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自分から騙されていくのか(困惑) - (2015/02/14 (土) 21:41:58) の最新版との変更点
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*自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo
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「な、なんて力だ……!」
星君と龍昇ケンの戦いは星君の劣勢だった。
それほどまでにカブトボーグの力は凄まじい。
……この力に対抗するには、本来のジュラル星人の姿に戻れればあるいは。
そう考える星君だが、現状の手札にないものを思っていても仕方ない。
「止めだぁ! 行け! エレクトリカル・スピードワゴン!!」
「くっ……!?」
エレクトリカル・スピードワゴンの発する青いオーラを起爆剤とした爆発が星君を襲う。
それに巻き込まれた星君は、溜まらず吹き飛ばされる。
「しょうがない」
地の石を強く握り締める。
キルリアに力を与えた、この石を使う時が来た。
新たに力が加われば、この少年など相手にもならないはずだ。
現に握るだけで力が沸いてくる。これならば―――
「まだまだ! エレクトリカル・スピードワゴン!」
ケンが何も知らずカブトボーグを走らせる。
対する星君は地の石の力を借り―――
「待ちなさい。そこまでです」
二人の戦いはそこで中断された。
――――
厄介なことになったと、海東は心の中で舌打ちをした。
早苗たちを上手く誘導し、光写真館へ向かうまではよかった。
しかし、その道中で殺しあっている参加者に遭遇したのは、不運以外のなにものでもない。
(勿論、想定していなかったわけではないが……)
早苗に表向きは正義の仮面ライダーとして行動している以上、殺し合う参加者、それが小学生ほどの子供たちともなれば、尚更止めなければ不自然だ。
うまく言葉で巻いて、無視することも出来たが、不信感を抱かせる可能性もあった。
こうして不本意ながら、仮面ライダーグレイヴこと海東純一は、ケンと星君の戦いに介入する羽目になった。
「なんだこいつ!?」
その張り付いた笑顔に、ケンは色んな意味で戦慄を覚えた。
怪しいを擬人化したかのような存在だ。ケンの中での警戒度はマックスになった。
「駄目ですよ! 君たちみたいな、子供が殺しあったりなんかしたら!」
「うるせーぞ、おま……あっ(一目惚れ)」
そんな張り付いた笑顔のニーサンの横に居たのは天使だった。
「ふつくしい……」
緑色の長髪、透き通るような白い肌、神秘的でありながら、明るく何処か天然さを感じる雰囲気。
ああ、女だ。今まで出会った連中が、走馬灯のように駆け巡る。
今まで会ってきた連中は禄でもなかった。それもあり、やっとまともで美しい女性に出会えた歓喜にケンは打ち震えた。
「いや、いかんいかん。どうせお前も、変な生き物が化けているんだ!!」
「え? 何言ってるんですか、あなた!?」
早苗はいきなり、変な生き物呼ばわりされて困惑する。
当然だ。初対面で、変な生き物呼ばわりなど、失礼極まる。
「君も、金属バットなんて物騒な物はおろしましょう」
「……」
そして、星君は乱入者達を一通り観察していた。
顔が変に歪んでいる男、明るくやかましい女、目つきの悪い少年。
さて、彼らは一体どのようなグループなのか。
まず分かるのは、やかましい女は殺し合いには反対ということだ。これはほぼ間違いない、もし演技であるなら大したものだ。
歪んだ顔の男も、何を考えているか分からないが、少なくとも今すぐに事を起こすことは無いだろう。
残った目つきの悪い少年も、顔の歪んだ男とあまり変わらないと、見ていい。
「聞いてください、僕は彼に襲われたんです」
「襲われた、ですか。マーダーらしい」
「まあ、聞いてください。僕の話を」
流石にケンに加え、新たに現れた三人を相手取るのは無理がある。
ここは上手く相手をあしらい、戦闘を回避した方が良い。
そこで星君は、まず自分が殺し合いに乗っておらず、むしろ襲われた被害者なのだと強調した。
「お前みたいな、可愛い女の子が人間な訳ないだろうが!!」
「か、可愛い? ありがとうございます……じゃなかった、一体どうしたんですか?」
「ああ、聞いてくれ!」
ケンも、自分が如何に被害者であるかを語り始める。
そうして、二人の言い分を纏めると、星君と名乗る少年はケンと名乗る少年に襲われた。
ケンは、目の前で女の子が変な生き物に変身したのを見て、この場に居る女の子はみんな変な生き物で、みんなボコボコにしようと決意し星君を襲った。
どう見ても、ケンが悪いのは誰から見ても明らかである。
「こらケン君、駄目です!」
「何でオレばかり。……でも、もっと叱られたいかも」
話を聞いた早苗は一先ず、二人共怪我が無かった事に安堵し、若干どころかほぼ百%悪いケンを叱るだけに留めた。
「まあいいや。早苗、だったけ?
