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ゆっくりだと思った? 残念! さやかちゃんでした! - (2012/05/10 (木) 23:10:17) の1つ前との変更点
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「………ん?」
オープンカーの中で美樹さやかは目を覚ます。
彼女は戦車に追い詰められていた男に助けられ、オープンカーで逃げていた。
その時、彼女は気を失ってしまっていたのだ。
「……あれ?」
車内を見渡したさやかが疑問の声を上げる。
男性の姿が見えない。
車もどこかに停まっている。
どこに行ったのかと車外を見て、驚いた。
「え……何で……」
そこに聳えるはC-3見滝原中学校。
さやかの通う学校だ。
これがあるということは、ここは見滝原なのだろうか。
いいや、ここは島だ。
見滝原ではない。
地図で見滝原中学校の名前を見た時は、単に名前が一緒なだけだと思っていた。
他にもふざけた名前の施設は多くあったので、気にもしなかった。
だが今さやかの目の前にあるその施設は、さやかの記憶にある見滝原中学校と寸分違わぬ姿をしている。
「どういうことよ……これ……」
わけがわからない。
見滝原中学校と同じ設計の建築物をわざわざ建てたのだろうか。
それに、一体何の意味があるのだろうか。
思考を巡らすさやかの視界に、灯りの点いていなかった学校の廊下に灯りが灯った。
三階だ。
今居なくなっているあの男性が中を探索しているのだろうか。
何にせよ、他の参加者が中にいるのは間違いない。
自分もあそこに行くべきか。
そう思い車を出た時だった。
見滝原中学の一室に、ガラスを突き破り『何か』が突入したのだ。
そこはまだ電気が点いていない一室。
男性がいるだろう教室の隣。
さやかは見滝原中学に向けて走り出した。
何故かはわわからないが、嫌な胸騒ぎがした。
■□■□■□■□■□■□■
「なんだ? 隣か?」
調理室を探索していた鬼柳の耳に、ガラスが割れる音が届く。
隣は美術室。
まだ探索はしていない。
「いたたた……私はどこまで吹っ飛んだんだ?
何も殴ることはないじゃないか……私が何をしたっていうんだよ……」
隣からは少女の声が聴こえた。
「おい! 誰か居るのか!?」
「わっ!? 誰だ!? お前も殺し合いに乗ってる妖怪か!?」
「馬鹿を言え! 誰が殺し合いに乗るか! そういうお前はどうなんだ!?」
「わ、私も殺し合いになんか乗ってない!
……だけど、さっき殺し合いに乗ったっぽい妖怪と戦闘になったんだ。
殴られてここまで飛ばされて来たんだよ……。
もしかしたら、食事の邪魔をした私が悪いのかもしれないけど……」
廊下に出ながら美術室にいるらしい少女と会話を交わす。
少女からは妖怪というにわかには信じられない言葉が飛び出してきた。
最初に妖怪扱いされたのは、その『妖怪』とやらに殴られたせいだったようだ。
もしかしたら召喚されたモンスターを『妖怪』と言っているのかもしれない。
だが、食事を邪魔したから殴られたとは、どういうことだろう。
「安心しろ、俺は人間だ」
「人……間?」
いったい何があったかは知らないが、情報交換をすれば何かわかるだろう。
中に居る少女が殺し合いに乗っている可能性はあるにはあるが、それで何もしないでいては得られる物は何もない。
「開けるぞ」
警戒はしながら、鬼柳は音楽室の扉を開けた。
中は暗くよく見えない。
壁にあるスイッチで電気を点け、鬼柳は驚いた。
「……ん?」
先程まで会話していたはずの少女の姿がどこにもない。
音楽室の中は閑散としており、隠れられる場所はないように思える。
「どういうことだ?」
一歩踏み出し、中を探ろうとした鬼柳。
次の瞬間、胸に衝撃が走った。
「あっ……?」
胸を見ると、鬼柳の胸から巨大なつまようじが伸びていた。
いや、向きからすると突き刺さっていると言った方が正しかった。
だが、鬼柳の目の前には何もなかったはずだ。
つまようじは、何の前触れもなく突然鬼柳の胸に現れたことになる。
「何……だよ……これ………?」
心臓を貫かれ、力を失くした鬼柳の体が廊下に倒れる。
それを見つめる光学迷彩で姿を隠したにとり。
人間と聞いては食さずにはいられない。
にとりの顔は妖怪のものに変わっていた。
倒れた鬼柳を追い、廊下に移動する。
さて、どこから食べようか。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
絶叫のような叫び声。
声と共に剣がにとり目掛けて飛んでくる。
「わっ!」
剣をかわしたにとりが見ると、廊下の奥からこちらに猛スピードで迫る青い髪の人間の姿があった。
走る人間は次々と剣を生み出すと、間髪入れずににとり目掛けて投擲する。
魔法使いなのだろうか。
魔法で何百年も生きていればそれはもう人間ではないが、見たところ人間の範疇を逸脱してしまった様子は見受けられない。
今夜は二人も人間を食べられる。
じゅるりと、にとりは舌なめずりをした。
剣はあの人間の弾幕なのだろう。
どうやらにとりの姿が見えているようだが、弾幕ごっこは慣れっこだ。
ひょいひょいと投げられてくる剣をかわしながら、青髪の人間が来るのを待ち構える。
この弾幕は直線的で避けやすい。
「魔女の使い魔!! よくも!! よくもおおおおおおおおおおお!!!!」
美樹さやかは激昂していた。
三階に辿りついた時最初に目に入ったのは、倒れる鬼柳だった。
