高町なのは撃墜事件及び機動隊壊滅事件から三年の月日が流れ……
事件後、管理局の信用はガタ落ちとなり、本局・地上本部は大衆の信用を得るべく、
独自のイベントを行っていった。
その結果、本局・地上本部は徐々に信用を取り戻しつつあったが、
比例するように、両者の溝はこの三年で更に深まっていた……
リリカルプロファイル
第七話 決意
此処はミッドチルダの首都クラナガンにあるマンション、そこで一人の男が調べ物をしていた。
男の名はティーダ・ランスター、首都航空隊の一等空尉である。
今調べているのは、彼が担当している変死事件について、である。
この事件は路地裏が主な現場で、被害者の肉体に血液が一切残っていないというのが特徴である。
管理局は魔法生物もしくは、カルト的宗教の類ではないかという見方をしていた。
…此処クラナガンでは事件が多発しており、先日も犯人が立てこもり、
その際に狙撃手が人質に誤射、被害を被るという事件が起きたばかりである。
結果的に犯人を逮捕したものの、犯行時の記憶が無く
魔法による記憶障害、もしくは操られていたという見方をとられていた。
話を戻し、体内の血液が抜かれるなど前代未聞の出来事で、過去の事件でもあり得ない内容に、民衆は不安を募らせていた。
「…こんな時、アリューゼとメルティーナが居たらな……」
かつてティーダの同期で親友でもあり、他の同期からは天才と評価されていた二人。
その後エリート集団である機動隊に入隊、同期からは期待の星として持ち上げられていた。
だが壊滅事件後二人は地上本部から身を引き、それぞれの道を歩いている。
「いや……何を言ってんだろうな」
機動隊が無くなってしまった今、ミッドチルダを護るのは、そして彼等の穴を補うのは自分達の役目、
…そう自分と仲間に約束した、弱気になっている隙などは無い。
自分の決意を改めて確認し、窘めるように引き続きモニターに目を通す。
今月に入って被害は四人、被害者は老若男女を問わず目撃者もいない為、捜査は難航していた。
ティーダは顎に手を当て、四人の被害者の現場写真をじっくり見つめていると、ある共通点を見つける。
それは野次馬の中に眼鏡の青年が映っており、場所・時間・服装は違えど青年は必ず現場に写り込んでいた。
「この青年は一体……」
ただの野次馬としては佇まいが他の者とは明らかに異質、その鋭い眼光は薄ら寒くすら感じる。
もしかして…この事件と何か関わりがあるのではないか…
ティーダの勘がそう語り、今度見かけたら任意同行をかけてみるかと考えていると
自室の扉から光が漏れ出し、それに気づき振り向くと、そこには肩まで伸びたオレンジ色の髪の少女が顔を覗かせていた。
「兄さんまだ起きてたの?」
「お前こそ…まだ起きてたのか」
一言交わすと少女は部屋に入りモニターを見つめる。
「まだ仕事していたんだ」
「まぁな……そんな事よりどうしたんだ?」
「…………やな夢を見て」
少女の夢とは、ティーダが自分の前から居なくなり、闇の中を一人探し続けるという内容だった。
するとティーダは少女の頭に手を当て、優しく撫でる。
「心配するな俺は何処にも行かない、約束する」
「本当?」
「俺が今まで約束を破ったことあったか?」
少女は思い返していた、誕生日の時もクリスマスの時も兄は決して約束を破らなかった。
それらを思い出し少女は首を大きく左右に振り、少女の反応にティーダは大きく頷くと、
突然少女は左の小指を突き出した。
「じゃあ指切り!」
「分かったよ……」
ティーダは小さく頷くと左の小指を突き出し、少女の小指を絡め二人で歌い始める。
