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トキが危険を修正するようです - (2009/05/10 (日) 01:17:45) のソース
*トキが危険を修正するようです ◆KX.Hw4puWg ---- 藤崎達が立ち去って既にかなり経っただろうか。 相変わらず、二人の膠着はピークに達していた中、トキは、焦りを感じつつ、一人考えていた。 「(相手の出方を見る、にしても、確実に奴は強い。刹活孔も突いてる故、時間も無い…!)」 先程覚悟の上で突いた刹活孔もこれでは意味が無い。今はトキもブロリーも、双方に動く気配は無い。 ならば、早めにこちらから決めるしか無い。 「…行くぞ」 出来る限り、今の自分が出せる最大限の速さでブロリーに攻撃を仕掛ける。 得意である秘孔は、見る限りは全く効かない様に見える為、自らの手を手刀の形にし、攻撃をする。 「…そんな攻撃は効かぬぅ!」 ブロリーは素早く反応し、トキの攻撃を片手で受け止める。 だが、トキは最初からブロリーに攻撃を当てる気は無い。むしろ受け止められて正解だ。 今ブロリーの片手は、自らの右手の攻撃によって塞がっている。 だからその時に出来る、あのカズヤが残してくれた、ブロリー唯一の弱点を、自らの手刀突く! 「そこだッ!」 左手に気を纏い、上半身のバネを最大限に使い、弱点である腹ただ一点を狙う。 だが――― 「遅い!遅すぎるぅ!」 「何だと…」 彼が突いた場所にはブロリーはおらず、トキから少しほど離れていた。所謂、避けられたという訳だ。 ブロリーとて馬鹿じゃ無い。学習はする。 既に何度も戦闘し、何回も突かれた弱点を、おいそれと攻撃されるのを見るだけじゃ無い。 ―――ここでは大きすぎた、トキのミスである。 「一気に決めてやる!ハァッ!」 距離を取った場所からひたすら撃たれる気弾。 トキはそれを全てまるで清流の様に、避け続ける。 「(…この隙を突ければ良いのだが…この状況では無理に近いか…?)」 カズヤが命を懸けて残してくれた弱点さえも攻略された今、トキの勝機は0に近い。 ましてやこのまま避け続けるのにも限界がある。 着々と自らの病魔が、体を蝕んでいく。 それでも彼は自らの体に何度も無理をさせる。いや、せざるを得なかった。 受け継がれた意思を―――ここで途絶えさせる訳にはいかないと。 「…どうしたぁ?避けるばかりでは、俺は倒せんぞ!」 ブロリーが、遂に自らこちらに接近してくる。 気弾を放ちながら目にも止まらぬ速さでこちらに迫るブロリー。 トキが勝つ勝機は、今しかない! 「…ぐぅッ!」 トキもブロリーと同じ様に、あえて気弾に当たりながら、ブロリーに接近する。 この一撃で、勝負は決まる。 「はああああ!」 「ぬうううう!」 ぶつかり合う両者。互いに繰り出される拳。 その拳を受け止め、そしてその隙をつき、また受け止め…の繰り返し。 だがここで、トキに限界が来る。 「…ぐッ!」 ただでさえ病弱な体である。 それを酷使しているのだから、既に限界は越えていた。 ただ、そのツケが来るのが、最悪のタイミングで訪れてしまった。 「ハハハ!その程度かぁっ!」 「…しまっ…!」 その隙を突かれ、その瞬間、自らの体に衝撃が起こる。 あり得ない様な音を出し、トキはまるで紙の様に、ブロリーの拳によりその体をふき飛ばされた。 「(流石に酷使しすぎたか…)」 かなりの勢いで、トキは地面に叩きつけられる。 受け身も取れる力も無く、ただ自らの意識のみが残っていた。 着々と近付いてくるブロリー。薄れて行く意識。 「…ここまでか」 そう呟いた後トキは、自らの目を閉じた。 …筈だった。 「あははははは!大の大人二人で、馬鹿臭い事やってる!」 とてつもなく巨大な声で笑う、やけに長い髪の少女。 だが、突然現れた彼女の笑いは「喜び」や「笑い」では無く、「狂気」のものだった。 「なんだぁ…?俺の邪魔をす「うるさい!」「へあっ!?」 突然の乱入者に怒っていたブロリーの言葉を、少女は自らの言葉で遮り、ブロリーは思わず怯む。 少女はその狂気で歪んだ顔のまま、単調な声で喋り始める。 「あなた達って、嘘吐きさんなの? それとも、私を殺そうとしてるの? それとも、私を憎んでるの? ねぇ、どれなの?」 歪んだ顔や声は、戻る兆しは無い。 そんな中、トキには気付いていた。 目の前のブロリーが、少女に対して、気弾を放とうとするのを。 「(…このままでは、あの少女は…!)」 間違いなくあの華奢な体型では、少女は簡単にふき飛ばされてしまうかも分からない。 後ろに居る生きている植物も、無意味に近いだろう。 だからといって自らが行きたいのだが、既に体が動かない。 