、もう一つの「影」のヴィリームとして実体化したのが、バッドヴィリームたちである。
(ミラクルパワーに頼りすぎたヴィリームたちへの一種の"警告"として現れた存在なのかも知れない。スペルカード自体にそうした安全装置のような機能があるのこ、自然の流れとして発生したのかは不明だが。)

彼女らもミッドヴィリームたちと同じく"ユメ"をその力の源にしているが、そのユメは歪んだ形であったり、
ユメの実現のためなら犠牲をまったく厭わない姿勢であったりする。
(ヴィリームたちの夢が"明日に向かう夢のかたち"とするなら、
バッドヴィリームたちの夢は"昨日に縛られた夢のかたち"?)
そのためバッドヴィリームたちは、ミッドヴィリーム達と激突する事になる。


バッドヴィリームたちとの闘いを経て、自らの心の闇・トラウマと対峙し、克服することができたミッドヴィリーム達は
少しだけ自分のバッドヴィリームの力を使えるようになり、
特別なフォームチェンジが可能になる。


(黒薔薇の紋様)
薔薇はバッドヴィリームである証であると同時に、バッドパワーを使う度に光る。
バッドヴィリームがなんらかの理由で覚醒した場合は、この薔薇が対応するミッドヴィリームのイメージカラーに変化する
薔薇は全身のどこかには必ず体の外、皮膚のどこか一つはあり、
2つあるバッドヴィリームもいる。その場合は、体の内、内臓にあることが殆ど

(バッドヴィリームの"必殺技")
バッドヴィリームたちもヴィリーム同様、能力に応じた必殺技を使うことができる。
必殺技は、『バッドウィル・(ヴィリーム名)・(必殺技を表す単語)』という形式で表される。
例.)…【バッドウィル・アダマス・ナインボール】(リムアダマス
→ビリヤードのブレイクショットの要領で氷の弾幕を張る

例2.)…【バッドウィル・サイレント・クリスタライズ】(リムサイレント
→右手で相手を掴み、色彩を吸収して水晶化する

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最終更新:2023年11月17日 21:36