胸には杭のようなものが突き刺さっている。
血を流し、致命傷のように思えた。
さっと血の気が引いたさやかが次に見たのは、教室から出てくる『何か』だった。
人の形をしているが、魔法少女であるさやかにはわかる。
あれは人間ではない。
結界が発動していないことから、あれは魔女の使い魔だろう。
ということは、魔女の使い魔が男性を襲ったのだ。
そう思った瞬間、さやかの頭に一瞬で血が上った。
即座に変身し、使い魔めがけて爆走した。
絶対に許さない。
「こん、のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
投げる刀剣は全て避けられる。
剣の投擲では埒が明かない。
接近戦に持ち込めば、勝てる自身はある。
さやかとにとりの距離が十メートルになった時、にとりの前に浮いていた巨大いくらからつまようじが飛び出した。
身の丈を越える巨大なつまようじだ。
「舐めんじゃないわよ!!」
無数に飛ばされるつまようじを、さやかは持っている剣で払いのける。
当たったところで痛覚遮断で痛みは感じない。
癒しの魔法で回復もできる。
飛ばされるつまようじの数は多いが、ソウルジェムさえ砕かれなければ問題ない。
それが魔法少女の強味だ。
肩を抉られ、太股の肉を削がれるも癒しの魔法で体を修復する。
いつもより魔力消費が大きいが、目の前のコイツを倒せればそれで良い。
後一歩踏み出せば、剣の間合いという距離まで近づいた。
まずはあのいくらを破壊して攻撃手段を潰す
そして魔女の使い魔をメッタ刺しにする。
さやかが一歩を踏み出し、いくらに一太刀入れようとした時だった。
いくらから生み出されていたつまようじが突然途切れる。
そして次の瞬間、『魔女の使い魔』を中心にして六体の顔面が現れた。
その顔面は天界の書記官イーノック。
イーノックの六面の顔が、にとりを守るように回転しながら広がっていくのだ。
顔符「武装封印」を突破する術はない。
隙間なく回る六つの巨大な顔面は完璧に使用者を守り、そして敵に容赦なくダメージを与える。
「は!? 何よこ……!!」
回る天界の書記官の顔がさやかを強大な力で押し退ける。
回転し広がる顔は教室や廊下の壁を破壊し、人の二倍、いや三倍はあろうかという巨大な顔面により天井や床までも崩れる。
「がっは!」
顔符「武装封印」の威力は絶大だった。
弾き飛ばされたさやかの体は床を突き破り階下に叩きつけられた。
上からは崩れた天井や壁が降り注いだ。
「くそっ! まだ私は……!!」
さやかはすぐに動こうとして、右足がぴんと張ってしまい地面に体を叩きつけた。
何事かと右足を見ると、落ちた瓦礫によって右足が潰されてしまっていた。
「あ……」
痛みは無い。
痛みは感じない。
そういう風に魔法少女は出来ている。
足は潰れているけれど、瓦礫をどけるなり壊すなりすれば、後は癒しの魔法で修復できる。
大丈夫だ、問題ない。
瓦礫を破壊する為に刀剣を生み出す。
刀剣を振り上げたさやかの視界に、茶色く尖った棒が突然現れた。
その棒は赤い液体に濡れており、先端には赤くて柔らかそうなものがくっ付いている。
「あ……へ……?」
声が上手く出てこない。
視界に映る棒はまるでさやかの体から伸びているように見える。
ようやくそれが巨大なつまようじなのだと気付いた時には、さやかの視界が傾いていた。
つまようじが後頭部から下顎に向けて貫いているさやかの首を、にとりが刀剣で力任せに斬ったのだ。
回転する視界。
反転する世界。
ごとりと床に落ちたさやかは、首を斬られた自分の体を見る。
その後ろには魔女の使い魔。
手に持っているのは、さやかが投擲した刀剣の一本だった。
(あれ……? なんで、私の体……)
口は動くが声が出ない。
肺と喉が繋がっていないのだから当然だ。
さやかの頭部は現状をどうにか把握しようと、両目がぎょろぎょろと動いている。
さやかの本体は、体の腹部にあるソウルジェムだ。
ソウルジェムの半径百メートル以内ならば、この体はどんな傷を負おうと動き続ける。
美樹さやかの魂はソウルジェムとしてそこにある。
だが、ソウルジェムが動かしているのは美樹さやかの『頭部』のみ。
体が二つに分割されてしまった時、それが自分の体だからと言ってどちらも動かせるだろうか。
一つのリモコンで、二つのラジコンを自在に操れるだろうか。
ソウルジェムが動かせるのは一つまで。
この時ソウルジェムが外の情報を得る依り代に選んだのは体ではなく頭部だった。
痛覚は遮断している。
視覚、聴覚、触覚と、頭部は他の重要な感覚器官を全て兼ね備えている。
加えて、視覚によって『自己』はここだという感覚が強い部分だ。
意識が頭部に宿るのは当然の結果だった。
状況から、さやかは自分が首を切り落とされたという事を理解した。
首を切り離されてしまっては、体は動かせない。
意識だけははっきりしているだけに、さやかはパニック状態に陥った。
頭部との接続を切り離し、体と意識を繋げ、触覚を頼りにこの状況を切り抜けるという発想が出ることはなかった。
仮にできたとしても、武道の達人でもないさやかが触覚だけを頼りに状況を脱せるかは疑問だが、
それでも、頭部だけの今の状態よりは幾分マシだったろう。
手も足もない頭では、どう足掻こうとできることなど何もなかった。
口を動かそうにも、顎はつまようじに破壊され動かない。
唯一動かせるところと言えば両目だけだった。
「えっへへへ。美味しそうだなぁ。どこから食べよっかなー♪」
(喋った!? 魔女の使い魔じゃない!?