「(一体、どうすれば…!)」 ふと、トキは背負ったままだったディバックの支給品を思い出す。 少し前の時、中身を見た時にあった、「指定した人物を他のエリアに飛ばす」という支給品。 「(確か、あった筈だ…!)」 気付かれぬ様、素早くディバックを目の前に置き、袋を開け、中を探る。そして、遂に見つけた。 「これか…『エリアジャンプスプリクト機能』…!」 白い小さい機械だが、これで少女を救える。 自らの命はどうでもいい。 目の前の命を救う、藤崎達を含めた命を救う。 それが出来たのなら、トキには誇りだった。 「エリアジャンプスプリクト、発動」 説明書にあった使う時に言う言葉を言った後、少女が跡形もなく消えた。 …それだけならば良かった。 次に、目の前のブロリーが消えた。 「…!?しまった!?」 トキはここで何か重大なミスを犯してしまった事に気付くが、時既に遅し。 遂に自分さえも消え、そこには何も残らず、ただひゅおうと風が草をなびかせるだけであった。 ◇◇◇ トキの重大なミス。それは支給品の使用によるミスだった。 急いでいたのか、彼は忘れていた。 「指定した人物を他のエリアに飛ばす」と書いてあるのだが、彼はただ発動させただけ。 すると、支給品は「使用者周辺の参加者全員」と解釈してしまった。 その結果がこれである。 …果たして、彼等が行く先は何処なのだろうか。 それを分かるのは、誰も居ない。 【B-3/西部 草原/一日目・午前】 【トキ@北斗の拳】 【状態】肉体疲労(大)、罪悪感 【装備】なし 【持物】支給品一式×2、ショートカッター(残り一枚)@ドラえもん、エリアジャンプスプリクト機能(現在使用不可能)@ニコニコ動画、不明支給品0~2 【思考・状況】 [基本思考] 死ぬまでの間に多くの人を救う。 1:ブロリーを倒し、少女を救う…筈だったのだが… 2:強者と戦うが殺害はしない。 3:ビリーともう一度戦う。 4:これからどうなるのだろうか… ※刹活孔の効果時間は切れました。 【ブロリー@ドラゴンボールZ】 【状態】疲労(小)、全身に軽い怪我、右足首骨折 、腹に深刻なダメージ、少しの焦り 【装備】なし 【道具】支給品一式、不明支給品1~3 【思考・状況】 [基本思考] 全てを破壊しつくすだけだぁ! 1:まずトキから血祭りにあげてやる…と、思ったのだがこれは一体なんだぁ…? 2:腹の攻撃を極力避ける。 ※腹への攻撃に対して対処出来る様になりました。 【初音ミク@VOCALOID2】 【状態】混乱(大)、恐怖、精神疲労(限界突破)身体疲労(限界寸前) 【装備】ルイージの帽子@スーパーマリオシリーズ、魔導アーマー(左腕欠損、武装チャージ中1/2)@FF6 【道具】基本支給品、あおばシゲル@MF2死ぬ気シリーズ 【思考・状況】 [基本思考] 重度の疑心暗鬼により、不明 ※初音ミクは今現在正常な判断ができません。精神に多大なショックを受けたようです。 【オボロゲソウ「あおばシゲル」の思考】 【状態】大ダメージ(移動と戦闘に支障はない。ドレインの効果で再生中) 【思考・状況】 1:嘘付きからミクを守る 2:ミク…… 3:一体どういう事なんだろ…? ※三人の行く場所は別々です。 【エリアジャンプスプリクト機能@ニコニコ動画、オリジナル】 指定した人物を、発動した人物が居るエリアの、横ラインに向かってのエリアに飛ばす。(D-3で発動した場合、A-3、B-3、C-3…の様な感じで) 勿論自分が居た場所に戻る事もある為、ギャンブル制が高い。 人物を指定しなければ、発動した人物の周辺全員を飛ばす。 一度使用すると24時間は使用出来ない 禁止エリアには飛ばせない |sm115:[[テラふりーだむのノリで呂布と会話してみた]]|[[時系列順>第二回放送までの本編SS]]|sm118:[[狡賢くて空世辞を言う兎の間違いです]]| |sm115:[[テラふりーだむのノリで呂布と会話してみた]]|[[投下順>101~150]]|sm117:[[おめぇの探し物ねえから! ]]| |sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|トキ|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]| |sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|ブロリー|sm131:[[血に洗われて眠る星のルガール -THE KING OF FIGHTERS-]]| |sm110:[[狂喜「サウンドプリンセス」]]|初音ミク|sm133:[[嘘吐きがいたらすぐ殺す~狂気の初音ミク]]| ----