『ゆ~び切~りげんまん、う~そ付~いた~らは~りせ~んぼ~んの~ます、指切った!』
歌い終わると指を放し、少女は安心した様子で笑顔のまま部屋を出ていく。
「じゃあ、おやすみ。兄さん」
「あぁ、おやすみ。ティアナ」
ティアナは扉を閉め足音が遠のいで行く。それを確認したティーダは時計を確認、
既に11時を周っており、これ以上は仕事に差し支えると判断したティーダは
パソコンの電源を消し、そのままベッドに寝転がり眠りについた…
一方此処はゆりかご内、スカリエッティの目の前には地図が映し出していた。
地図には赤い×点が表示されており、それに触れると今回の変死事件の現場が映し出される。
今回起きた事件の発端は、彼等が引き起こした事故が原因である。
彼等はクラナガンから離れた土地に建てた、研究施設で不死者の強化実験を行っていた。
実験体の名はライフスティーラーと呼ばれる不死者で、相手の血を吸い自分の力に変える特徴を持つ。
そして実験の内容とは、不死者のリンカーコアに魔力を注入させ強化を計るもの――なのだが、
魔法注入中に不死者が暴走、不死者は首都クラナガンに逃げ込んでしまい、この様な事件を起こしてしまったのだ。
スカリエッティは内心焦っていた。折角最高評議会との連絡を絶ち、
暗躍をしていたというのに、このような形で表に出てしまった事をにだ。
このまま不死者が暴れ続け、管理局にでも捕縛などされてしまったら、
計画は御破算、スカリエッティ達が破滅するのは免れない。
「う~ん……正直困ったね」
「ただいま戻りましたよ」
「やぁお帰りレザード……首尾はどうだい?」
「……少し気になったことがありましたよ」
現場に赴き詮索してみると、ある共通点を見つけたと。
それは犯行現場である路地裏の近くにはマンホールが幾つかあり、
今回逃げ出した不死者は、マンホールから下水道へと渡り、移動していると考えられる。
もしこの考えが正しければ、下水道の地図と犯行現場を記した地図を合わせる事により、
次の犯行現場を見つけられる可能性があるというのが、レザードの推論であった。
それを聞いたスカリエッティは、早速下水道の地図と照らし合わせ、次の犯行現場の予想を行い始めた。
次の日、ティーダは隊長から許可を得て、路地裏の片隅に潜んでいた。
夜ティーダが眠りに付こうした時、現場写真にマンホールが必ず映っていたことを思い出し、
直ぐ様下水道の地図を照らし合わせると見事に一致、次に行動範囲を予測し
犯人が姿を現す可能性が高い場所を特定、結果この路地裏を発見したのだった。
……路地裏に来てから十時間が経過、未だ変化無く辺りは暗くなり始めていた。
すると奥のマンホール蓋が開き始め犯人が姿を出す。
その姿は、頭・肩・手足が白く体は紫で、口は細く鋭く伸び、後頭部の方は二つに割れ伸びていて、
手足は鋭く、両手においては地面に付きそうな程に長かった。
ティーダは目を疑った。目の前に現れたのは、魔法生物と言うには余りにも異形で、化け物と言った方が正しいからだ。
だが、今は目の前の現実を受け止めようと心に念じ、ティーダはデバイスを起動させた。
「動くな!!」
銃型インテリジェントデバイスD・Eを突きつけ警告を促すティーダ。
だが相手は言葉が通じないのか、それとも恐怖が無いのか躊躇することなくティーダに向かって襲いかかってきた。
「問答無用か…D・E!カートリッジロード!!」
ティーダが叫ぶと機械音と共に薬莢が一つ排出され
足音に円型の魔法陣が現れ、更に彼を中心にオレンジの魔力弾が四つ現れる。
「クロスファイアシュート!!」
放たれた四つの魔力弾は的確に化け物の両肩と腿にヒットし、化け物を吹き飛ばす。
