リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル内検索 / 「狂奔する正義」で検索した結果
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狂奔する正義
狂奔する正義 ◆Qpd0JbP8YI 地上本部レジアス・ゲイスの部屋に転送されて以来 八神はやては彼の椅子に座りながら冷静に状況を分析していた。 彼女の知っていることによれば、 プレシア・テスタロッサはジュエル・シードの力によって アルハザードを目指して、虚数空間に落ちたとの事であった。 その目的は事故で亡くした娘のアリシアを蘇らすためにあったという。 その知識をもって今の状況を見るに、プレシアがアルハザードへ到達した公算は高い、と 八神はやてはそう結論付けた。 確かにアルハザードを目指した目的であるアリシアの存在は確認できなかった。 それ故アルハザード到達は確定的ではない。 だが、現実としてプレシアは魔導師では不可能と呼ばれた虚数空間からの帰還を果たし 誰にと気づかれることなく、多くの優秀な魔導師を拉致し、閉じ込めることに成功している。 これは... -
◆Qpd0JbP8YI
...トフェルト 015 狂奔する正義 八神はやて(StS) 017 勇気の選択 クロノ・ハラオウン 020 不思議な出会いⅡ ユーノ・スクライア、ルーテシア・アルピーノ 021 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? 遊城十代、柊つかさ 022 火神——マーズ—— アレックス、シグナム、ティアナ・ランスター 023 アイズ L、ザフィーラ 027 楽園への小道 ギンガ・ナカジマ、インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング 032 仮面の告白 八神はやて(StS)、キング、ヴィータ 036 シャーリーと爆砕牙 天道総司、シャーリー・フェネット 042 Little Wish(前編)Little Wish(後編) 八神はやて(A s)、セフィロス、シグナム、アレックス、柊かがみ 047 遠い声、遠い出会い ユーノ・スクライア、ルーテシア・アルピーノ 061 戦いの嵐、再びなん? セフィロ... -
非常食?
... Back 狂奔する正義 時系列順で読む Next 勇気の選択 Back 狂奔する正義 投下順で読む Next 勇気の選択 GAME START 武蔵坊弁慶 Next クロノは大変な超人達を集めていきました GAME START アグモン Next クロノは大変な超人達を集めていきました -
CROSS CHANNEL
...順で読む Next 狂奔する正義 Back 少女、その想い 投下順で読む Next 狂奔する正義 GAME START アンジール・ヒューレー Next 幻惑の銀幕 GAME START クアットロ Next 幻惑の銀幕 GAME START アレクサンド・アンデルセン Next SWORD DANCER meet TYPOON -
【000〜050】
...ンデルセン 015 狂奔する正義 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS) 016 非常食? ◆9L.gxDzakI 武蔵坊弁慶、アグモン 017 勇気の選択 ◆Qpd0JbP8YI クロノ・ハラオウン 018 家族(前編)家族(後編) ◆gFOqjEuBs6 八神はやて(StS)、キング、ヴィータ、ギルモン 019 ギブアンドテイクの契約 ◆9L.gxDzakI ゼスト・グランガイツ、C.C. 020 不思議な出会いⅡ ◆Qpd0JbP8YI ユーノ・スクライア、ルーテシア・アルピーノ 021 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? ◆Qpd0JbP8YI 遊城十代、柊つかさ 022 火神——マーズ—— ◆Qpd0JbP8YI アレックス、シグナム、ティアナ・ランスター 023 アイズ ◆Qpd0JbP8YI L、ザフィーラ 024 SWORD DANCER meet TYPOON ... -
タイトル元ネタ【000〜100】
...NNEL」 015 狂奔する正義 アンドルー・グリン著の小説「狂奔する資本主義」 017 勇気の選択 アニメ「魔法少女リリカルなのはA s」第8話サブタイトル「悲しい決意、勇気の選択なの」 020 不思議な出会いⅡ アニメ「魔法少女リリカルなのは」第1話サブタイトル「それは不思議な出会いなの?」 021 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? フィリップ・K・ディック著の小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 022 火神——マーズ—— アニメ「PROJECT ARMS」第33話サブタイトル「『戦神』 マーズ」 023 アイズ 漫画「I s」 025 君想フ声 PS2ゲーム「.hack//G.U. vol.2 君想フ声」 026 残る命、散った命(前編)残る命、散った命(中編)残る命、散った命(後編) アニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第28話サブタイトル「残る命散る命... -
【第1回放送までの本編SS】