でも、この感じ人間じゃない……魔法……少女?
……食べるって……まさか……)
改めてにとりの顔を見る。
皿のように丸い両目。
大きく裂けた口。
やはり人間じゃない。
だが魔女の使い魔ならば人語など話さない。
魔女本体だとしても、そんな存在はいなかった。
残る可能性と言えば、キュゥべえのような宇宙人か、自分と同じ魔法少女かのどちらかだ。
「これ、邪魔だなぁ」
にとりが、さやかの服をびりびりに破いていく。
衣服は食べられない。
なので、邪魔なものは外していく。
魔法少女の服を破き、ブラを剥ぎ取る。
(やめて……やめてよ!!)
服を脱がされる羞恥心。
だがそれ以上に、これから何をされるのかという恐怖。
どれだけさやかが叫ぼうと、その声は誰にも聞こえない。
さやかの両目が大きく見開き、ぎょろぎょろと動いているが、にとりはそれに気付かなかった。
夢中になって邪魔なものを剥ぎ取っていくにとり。
にとりの手がさやかの腹部に伸び、そこにあった宝石を放り投げた。
次は下半身だ。
と、そこで後ろでがらりと何かが崩れる音がした。
何だろうと振り向いたにとりの目に映ったのは、起き上る鬼柳京介の体。
心臓はつまようじで貫かれている。
大魔法使いだろうと、そんなことになれば生きていられるはずがない。
「おや? 何だ、妖怪だったんじゃないか」
人間だと言っていたから襲ってしまったが、あの男は妖怪だったようだ。
ゾンビだろうか?
「あはは、さっきはごめん。人間だって言うからさ……」
男の反応は無い。
男はただ虚ろな目で世界を見ている。
その様子が、にとりには男が先程の事で怒っているように感じられた。
いきなり胸に穴を開けたのだから無理もない。
気まずくなって、目を泳がしたにとりの視界に人間の肉が入った。
美味しいものでも一緒に食べれば、機嫌を直してくれるだろうか?
「あ、そうだ、お近づきにご一献どうかな?
これ、食べない?」
そう言って、にとりはさやかの腕をぶちりと引き千切り、鬼柳に向けて差し出した。
血が滴る、新鮮な肉だ。
きっと喜んでもらえると思った。
「うああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
にとりの行動を見て絶叫する鬼柳。
次の瞬間、鬼柳の衣服が一変した。
青を基調とした、先程のにとりに襲い掛かった青髪の魔法使いと同じ服装に変わったのだ。
男のスカート姿は、シュールだ。
だが笑ってはいられない。
鬼柳は生み出した刀剣をその手に掴むと、にとり目掛けて飛び出した。
「私の体あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
「ひゅい!?」
男の気迫に驚くにとり。
とっさにさやかの体を鬼柳に向けて投げつけていた。
それで視界を遮り、どうにか鬼柳の突進を避ける。
「さ、さっきの事は謝ってるじゃないか!」
焦るにとり。
どうしよう。
このまま話し合いができないようなら、弾幕で倒すしか……。
そんなことを考えるにとりだったが、男が突撃の後から少しも動いていないことに気付く。
見れば、人間の肉を刀剣で突き刺して固まっていた。
どうしたのだろうか?
「う……あ……わ……たし………」
小さく呻く鬼柳京介。
違う。これは鬼柳京介の声だが、鬼柳京介本人のものではない。
にとりが放り投げた美樹さやかのソウルジェム。
それは偶然鬼柳京介の死体の上に乗っかっていた。
一番近い場所に、胸に穴が開いているとはいえ五体満足のハードウェアがある。
ソウルジェムは、鬼柳京介の体とリンクした。
いきなり視界が変わり、混乱する美樹さやか。
立ち上がったが、その眼の前には自分の死体と自分の頭。
何がなんだか、理解が追い付かなかった。
魔法少女か宇宙人かわからない『何か』が何やら言っていたが、その言葉はさやかの耳には入らなかった。
ただぼーっとしていると、『何か』が突然『私』の腕を引き千切った。
それで、もう目の前が真っ白になった。
怒りが再燃する。
アイツは殺す!!
