性転換ネギま!まとめwiki

肉体派苦学生アスた! 7

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

17話 ”ソードマスターは男坂をロケットで突き抜けるもんだ”

17話 ”ソードマスターは男坂をロケットで突き抜けるもんだ”
前話まで:エヴァもネギも、来るべき戦いへと緊張を募らせる。そして今、全てを終わらせるために……

「「”エヴァンジェルさんが行動を始める刻が近い”……!?」」

相変わらず人気の無い昼間の屋上で、ひっそりと座り込んだネギと明日太が驚きの声を上げました。

「ええ……学園長の命を受け、僕が調べた結果なのですが……この度の学内一斉停電を利用して、エヴァンジェルさんは魔力を取り戻しネギ先生に戦いを挑むつもりのようです」

それもこれも、昼休みが始まるや否やネギたちを屋上まで連れ込み、エヴァとの因縁まで知り抜いた発言を続ける桜咲刹那の所為でありまして。

「っつうか、何で桜咲がそんなこと言いに来るんだよ? そもそも、どうしてネギがエヴァの野郎に狙われてるって知ってんだァ!?」
「それ、は……まあ、物語の都合と言いましょうか……」
「んな裏事情はどうでもいいよ!」
「ほら明日太さんは抑えて……とにかく今夜で、決着を着けなきゃいけないんですねっ。ありがとうございました桜咲さん、学園長には”私1人で解決します”と伝えてくださいっ!」

出所はともかくとして突きつけられた事実に、ネギは決戦へと腹を据えているようですが。

「いえ、今回はネギ先生の助太刀をせよとも命じられております。学園としてもエヴァンジェルさんの所業は許し難いとの判断ですし、お1人で背負い込まれることのないよう……」
「そーよ姉貴、シンクロン合身!!」

刹那の制止に続ける感じで、ネギの肩に乗っていたカモがプラネッツオーシャンに響くような掛け声で人間の姿に変身しました。

「か、カモちゃん、何でそこで変身?」
「いやー、もうお披露目できない気がしたからつい……それよりも! 何でも1人でやろうとするのは姉貴の悪いクセだよ? 助っ人がいるくらいいいじゃん、兄くんよかよっぽど頼りになるんだし、YOU受け入れちゃいなよ!」
「頼りにならなくて悪かったな! まぁ、これでエヴァンジェルをノせるんならこっちとしてm」

カモがネギを説得しまして、その言い方に納得できないながら明日太が同意……しようってところで横っ面を何かが超特急で過ぎていきましたよ!?

「あ……なんでしょうコレ、矢に紙が結ばれていますけど……」
「待てコラァァァァ!! 俺当たるトコだったんだけど、死ぬトコだったんだけど!!」
「えーと、”こんや8じ、だれかがしぬ……じゃなくて、大浴場で俺様と握手! byエヴァンジェル”……内容のスベりっぷりはともかく、エヴァさんから来たみたいですね」
「シカトしてんじゃねェェェェェッ!」

九死に一生な明日太を無視して、壁に刺さった矢文をネギが改めますと、どうやら締めの時間を指定されたようです。

「焦ってる余裕も無いわね……やるわよ、姉貴、桜咲の兄さん?」
「お任せ下さい。不肖桜咲刹那、ネギ先生の御身に傷1つ付けさせはしません」
「……ハイっ! エヴァさんの野望、3人で止めましょう!」
「トコトン無視してんじゃねぇよテメェら!! っつうか前回までの持ち上げっぷりは何だったんだァァァァ!?」

約1名をさて置いて闘志を燃やすネギさんたちでありまして、あとはゴングの鳴る瞬間を待つのみとなりました。

「さて、”すべてを終わらせる時……!”は、この扉の向こうに……」
「毎回不吉なキーワード並べんの止めてくんねぇ!?」

あっという間に停電で何も見えない夜の8時、ネギ一行が大浴場の戸に手を掛けますと。

「とりゃーー!!」
「ま、まき男さんっ!? どうして……」
「さー来いネギちゃん! 僕は実は1回眠らされるだけで戦闘不能だぞー!」
「その無理に弱点入れた誘い文句は何だァァァァ!」

執事ルックなまき男が突如襲い掛かってきまして、リボンを縦横無尽に振り回し始めました!

「じゃあ最初からクライマックスですっ、ラス・テル・マ・スキル・マギステル……”眠りの霧(ネブラ・ヒュプノーテカ)”!」
「ぐわー! こ、このマホラのアホウドリと呼ばれる僕が……こんな超絶カワイイロリっ娘に……ZZZ……」
「いや、それ寝る前のリアクションじゃねぇから!」
「どうでもいいでしょう、神楽坂さん。さあネギ先生、中へ!」

過程をかっ飛ばしたネギの魔法であっさりまき男が眠りこけまして、一行は浴室へと入って行きましたれば。

「佐々木さんがやられたようですね……ですが、彼は私たちの中でも最弱……」
「即眠ラサレテ負ケルトハ子吸血鬼ノ恥サラシダゼ」
「ぬぬっ、いかにもやられ役っぽいセリフを言う茶々丸とチビ人形が来たわ!」
「エロガモも少しは疑問持てや! とにかく茶々丸さんとありゃ、俺が相手をしねぇt」

待ち構えていたのはメイドコスの茶々丸さんと見覚えのある少女の人形でして、明日太もこりゃ苦戦を強いられそうな戦いになると思って……

「神鳴流・百烈桜華斬!!」
「「グアアアアアア!」」

……いた矢先に、真っ先に飛び込んで行った刹那の剣技が炸裂して、あっという間に負かしてしまいましたよ!

