ドミティアヌス

【元ネタ】史実
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】ドミティアヌス
【性別】男
【身長・体重】176cm・66kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運E 宝具B
【クラス別スキル】
気配遮断:D
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。

【固有スキル】
情報抹消:A
 ダムナティオ・メモリアエ。
 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から彼の能力・真名・外見特徴などの情報が消失する。
 Aランクともなると世界から排斥されるに等しく、特定の個人を対象にする一部の影響を無効化する。
 記録抹消刑はローマ市民にとって死刑や島流しをも越える最悪の刑罰であった。
 祖を敬い、自らもその枝葉たらんとした者にとって生きた証を消却する業は呪いに近しい。

忘帝特権:A
 剥奪された筈の皇帝特権が『七つの丘の無冠』の影響で変質したスキル。
 あらゆる姦淫の穢れ―――他者の快楽原理を短期間だけ術技として獲得する。
 戦闘においては対戦者のスキルをランダムで封印し、己のものとして行使する。
 厚顔で自分勝手な願いを叶える為に霊基を作り替え、在り方を曖昧にしていく特権ならぬ越権とも言える。

パクスへの道:B
 暴君の評を厭わず動乱続く時代を終わらせた強靭な精神力。
 あらゆる悪徳を引き受け、心身共に闇に染まろうとも後世に希望を託す。
 戦闘においては数ターンの間攻撃集中状態となり、精神干渉に対し強い抵抗力を発揮する。
 単体ではただのタゲ取り技能だが、情報抹消と組み合わせることで相手から「諍いの理由」を取り上げ、強制的な和平を築き上げる戦況管理スキル。

【宝具】
『すべて封ず都への路(リメス・ゲルマニクス)』
ランク:C+ 種別:結界宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:1000人
 黒き森を覆う悪魔の遺城の如く何処までも延びる軍事境界線。
 地面より平行線状に長塁や橋梁・堀といった防御築造物を一から自在に築き上げる。
 その規模は極めて広く、カテゴライズ上は城塞の召喚というより地形改竄の領域にある。
 これら城壁は「ローマの国境」そのものであり、嘗て在りし血塗られた愛の城壁に準ずる。
 侵入者に対し文字通り裁断を下す、堅固にして壮大な守護領域。

『七つの丘の無冠(セプテム・モンテス・イリテュム)』
ランク:B 種別:対人(自身)宝具 レンジ: 0 最大捕捉:1人
 嘗てあり、今はなく、遂には底知れぬ滅びへと向かう第八の王。
 生前の痕跡を世界から剥離され虚無へ至った皇帝が、緋色の■と紐付けられたことで獲得した超抜特権。
 単純に見るのなら自らが受けた傷や与えた影響などを“忘却させる”宝具。
 世界を救う聖剣の煌めきも、誰かが夢見た異界も、万人が涙する物語も、比類なく繁栄した大国も、忘れられてしまえば何の意味もないと観測宇宙の価値を貶める名誉毀損の極致。
 大元は遍く結果を“無に帰す”大権能だが、辛うじて“無へと薄れさせる”程度に留まっており、完全な忘却まではタイムラグがある。

【解説】
 ネロ・クラウディウスの失脚を期に続いたローマ内戦後、帝位を継いだ11代皇帝。
 暴君ネロの再来と恐れられ、ヨハネの黙示録においてはネロの復活者あるいは「獣」そのものとして暗喩されている。

 当時、立て続く政変に疲労した帝国は腐り落ちようとしていた。
 暗部に根付く悪しき権謀の渦に呑まれた兄の突然死を前に突然即位した彼が行った政務は非情なまでに的確だった。

 官邸の組織化や行政確立を進める一方で不正の蔓延る元老院や貴族、身内や巫女さえ例外なく粛清する。
 腐敗した司法に積極的に介入し、賄賂を禁じた上で地方自治の強化をする。
 冷遇されていた兵士待遇の改善をし、防衛線構築と周辺部族を取り込んで国防を磐石とする。
 僅かな金額で自国捕虜を解放させ戦役収束する。

 これらの政策は当のローマ市民に理解されることなく、皇帝の死後、敵対していた元老院は全ての功績を焼却することを決定する。
 ドミティアヌスの銘が人類史に何かを残すことは最早永劫ない。
 しかし彼の足跡は人類が最も幸福な時代、五賢帝の治世への礎となるのだった。
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最終更新:2023年11月03日 22:50