そうして突撃したさやかだったが、その突撃はあろうことか自分の体によって妨害された。
怒りで判断力が鈍り、その上勢いをつけ過ぎた体は止まれなかった。
美樹さやかは、そのまま『自分の体』を自分で貫いてしまった。
「あ……え……あれ……?」
見えるのは、グロテスクな首の断面。
伝わるのは、体を貫く嫌な感触。
感じるのは、冷えてしまった『自分の体』の温度。
嫌だ。
これは『私』じゃない。
だって『私』は『ここにいる』。
『こんなもの』は見たくない。
頭のない体を視界から消すように、さやかの手から剣が落ちた。
剣に貫かれる死体も一緒に落ちる。
これでもう何も見えない。
そう思って頭を動かし、目が合った。
死んだ魚のような目をした、『美樹さやか』と目が合った。
そこに転がっていたのは『美樹さやか』の頭部。
それは否応無しに、さやかに死を見せつけた。
「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
口から出た絶叫は男の声だった。
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!
否定の言葉が頭の中に木霊する。
きっとこれは幻聴だ。幻覚だ。これは現実じゃない。そうに決まっている。そうじゃなかったら耐えられない。
限界に達したさやかは、窓ガラスを突き破るとそのまま外へと飛び出した。
こんな所からは一刻も早く遠ざかりたかった。
「………あれ?」
一人取り残されたにとり。
何故かはわからないが、あの妖怪はどこかに行ってしまった。
追いかけようか。
そう思ったが、にとりの目はそこに在る『新鮮な肉』に釘付けだった。
口の中が涎で一杯になる。
周りを見渡したにとりが、調理室と書かれた教室を見付ける。
生で食べるのも良いけど、あそこで料理してから食べるのも良いかもしれない。
何か容器に入れればお弁当にもなる。
それを持って、さっきの妖怪を追い掛けよう。
他の参加者と話すにしても、美味しい物を一緒に食べればすぐに仲良くなれるはずだ。
にとりは手に持った腕を口に運びながら、さやかのデイバッグと首輪を回収する。
そしてさやかの体を脇に抱えた。
頭も美味しいので、髪の毛を掴んで一緒に運ぶ。
運ぶ途中で、また腕を齧る。
まったく、中学生は最高だぜ!!
きり わり きざみ むき さし
そのままたべる たまらない
やき ゆで いため むし あげ
あじつきたべる とまらない
&color(red){【鬼柳京介@遊戯王5D's 死亡】}
【C-03 見滝原中学校調理室/一日目・早朝】
【河城にとり@きゅうり味のゆっくりしていってね!!!】
[状態]:疲労(小)
[装備]:光学迷彩スーツ@東方Project、スタイリッシュ爪楊枝装備@東方無問題シリーズ、美樹さやかの死体@現地調達、刀剣@現地調達
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×5、美樹さやかの首輪@現地調達
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。工具を手に入れ首輪をはずす。
1:人間の肉を料理♪ 一部はお弁当にして持ち歩く。
2:さっき走っていった妖怪(美樹さやか)を追い掛ける。
3:他の参加者を探す。
4:手に入れた首輪を使い、解除方法を探る。
5:他の参加者と会ったら、一緒にお弁当を食べよう。
6:入道(雲山)と鳥の妖怪(松風)はあの人間(ティンカーベル先輩)を食べようとしてたのかな?
7:人間……大好き!!
※人間を見るとにちょりになって襲い掛かります。
人間以外にはいつものにとりで接します。
※刀剣@現地調達は美樹さやかの死体に突き刺さったままです。
【C-03 /一日目・早朝】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:鬼柳京介の肉体、錯乱状態、胸につまようじ、魔法少女の姿。
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、
「くず鉄のかかし」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
1:ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
2:違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!
