建築限界・車両限界


 建築限界・車両限界は鉄道車両が建築物や構造物、そして複線等であれば対向車に接触して事故にならないように決められた、それぞれの限界範囲のことです。
 鉄道に関する技術上の基準を定める省令第三章第三節(建築限界)、第八章第一節(車両限界)にそれぞれ記載されていますが、ここでは簡単にどういうものか説明したいと思います。

1.建築限界と車両限界の違い

 建築限界は「この定められた枠の内側に建物や構造物を置いてはいけませんよ」という意味で、車両限界は「鉄道車両を作るときはこの定められた枠の外にはみ出ないように作ってくださいね」という意味です。

2.なんで2つあるの?

 鉄道車両は台車のバネで揺れたり、カーブで車体の一部がレールの外側や内側にはみ出たり、車体の振動で揺れたりと、走ってる時は上下左右に動き回っています。そのため、建築限界と車両限界とのあいだに空間を設けており、車両限界を守って車両を作っていれば上記の揺れ等で動いても建築限界との間に余裕があるので、ぶつからないようにしてなっています。

3.建築限界・車両限界を知る

 建築限界・車両限界は鉄道会社や路線の規格によってバラバラです。在来線より新幹線のほうが幅や高さを大きくとっておりますし、地下鉄では東京メトロ銀座線・丸ノ内線とその他の路線で天井の高さが違ったりしています。銀座線・丸ノ内線の天井が低いなと思ったことはありませんか?
 また、車両限界については実際の鉄道車両を見るとところどころが車両限界ギリギリでできていることがわかることがあります。
 在来線車両だと、冷房の室外機(屋根にのってるカマボコ形のもの)は大抵車両限界の上の曲線に沿って出来ています。
 新幹線は、E1系やE4系といった車両は多くの乗客を乗せるために二階建てになっています。それらの車両は多くの乗客を運べて、かつ窮屈にならないよう室内空間を広くとるために車両限界ギリギリで作られています。

4.MMD鉄道における建築限界・車両限界

MMD鉄道用建築限界:JR・私鉄の一般的な在来線・新幹線の建築限界を、街モデル開発用にX形式とMQO形式のモデルをそれぞれ公開しております。

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最終更新:2012年08月19日 23:22