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第七話 戦い

「敵でござるか!!」

楓の声を皮切りに、戦闘は開始された。

小さくもかなりの殺傷力のある炎の塊が二人を襲う。

敵は未だに姿を現さない。

一応避けているものの、肌や服を掠めると、ジュッと音を出し溶けていく。

ヒリヒリとした痛み。しかし構わず避け続ける。

真名は、「奥の手」を使い、相手を撃とうとした。

楓もそれを炎の塊を避けつつも、真名を察する。

「よろしく頼むでござる」

信頼の笑みを浮かべて。

「分かっているよ。私は必ずお前を護るからな。」

その笑みに真名はこたえる。

「―――魔眼!!!」

魔眼を発動させ、相手の位置、急所、正体を見破ろうとした。

…映るものと、映らない何か。

……あれ?なぜだ…?

位置は分かったものの、正体や急所がまったく分からない。

なぜ、分からないのか?――もちろん真名自身にも分からなかった。

「魔眼」で見切れないほどの、強力な…?

「…真名?」

「楓…敵はかなり強力な奴だ。油断するなよ。まぁ…かろうじて位置は掴めた。」

真名は体制を整えると、あらかじめ持っていたデザートイーグルを手に取り…。

「…私は敵の元まで行く。楓はこの樹の裏で待っていろ。あちらからはここが死角になり、下手に手は出せない。いくつか罠も仕掛けておいたしな。」

「まっ、真名!!!」

「大丈夫だ、楓。お前にアイツは倒せない。同じ種の武器を持った私だけが倒せるんだ。だから…待っていろよ。」

楓に向かって微笑みかけると、真名は走ってその場を去った。

「真名ぁ!!!」

楓は真名の元へ走ろうとしたが、炎の塊により塞がれてしまう。

「真名……っ!!」






どれぐらい走ったんだろうか。

真名は相手の気を引きながら、相手の場所に向かっていく。

(もうすぐだ…あと200m!!)

弾を素早く取り替え、準備万端の体制で敵に向かっていく。

そして、山の頂上、とも言えそうなその場所。

そこに、敵がいた。

警戒しながらも銃を向け、動くな、と言い放つ。

相手は動かなかった。炎の塊の連射も止めた。

真名は、動かない敵に問う。

「いくつかの質問に答えてもらうぞ…。まずひとつ、お前は何者だ。ふたつ、なぜ長瀬楓を狙う。みっつ、私に暗殺依頼を出したのは、…お前か?」


―――真名にとっての、本当の戦いだった。


続く>>>代償
最終更新:2009年05月03日 22:04