【元ネタ】史実、『台湾誌』
【CLASS】プリテンダー
【マスター】
【真名】ジョルジュ・サルマナザール・メリヤンダノー
【性別】男性
【身長・体重】165cm・66kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷D 魔力B 幸運B 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:D+
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
防衛陣地としては脆弱だが、彼の魔術工房は空想を紡ぐ場としての機能を併せ持つ。
宝具展開時にその場は空想を支える”土台”となる。
騎乗:B
騎乗の才能。『皇帝特権』スキルにより習得している。
大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
【固有スキル】
詐術:A
話術、扇動の派生スキルであり、言動を以て他者を欺き思うがままに従わせる技術。
自らを信じさせ、取り入るためのスキルでもあり、Aランクでは己の真名、クラスすらも偽ることが可能となる。
史実において生前の彼が捏造した台湾像が人々に信じられていた期間は数年足らずだったが、
欺瞞によって日本国と台湾の統治者となった、彼が創作した悪漢メリヤンダノーの側面が反映され、
高ランクを獲得している。
科罰の食人:B
生前の彼が捏造した、戦場で捕虜とした敵や、処刑された罪人の肉を食する台湾の文化。
彼が自らに敵対した、もしくは何らかの罪過を背負った対象の殺害に成功した場合、
その肉を食用に加工し、魔力回復やパラメーターを向上させるリソースとして利用できる。
無論、その身に多くの魔力を宿す対象や、
存在そのものが神秘の塊であるサーヴァントを材料に用いればプラス効果は更に増幅する。
台湾の一般大衆に人肉が販売されていたという設定から、彼以外の人物も上記の恩恵に預かることが可能。
魂食いとは似て非なる行為であり、彼に敵対しておらず、
罪過を背負ってもいない対象にはこのスキルは行使できない。
皇帝特権:E~B
宝具『美麗なる空想史観』の発動中に使用可能となるスキル。
本来有していないスキルを短期間獲得できる。
騎乗、剣術、毒薬調合、国略と多岐にわたるスキルを習得できる。
ただし、彼の真名が広まるほど効力が低下していく。
【宝具】
『美麗なる空想史観(フォルモサ・ジャールハバディオンド)』
ランク:E~B 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
彼が生前捏造、創作した架空の国家としての台湾の世界観を周囲に上塗りする宝具。
彼自身は日本、台湾の支配者として創造されたメリヤンダノーの概念を被り、
ステータスの向上、皇帝特権の習得等の恩恵を受け、架空国家たる台湾出身者以外の者はステータス低下のデメリットを受ける。
発動中の彼はまさしく支配者にふさわしい力を振るう事が可能だが、
効果範囲内の他陣営に彼の真名を知る者がいる場合その人数だけこの宝具の効力は低下していく。
彼の真実を共有する者が多いほどに、この宝具が編む幻想は罅割れる。
【解説】
18世紀のイギリス社交界を賑わせた台湾人――を装ったフランス出身の詐欺師。
ジョルジュ・サルマナザールという名前自体も偽名であり、彼の本名は現代に至るまで歴史から失伝している。
当初は「キリスト教に改宗した日本人」という触れ込みでドイツからベルギー・オランダの地域にて信心深い人々から布施を集めていたが、スコットランド連隊の従軍牧師であったウィリアム・イネスによって自らの虚偽を看破される。
その後はイネス牧師のアドバイスによって、当時のヨーロッパに知識が広まっていなかった台湾人を改めて名乗り、牧師と手を組んで1703年にロンドンの社交界にデビュー。
サルマナザールは自らが考案した架空の台湾の文化や風習、話されている言語及び文字を捏造し、それらを纏めた「台湾誌」という書物を刊行。
台湾研究の専門家として、オックスフォード大学講師の地位を得るまでに至った。
しかし、かのアイザック・ニュートンから「台湾誌」の記述について疑惑をかけられ、これに恐れをなしたイネス牧師がサルマナザールの下から離反。
周囲からの猜疑の視線に耐えかねてオックスフォード大学を辞職したサルマナザールに対して、当時既にハレー彗星の軌道計算で名を揚げていたエドモンド・ハレーから、架空の台湾における天文学の現実との決定的矛盾を指摘されるという更なる追い討ちがかかる。
最終的に自分がこれまで行ってきた全ての虚偽を認めたサルマナザールは、幾つかの書籍の出版やゴーストライター稼業に携わった後、自身の詐欺行為の回想録を遺し、病で息を引き取ったという。