3:謎の戦車を警戒。
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
もしかしたら放送ではさやかの名前が呼ばれ、鬼柳の名前は呼ばれないかもしれません。
心臓は止まっているので、どちらも死亡扱いで二人の名前が呼ばれる可能性もあります。
|sm54:[[固い、強い、ピンポイント!]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm:[[]]|
|sm54:[[固い、強い、ピンポイント!]]|[[投下順>51~100]]|sm:[[]]|
|sm25;[[対戦車戦で満足するしかねぇ!鬼柳京介のバトルロワイアル]]|鬼柳京介|&color(red){GAME OVER}|
|sm25;[[対戦車戦で満足するしかねぇ!鬼柳京介のバトルロワイアル]]|美樹さやか|sm:[[]]|
|sm38:[[The Fantasy Flaps in Starlit Sky ~果実の罪をお許しください、星の光にガラスの羽は煌めくから~]]|河城にとり|sm:[[]]|
*ゆっくりだと思った? 残念! さやかちゃんでした! ◆pdATIRVHfQ
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「………ん?」
オープンカーの中で美樹さやかは目を覚ます。
彼女は戦車に追い詰められていた男に助けられ、オープンカーで逃げていた。
その時、彼女は気を失ってしまっていたのだ。
「……あれ?」
車内を見渡したさやかが疑問の声を上げる。
男性の姿が見えない。
車もどこかに停まっている。
どこに行ったのかと車外を見て、驚いた。
「え……何で……」
そこに聳えるはC-3見滝原中学校。
さやかの通う学校だ。
これがあるということは、ここは見滝原なのだろうか。
いいや、ここは島だ。
見滝原ではない。
地図で見滝原中学校の名前を見た時は、単に名前が一緒なだけだと思っていた。
他にもふざけた名前の施設は多くあったので、気にもしなかった。
だが今さやかの目の前にあるその施設は、さやかの記憶にある見滝原中学校と寸分違わぬ姿をしている。
「どういうことよ……これ……」
わけがわからない。
見滝原中学校と同じ設計の建築物をわざわざ建てたのだろうか。
それに、一体何の意味があるのだろうか。
思考を巡らすさやかの視界に、灯りの点いていなかった学校の廊下に灯りが灯った。
三階だ。
今居なくなっているあの男性が中を探索しているのだろうか。
何にせよ、他の参加者が中にいるのは間違いない。
自分もあそこに行くべきか。
そう思い車を出た時だった。
見滝原中学の一室に、ガラスを突き破り『何か』が突入したのだ。
そこはまだ電気が点いていない一室。
男性がいるだろう教室の隣。
さやかは見滝原中学に向けて走り出した。
何故かはわわからないが、嫌な胸騒ぎがした。
■□■□■□■□■□■□■
「なんだ? 隣か?」
調理室を探索していた鬼柳の耳に、ガラスが割れる音が届く。
隣は美術室。
まだ探索はしていない。
「いたたた……私はどこまで吹っ飛んだんだ?
何も殴ることはないじゃないか……私が何をしたっていうんだよ……」
隣からは少女の声が聴こえた。
「おい! 誰か居るのか!?」
「わっ!? 誰だ!? お前も殺し合いに乗ってる妖怪か!?」
「馬鹿を言え! 誰が殺し合いに乗るか! そういうお前はどうなんだ!?」
「わ、私も殺し合いになんか乗ってない!
……だけど、さっき殺し合いに乗ったっぽい妖怪と戦闘になったんだ。
殴られてここまで飛ばされて来たんだよ……。
もしかしたら、食事の邪魔をした私が悪いのかもしれないけど……」
廊下に出ながら美術室にいるらしい少女と会話を交わす。
少女からは妖怪というにわかには信じられない言葉が飛び出してきた。
最初に妖怪扱いされたのは、その『妖怪』とやらに殴られたせいだったようだ。
もしかしたら召喚されたモンスターを『妖怪』と言っているのかもしれない。
だが、食事を邪魔したから殴られたとは、どういうことだろう。
「安心しろ、俺は人間だ」
「人……間?」
いったい何があったかは知らないが、情報交換をすれば何かわかるだろう。
中に居る少女が殺し合いに乗っている可能性はあるにはあるが、それで何もしないでいては得られる物は何もない。
「開けるぞ」
警戒はしながら、鬼柳は音楽室の扉を開けた。
中は暗くよく見えない。
壁にあるスイッチで電気を点け、鬼柳は驚いた。
「……ん?」
先程まで会話していたはずの少女の姿がどこにもない。
音楽室の中は閑散としており、隠れられる場所はないように思える。
「どういうことだ?」
一歩踏み出し、中を探ろうとした鬼柳。
次の瞬間、胸に衝撃が走った。
「あっ……?」
胸を見ると、鬼柳の胸から巨大なつまようじが伸びていた。
いや、向きからすると突き刺さっていると言った方が正しかった。
だが、鬼柳の目の前には何もなかったはずだ。
つまようじは、何の前触れもなく突然鬼柳の胸に現れたことになる。
「何……だよ……これ………?」
心臓を貫かれ、力を失くした鬼柳の体が廊下に倒れる。
それを見つめる光学迷彩で姿を隠したにとり。
人間と聞いては食さずにはいられない。
にとりの顔は妖怪のものに変わっていた。
倒れた鬼柳を追い、廊下に移動する。
さて、どこから食べようか。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
絶叫のような叫び声。
声と共に剣がにとり目掛けて飛んでくる。
「わっ!」
剣をかわしたにとりが見ると、廊下の奥からこちらに猛スピードで迫る青い髪の人間の姿があった。
走る人間は次々と剣を生み出すと、間髪入れずににとり目掛けて投擲する。
魔法使いなのだろうか。
魔法で何百年も生きていればそれはもう人間ではないが、見たところ人間の範疇を逸脱してしまった様子は見受けられない。
今夜は二人も人間を食べられる。
