地獄のカレー祭(1)
プロローグ
事件は、そう、さかのぼること10日ほど前、9月15日に起こった。私(Chro)は、この時点でのMTGの最新エキスパンションであったコールドスナップで8人ブースタードラフトをやりたいね、と乙と話していた。
私たちがブースタードラフトをやる際は、ほとんどの場合に4人で行っていたため、倍の人数である8人でのドラフトはかねてから夢見ていたものであった。
次のエキスパンションであるタイムスパイラルの発売を数週間後に控えたこの日、どうせやるなら次のエキスパンションが出る前に実行しよう、という点で合意した我々は、平塚市中央公民館での空き部屋を探すべく動き出したのだった。
部屋がない!
早速、中央公民館のホームページにアクセスをした我々は、そこに絶望をみる。GMSメンバーの都合を聞いた上で、実行予定日として選出した9/24には会議室はおろか、研修室すらも一日中予約でいっぱいだったのである。
そもそも一週間前に予約を始めるというのが無謀なのは、この際おいておこう。とはいえ、「9/24にやります!」と公言してしまった以上、部屋がないです、ではお話にならない。我々GMSは公民館の登録団体としては「ゲーム会」で登録しているため、本来ならば利用できるのは会議室と研修室だけなのだが、1週間前ということもあり、他の部屋でもいいので、交渉して使わせてもらおうということになった。
そのような方針から、再度空室を検索してみた結果、保育室と調理実習室、という極めて微妙な結果がでた。
Chro「はい先生、保育室と調理実習室しかあいてませんが」
乙「保育室はさすがにないだろー」
Chro「だよなー。じゃあ、調理実習室?さすがに何か調理しないとまずくね?」
乙「じゃあ、適当におでんでも作ってつつきながらギャザやればいいべ」
Chro「あー、じゃあそんなかんじで」
乙「そんな感じで。えいしゃおらー」
Chro「えいしゃおらえいしゃー」
乙「保育室はさすがにないだろー」
Chro「だよなー。じゃあ、調理実習室?さすがに何か調理しないとまずくね?」
乙「じゃあ、適当におでんでも作ってつつきながらギャザやればいいべ」
Chro「あー、じゃあそんなかんじで」
乙「そんな感じで。えいしゃおらー」
Chro「えいしゃおらえいしゃー」
最後のフレーズは合言葉みたいなもんだが、注目していただきたい点は2つある。
まず、調理実習室を借りる方向で話が進んでいること。そして、この時点ではおでんを作る方向性であったこと、だ。
しかし、この方向性が、後にとんでもない悲劇を生むことになるのである。
(地獄のカレー祭(2)へ続く)