...ヒューレー 015 狂奔する正義 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS) 016 非常食? ◆9L.gxDzakI 武蔵坊弁慶、アグモン 017 勇気の選択 ◆Qpd0JbP8YI クロノ・ハラオウン 018 家族(前編)家族(後編) ◆gFOqjEuBs6 ヴィータ、キング、ギルモン、八神はやて(StS) 019 ギブアンドテイクの契約 ◆9L.gxDzakI ゼスト・グランガイツ、C.C. 020 不思議な出会いⅡ ◆Qpd0JbP8YI ユーノ・スクライア、ルーテシア・アルピーノ 021 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? ◆Qpd0JbP8YI 遊城十代、柊つかさ 022 火神——マーズ—— ◆Qpd0JbP8YI アレックス、シグナム、ティアナ・ランスター 024 SWORD DANCER meet TYPOON ◆jiPkKgmerY アレクサンド・アンデルセン、ヴァ... -
なのは×終わクロ氏の作品からの参加キャラ
...人物 時間 015 狂奔する正義 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS) 1日目深夜 018 家族(前編)家族(後編) ◆gFOqjEuBs6 ヴィータ、キング、ギルモン、八神はやて(StS) 1日目深夜 032 仮面の告白 ◆Qpd0JbP8YI 八神はやて(StS)、キング、ヴィータ 1日目深夜 066 パンドラの箱は王の手に ◆jiPkKgmerY 八神はやて(StS)、キング、ヒビノ・ミライ、ヴィータ、天道総司、キャロ・ル・ルシエ 1日目早朝 078 Hayate the combat commander(前編)Hayate the combat commander(後編) ◆7pf62HiyTE 八神はやて(StS) 1日目朝 089 バイバイサイカイ ◆Qz0BXaGMDg 遊城十代、シャマル、クアットロ、柊つかさ、八神はやて(StS) 1日目朝 096 脅剣~キャ... -
家族(前編)
...で読む Back 狂奔する正義 八神はやて(StS) GAME START キング GAME START ヴィータ GAME START ギルモン -
狼煙
狼煙 ◆9L.gxDzakI ――ああ、また天音ちゃんの友達が減ってしまった。 二度目の定期放送を聞いた相川始が、率直に浮かべた感想だ。 読み上げられた死者は9人。 やはりというか当然というか、彼に直接関わってくる人間の名は読み上げられていない。 そもそも始自身に関係のある人物など、金居と呼ばれていたギラファアンデッドか、まだ見ぬもう1人のアンデッドくらいだ。 金居の名が呼ばれた気配もない。故に彼にとっては他人事。 故に、彼の思考は己ではなく、栗原天音の友たる2つの名へと向けられる。 フェイト・T・ハラオウンと八神はやて。 一度目の放送で呼ばれた高町なのはと同じく、自分にとって大切な少女の友人の名だ。 大人のアリサの存在や、メールの文面の違和感から、まだ本人であるという確証はない。 だが仮に本人だとするならば、きっと彼女は悲しむだろう。 ... -
不屈の心、無双の龍
不屈の心、無双の龍 ◆9L.gxDzakI ――我が声に応えよ。 我こそは強靭にして無敵。あらゆる敵を打ち砕く最強の龍。 我が爪は剣となりて敵を裂き、我が牙は槍となりて敵を穿つ。 いかなる障壁であろうとも、我が剣呑なる刃の前では無力。全てがただ、悉く塵へと還るのみ。 我が息は灼熱。 全てを焼き尽くす真紅の炎。全てを熔かし尽くす必殺の炎熱。 堅牢なる鋼鉄であろうとも、ひとたび我が業火を浴びせれば、たちどころに昇華するであろう。 我こそは強靭。 我こそは無敵。 我こそは最強。 幾多の雑兵どもが立ちはだかろうと、我の行く手を阻むことは叶わぬ。 惰弱な攻めは我が鎧を通さず。脆弱な守りは我が力を防げず。 我の通りし道筋には、灰色の死体が列を成す。全てが等しく蹂躙され、ただただ屍と成り果てるのみ。 故に我は背負うのだ。 ... -
夢・オ・チでリセット!
夢・オ・チでリセット! ◆RsQVcxRr96 デパートの薄暗いロビーに仄かに光る明かりが1つ。 それは見る人に不気味な印象を与えそうだが、近づくとそれが誘蛾の雰囲気を醸し出すランタンの光だと分かっただろう。 照明が消えて暗いというのは分かるが、それなら用が済むまで照明を付けたらいいだけの話だ。 ここは一般的なデパートだから探せば配電室の場所などすぐに判明するはずだ。 しかしそれはできない。 照明を付けたらそれこそ本当にこの場所は誘蛾灯に成り果ててしまう。 ただし引き寄せるのは光を求める蛾ではなく、他者の命を求める悪意である。 そんな事を考えてフェイトは少々薄暗いのを仕方ないとしてランタンの光でデパートの案内板を照らしている。 今まで培ってきた経験からフェイトは照明を無闇に付ける事の愚かしさをなんとなく知っていた。 確かに引き寄せられる人が危険な人物とは限らないが... -
Kな魔王/ダークナイト
Kな魔王/ダークナイト ◆gFOqjEuBs6 ヒビノ・ミライは、宛ても無く彷徨っていた。 目的地と定めた場所は、銀髪の男の向かう先、八神はやての居るであろう場所。 されど、大通りを真っ直ぐ西へと進んで、辿り着いたのは、何も無い浜辺であった。 歩いていた時点で、既にその風と匂いが、近くに海がある事を知らせてくれては居たのだが。 それでも進み続けた結果は、銀髪の男どころか人っ子一人居ない場所。 「うーん、困ったなぁ……」 「ミライのダンナ、もしかして道を間違えたんじゃ……」 傍らのおジャマイエローの言葉に、ミライは表情を曇らせた。 おジャマイエローの言葉は、まさしく図星であった。 「そうみたい……急がなくちゃいけないのに」 苛立ちを覚える。 浜辺から移動を開始して、既に数十分が経過している。 それなのに、銀髪の男はお... -