「ちょ、何いきなり勝っちゃってんだァァァァ!?」
「雑魚に時間を取るわけにはいきません、先を急ぎましょう!」
「ザコっつったよ! 俺らが勝てなくてジタバタやってた相手をザコっつったぞこの野郎!!」

今までの展開を無にするような刹那の活躍に、明日太も堪らず吼えてしまっているところに。

「よく来たな嬢ちゃん達……待っていたぞ……」
「こ……ここが大浴場だったんですねっ……! 感じる……エヴァンジェルさんの魔力を……」
「ここがドコだか分かってなかったのかテメェ!?」

暗闇の奥から宿敵の声が響きまして、一行がその先へと向き直ります。

「嬢ちゃん……戦う前に1つ言っておくことがある。貴様は俺様を倒すのに”俺様が取り戻した魔力への対抗策”が必要だと思っていたようだが……」
「……あ、電気点いた!?」
「別になくても電気が復旧して普通に戦える」
「な、何ですって!?」

再び光が溢れた大浴場では、重要な話をしていたらしい白タキシードに黒マントのエヴァがげんなりした顔で迎えてきました。

「そして、佐々木まき男を始めとした下僕共の吸血鬼化はヒロヒコ君から物言いが入ったので解いた。あとは俺様を倒すだけだ……フハハハハ……」
「何その理由!? 荒○先生ってそんなせせこましい人じゃねぇだろ!」
「フ……上等ですっ……私も一つ言っておくことがありますっ。死別したはずの母が生きているような気がしましたが、別にそんなことはありませんでしたっ!」
「そうか……って待て貴様! そんな重要な情報隠し持ってたのか、俺様にじっくり聞かせろ!」

エヴァにつられたネギとで撤回合戦が始まりましたが、当のエヴァ自身が驚いてしまってどうするのよさ。

「悪党に知る権利なんて無いわ! さー姉貴、フルパワーで殺っちゃいなさい!」
「殺っていいわけねぇだろ!」
「うん、カモちゃん! ウオオオいきますよオオオ!」
「答えんならば仕方あるまい、さあ来い嬢ちゃん! ”闇の吹雪(ニウィス・テンペスタース・オブスクランス)!!”」
「”雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)!!”」

もはや相容れないと悟ったネギとエヴァ、最大出力の魔法を互いに撃ち合い、そして……

「……フン、負けたよ嬢ちゃん。こいつは借りにしておこうか」
「約束ですよエヴァンジェルさん、授業に出てしっかり更正してくださいねっ! これで私の評価も……」
「よかったわね、姉貴!」
「おめでとうございます、ネギ先生!」
「いや、さっぱりめでたくねぇから! 負かしたトコ出さねぇってどういうこったよ!?」

大浴場の窓から夜明けの日光が差し込みますと、敗北を認めたエヴァの手をネギが握っておりました。

「よかった……これでキングオブダメ人間なマスターも、少しはマシになるでしょう……」
「なっ、茶々丸さん!? やられたんじゃなかったのかよ!?」
「アンナンデヤラレテタマルカッツーンダ、ホント空気読メネーバカダナ」
「んだとテメェ! 人形に言われるほどじゃねぇっつんだよ!」

明日太の後ろでは、ちゃっかり再起していた茶々丸と人形のゼロさんが和やかに座っておりまして。

「ナギのことだが……京都にニホンでの住み家を設けていたと聞く。情報があるかもしれんぞ」
「いや、別にそんなことはありませんって言っちゃいましたし……」
「馬鹿者! あったことにしろ、せんと今すぐ血を抜き取るぞたわけが!」
「京都ですか……今度の修学旅行の行き先で選択できましたし、木乃香お嬢様や僕の生家もあります。お探しになるのならば、力をお貸しします」

ネギ当人は無下にしつつも、エヴァからもたらされた情報は新たな展開の予兆になりそうです。

「ま、まあそこまで言うなら……とにかく目標も見つかったことですし、私たちの戦いはこれからですっ!」
「いや、んな打ち切りみたいな締めいらねぇから!」

希望を胸に、少女たちは試練の待ち構える明日へと向かっていきます……そしてこの物語は、ここにて一旦幕引きとなるのでした。

――肉体派苦学生アスた! 完――

『……あれ? なんで最後のアドリブでスタッフ暗い顔してんの? それに何でアフレコ終わりで花束配んの!?』
『あー、明日太さん聞いてませんでしたっけ。この番組、低視聴率&関連商品不振で打ち切りになりましたよ』
『は……ハァ!? 何それ、いくらなんでも原作縮めすぎじゃねぇかと思ってたけどそんなんアリかよ!? っつうか、俺がお前のお袋さん見てデジャヴュってたのはどうなるんだよ!』
『そりゃ打ち切りですからねー、回収できない伏線だってありますよ』
『開き直ってどうする!? あぁ頭痛ぇ、天国のおふくろ様に申し訳立たねぇじゃねぇか!』
『そんな故人の事情なんて知りませんって。それでは皆様、またお会いしましょうっ! ネギの勇気と美貌が、世界を救うと信じて……』
『そのネタはもういいっつうんだよォォォォォ!!』

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー