名探偵の掟
1999
講談社
東野 圭吾
★×2
風刺小説なんだけど風刺しきれてない印象が拭えない本。
密室トリックやら何やら、探偵小説の「お約束」をおちょくるみたいな内容でした。
着眼点はすごくいいのに(上から目線すいません)、いまいち楽しめなかったのは、これはもう好みの世界なのだろうか…。
単に自分が東野さんの文体を好きでないからか…。
東野さんすまん。
(率直に言って、なんでこの人が売れるのか分からない。量産できるから?
話が逸れました)
東野さん批判だけで終わるのも何だからもうちょっとこのモヤモヤ感についてもう少し考えてみると、結局のところ他人の愚痴が鬱陶しいのと同じで「ネガティブなものを見聞きすると疲れる」ってことに尽きるのではないでしょーか。
でも本当にこの本の方向性は面白いと思うので、ちょっと他の作者さんにも書いてほしいなあと願わずにはいられません。
切り口を変えてもうちょい書ける人、誰かいないかなあ。
同じ系統の本としては、たまたまこれの直後に読んだ「
新本格もどき」がかなり良かった。
東野がっかりの反動もあると思うけど、それにしても「
新本格もどき」には読後のもやもや感がなくてよかったなあと思うのでした。
最終更新:2011年02月16日 13:40