「シュウトさーん!」
「ん?
ユウトどうした?」
「勉強でわからない所があって…」
「俺がわかる範囲なら教えるけど、どんな問題なの?」
「これです!」
「…なにこれ」
「えっと、大学卒業レベルの地学って説明があったんですけどね、それでですね」
「ちょっとまって、大学の問題って言われてもな、俺には手に負えないよ」
「え?でもシュウトさんって今大学生くらいの年齢じゃ…」
「俺は大学には行ってないよ」
「えー、どうしよう」
「そうだ、あの人なら知ってるかも」
「お、シュウトじゃないっすか!」
「シノさん、ちょっと頼みたい事があるんですけど」
「どうしたんすか?」
「あの、勉強でわからない所があって…」
「ちょっと俺の手には負えないみたいで、シノさんならわかるかなって」
「あー、これっすか」
「わかりますか…?」
「うん、この前見た本に乗ってたから多分行けるっすよ」
「ほんとですか!」
「おっじゃあお願いしますね」
「はいはーい」
「よう、何しているんだ?」
「…ショウさんですか。今ユウトが勉強を教えてもらってて」
「ユウト?ああ、あの化け物か」
「何だって?」
「なんだ、本当の事を言っただけだぞ」
「彼は普通の人間です」
「ワーラットの血が混じっているのにか?」
「関係ありません」
「あるじゃねえか。人間とねずみのあいだに生まれて、その上2mはある化け物に変身する。
どこが化け物じゃないっていうんだ?」
「彼は望んでそうなった訳ではない!」
「どっちにしろ化け物なのには変わりないさ」
「ショウさん、いい加減能力者に対するその態度を直してくれませんか」
「異物に対して異物扱いすることの何が悪いと言うんだ」
「あんた、自分も能力者だというのによくそんな事が言えますね」
「能力者に未来は無い、だから俺らは抹消されるべき存在なんだよ。無論、お前もな」
「そんなものは極論にすぎない、あんたのような考えが無くなれば能力者だって!」
「人間と同じになれるか?それこそ戯言にすぎないだろう」
「ショウさん!」
「なんなら、今ここで目の前の異物を消してやってもいいんだぞ?」
「なっ、あんたがその気なら、俺も本気で…」
「お前達、少し頭を冷やせ」
「バクヤさん」
「バクのおっさんのお出ましか」
「ここはロビーだ、戦闘訓練の場所ではない」
「それなら場所を変えればいいんだな?」
「殺意が見える戦闘を黙認はできない」
「でも、バクヤさん!」
「今ここで戦うと言うのならお前達の意識を少し借りなければならなくなる。私もそれは避けたい」
「教官さんが言うなら仕方ねえな、わかったからその手を放してくれ」
「応」
「……」
「邪魔ものは退散するさ、じゃあな」
「………」
「シュウト、お前の言っている事は否定しない。だがショウの言っている事にも一理ある」
「だからって、ここにいる全員を否定するあの考え方には納得できません」
「そうだな」
「俺はこの場所での能力者たちの扱いに納得できたからアースセイバーに入ったんです、だから、
あんな扱いを強いるのは間違いだと思うんです」
「…応。だがな、そうも言っていられない時が来るかもしれない」
「…」
「私たちは一般人にとっては特殊な存在だ、だからその自覚を持たなければならない。お前にもわかるだろう?」
「それでも俺は…」
「俺は、自分の考えを曲げる事は出来ません」
「そうか」
「シュウトさん!さっきはありがとうございました!」
「俺は何もしていないよ、お礼ならシノさんに言いな」
「シノさんにはもう言いました、それに、さっきシュウトさん言ってくれましたよね、僕は化け物じゃないって」
「!!」
「あの言葉、すっごく嬉しかったんです。僕は中途半端な存在だから」
「…そうか」
「だから、ありがとうございました!」
(やっぱり俺はあの考えには賛同できないよ
だって、能力者だってちゃんとした人間なのだから)
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最終更新:2013年06月14日 21:56