Aの残光/強襲ソルジャー
Aの残光/強襲ソルジャー ◆gFOqjEuBs6 この短時間の内に、彼はヴィヴィオに会って、帰って来た。 天道が齎したその情報は、なのはにとっては重要な意味を持っていた。 何せこの半日以上、片時も忘れはしなかった大切な一人娘に会って来たと言うのだ。 そんな一大ニュースを聞いて、なのはが慌てない筈は無かった。 「あ、会ったって……!? 何処で!? ヴィヴィオは無事なんですか!?」 「ああ、とりあえずは無事だ」 「とりあえずって……!」 天道は飄々とした態度を崩さない。 しかし、それは逆になのはを安心させる事となった。 これ程までに落ち着き払っているからには、ヴィヴィオの身は安全なのだろう。 冷静極まりない天道の視線に見据えられて、なのはも黙らざるを得なくなった。 「――すみません……少し、取り乱してました」 「無理もない、気に... -
ライダー大戦2010(中編)
ライダー大戦2010(中編) ◆gFOqjEuBs6 ここに二人の男が邂逅してしまった。 身体は化け物でありながら、心に人間を宿してしまった仮面ライダーと。 身体は人間でありながら、心はまさしくモンスターである仮面ライダーと。 化け物の皮を被った人間と。人間の皮を被った化け物。 ここまで二人は、他社の命を奪う為に行動を起こすも、誰の命も奪えなかった。 そういう意味では、良く似た二人と言える。 そんな二人が出会った時、その刃が交差するのは必至。 これは最早、誰にも止められない事だ。 浅倉は、自分のデイバッグの中からペットボトルを取り出した。 にやにやと笑いながら蓋を開け、それを口元へと持っていく。 一口水を飲めばそれで満足。ペットボトルを足元に放り投げた。 それを踏みつける事で、中の水が噴出する。 「さぁ、始めようぜ……ライダーバトルって奴をよ」 ... -
ヒビノ・ミライ
【名前】ヒビノ・ミライ 【出典】ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは 【俳優】五十嵐隼人 【種族】ウルトラマン 【性別】男性 【年齢】不明(外見年齢18歳) 【外見】茶髪で細身の好青年。白いTシャツに青のジャケット、青のジーンズの私服姿(原作30話等参照) 【性格】 明るく爽やかな性格で、正義感がとても強い。 地球に関する知識は充分でなく、日常的な知識の面で疎く言動の端々に異文化に対する戸惑いがある。 【原作での設定】 地球防衛の任についた、宇宙警備隊のルーキーであるウルトラマン。 地球防衛組織CREW GUYSの一員として、仲間達と共に多くの怪獣や侵略者と戦い抜いてきた。 エンペラ星人との戦いを終えた後、ウルトラ兄弟の一員となり光の国に帰還する。 【クロスにおける原作との相違点】 特に無し。 光の国に帰還してから数ヵ月後、復活を遂... -
誇りの剣
誇りの剣 ◆9L.gxDzakI 『――の命が奪われるのかしらね。今から楽しみだわ』 インテグラ・ファルブルケ・ヴィンゲーツ・ヘルシングが最初に耳にしたのは、どこか聞き覚えのある声だった。 瞼が重たい。意識はどこか朦朧とし、未だ夢の中にでもいるかのような感触。 だが、細身の全身へと襲い掛かる苦痛が、彼女の完全なる覚醒への時間を幾分か早めていた。 『それじゃあ、あなた達の活躍を期待しているわ』 と、同時に、聞こえてくる声がより鮮明さを増していく。 発せられた場所は、自分の耳にかなり近い。至近距離から、放送機材を介したようにして流れてくる。 曖昧な記憶を手繰りながら、それらしいものはなかったかと思案と、すぐに首輪へと思い当たった。 このデスゲームとやらが始まった瞬間に、首元につけられていた爆弾首輪。 なるほど確かに、耳を澄ませてみれば、この女の声は確か... -
悪魔とテロリスト
悪魔とテロリスト ◆Qpd0JbP8YI 夜の暗さに拍車をかける鬱蒼と茂る林の中で、 一人の少女の瞳には誰にも負けない意思の輝きが放っていた。 許さない。 意思の輝きと共に発せられるのは、炎のように燃え滾った感情。 それが彼女の心を支配する絶対的な気持ちだった。 人一人を簡単に、それも惨たらしく殺し、 それでも尚飽き足らず娘のフェイトを含めた大勢の人たちに殺し合いをしろという。 その言動は高町なのはが信ずる正義の中に当然納まるはずもなく、 自然とこの殺し合いに対する強烈な叛意を内に養わせていった。 そしてそんな気持ちと共になのははプレシアについて幾つかの疑問を感じていた。 何故プレシアが生きているのだろうか。 なのはが最後にプレシアを見たのは、 彼女がジュエルシードと共に虚数空間に落ちいていくさまだった。 虚数空間では魔法は使えない。 ... -
I Would Be the ***** in This Battle Royale
I Would Be the ***** in This Battle Royale ◆Qpd0JbP8YI 辺りは瓦礫が散乱していた。 壁には穴があき、地面には皹が入り、ドアノブはねじ切られ、 ドアそのものは解体されたかのように粉々になって横たわっていた。 法の塔として存在していた地上本部の医務室には、最早かつての面影は見られない。 今は亡きレジアスに代わって歩くその地の主は、ただ幽鬼のように存在していた。 吸血鬼の恐るべきところは、その力の強さだ、とヘルシング卿は言っていた。 その人間を遥かに超えた筋力、鉄さえも容易く引きちぎることができる膂力。 彼らはただ単に強力なのだ。 言葉にすれば、それは容易い。 だけど不幸なことに彼らは、人知を超えるくらいの力を兼ね備えているのだ。 そして今そこに立つ彼はその吸血鬼の中で一等強力な吸血鬼の血を受けた存在。... -