じゅるりと、にとりは舌なめずりをした。
剣はあの人間の弾幕なのだろう。
どうやらにとりの姿が見えているようだが、弾幕ごっこは慣れっこだ。
ひょいひょいと投げられてくる剣をかわしながら、青髪の人間が来るのを待ち構える。
この弾幕は直線的で避けやすい。
「魔女の使い魔!! よくも!! よくもおおおおおおおおおおお!!!!」
美樹さやかは激昂していた。
三階に辿りついた時最初に目に入ったのは、倒れる鬼柳だった。
胸には杭のようなものが突き刺さっている。
血を流し、致命傷のように思えた。
さっと血の気が引いたさやかが次に見たのは、教室から出てくる『何か』だった。
人の形をしているが、魔法少女であるさやかにはわかる。
あれは人間ではない。
結界が発動していないことから、あれは魔女の使い魔だろう。
ということは、魔女の使い魔が男性を襲ったのだ。
そう思った瞬間、さやかの頭に一瞬で血が上った。
即座に変身し、使い魔めがけて爆走した。
絶対に許さない。
「こん、のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
投げる刀剣は全て避けられる。
剣の投擲では埒が明かない。
接近戦に持ち込めば、勝てる自身はある。
さやかとにとりの距離が十メートルになった時、にとりの前に浮いていた巨大いくらからつまようじが飛び出した。
身の丈を越える巨大なつまようじだ。
「舐めんじゃないわよ!!」
無数に飛ばされるつまようじを、さやかは持っている剣で払いのける。
当たったところで痛覚遮断で痛みは感じない。
癒しの魔法で回復もできる。
飛ばされるつまようじの数は多いが、ソウルジェムさえ砕かれなければ問題ない。
それが魔法少女の強味だ。
肩を抉られ、太股の肉を削がれるも癒しの魔法で体を修復する。
いつもより魔力消費が大きいが、目の前のコイツを倒せればそれで良い。
後一歩踏み出せば、剣の間合いという距離まで近づいた。
まずはあのいくらを破壊して攻撃手段を潰す
そして魔女の使い魔をメッタ刺しにする。
さやかが一歩を踏み出し、いくらに一太刀入れようとした時だった。
いくらから生み出されていたつまようじが突然途切れる。
そして次の瞬間、『魔女の使い魔』を中心にして六体の顔面が現れた。
その顔面は天界の書記官イーノック。
イーノックの六面の顔が、にとりを守るように回転しながら広がっていくのだ。
顔符「武装封印」を突破する術はない。
隙間なく回る六つの巨大な顔面は完璧に使用者を守り、そして敵に容赦なくダメージを与える。
「は!? 何よこ……!!」
回る天界の書記官の顔がさやかを強大な力で押し退ける。
回転し広がる顔は教室や廊下の壁を破壊し、人の二倍、いや三倍はあろうかという巨大な顔面により天井や床までも崩れる。
「がっは!」
顔符「武装封印」の威力は絶大だった。
弾き飛ばされたさやかの体は床を突き破り階下に叩きつけられた。
上からは崩れた天井や壁が降り注いだ。
「くそっ! まだ私は……!!」
さやかはすぐに動こうとして、右足がぴんと張ってしまい地面に体を叩きつけた。
何事かと右足を見ると、落ちた瓦礫によって右足が潰されてしまっていた。
「あ……」
痛みは無い。
痛みは感じない。
そういう風に魔法少女は出来ている。
足は潰れているけれど、瓦礫をどけるなり壊すなりすれば、後は癒しの魔法で修復できる。
大丈夫だ、問題ない。
瓦礫を破壊する為に刀剣を生み出す。
刀剣を振り上げたさやかの視界に、茶色く尖った棒が突然現れた。
その棒は赤い液体に濡れており、先端には赤くて柔らかそうなものがくっ付いている。
「あ……へ……?」
声が上手く出てこない。
視界に映る棒はまるでさやかの体から伸びているように見える。
ようやくそれが巨大なつまようじなのだと気付いた時には、さやかの視界が傾いていた。
つまようじが後頭部から下顎に向けて貫いているさやかの首を、にとりが刀剣で力任せに斬ったのだ。
回転する視界。
反転する世界。
ごとりと床に落ちたさやかは、首を斬られた自分の体を見る。
その後ろには魔女の使い魔。
手に持っているのは、さやかが投擲した刀剣の一本だった。
(あれ……? なんで、私の体……)
口は動くが声が出ない。
肺と喉が繋がっていないのだから当然だ。
さやかの頭部は現状をどうにか把握しようと、両目がぎょろぎょろと動いている。
さやかの本体は、体の腹部にあるソウルジェムだ。
ソウルジェムの半径百メートル以内ならば、この体はどんな傷を負おうと動き続ける。
美樹さやかの魂はソウルジェムとしてそこにある。
だが、ソウルジェムが動かしているのは美樹さやかの『頭部』のみ。
体が二つに分割されてしまった時、それが自分の体だからと言ってどちらも動かせるだろうか。
一つのリモコンで、二つのラジコンを自在に操れるだろうか。
ソウルジェムが動かせるのは一つまで。
この時ソウルジェムが外の情報を得る依り代に選んだのは体ではなく頭部だった。
痛覚は遮断している。
視覚、聴覚、触覚と、頭部は他の重要な感覚器官を全て兼ね備えている。
加えて、視覚によって『自己』はここだという感覚が強い部分だ。
意識が頭部に宿るのは当然の結果だった。
状況から、さやかは自分が首を切り落とされたという事を理解した。
首を切り離されてしまっては、体は動かせない。
意識だけははっきりしているだけに、さやかはパニック状態に陥った。
頭部との接続を切り離し、体と意識を繋げ、触覚を頼りにこの状況を切り抜けるという発想が出ることはなかった。
仮にできたとしても、武道の達人でもないさやかが触覚だけを頼りに状況を脱せるかは疑問だが、
それでも、頭部だけの今の状態よりは幾分マシだったろう。
手も足もない頭では、どう足掻こうとできることなど何もなかった。
口を動かそうにも、顎はつまようじに破壊され動かない。
唯一動かせるところと言えば両目だけだった。
「えっへへへ。美味しそうだなぁ。どこから食べよっかなー♪」
(喋った!? 魔女の使い魔じゃない!?
