案内人モナーと死人ギコ (天国（´∀｀）案内人) - モナー小説掲示板ログ保管庫@wiki（´∀｀*）

「私…ギコ君の事が好き！」
「…ごめん。もう少し考えさせてくれ」
この言葉が彼女に言った最後の言葉だった。


　　　　　第一話　『突然の死　突然の迎え』

キキィー！

交差点でトラックが事故を起こしたようだ。
事故現場には、たくさんの野次馬が集まっていて、
俺は軽々と野次馬達を通り抜け、真ん前に行く。
いつもなら野次馬のクセに、通り抜けると全員いやな顔をする。
だが今日がいやな顔一つもしない。
後ろの野次馬達を見たが、何も言わない。
『変だな』と思いつつも事故現場を見る。
すると信じられない光景を目にした。
なんと！俺が事故現場で倒れているのだ！
「あれ！？なんで俺があそこに倒れているんだ！？」
後ろの野次馬から何かしゃべる声が聞こえる。
　　　　（ギコって人が死んだらしいわよ）
ギコとは俺の名前。他人の名前なのか？
となると、あそこにいるのは他人となる。
きっと顔が似ていて、名前が同じなんだろう。

「いや…君の事だから」
いつのまにか目の前に『天国案内人』と真ん中に書かれた帽子を、かぶったＡＡがいた。
『天国案内人』という帽子だけでも変な奴だと思うのだが、
一番変だと思うのは、そいつが浮いてることだった。
そいつを見ていたら、『あのー』とそいつがしゃべり始める。
「あのーあなたはギコさんですよね？僕の名前はモナーです。
帽子を見ればわかるかも知れませんが、『天国案内人』してます。
今日は、あなたを迎えに来ました」
『天国からの迎え＝死』
こう感じた俺は、自分が死んだことを信じられないようで、自分でもわかるくらい動揺していた…。
「あ、大丈夫ですよ？君は天国行きだからネ！…泣いてんの？」

　　　　　　『泣いてるにきまっているだろう』
俺は生まれてから２番目に泣いた（もう死んでいるが）
「まぁ天国に行ってから泣いてくれよ。こう見えてケツカッチンなんだよ…」

チリン…チリン…

雲の上から天使が降りてくる。想像していた天使より、ずっと不細工だ。
（俺…天国でやっていけるだろうか。いや…！）
俺は死ぬのがやだった。まだ、アイツに気持ちを伝えていないのだ。
俺は走り出しす。
「な、なにやってるんですか！モナーさん！早く追ってください！給料を少なくしますよ！」
天使Ａが怒鳴った声で叫ぶが、俺には関係ない！
だってまだ、アイツに気持ちを伝えてないじゃないか！

　　　　続く（´∀）｛天国案内人モナーだモナー！