メビウスの輪から抜け出せなくて(後編)
メビウスの輪から抜け出せなくて(後編) ◆gFOqjEuBs6 ◆ ――力が、入らない。 真っ暗な闇の中で、ミライはそう感じた。 自分はこれまで何をしていた? そうだ、あの可哀想な女の子を救おうとして、やられたんだ。 だけど、それが間違いだったとは思わない。どう考えたって、自分の行動が間違っていたとは思えないのだ。 自分は誰かの為に行動した。誰かを救うために、戦った。 そんな自分に、間違いなどあってたまるものかと。心でそう言い聞かせる。 だが、ひとつ心残りがあるとすれば、あの少女を救えないままにこんなところへ来てしまったこと。 出来る事なら、あの少女を――いや、このゲームで苦しんでいる全ての参加者を救いたかった。 と、そこまで考えたところで、ミライは一つの疑問点に気付いた。 ――ここは、どこだ? そもそも自分は死んだのか? 何故さっきまで街... -
燃える紅
燃える紅 ◆Vj6e1anjAc 別に、大層な正義感があったわけじゃない。 騎士の誇りもどぶに捨て、大切な人を救うために、その人との約束に背いた身だ。 辻斬りまがいの行為に手を染めてるあたしらに、今更正義を説く資格なんざありゃしない。 天下の管理局に盾突いて、はやてと同い年くらいの子供にまで牙をむいた。 外道だ悪党だと罵られたって当然さ。 だけど、言い訳することが許されるなら、せめて1つくらいは弁解させてほしい。 あたしらだってこんなこと、本当はしたくなかったんだ。 あたしらは長く戦いすぎた。もう二度と戦いたくなんてなかった。 そして、はやてはそれを叶えてくれた。 戦うことしかできなかったあたしらに、人並みの穏やかな暮らしを与えてくれた。 戦うことしか知らなかったあたしらに、人並みの感情というものを教えてくれた。 だからもし許され... -
Kな魔王/ミライノヒカリ
Kな魔王/ミライノヒカリ ◆gFOqjEuBs6 日も沈もうと言う夕暮れの市街地を、静寂が支配していた。 ドーム型のバリアの内部で、涙を流す青年が一人。 その外側から、欠伸をしながら退屈そうに眺める仮面が一人。 「ようやく死んだか」 「……!?」 くつくつと、嘲笑うような気味の悪い声が聞こえた。 ふらりと立ち上がり、振り返る。視界の先には、先程の仮面。 罪の無い人間の命を奪った悪魔・ゼロが、目の前に居た。 「うう……うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」 呻き声。 愛憎と、怒りと、悲しみと。 様々な感情が込められた呻き声を発するのは、ミライだ。 烈火の如き怒りをその瞳に宿らせて、ミライはゼロを睨んだ。 「どうして……どうしてこの人を殺したんだ!」 「質問の意味が解らないな。ならば逆に質問しよう この殺し合いの場で... -
余波
余波 ◆WwbWwZAI1c 相川始は仮面ライダー――ではない。 たとえ人間に害を為すキングや金居のようなアンデッドと戦っていたとしても。 仮面を被りベルトで変身して大切なもののために戦っていたとしても。 相川始は仮面ライダー――ではない。 人によっては「相川始は正義のヒーロー仮面ライダー」みたいなことを主張する者もいるかもしれない。 だが相川始本人はその言葉を頑なに否定するだろう。 なぜなら相川始の正体は仮面ライダーとは程遠いものだからだ。 相川始は最凶最悪のアンデッド――ジョーカーである。 どの種にも属さずにただ出会った者に殺戮を振り撒く破壊者。 それがジョーカーの本質であり宿命である。 相川始はそんな自分の本性を十分理解していた。 だからこそ自分には仮面ライダーと呼ばれる資格はないと思っていた。 だがこのデスゲームの... -
かがみとバクラが堂々とホテルで休憩するそうです
かがみとバクラが堂々とホテルで休憩するそうです ◆gFOqjEuBs6 ホテル・アグスタ。 かつて美術品や骨董品のみによるオークションが行われたホテルは、本来ならば常に厳重な警備体制で管理されている筈だった。 しかし、現在のホテルアグスタに、警備などと言う物は存在しない。 勿論、本来この場所で働いている筈のホテルの従業員も。 常時ならばこの豪勢なホテルに宿泊している筈の金持ちも、誰ひとりとして存在しない。 普通に考えればそんな事はあり得ないのだが、ここはそんな非常識が起こり得る場所。 その理由は至極簡単。この場所にいる参加者ならば、その理由について考えるまでもない。 「この場所は殺し合いの場で、ホテルだけがフィールドに組み込まれているから」だ。 他の施設にも言える事だが、何故このホテルがこの会場に存在しているのか。 本当にこの施設は本物なのか、それとも精巧に造られ... -
残る命、散った命(後編)
残る命、散った命(後編) ◆gFOqjEuBs6 なのはは、かがみの豹変ぶりに、素直に驚いていた。 いきなり笑いだしたと思ったら、すぐに走っていってしまったのだ。 危なすぎる。あれは絶対に危なすぎる。なのはもすぐに追いかけようと走り出すが——— 「君……ちょっと、待ちなさ―——」 「やめておけ」 「……ッ!?」 走り出そしてすぐ、金居がなのはの前に手を突き出した。 咄嗟に、なのはも動きを止めてしまう。 「あんたも見ただろう? あいつは狂ってる。おまけにモンスターまで付き従えてる。 追い掛けたところで、あんたの寿命を縮めるだけだ」 「……それは……」 金居の言葉に、なのはは顔を背けた。言い返す言葉が思い付かなかったからだ。 悔しいが、少し状況をまとめて、出来ることならばこの二人と一緒に行動した方がいい。 な... -
BRAVE PHOENIX