クロスファイア、ティーダが得意とする中距離誘導型射撃魔法で、
複数の誘導弾による空間制圧を目的としており、様々なバリエーションを生み出せるのが強みである。
ティーダは化け物を牽制するべく放ったが、余り効果が無いのかゆっくり起きあがるや高々と飛び跳ね、
左手をビルに突き刺し両足でビルを足場にして蹴り、右手を突き出し向かってくる。
だが、化け物の突きが当たるギリギリの瞬間を狙い、バックステップで回避するティーダ、
そしてティーダが先程まで立っていた場所には、地面を突き刺し動けないでいる化け物の姿があった。
「D・Eダブルモード」
そう言うと、人差し指をトリガーに引っ掛け回転、すると左手に同様の銃が現れる。
ダブルモード、銃を二丁に増やす事により、数多くの魔力弾を撃ち込むことが可能となる。
ただシングルモードとは異なり、精密射撃などの射撃には不向きな形態である。
しかしティーダは短期決戦に持ち込もうと敢えてこのモードを使用、
まずは右手に持った銃で三発、化け物に撃ち込み体を吹き飛ばすと、
続けて左の銃から薬莢が一つ飛び出し、クロスファイアを四発生成、
上下左右、弧を描くように相手を逃さまいと追い撃ちをかけ、見事に直撃した。
「流石に…此処まで撃てば気絶する―――」
だが化け物はやはり、ゆっくりと起き上がりティーダを睨み付ける。
このタフさ…補助魔法でも掛かって居るのだろうか?
だとすれば補助魔法を解除する効果を持つストラグルバインドで縛り上げてみるか…
そうティーダは考えた矢先、上空から五本の光の槍が化け物に突き刺さり、
化け物は奇声を上げながら光の粒子となって消え去った。
「やれやれ…やっと姿を見せたかった思ったら…まさか目撃者が居たとは……」
上空から呆れた様子で一人の男が降りてくる。その男はティーダが怪しがっていた眼鏡の青年だった。
やはりこの事件と関わりがある…そう確信した瞬間、ティーダは銃口を青年に向けていた。
「お前は何者だ」
「…今から死ぬ者に、名乗る名などありませんよ」
そう告げた瞬間、右手を向けファイアランスを放ち、ティーダに向かって二つの炎の矢が襲い掛かるが、
冷静に右手に持つ銃からの魔力弾で撃墜、続いて左手に持つ銃で追撃するが、青年は上空へと逃げ、
逃さまいと両銃から薬莢が一つずつ排出、八発のクロスファイアが浮かび上がり青年を襲う。
青年は誘導弾から逃れる為、路地裏を縦横無尽に飛び回り、三発を障害物や壁などに当て逃れたが、
残りの五発はしつこく追いかけて来ており、青年はうんざりした様子を見せながら振り向き右手を向ける。
「プリズミックミサイル」
青年の右手から五つの光弾が現れ、残りのクロスファイアを撃墜した。
プリズミックミサイル、光属性を持つ誘導型の魔力変換魔法であるが、
この魔法の恐ろしい所は高い誘導性もさることながら、複数の状態異常を引き起こす点である。
猛毒、麻痺、凍結、石化に加え魔法の発現を阻害する沈黙も含まれ
異質で有りながらも、極めて強力な威力を誇る魔法であった。
ただ欠点といえば魔力使用量が多いのと、発動まで時間が掛かる所なのだが、
青年にとっては大した欠点でもないようで、それを見せつけるようにティーダに目を向け、指を鳴らす。
「バーンストーム」
次の瞬間ティーダの足元が爆発、炎に包まれ暫くして消えると、その場所にティーダの姿は無かった。
一撃で吹っ飛んだか…そう青年は思い、場を立ち去ろうとした瞬間、
幻術の一つフェイク・シルエットを使用して上空へと退避していたティーダが、
両銃を胸元でクロスさせて、青年の頭上に狙いを定め降りてくる。
「D・E!モードII!!」