でも、この感じ人間じゃない……魔法……少女?
……食べるって……まさか……)
改めてにとりの顔を見る。
皿のように丸い両目。
大きく裂けた口。
やはり人間じゃない。
だが魔女の使い魔ならば人語など話さない。
魔女本体だとしても、そんな存在はいなかった。
残る可能性と言えば、キュゥべえのような宇宙人か、自分と同じ魔法少女かのどちらかだ。
「これ、邪魔だなぁ」
にとりが、さやかの服をびりびりに破いていく。
衣服は食べられない。
なので、邪魔なものは外していく。
魔法少女の服を破き、ブラを剥ぎ取る。
(やめて……やめてよ!!)
服を脱がされる羞恥心。
だがそれ以上に、これから何をされるのかという恐怖。
どれだけさやかが叫ぼうと、その声は誰にも聞こえない。
さやかの両目が大きく見開き、ぎょろぎょろと動いているが、にとりはそれに気付かなかった。
夢中になって邪魔なものを剥ぎ取っていくにとり。
にとりの手がさやかの腹部に伸び、そこにあった宝石を放り投げた。
次は下半身だ。
と、そこで後ろでがらりと何かが崩れる音がした。
何だろうと振り向いたにとりの目に映ったのは、起き上る鬼柳京介の体。
心臓はつまようじで貫かれている。
大魔法使いだろうと、そんなことになれば生きていられるはずがない。
「おや? 何だ、妖怪だったんじゃないか」
人間だと言っていたから襲ってしまったが、あの男は妖怪だったようだ。
ゾンビだろうか?
「あはは、さっきはごめん。人間だって言うからさ……」
男の反応は無い。
男はただ虚ろな目で世界を見ている。
その様子が、にとりには男が先程の事で怒っているように感じられた。
いきなり胸に穴を開けたのだから無理もない。
気まずくなって、目を泳がしたにとりの視界に人間の肉が入った。
美味しいものでも一緒に食べれば、機嫌を直してくれるだろうか?
「あ、そうだ、お近づきにご一献どうかな?
これ、食べない?」
そう言って、にとりはさやかの腕をぶちりと引き千切り、鬼柳に向けて差し出した。
血が滴る、新鮮な肉だ。
きっと喜んでもらえると思った。
「うああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
にとりの行動を見て絶叫する鬼柳。
次の瞬間、鬼柳の衣服が一変した。
青を基調とした、先程のにとりに襲い掛かった青髪の魔法使いと同じ服装に変わったのだ。
男のスカート姿は、シュールだ。
だが笑ってはいられない。
鬼柳は生み出した刀剣をその手に掴むと、にとり目掛けて飛び出した。
「私の体あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
「ひゅい!?」
男の気迫に驚くにとり。
とっさにさやかの体を鬼柳に向けて投げつけていた。
それで視界を遮り、どうにか鬼柳の突進を避ける。
「さ、さっきの事は謝ってるじゃないか!」
焦るにとり。
どうしよう。
このまま話し合いができないようなら、弾幕で倒すしか……。
そんなことを考えるにとりだったが、男が突撃の後から少しも動いていないことに気付く。
見れば、人間の肉を刀剣で突き刺して固まっていた。
どうしたのだろうか?
「う……あ……わ……たし………」
小さく呻く鬼柳京介。
違う。これは鬼柳京介の声だが、鬼柳京介本人のものではない。
にとりが放り投げた美樹さやかのソウルジェム。
それは偶然鬼柳京介の死体の上に乗っかっていた。
一番近い場所に、胸に穴が開いているとはいえ五体満足のハードウェアがある。
ソウルジェムは、鬼柳京介の体とリンクした。
いきなり視界が変わり、混乱する美樹さやか。
立ち上がったが、その眼の前には自分の死体と自分の頭。
何がなんだか、理解が追い付かなかった。
魔法少女か宇宙人かわからない『何か』が何やら言っていたが、その言葉はさやかの耳には入らなかった。
ただぼーっとしていると、『何か』が突然『私』の腕を引き千切った。
それで、もう目の前が真っ白になった。
怒りが再燃する。
アイツは殺す!!