BRAVE PHOENIX ◆Vj6e1anjAc 「らぁっ!」 大地を蹴る。 穂先を構える。 鬱陶しいデイパックを放り捨て、アスファルトの地を疾走し、目標目がけて再び殺到。 黒光りする鋼鉄の槍は、今や灼熱に輝く朱色の槍だ。 大振りに構え、一閃。 がきん、と鳴り響くは金属の音。 互いの構える業物が、衝撃にびりびりと振動する。 「ほぅ」 ぽつり、とアーカードが漏らす。 ここに来てあの無敵の吸血鬼が、初めて感嘆の声を上げた。 なるほど確かに、その気持ちは自分でも理解できる。 自分ですらも驚いているのだ。 身体強化も武器強化も、ユニゾン前とは桁違いだ。 烈火の剣精のサポートの成果は、ヴィータの想像を大きく上回るものだった。 ユニゾンデバイスとの融合とは、これほどのパワーをもたらすものなのか。 (でも、まだ十分じゃねえ) それ... -
絶望の罪人~夜天の主~
絶望の罪人~夜天の主~ ◆jiPkKgmerY 眩い光がその戦いを照らしていた。 片や巨大な十字架をまるで小槌のように易々と振るう、赤コートの男。 片や十字架以上の長さを誇る剣を自分の手足の如く操る、銀髪の男。 市街地の中央。 平常な世界であれば人々が賑わすその道にて二人の人外が演舞を続けていた。 傍目にも相当な重量だと分かる十字架が常人には知覚不能な速さで振るわれる。 常人だったら振り上げる事すら叶わない長剣が竹刀と見違えるかのように軽々と振るわれる。 互いに互いを高めあうかのようにスピードを増していく戦闘。 ―――果たしてこれは人間同士の戦いなのか? 八神はやてはその争乱の百メートル程離れたビルの上、茫然と二人の舞を見つめ、疑問を浮かべた。 魔導師同士の高速戦に慣れたはやてでさえも目を見張る程、その戦闘は異常である。 手元に愛用のデバイスがあっ... -
シャーリーと爆砕牙
シャーリーと爆砕牙 ◆Qpd0JbP8YI シャーリーはそのか細い腕で何とか天道を温泉にある一室の布団の上に寝かせることに成功した。 そして軽く額に浮き出た汗を拭いながら、彼女はそっと彼の持っていた刀に目を向けてみた。 それを見ると、どうしても思い出してしまう河口湖での事件。 そこではイレブンのテロリストが同じもの所持し、自分たちにそれを突きつけてきた。 彼女の中に自然とその時の恐怖が湧き起こってきた。 この人は殺し合いに乗った人なのだろうか。 殺しあえと言われ、無理矢理変な所に連れてこられ、 そして簡単に人を殺すようなテロリストが持っていた武器が目の前にある。 その二つによって当然の疑問がシャーリーの頭に浮かんだ。 「ううん、違うよねっ!」 だけどシャーリーは頭を振りながら、その考えを追い払った。 確かに河口湖の事件では日本... -
第二回放送
第二回放送 ◆9L.gxDzakI 12時間。 早いようで遅いようで、あれから既に12時間だ。 この81マスの箱庭にて、血と狂乱の殺戮劇が幕を開けてから、実に半日が経過しようとしていた。 表向きに言及することはなかったが、かの大魔導師が規定したタイムリミットは48時間。 要するに、間もなく4分の1もの時間が経過しようとしているということだ。 12時を迎える。 デスゲーム開幕の瞬間から、実に12時間ぶりに、時計の両針が頂点を指す。 12とはすなわち正午。 午前と午後を二分する、境界の時間が目前に迫っている。 12とはすなわち6プラス6。 6時間ごとに行われる定期放送の2回目が、間もなく始まろうとしている。 12時間。 分数にして720分。 秒数にして8640秒。 これから流れる放送は、その膨大な時間の振り返りだ。 ... -
残る命、散った命(前編)
残る命、散った命(前編) ◆gFOqjEuBs6 「さて……どうしたものか」 真夜中の市街地に、銀縁の眼鏡を軽く押し上げながら、ぽつりと呟く男が一人。 彼の名前は金居。またの名をギラファアンデッド。 世界最大のクワガタムシと、その全ての仲間達の祖となった不死生物である。 彼の戦う理由は至って簡単。 最後の一人になるまでバトルファイトを戦い抜き、統制者によって与えられた万能の力で、クワガタムシだけの楽園を創る事。 人間達に捕獲され、子供達に命を弄ばれ、揚句の果てには針に刺されて標本にされる。 それが、彼の仲間であるクワガタムシ達の多くが歩んで来た末路。 地球の自然に生まれ、誰の力も借りる事無く、その生涯を終える事が出来るクワガタムシはこの世界でもほんの一握りのみ。 金居には、それがどうしても許せなかった。 何故人間達だけが繁栄を謳歌し、自... -
あの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ
あの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ ◆9L.gxDzakI ゆらり。 ゆらり、ゆらりと。 幽鬼のごとき漆黒の影が、茫洋とした朝日の中で揺らめいている。 一歩一歩踏み出すたびに、ロングコートの裾からぱらぱらと粉がこぼれ落ちた。 元々は生き血のごとき真紅に彩られていたコートも、今は炭化してぼろぼろになっている。 そんなものに身を包んでいながら、しかし悠然たる不死王(ノーライフキング)は、全くの無傷で歩を進めていた。 右手に担ぐは白銀の十字架。 パニッシャーの封印は既に解かれ、その無骨なフォルムが外気にさらされている。 左の肩からはデイパックを提げ、吸血鬼はただただ黙々と前進するのみ。 アーカードがここまで誰も会わずに辿り着けたのは、偶然によるものがかなり大きかった。 あの学園から川を渡るには、HELLSING本部の傍にある橋を渡らなければならない。... -
散る―――(前編)
