勾践

【元ネタ】史実
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】勾践
【性別】男性
【身長・体重】175cm・66kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷B 魔力B 幸運C 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:A
 A以下の魔術は全てキャンセル。
 事実上、現代の魔術師ではセイバーに傷をつけられない。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【固有スキル】
嘗胆:A
 敵国に従わざるを得なかった屈辱を苦い胆(きも)を嘗(な)めることで忘れないようにした逸話から得たスキル。
 報復を果たすその日まで、受けた屈辱は忘れない。
 アヴェンジャーのクラススキル忘却補正に近しいスキルである。

カリスマ:C
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、小国の王としてはCランクで十分と言える。

軍略:C
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。

【宝具】
『越王八剣(しんけん、はっけをたつ)』
ランク: A~A++ 種別:対人~対城宝具 レンジ:1、50、99 最大捕捉:1人、500人、1000人
 セイバーが白馬白牛を昆吾の神に捧げ祈り、作り出した八つの神剣。

 1つ目の剣は「掩日」。
 金色に輝く剣で、これで太陽を指すと日中でもあたりが暗くなったという。
 即ち金は陰の気であり、満ちれば陽気を消滅させるからだ。
 太陽に対する特攻を持ち、真名解放でレンジ内の光を喰らい尽くし暗闇で満たす。

 2つ目の剣は「断水」。
 これで水を斬ると水は割れてふたたび合うことはなかった。
 対水、流体特攻。真名解放で「治水」の概念を発揮し、敵味方含めた凡ゆる流体操作能力を停止させる。

 3つ目の剣は「転魂」。
 これで月を指すと月に棲む蟾蜍(ヒキガエル)と兎がひっくりかえった。
 ちなみに蟾蜍とは月の女神嫦娥のことを指す。
 対月特攻、真名解放により地上から月、月から地上の片道384,400kmの射程を持つ光線を放つ。

 4つ目の剣は「懸剪」。
 空飛ぶ鳥がこの刃に触れると真っ二つに斬れた。
 対飛行、鳥類特攻。
 真名解放により大量の真空波を放ち空中にいる敵を切り刻む。

 5つ目の剣は「驚鯨」。
 これを海に浮かべると鯨の類が驚いて海中深く潜った。
 対超巨大、魚類特攻。真名解放により、強烈な超音波による精神攻撃を行う。

 6つ目の剣は「滅魂」。
 夜間これをもって歩くと魑魅魍魎は怖れて姿を消した。携えれば夜中でも魑魅魍魎に出会わない。
 対魔性、魔獣、死霊特攻。真名解放により一時的に魔術的なチャフを放出し、人ならざるものからの探知、視認を防ぐ。
 人の目には効果がないが、魔術的な遠隔探知にも有効。

 7つ目の剣は「却邪」。
 物の怪に憑かれた者はこれを見ると怖れて平伏した。
 対憑依、洗脳特攻、或いはそれらの防止。
 真名解放によりレンジ内の精神異常、霊体による憑依を全て解除する。

 8つ目の剣は「真鋼」。
 これで玉や金属を斬ると、土や木を削るようにたやすく斬れた。
 単純に最も斬れ味がいい。
 真名解放により物理的な防御力を無視して敵を斬り裂く。

 いずれも強力であり如何なる敵にも対応可能な宝具であるが、魔力消費が激しいため連続での真名解放は実質的に不可となっている。

【解説】
 中国春秋時代後期における越の王。華南の強豪、呉を滅ぼした春秋五覇が一人。
 本邦では臥薪嘗胆の由来として名を馳せている。

 彼が王として歩んだ歴史は正しく波乱万丈であった。
 先王にして父である允常は国土を拡大し呉と戦役・外交にて争ったのち逝去、息子である勾践に越を託す。
 これを契機として呉王の闔閭は喪中の越へと大規模な侵攻を開始。
 しかし先代より仕えていた范蠡を奇策にてこれを打ち負かし、闔閭は戦傷が元で破傷風となり陣没した。

 闔閭の没後、呉の太子である夫差は薪を褥としてこの「痛み」を忘れず伍子胥と共に呉を再興、逆に越を滅亡寸前に追い込む。
 勾践は范蠡の進言に従い降伏、伍子胥の猛烈な反対を夫差に押し切られる形で呉にて下人として仕えた。
 その後程なくして范蠡の策略により越へと戻った勾践であったが、生き胆を啜りその「苦み」を胸に復興に励んだのであった。

 後に国土が拡大し、忠臣であった伍子胥を処刑するほど増長した夫差が治める呉に攻め込み快勝。
 夫差は勾践に王位への復帰を拒まれたため自刃。そして勾践は中原の覇者へと至ったのである。
 だが勾践は佞臣の譫言を信ずるようになり、腹心たる范蠡は離反。
 有能な部下を失いながら、越もまた呉と同じく衰退の一途を辿ったのであった。

 ところで勾践はある時鍛冶師に命じ、白馬と白牛を昆吾の神へ捧げて祈願し鉱物を採掘した。
 掘り出された鉱石を溶かし作られた八振りの剣は、世にいう「越王勾践剣」と呼ばれるものであった。
 それぞれは陽を遮る剣、水を絶つ剣、月を覆す剣、鳥堕とす剣、鯨を駆る剣、妖散らす剣、怪を祓う剣、鋼を斬る剣として四方八方の気に相克する力を有していたという。
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最終更新:2023年11月03日 22:28