そうして突撃したさやかだったが、その突撃はあろうことか自分の体によって妨害された。
怒りで判断力が鈍り、その上勢いをつけ過ぎた体は止まれなかった。
美樹さやかは、そのまま『自分の体』を自分で貫いてしまった。
「あ……え……あれ……?」
見えるのは、グロテスクな首の断面。
伝わるのは、体を貫く嫌な感触。
感じるのは、冷えてしまった『自分の体』の温度。
嫌だ。
これは『私』じゃない。
だって『私』は『ここにいる』。
『こんなもの』は見たくない。
頭のない体を視界から消すように、さやかの手から剣が落ちた。
剣に貫かれる死体も一緒に落ちる。
これでもう何も見えない。
そう思って頭を動かし、目が合った。
死んだ魚のような目をした、『美樹さやか』と目が合った。
そこに転がっていたのは『美樹さやか』の頭部。
それは否応無しに、さやかに死を見せつけた。
「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
口から出た絶叫は男の声だった。
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!
否定の言葉が頭の中に木霊する。
きっとこれは幻聴だ。幻覚だ。これは現実じゃない。そうに決まっている。そうじゃなかったら耐えられない。
限界に達したさやかは、窓ガラスを突き破るとそのまま外へと飛び出した。
こんな所からは一刻も早く遠ざかりたかった。
「………あれ?」
一人取り残されたにとり。
何故かはわからないが、あの妖怪はどこかに行ってしまった。
追いかけようか。
そう思ったが、にとりの目はそこに在る『新鮮な肉』に釘付けだった。
口の中が涎で一杯になる。
周りを見渡したにとりが、調理室と書かれた教室を見付ける。
生で食べるのも良いけど、あそこで料理してから食べるのも良いかもしれない。
何か容器に入れればお弁当にもなる。
それを持って、さっきの妖怪を追い掛けよう。
他の参加者と話すにしても、美味しい物を一緒に食べればすぐに仲良くなれるはずだ。
にとりは手に持った腕を口に運びながら、さやかのデイバッグと首輪を回収する。
そしてさやかの体を脇に抱えた。
頭も美味しいので、髪の毛を掴んで一緒に運ぶ。
運ぶ途中で、また腕を齧る。
まったく、中学生は最高だぜ!!
きり わり きざみ むき さし
そのままたべる たまらない
やき ゆで いため むし あげ
あじつきたべる とまらない
&color(red){【鬼柳京介@遊戯王5D's 死亡】}
【C-03 見滝原中学校調理室/一日目・早朝】
【河城にとり@きゅうり味のゆっくりしていってね!!!】
[状態]:疲労(小)
[装備]:光学迷彩スーツ@東方Project、スタイリッシュ爪楊枝装備@東方無問題シリーズ、美樹さやかの死体@現地調達、刀剣@現地調達
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×5、美樹さやかの首輪@現地調達
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。工具を手に入れ首輪をはずす。
1:人間の肉を料理♪ 一部はお弁当にして持ち歩く。
2:さっき走っていった妖怪(美樹さやか)を追い掛ける。
3:他の参加者を探す。
4:手に入れた首輪を使い、解除方法を探る。
5:他の参加者と会ったら、一緒にお弁当を食べよう。
6:入道(雲山)と鳥の妖怪(松風)はあの人間(ティンカーベル先輩)を食べようとしてたのかな?
7:人間……大好き!!
※人間を見るとにちょりになって襲い掛かります。
人間以外にはいつものにとりで接します。
※刀剣@現地調達は美樹さやかの死体に突き刺さったままです。
【C-03 /一日目・早朝】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:鬼柳京介の肉体、錯乱状態、胸につまようじ、魔法少女の姿。
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、
「くず鉄のかかし」のカード(六時間使用不可)@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。
1:ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
2:違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!
3:謎の戦車を警戒。
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
もしかしたら放送ではさやかの名前が呼ばれ、鬼柳の名前は呼ばれないかもしれません。
心臓は止まっているので、どちらも死亡扱いで二人の名前が呼ばれる可能性もあります。
|sm53:[[固い、強い、ピンポイント!]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm55:[[FAIRY in the EdenSpring ~その姿は Drowning in Ideal~]]|
|sm53:[[固い、強い、ピンポイント!]]|[[投下順>51~100]]|sm55:[[FAIRY in the EdenSpring ~その姿は Drowning in Ideal~]]|
|sm25:[[対戦車戦で満足するしかねぇ!鬼柳京介のバトルロワイアル]]|鬼柳京介|&color(red){GAME OVER}|
|sm25:[[対戦車戦で満足するしかねぇ!鬼柳京介のバトルロワイアル]]|美樹さやか|sm:[[]]|
|sm38:[[The Fantasy Flaps in Starlit Sky ~果実の罪をお許しください、星の光にガラスの羽は煌めくから~]]|河城にとり|sm:[[]]|
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