【元ネタ】百合若伝説
【CLASS】
アーチャー
【マスター】
【真名】百合若大臣
【性別】男性
【身長・体重】175cm・66kg
【属性】秩序・中庸
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運A 宝具B+
【クラス別スキル】
対魔力:B(C)
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
八幡神を始めとした
神々の寵愛によりランクが引き上げられている。
単独行動:A
マスター不在でも行動できる。
ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。
【固有スキル】
神々の寵愛:B+
日ノ本の神々からの寵愛を示すスキル。様々な効果を齎す。
とりわけ八幡神からの加護は手厚く、元は異邦の神々の手による宝具『豊前式大弓・八幡』を例外的に使用出来るのも八幡神の武神としての御業の一端である。
一意専心(愛):B
精神の絶対性。アーチャーの愛する妻に捧げた心が揺らぐ事はない。
嵐の航海者:B
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、
カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
【宝具】
『鷹王山・緑丸(たかおうさん・みどりまる)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~60 最大捕捉:1人
アーチャーに従う鷹……なのだがどう見ても生物ではない。
その正体は遥か異邦の地、希臘より流れ着いた"木馬"の残骸から打ち直された、猛禽型偵察用ドローンとでも言うべき宝具。
Aランク相当の
気配遮断を持つ隠密形態で飛び回り情報収集を行う他、
備え付けられた小銃による射撃や、物資を格納し運搬することも可能だが、
本分はあくまで偵察機であり、極限まで軽量化された本機体は火力、積載重量共にこのランクとしては低いため注意が必要である。
『豊前式大弓・八幡(ぶぜんしきおおゆみ・はちまん)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~60 最大捕捉:300人
宇佐八幡宮の神託により授かったアーチャーの愛弓……なのだがどう見ても弓ではない。
その正体は遥か異邦の地、希臘より流れ着いた"木馬"の残骸から打ち直された、魔力を装填し光弾を放つライフル銃のような形をした宝具。
扱いは難しいが、射程、威力共に生半可な弓矢とは比べ物にならない。
真名解放により『鷹王山・緑丸』と変形合体し長大な砲身を備えた殲滅形態へと移行する。
装填された魔力を荷電粒子へと変換し放たれる極光は船団であろうと容易く薙ぎ払うだろう。
しかし、本来の"木馬"の殲滅形態と異なり様々なユニットが欠けているためか、燃費が非常に悪く、更に砲身がオーバーヒートしてしまうため、
再使用には基本的に3日のクールタイムが必要となる正に奥の手である。
【解説】
日本各地、特に大分県や壱岐に伝わる百合若伝説に登場する人物。
これを題材にした幸若舞、それを読み物として流布させた版本、人形を使った説経操り、浄瑠璃などが存在する。
この伝説は古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」がなんらかの形で日本に伝わり、それが翻案された物という説もある。
伝説の内容は基本的には、蒙古襲来に対する討伐軍の大将に任命され、神託により持たされた鉄弓をふるい、遠征で勝利を果たす。
部下によって孤島に置き去りにされるも、鷹の緑丸によって生存が確認され、妻が八幡宇佐宮に祈願すると帰郷が叶い、裏切り者を成敗する。
という物だがバリエーションが多く存在しており、伝説によっては討伐対象が鬼であったり海賊であったりする。
幸若舞の「百合若大臣」の粗筋は以下の通りである。
百合若は、日本へ進軍してきた蒙古の大軍討伐を命じられ、当地である筑紫の国司という任地を与えられる。
そして託宣に従い八尺五寸の鉄弓と363箭の矢を持たされる。
蒙古軍は、神風に遭って唐土に引き上げており、百合若は船団を従えてこれを追い、ちくらが沖の海上で決戦となる。
蒙古側は、麒麟国の王が青息を吹いて霧をたちこめらすが、百合若が日本の神々に祈願するとようやく霧が晴れる。
百合若は矢をほとんど撃ち尽くして奮戦し、蒙古側の四大将の両蔵らを討ち取り、あるいは捕虜とし勝利をおさめる。
百合若は、玄界ガ島に休息の為立寄り、その大力を発揮したときの常として、3日間眠りこける。
配下の別府兄弟はこれに乗じ、百合若は死んだと偽り、船を引き揚げさせ、百合若を孤島に置き去りにしてしまう。
別府兄弟は朝廷に戦勝を奏上し、別府太郎は、百合若が配されていた筑紫の国司の役目に任命される。
別府太郎はさらに百合若の御台所に恋愛を迫るも、御台所は八幡宇佐宮で千部の写経を行っている最中だとし、返答を引き延ばす。
しかし夫が帰らなければ自殺すると決め、身の回りの物を整理し、飼っている犬、馬や鷹の数々を解き放つ。
緑丸という鷹は、玄界ガ島まで飛んでゆき、百合若に託されて柏の葉に血で書いた文を持ち帰る。
御台所は、夫の生存を知り、墨や硯などを鷹に結びつけて送り返すが、鷹はこの重さに耐えかね、遺骸となり漂着する。
御台所が八幡宇佐宮に夫の生還を祈願すると、その願いが叶い、壱岐の浦にいた釣り人が風で流され、玄界ガ島にいた百合若を発見する。
百合若は日本の本土に送り戻されるも、そのあまりの変わりように、誰もその正体がわからない。
別府は余興としてこの男を召し抱えることにし、門脇の翁という者に預ける。
正月になり、八幡宇佐宮での初弓で、百合若は「苔丸」という名で呼ばれて矢取りの役を仰せつかる。
面々の弓の技量を嘲弄した百合若は、別府に一矢射て見せよと命令される。
揃えられた強弓はゆるいと言って、かの鉄の弓をもってこさせ、これを引き絞り自分は百合若であるとの名乗りを上げる。
別府太郎は降参するが許さず、百合若はこれを縛り上げさせ、手づかみで舌を引き抜き、首切りは7日かけて鋸挽きの刑に処した。
最終更新:2023年10月31日 21:32