次に両銃口から魔力の刃が伸び、刃が十字を描くと、落下の勢いそのままに切りかかる。
ダガーモードと呼ばれるバリア・フィールド貫通能力を持つ魔力の刃を形成する、いわゆる銃剣である。
「ほう…幻術による不意打ちとはまた……」
「よく言う…簡単に防いだ癖に!」
青年はシールド型のガードレインフォースで刃を防ぎ難を逃れ、両者の間に魔力素が火花のように散る中、
ダガーモードのバリア・フィールド貫通能力でも貫けない青年のシールドの強固さに、ティーダは手札を切る。
「D・E!カートリッジロード!!」
両銃から薬莢が一つずつ飛び出し、魔力刃を強化、その甲斐あってか青年のシールドは砕け、
間髪入れずにダガーモードを解除、地面に着地するや青年に銃口を向け魔力弾を次々に撃ち鳴らし、
直撃を受けた青年は、なす統べなく吹き飛ぶが、一回転して地面へと着地、
一方ティーダは使い切ったカートリッジバレルを捨て、新しい物に手早く交換すると
各銃一つずつカートリッジをロード、距離を取り青年に銃口を向け
ダブルモードのD・Eの銃口の周囲にクロスファイアを発動、続いて銃口を軸にして回転させる。
「クロスファイア…スパイラルシュート!!」
ティーダの叫びを合図に回転が加わった右のクロスファイアが、螺旋を描いて青年に襲い掛かる。
これがクロスファイアのバリエーションの一つスパイラルシュートで、
回転を加える事で貫通力を高め、更に螺旋を描きながらの集中砲火により、回避を困難にさせる効果を持っていた。
だが青年は冷静な判断でシールドを再度張り、クロスファイアを受け止め攻撃を防ぐが、
ティーダは青年の行動を既に読んでおり、追い討ちにと左のクロスファイアを撃ち放ち、青年を足止め、
僅かながらに青年の足が揺らぎ、勝機を見たティーダは左の銃を通常に構え、右の銃を水平に構えるや
薬莢が二つずつ計四つ排出、そして銃口の前に円型の魔法陣が現れるとティーダは切り札の名を叫んだ。
「ファントムブレイザー!!!」
次の瞬間オレンジ色の直射砲が青年に襲いかかり、青年はシールドを広げたままこの攻撃に耐えて続けていた。
するとティーダはカートリッジをロードし威力を高め、
強力な魔力の奔流となったファントムブレイザーは、青年をシールドごと呑み込んでいった。
本来のファントムブレイザーは魔力を高密度に圧縮し、細いレーザー状にして放つ直射型の遠距離狙撃砲なのだが、
説明の通り狙撃での場合であれば何も問題無いのだが、今回は狙撃では無い為、
魔力の圧縮を行わず純粋な放出のみ、質より量を重点に置いた攻撃であった。
とはいえ本来とは異なる方法に加え、魔力の放出を苦手とするティーダにとっては大きな負担で、膝を付き肩で息をする程疲弊していた。
「はぁ……はぁ………やっ…たか……」
足下には空のカートリッジバレルが排出されあり、ティーダは呼吸を整え胸を張るように立ち上がる。
すると突然、赤い鎖のバインドと青い鎖のバインドがティーダを縛り付け、
彼の目の前に五亡星が浮かび上がるや、青年が姿を現す。
「馬鹿な…無傷だと!!」
「…あのままマトモに受けると思っていたのか?予め移送方陣の準備をしておいたのだよ」
強化されたファントムブレイザーが直撃する瞬間、移送方陣を発動させ上空へと回避
その後二種類のバインドで拘束したのだと青年は話す。
だがこのまま終わるつもりが無いティーダは、バインドを解こうと抗うとしたが、
不思議と思うように力が入らず、戸惑いの色を見せていた。
「くっ!何故力が…入らない!?」
「無駄な事を、そのバインドは特別製ですから」
赤いバインドをレデュースパワー、青いバインドをレデュースガードと呼び、
