【元ネタ】史実
【CLASS】
ランサー
【マスター】
【真名】フリードリヒ1世
【性別】男性
【身長・体重】184cm・89kg
【属性】秩序・悪
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具A-
【クラス別スキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
【固有スキル】
赤髭王:B
ランサーの容姿に由来する赤髭を意味する「バルバロッサ」と数々の軍歴が習合したスキル。
北イタリアの多くの都市を攻略した事からランサーは現地民から畏れられたという。
このスキルによって一種の精神的重圧を放ち、対敵者の精神を鼓舞するスキルを無効、
カリスマの1ランク低下といった効果を付与する。
皇帝特権:EX
本来所有していないスキルを短期間獲得することができる。
該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略、と多岐に渡る。
Aランク以上であるため、肉体面の負荷(神性など)をも獲得する。
シュタウフェン朝において初の神聖ローマ皇帝であり、死して尚復活を信じる民衆が絶えぬ程の求心力を誇ったランサーはこのスキルを規格外のランクで保有する。
山中の王:A
ベルク・エントリュックング。
「いずれ蘇り、世界を再び統治する王」を意味する古い言い伝えを意味する。
伝説に曰く、フリードリヒ1世は帝国が危機に瀕した際、鴉の知らせと共に再来して再び繁栄と平和を齎すと信じられた。
この伝説に由来し、彼は瀕死の重傷を受けても、守るべきものがある限り立ち上がり続ける力を持つ。
一種の
戦闘続行に近いが、疑似的な
単独顕現に近い効果も保有している強力かつ稀なるスキル。
【宝具】
『邑を征す朱色たる獅子(ローター・レーヴェ)』
ランク:A- 種別:対軍宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:500人
神聖ローマ皇帝の戴冠式に使用する、ロンバルディアの鉄王冠を介して発動するランサーの武勇の具現。
鉄王冠に備えられたエレナの聖釘を魔力媒体とすることで、生前にランサーに付き従った帝国の軍勢を再現し敵陣を蹂躙する。
これらの兵士たちは魔力で生成された人形で自由意志などなく、ランサーが直接指揮を取ることで真価を発揮する。
ランサーは大軍勢を率いて敵対勢力を制圧することを好み、必要とあれば無辜の人々が住む都市すらも破壊することを良しとする。
本来ならば鉄王冠は聖遺物由来の力によって聖域を生み出し、人々に祝福を齎す物であるが、
治世の大半を反抗的な勢力を平定するために費やされたことで軍勢を呼び出す能力に変化した。
『覇者たる運命の槍(
ロンギヌス)』
ランク:A- 種別:対軍宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:300人
聖モーリスが手にし紆余曲折を経てランサーの手に渡った聖槍。
所有者に栄光と勝利を与える、因果選定の力を持つ軍隊規模の運命操作力を有する。
その実態は自身の幸運をより多く消費することで、自分に有利な未来を手繰り寄せる物だった。
ランサーが時に敗戦を得ていたのは、この聖槍の本質を理解していたことによる。
サレフ川での溺死はこの聖槍による奇跡の代償であるとされている。
【解説】
フリードリヒ1世は1122年頃、ドイツの有力家系であるホーエンシュタウフェン家の父と、宿敵関係にあったグエルフ家の母の間に生まれた。
当時、ドイツ国内は有力貴族同士の激しい内乱に疲弊していたが、両家の血を引く彼は、対立を終わらせる「平和の礎石」として期待を背負い、1152年にローマ・ドイツ王に選出された。
フリードリヒは騎士としての武勇に優れ、堂々たる体躯と赤みを帯びたブロンドの髭をことから赤髭(バルバロッサ)と呼ばれたという。
また読み書きは出来なかったが、法律と軍事、そして「帝国の名誉(ホノール・インペリイ)」を守るという強い使命感を持っていた。
フリードリヒ1世の治世の大部分は、反抗的な北イタリアの都市国家、そして教皇庁との闘争に費やされていた。
特にミラノとの対立は苛烈を極めたという。
1162年、二度目の征服で彼はミラノを徹底的に破壊し、住民を追放するという非情な決断を下した。
これは「皇帝の正義を軽んじる者には容赦しない」という強い示威行為だった。
しかし、過酷な統治はイタリア諸都市の結束を招き、1176年の「レニャーノの戦い」で皇帝軍は敗北を喫す。
この敗北を機に彼は武力による制圧から、外交と妥協による共存へと方針を転換することを余儀なくされた。
フリードリヒ1世の治世を支えたのは、従兄弟である「獅子公」ハインリヒだった。
二人は当初、固い絆で結ばれていたが、ハインリヒが強大になりすぎたこと、そして最も重要な局面(イタリア遠征)で援軍を拒否したことで、関係は破綻することとなる。
また伝説によれば、フリードリヒ1世はキアヴェンナでハインリヒに対し、膝をついてまで協力を求めたと言われるが、ハインリヒはこれを冷酷に拒絶した。
後にハインリヒを失脚・亡命させたことは、皇帝の権威を見せつけるとともに、ドイツ国内の勢力図を塗り替えることとなった。
1189年、フリードリヒ1世は聖地奪還を掲げて第三回十字軍に参加する事となる。
彼は圧倒的なカリスマ性で大軍を統率し、ビザンツ帝国やセルジューク・トルコ軍を退け、聖地エルサレムまであと一歩のところまで迫った。
しかし1190年6月、アルメニアのサレフ川を渡る際に、彼は突然の溺死を遂げる。
あまりに唐突な英雄の死は、十字軍全体に絶望を与え、多くの兵が帰国する事態となった。
フリードリヒ1世の死はあまりに劇的で信じがたいものだったため、民衆の間で「皇帝は死んでいない」という伝説が生まれる事となる。
「皇帝はドイツのキーフホイザー山の洞窟の奥深くで、石のテーブルを囲んで眠りについている。彼の赤髭は今も伸び続け、テーブルを二周半も回っている。ドイツが真の危機に陥り、山の上をカラスが飛ばなくなった時、彼は目覚めて再び現れ、帝国を再興して黄金時代をもたらすだろう――。」
この伝説は、ドイツが分断されていた19世紀にナショナリズムの象徴として熱狂的に語り継がれ、今もなお、中世で最も人気のある英雄の一人としてその名を刻んでいるという。
最終更新:2026年05月16日 17:17