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さいたま太陽の意思 (見切り人)

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匿名ユーザー

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僕はさいたま太陽。みんなも知ってる通りあのさいたまの太陽。

いつも皆といっしょに「さいたま」をしている有名なAAの一人だ。

みんなと一緒にさいたまをして、人気を持っているから有名なんだ。

でも最近になって、僕の存在に疑問を感じてきたんだ・・・


いつもはみぎとひだり、そして僕の三人でさいたまをしている。


「さいたまさいたまさいたま!」

「さいたま~~~~!」

「さいたまさいたま!」


そう、何の変化の無い僕らの「さいたま」の光景だ。

だけど、この光景でこの僕は必要なんだろうか?

僕は太陽の姿をしているから、みんなの様に耳は生えていない。

それどころか手や足はもちろん、胴体と言えるような所も無い、ただの太陽。

なぜ、二人と一緒に居るのが僕なんだろう?

別に僕が居なくても、二人だけでもやっていけそうな感じがするのに。

絶対に三人だとしても、もっと他のAAがいたと思うのに・・・



「あっ、太陽! ここにいたのかサイタマ! 今日も張り切って『さいたま』するサイタマ!!」

「今日も一段と良いさいたま日和だサイタマ! 頑張っていこうサイタマ~!」

みぎとひだりがやって来た。二人ともいつも元気そうだな。

僕もいつも元気にさいたまをしてきたけれど、今日はなぜか乗り気じゃない感じがした。

この疑問の、この答えが分からないままに渦巻いて心をかき乱している様に・・・


「どうしたサイタマ? なにか元気がない様だサイタマ」

「何かいつもの太陽じゃないみたいだサイタマ。何かあったサイタマ?」

この思い・・・ 二人にぶつけてみようか・・・

いや、でも嫌な返答がきたら、僕は・・・

「な、何でもないサイタマ。それより、早く『さいたま』をするサイタマ!」

そして僕は、この疑問を心に秘めたまま「さいたま」に取りかかったんだ。


だけど、やっぱり自分の本音とさいたまには嘘をつけないみたいだった。

「それじゃあいくサイタマ! さいたまさいたまさいたま!」

「さいたま~~~~!」

「さ、さいたま、さいたまっ・・・」

さいたまの言葉に詰まってしまった。いつもは普通に言えるのに・・・

「駄目サイタマ!! もう一度、さいたまさいたまさいたま!」

「さいたま~~~~!」

「さ、さい・・・」

あれ? なぜか言葉が思い浮かばない? いつも言っている「さいたま」の単語が・・・

それに、思い付いたとしても何故か言葉にならない。

何故?

何故なの?

何で言えないの?

まるで僕自身が「さいたま」を拒んでいるみたいに・・・



「太陽、さっきからどうしたサイタマ? 今日はなにか変サイタマ」

いつのまにか二人に心配されている。何で? 何で僕は・・・

「まさか、今は『さいたま』をしたくないのかサイタマ? さいたまは楽しいぞサイタマ」

違う。僕だってさいたまは楽しいサイタマ・・・

「それとも、おなかが減って十万石まんじゅうを食べたいのかサイタマ?」

違う! 僕は、僕は・・・

「僕は、僕は・・・ うっ、うっ、うっ、うわあぁぁぁぁぁん!!!」

気が付いたら、僕は泣いていた。そして僕はみぎとひだりに飛びついた。

僕がいきなり泣いた事を驚いている、と思ったんだ。

何もかも、もう訳が分からない。僕はただ、ひたすら泣いた。



でも、僕が泣きながら見た物は、自分が思っていなかった事だった。

みぎとひだりは僕の事をぎゅっと抱きしめたんだ。

「どうしたんだサイタマ? 何か悩みでもあるのかサイタマ?」

「何でも言ってみるサイタマ。だからもう泣くのはやめだサイタマ」

僕は大粒の涙をポロポロ流しながら自分の不安について話した。

泣いて、涙で前を上手く見えなくて、鼻水のせいで声が途切れながらも一生懸命はなしたと思う。



話を全部聞いたとき、二人はともに笑った。

「なんだ、そんな事だったサイタマか。自分の存在についての事でサイタマ」

そして、ひだりは僕に語りかけるように話してくれた。

「いいサイタマか? 僕達はみぎとひだり、そして太陽がいるからこそさいたまなんだサイタマ」

僕はその言葉を聞いた時、意識は言葉を聞く事に集中していた。

そしてそれに続けて、みぎもこう言ったんだ。

「そうサイタマ。それに僕達が必要なのは他の誰でもない、太陽だけサイタマ」

二人は、共に笑っていたんだ。

だから僕も自然と顔が笑いだしていたんだ。

「ありがとうサイタマ・・・ 二人とも・・・」

「いいって事サイタマ。それより、もう一度あれをしようサイタマ!!」

「そうサイタマね。それじゃあ今度こそ・・・」


「さいたまさいたまさいたま!」

「さいたま~~~~!」

「さいたまさいたま!」


僕にはいつも一緒にいる仲間がいる。そう、みぎとひだりと言う仲間が。

僕達はいつも助け合っていこうサイタマ・・・





ありがとう、二人とも・・・




~ fin ~

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