レデュースパワーは力を押さえる効果があり、レデュースガードは防御力を下げる効果がある。
「どうりで力が入らない訳だ…だがこのまま――」
「諦めの悪い人ですね…ならば」
青年は闇を呼び出し、刃に変えるやティーダの肉体に突き刺す。
右肩・両腕・左脇腹と続き、傷口から夥しい量の血が流れ、
更に刃は頬を、胸元を、背中を切り裂き、全身に走る激痛は非殺傷設定を解除されている証拠。
だがティーダは苦悶の表情を見せるも一切叫び声を上げず、
耐え抜くその瞳は未だ輝き強い“生きる”意志を宿していた。
「フッ……まぁ認めてあげましょう…故人は褒めて二度殺すのがスジらしいですから」
青年は賞賛と皮肉の言葉を浴びせ、不敵な笑みを浮かべながら右手をティーダに向け指を鳴らす。
(ティアナとの約束……破っちまったな…………)
爆発と閃光に巻き込まれる中、ティーダはティアナとの約束を思い返したまま、永遠の眠りについた……
……その後ティーダとの連絡が途絶えた地上本部は、捜索の為最後に連絡が取れた現場へ急行、
現場には無惨な姿で倒れているティーダを発見。
遺体の損傷は激しく、両足は爆発物で吹き飛ばされた形跡があり、体全体には激しい裂傷が見られていた。
管理局は複数の魔導師による犯行と考え捜査、
暫くしてカルト集団ゴーラ教の信者が自首し犯行を自供、事件は一応に解決した……
日は変わり此処は葬儀場、その中ではティーダ・ランスターの告別式がしめやかに行われていた。
そして花を手向ける参列者の中に喪服姿のアリューゼの姿があった。
遺影を見つめ深く祈り、花を手向け親族に目を向けると一人の少女がぽつんと座り、
泣きじゃくったのだろう、少女の目は真っ赤に充血し泣き跡が印象的だった。
アリューゼは親族である少女に声をかけ、同じ目線までしゃがむ。
「確か名は…ティアナだったな」
「…兄さんのお友達ですか?」
「まぁな……」
するとティアナは深く頭を下げ感謝の意を述べる。
アリューゼは照れ臭そうに頬を指で掻いていたその時、
後ろの方で信じられない言葉がアリューゼの耳に入る。
「単独行動による殉職…しかも犯人は自首したと聞く…」
「犬死にだな…情けない事だ…」
「そんな事はどうでもいい…むしろこれからの事だ」
「そうだな…折角、地上本部の信用を取り戻し始めた矢先だというのに」
「本局は最近、実績を積み上げ始めているらしいしな」
「それに比べて…全く役立たずめが……」
辺りに飛び交う非難の声は、ティアナの耳に入るほどの大きさで話していた。
死者を弔う場での暴言、アリューゼの怒りに火がつくのは明らかで、立ち上がろうとしたところ、
ティアナはアリューゼの手を握り首を左右に振る。
「何故だ…奴らはティーダの事を―――」
「それでもお願いします。今はただ…兄さんを静かに送らせて下さい……」
その健気な言葉に何も返せなかったアリューゼであった。
――告別式も終わりこの場にはアリューゼとティアナの二人しか残っていなく、
ティアナはジッとティーダの遺影を見つめていた。
そして決心したかのように堅く拳を絞める。
「私…兄さんの夢を引き継ぐ!!」
兄さんの夢それは執務官になる事、そしてそれを兄さんの技術で私が叶える、それが自分の夢であり手向けと考えた。
幼くても芯をしっかり持ったティアナの瞳には迷いが無く、むしろ決意の色を宿していた。
アリューゼは三年前の自分と同じ決意の色を宿した瞳を見て、ティアナの頭に手を当て優しく撫でる。
「………そうか、強くなれよティアナ」
その言葉に大きく頷くティアナであった――
最終更新:2011年07月16日 01:20