モンクの曲を学ぶ時には、メロディとコードシンボルだけを見てもだめだ。 - nanocoding

モンクの曲を学ぶ時には、メロディとコードシンボルだけを見てもだめだ。インナーボイシング（内声）とリズム構造を正確に学びとらなければならない。
ビルエバンスは、フランス印象派の作曲家のピアノ曲を学んだので、ドビュッシーのコードヴォイシングを取り入れて、その流麗なメロディラインを支えた。「俺がレッドガーランドとビルエバンスが好きなもう一つの理由は、二人がコードを押さえると、それは単なる一個のコードというより、サウンドだからだ」とマイルスは語っている。彼の言うサウンドとは、エバンスの場合、彼のコードのインナーヴォイシングが作りだしたものであり、彼はこの特質ゆえに当時のマイルスの音楽的需要にはまたとない人材だった。インナーヴォイシングを用いるエバンスの創作力は、ハーモニーの機能性に対する、装飾性を掘り下げるにはどうしても必要なものだった。