散る―――(前編) ◆Vj6e1anjAc ぎん、ぎん、ぎん、と響く音。 ホテル・アグスタの暗闇の中で、軌跡を描くは眩い火花。 金属音をかき鳴らしながら、2人の男が戦っている。 人外の容貌を身に纏い、激しい攻防を繰り広げている。 「ふん!」 「はあァァァッ!」 片や黒き鎧の男。ハートの意匠を赤く光らせ、鋭い刃を振りかざす者――相川始こと、仮面ライダーカリス。 片や金色の怪物。二振りの双剣を振り回す、クワガタムシを模した異形――金居こと、ギラファアンデッド。 きぃぃん、と長い刃音が鳴った。 鎧のカリスアローが弾かれ、怪物のヘルターとスケルターが襲いかかった。 ぎんっ、と重い音と共に、カリスの刃がギラファを阻む。 互いに殺し合うことを決定づけられた、アンデッドのジョーカーとカテゴリーキング。 血と殺戮の宿命に従う不死の魔物達が、その手に剣を... -
バイバイ
バイバイ ◆Qz0BXaGMDg 地上本部。 このデスゲームの会場の中心に建っている建築物。 その前に彼らは居た。 遊城十代、クアットロ、シャマルの三人だ。 十代は仲間との再会を。 クアットロは手駒と使える道具を探そうと。 シャマルはクアットロに若干の違和感を感じながら。 この建築物の前に立っていた。 (さてと、地上本部に着きましたけれど……) 隣にいるシャマルと十代を見ながら、クアットロは今後どうするかを考えていた。 (正直……ここにカードがあるとは思えませんねぇ) 最初、クアットロは地上本部で手駒――人員の確保と同時に、カードとデュエルディスクを探そうと思ったのだ。 (ですが……十代君の世界に在ったという建物、デュエルアカデミア……) そう。 十代との話の時に出てきたデュエルアカデミアと... -
闇よりの使者
闇よりの使者 ◆LuuKRM2PEg アルハザードを舞台としたバトルロワイヤルという名目の、殺し合い。 プレシア・テスタロッサの手によって始められてから、既に二四時間が経過していた。 辺りは闇に包まれ、風が冷え切っている。 星々は輝いているが、それを見上げる者は誰一人としていない。 そんな空の下で、一つの建物がメラメラと音を鳴らしながら、燃え上がっていた。 静寂を破る火炎は闇を照らし、二つの人影を映し出す。 一人は、黒いマスクで顔を覆い、同じ色のスーツとマントに身を包む男、キング。 またの名を、魔王ゼロ。 本来は、世界を変えようと決意した少年、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの仮初の姿。 しかし今は、己の快楽の為に戦うカテゴリーキングの位が与えられたアンデットが、ゼロの名を名乗っていた。 その仮面を被るキングの前に立つのは、アンジール・ヒューレー。 本来は、遥か彼... -
日々の未来(1)
日々の未来(1) ◆gFOqjEuBs6 満月が美しく煌めく夜の市街地で、轟々と音を立てて燃え盛る建造物があった。 先の戦闘でアンジールが放ったファイガによって炎上、その後の戦闘で壊滅的な被害を被ったスーパーだ。 最早スーパーとしての機能を維持する事は難しい。燃え落ちるのも、時間の問題であった。 そんなスーパーを目前にして、向かい合う四人の男女。ここまで生き残った参加者達だ。 まさに一発触発といった空気。誰が行動を起こしても可笑しくはない。 「貴方が、銀色の鬼……?」 そんな中、警戒心を露わにしながらも質問を投げかけたのは、高町なのはであった。 対する相手は、銀色と赤の――とても人間とは思えない外見をした参加者。 その正体は、ウルトラマンメビウスことヒビノ・ミライ……なのだが、当然の如くなのははそれを知らない。 ウルトラマンが正義のヒ... -
されど嘘吐きは救済を望む(後編)
されど嘘吐きは救済を望む(後編) ◆WslPJpzlnU チンクは十指を鍵盤に走らせ、ガジェットドローンへ設定を入力する。 「最優先事項は市街部の巡回。次に生体反応への追突、戦闘機人の場合は目前での一時静止にして……」 ON・OFF。 大・中・小。 有り・無し。 幾つもの項目が選択されていく。欲を言えばプログラム言語による詳細な設定を行いたかったが、門外漢のチンクに、それは手も届かない高等技術だ。大雑把な制御しか出来ない項目での設定を地道に行う。 そうして全ての項目を設定し終えて、最下段にやる“完了”の項目を選択した。画面はガジェットドローン一型の画像を映す初期画面に回帰し、チンクは設定の終了を認める。その上で、新たな入力を打つ。 “起動”と。 “集合”の。 二つを。 直後、後方から物音が届いた。僅かに反響を伴うのは、廊下に音源ある為だ。振り... -
ピカレスク
ピカレスク ◆9L.gxDzakI ――悪役、とは一体何だろう。 悪とはすなわち、社会において否定されるべきもの。道徳や法律などといった、世界の正義に反するものだ。 その行いを為し、社会から憎まれ、忌み嫌われる存在が、総じて悪役と呼ばれるようになる。 であれば彼女は、物語の本筋から見れば、れっきとした悪役となるのだろう。 世界のルールに背いた。正義の存在に反逆した。多くの人間を傷つけた。 たとえその胸中がいかなるものだとしても、客観的に見れば、彼女の存在は悪でしかない。彼女はそうして生きてきた。 それでも、今、この場においては―― ◆ がちゃり。 金属の音が鳴り響く。 腰まで伸ばした栗毛の長髪をたなびかせ、ディエチは自らの得物を油断なく構える。 戦闘機人ナンバーⅩの引き金・イノーメスカノン。 トリガーから伝わっ... -
日々の未来(5)
日々の未来(5) ◆gFOqjEuBs6 メビウスの遥か前方の雑居ビルに、馬鹿でかい穴が開いていた。 それは今し方自分が開けた穴。コーカサスを吹っ飛ばした穴だ。 穴の奥を凝視すれば、コーカサスアンデッドがもう一度立ち上がり、走り出していた。 奴の考えは解る。先程まで圧倒的に有利であった自分が、こうも一方的にやられる事が納得出来ない。 だからそんな事実を覆さんと、何度でも立ち上がり、メビウスを倒す為にその拳を振るう。 「そんな筈がない! メビウスなんかに、この僕が!!」 「このメビウスには、ミライと、俺達の想いが込められている!」 「そうだ……! 最早お前如きに負けるような力じゃない!」 アンジールに続いて、天道が声高らかに宣言した。 それに同調する様に、黄金の光の中、一同が一歩を踏み出す。 この光の中で、自分達の想いは一つとなった。“... -
牙を持つカード
牙を持つカード ◆9L.gxDzakI 音が鳴っていた。 東の方角からだったが、そんなことは聞いていた当人には分からない。 調べている暇もなかったし、気にするだけの心の余裕もなかったから。 どん、どん、どん、と。 銃声。次いで爆発。炸裂音が幾度となく続き、やがて一旦止んだかと思えば、また油断したところに銃声だ。 音が鳴っていた。 音。音。音。怒濤のごとく押し寄せる音。殺意の込められた戦いの音。 戦いとは無縁の一般人には、到底耐えられるものではなかった。ましてや、気の弱い柊つかさならばなおさらだ。 また音が鳴るのではないか。またこの沈黙を、怖い音がやって来て切り裂くのではないか。 それこそ今度は、その音は自分に向けられるのではないだろうか。 既に静寂の戻ったデパートで、それでもつかさは、未だ薄暗いテーブルの下でびくびくと震えていた。 可能... -
日々の未来(6)
日々の未来(6) ◆gFOqjEuBs6 冷たい風が、頬をくすぐる。 高町なのはは、己の身を抱きよせるようにしながら、目を覚ました。 殺し合いの会場とは言え、夜の気温は薄着で眠るには少し肌寒い。 結果として、熟睡に至る前に高町なのはを目覚めさせたのは、夜の風だった。 「ここは……?」 周囲は、見渡す限り瓦礫の山であった。 原形を留めた建造物など、この場所を中心に直径1キロは存在しないように思えた。 何もかもが壊された廃墟の山。街に降り積もる煤けた灰。 そのどれもが、先刻までの戦闘の激しさを物語っている。 「キングは……皆は……!?」 そうだ。全てを思い出した。 自分はつい先刻まで、仲間達と共に戦っていたのだ。 共に一つの光となって、悪の権化たるキングと戦っていたのだ。 未だ靄が掛ったような思考を振り切って、全... -
仮面の告白
仮面の告白 ◆Qpd0JbP8YI 許さない。 八神はやてがどんなに強くそう思おうと、結果は変わらない。 彼女は管理局の中でも非力さにおいては群を抜くもの。。 対する相手は常に前線に立ち続け、その生死の境界の中で戦闘技術を高めてきたベルカの騎士だ。 決着は一瞬でついた。 八神はやてが持つツインブレイズはヴィータの持つ槍で簡単に薙ぎ払われ その衝撃によって堪らず尻餅をつくはやての喉元に槍はそのまま突きつけられることになった。 このままヴィータの偽者に殺され、大切な家族を救うことなく死んでしまうのだろうか。 無手となったはやては悔しそうにヴィータを睨み付けた。 だけど、彼女の予想とは違っていつまで経っても、その槍ははやてを貫くことはなかった。 そのことに八神はやてが疑問を感じると、それに答えるかのようにヴィータの言葉がぶつけられ... -
火神——マーズ——
火神——マーズ—— ◆Qpd0JbP8YI グリーンの部屋のドアを開け、彼との邂逅を得ようとしていた。 ――その筈だった。だが、 「ここは……何処だ……?」 いきなり見知らぬ場所に連れてこられての拘束/高町なのはの友人らしき人物の死/そして殺しあえ。 その次の瞬間には、また違う場所へ。 チェシャキャットのイタズラだろうか――否/動機が不明。 またヴァイオレット/マーチヘア/バロールの魔眼のように幻覚を見せる能力を有していない。 それに向こうもこちらの情報を欲しがっていたと思われる。 そのチャンスを見逃すほど、グリーンも愚かではない。 二つ目の可能性――管理局――先の戦闘で見せたARMSの能力を恐れての強行。 それも否――もう一つのARMS/キース・レッドの存在に対抗するために自分は有用。 また処分を考えての行動にしても目的達成には... -
反逆の探偵
反逆の探偵 ◆ga/ayzh9y. 「……デスゲームですか。 全く、死神より厄介な真似をしてくれますね」 人気が無い軍事基地の一室。 そこで今、一人の参加者が考えをまとめていた。 全世界の警察組織を動かす事が可能である唯一の存在。 世界一の探偵と称される、天才的な頭脳の持ち主……L。 彼は、冷静に己が置かれている状況を受け止めていた。 いきなり殺し合いをしろと言われた時は、流石に肝が冷えたが……彼は、このゲームに乗るつもりは一切なかった。 その逆……ゲームからの脱出、さらには主催者の逮捕を目的に、考えを纏めている最中であった。 (私がこのゲームに参加させられたのは、ユーノさんとの会話を終えた直後。 給湯室を出た時からの記憶は無く、気がつけばあの広場にいた……私を、いや私達を連れ出した方法が魔法なのは明らかだ。 広場でバインドを... -
Railway Track
Railway Track ◆9L.gxDzakI 夜空。 開けた土地の上で、満天の星が輝いている。黒天の闇の中で、さながら宝石箱をひっくり返したかのように。 どこまでも続く無限の空の下には、極めて限定的な有限の大地。 開けているといっても、極端に広大なわけではない。 少し西の方には街が広がっているし、地図を見れば、少し東には森も広がっている。 そして更にその限りある平原の中で、ぽつんと建った小さな駅。 どこぞの片田舎にでもあるような、小さな小さな古ぼけた駅だ。 (まるで今の俺そのもののようだな、ここは) 少年――ルルーシュは、名簿を片手に苦笑した。 そんな駅のプラットフォーム。暗闇の中に置かれた真っ白なベンチに腰掛け、様々な資料に目を通している。 ここは自分と同じだ。突然この広大なゲームフィールドに放り込まれ、閉じ込められた、ちっぽけな自分そのものだ。 ――... -
日々の未来(2)
日々の未来(2) ◆gFOqjEuBs6 仮面ライダーカブトが、短剣を片手にコーカサスに迫る。 凄まじい速度での攻防。カブトが剣を振るえば、その全て叩き落される。 圧倒的な戦力差。完全にカブトの動きが見切られているのだ。 やがて、カブトが振るった攻撃を受け止め、コーカサスが破壊剣を一閃。 「ぐぁっ……!」 ヒヒイロノカネをまたも切り裂かれたカブトが、数歩後退。 よろめくカブトの首根っこを掴んだコーカサスが、カブトの首をギリギリと締め上げる。 ライダースーツ越しに気道を圧迫された天道が、呻きにも似た呼吸音を漏らす。 このまま首を握りつぶされれば、天道の命は潰える。 「おおおおおおおおおおおおおおおッ!」 そうはさせないとばかりに響く雄叫び。 天道の命が潰えるより先にコーカサスの懐に飛び込んだのは、アンジールであった。 ... -
H激戦区/人の想いとは
H激戦区/人の想いとは ◆gFOqjEuBs6 このデスゲームに於いて、ホテル・アグスタという施設は比較的幸運な方だったと言える。 では、何が幸運なのか。その答えは、他の施設を見れば考えるまでも無く導き出されるだろう。 何と言っても、このホテルは未だ無傷。つい先程まで、誰もこの場所で戦闘を起こそうとはしなかったからだ。 しかし、いつまでもそんな幸運が続きはしない。このホテルにも、破壊の魔の手が迫っていた。 「このっ!」 少女の叫び声と共に、緑の脚が一直線に振り下ろされた。 しかし、緑の脚が標的を捉えることは無く、振り下ろされた踵落としはテーブルを砕いただけだった。 ど真ん中から真っ二つに砕かれたテーブルを蹴って、仮面ライダーキックホッパーは跳ぶ。 標的は、ちょこまかと回避を続ける漆黒の仮面ライダー、カリス。 宙に浮かび、キックの体勢を... -
Knight of the Rose(前編)
Knight of the Rose(前編) ◆9L.gxDzakI ――ざくり。 地を掘り返す音がする。 ざくり、ざくりと音は続く。 全てが灰色に染められた、コンクリートの街の中、しかし土を掘る音が鳴り響く。 ざくり、ざくり、ざくり。 1人の男が土を掘り、1つの人型を穴へと横たえた。 いかに路地裏と言えども、アスファルトで舗装されたその場所に、土など残されているはずもない。 否、しかし。 そこには確かに大地があった。 そこにあるべき灰色の床は。 既に粉々に打ち砕かれていた。 さながら隕石の衝突のような、激烈な破壊による傷痕。 砕け、潰れ、貫かれ、街中でもその場所だけが、茶色い大地をさらしていた。 「……許しを請おうとは思わん」 静かな男の声が、呟く。 爆砕された墓穴の、その真ん中で眠る少女へと。 哀惜の色に染まる瞳が... -
誰かのために生きて、この一瞬が全てでいいでしょう(前編)
誰かのために生きて、この一瞬が全てでいいでしょう(前編) ◆9L.gxDzakI 背中に感じるのは、冷たいコンクリートの感触。 横に感じるのは、暖かな自分以外の人間の気配。 気付けば俺はアッシュフォード学園の屋上で、手すりにもたれかかるようにして座り込んでいた。 そしてその隣には、同じく手すりによりかかるようにして、あのディエチが立っていた。 その状況を、俺はごく自然に受け止めていた。 ……お前を切り捨てた時、ひどくこの胸が痛んだんだ。 「そう」 最初は、ただの手駒としてしか見なしていなかった。 自分の目的を成し遂げるために、散々使い倒して、最後は襤褸雑巾のように捨てるつもりだったんだ。 ……それでも、いざお前を切り捨てる時、俺はとても苦しく思った。 「それは、捨てようとしたのがあたしだったから? あたしを特別に想ってく... -
虚
虚 ◆9L.gxDzakI “妖艶なる紅旋風”! 激烈な嵐が巻き起こった。 猛然と轟く風が、気流となり、渦となり、巨大な竜巻となりて膨れ上がっていく。 暴力的なまでの風圧。 ガラスが、橋が、ビルが。全てが不可視の力に殴られびりびりと振動した。 圧倒的なまでの範囲。 拡散する風は破壊力はそのままに。東へ、西へ、南へ、北へと広がっていく。 そして、見た。 吹き荒れる暴風の中、その源泉となる存在の姿を。 台風の目にあるのは1人の少女だ。苛烈の中心にあるのは一振りの剣だ。 <誘惑の恋人>憑神刀(マハ)。 燦然と輝く紫の刀剣が、はやての腕の中に収められていた。 独特な曲線を持つ刀身。薔薇の花を象ったかのような流麗な護拳。 剣全体から滲み出る神秘的なオーラ。他を圧倒する美麗なる光輝は、まさしく神話の武具にすら比肩しうるだろ... -
Alive a life ~死闘(後編)
Alive a life ~死闘(後編) ◆gFOqjEuBs6 瓦礫の山と化した廃墟の中で、突如として大量に沸きだしたモンスターに愚痴を零す男が一人。 黄金の身体。雄々しきカブトムシを彷彿とさせる角。手に持った武器は、何物をも両断する破壊剣。 コーカサスオオカブトムシの祖たる不死生物――コーカサスアンデッドだ。 「邪魔なんだよ」 大層つまらなさそうに呟く。直後、飛び込んできたのは槍を携えたギガゼール。 その巨大な槍を力一杯にコーカサスアンデッドに向かって振るう。 刹那、現れたのはソリッドシールド。何者の攻撃も、黄金の身体を傷つける事は敵わない。 ふん、と一声。破壊剣オールオーバーを、ギガゼールに突き立てる。 めきめきと、不吉な音が響く。その剣先はギガゼールの鎧をいとも簡単に砕き、貫通。 瞬間、爆発。 ならばとばかりに、茶色と紫のレイヨウはコンビネー... - @wiki全体から「狂奔する正義」で調べる