俺と一緒に来いよ。天才の俺と居ることを許してやるよ。どうやら、化け物や男の変身じゃなさそうだしな」
「年上を呼び捨てしちゃいけません!」
それにしても随分上から目線の子供だと、早苗は思った。
もしかしたら、凄く酷い家庭環境で育ったのかかもしれない。
(だとしたら、私が正しい方向に、導いてあげなければあげませんね)
早苗は謎の使命感によりケンの更正を決意した。
そして早苗を除く残った三人は、ケンの言動が意味不明すぎてついていけなかった。
女は人間じゃないだの、みんなボコボコにするだの。
正常な人間とは思えない発言の数々だ。
(こいつは早急に切り捨てたいな)
海東は対主催として振る舞い、集団の中に潜むなかで自分の真意に感付く者なども想定し動いてきたが、流石にキチガイまでは考えていない。
早苗が居る以上、表立って殺すのはむずかしいが、何とか理由をつけて別行動を取りたいところだ。
(こいつと組むのはごめんだ)
ムラクモも、同じ思考であった。
もうキチガイはもこみちで十分である。
(こいつらも、何とか殺したいが……何よりも、このキチガイを始末しなければ)
星君からすれば、ここに居る全員は殺しの標的であるが、流石に人数的に不利だ。
ならば、一時的に誤魔化し体制を立て直すべきだが。何をしでかすか分からない、ケンを放置するのはごめんだ。
彼らの考えは、ただケンを排除したいという一点だけ共通した。
「そんなマセちゃって、碌な大人になりませんよ」
「おいおい早苗、良いのか? 俺は首輪を外せるんだぜ」
普通ならばキチガイの狂言だと思われる発言。
「なんだと!?」
だが、その時ムラクモが誰よりも早く反応した。
「首輪を外せるというのは本当なのか!?」
「あ~ん? まあね、俺天才だし」
「じゃあ、今すぐ……!!」
そう言い掛けたところで、ケンは右手の人差し指を口の前に持って行き、左手の人差し指で首輪を指差した。
(盗聴されている? 首輪にか!?)
「外してやっても良いけど、まっ俺の部下になるならな」
ムラクモは一度、速水もこみちというキチガイに遭遇している。
その際、彼の言動は滅茶苦茶だったが、見事首輪を外してみせていた。
あの時の経験が、ムラクモに妙な信憑性を与えてしまう。
(キチガイには、何か特殊な力があるのか……)
この少年も、もこみちのような存在である可能性は否定できない。
キチガイにはキチガイであるが故の、特殊技能があるのかもしれない。
ならば、今は黙って行動を共にするのも、今は致し方ないか。
対して、海東と星君はただのケンの妄言だと流していたが、ムラクモの反応で些か見方が変わってくる。
あの無感情な少年が、あそこまで必死になるとは余程のことか、いや所詮は子供大した考えもなく騒いだだけなのか。
(ん? あの玩具、カブトボーグか)
ケンの手にしたクワガタの玩具、あれはリュウセイの持っていたカブトボーグに似ている。
何より思い返せば、リュウセイの話していた友人の名前と特徴とも一致している。
「そうか、早苗さん! 彼は龍昇ケン、リュウセイ君の死んだはずの友達では!?」
「あっ、本当に?」
言われてから気付いた早苗が尋ねると、ケンは何処か誇らしげに頷く。
「ああ、リュウセイの友達だよ俺は。凄いだろ?」
主催の放送に紛れ、尚且つ生きていた少年。
(彼のあの首輪、まさかフェイクか?)
首輪を外したが目立つのを避け、機能の死んだ首輪を付けておく。
そうして、主催には死んだと思わせておく。そう考えれば辻褄は合う。
海東の中で、本当に首輪の解除も、可能ではないかとすら思えてきていた。
「ねえ、たなびたいことがあるんだ。ちょっと。僕も一緒に居て良いかな。一人じゃ心細くてネネ、いいだろう?」
「良いですよ星君! 仲間は多いほうが良いですから」
ムラクモと海東の顔色が変わったのを見て、星君もまさかという疑念に駆られる。
ここは一旦彼らに混じるのも、一つの手かもしれない。幸い早苗は来る物拒まずといった様子だ、集団に紛れるのは然程難しくなかった。
それどころか、もう仲間といった始末だ。
早苗の返事を聞きながら、星君は内心ほくそ笑んだ。
首輪の解除が出来るなら、それに越した事はない。
海東もムラクモも星君も、自らの思惑を隠し集団に紛れ込む。
何も知らないのは、東風谷早苗ただ一人。
まあ全部深読みで、ケンの妄言なのだが、彼らは知る由もなかった。
【G-04/1日目・午後】
【海東純一@仮面ライダーディケイド】
[状態]:( ^U^)申し訳ございません、このような健康体で。
[装備]:グレイブバックル@仮面ライダーディケイド、電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER
[道具]:基本支給品、電光戦車@エヌアイン完全世界、外部AI@MUGEN、AT-4@魔法少女まどか☆マギカ、権兵衛の書置き(偽)
[思考・状況]
基本:優勝して、元の世界を支配する。
0:ケンに首輪が外せるのなら利用する。今は様子見。
1:光写真館に向かう。
2:表向きは対主催として振る舞い、集団の中に潜む。
3:早苗とムラクモと行動を共にする。
4:ノーリスクで殺人が可能な武器が欲しい。
5:グレイブバックルの制限を何とかしたい。
6:ディケイドにも制限が?
7:AIを搭載した電光戦車は切り札。
8:光写真館に少し興味。
※「ディエンドの世界」編終了後からの参戦
※鬼柳とさやかを死んだと思っています。
※大変胡散臭い表情をしていますが、本人はそれに気付いていません。
※グレイブバックルは一度使うと2時間使用不可になります。
※電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER、AT-4@魔法少女まどか☆マギカを早苗から譲り受けました
※早苗のことは別の世界の仮面ライダー住民だと思っています。
※権兵衛の書置きを偽造する為、支給品のどれかの説明書の端を破り取ったようです。
【東風谷早苗@守矢一家コスプレ劇場】
[状態]軽傷、霊力消費(小)
[装備]無し
[道具]基本支給品
VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード、権兵衛の考察メモ
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。
0:ケン君は首輪を外せるんでしょうか、ケン君が生きてると知ったらリュウセイ君喜びますね。
1:権兵衛を追って光写真館に向かう。
2:ムラクモを守りたい。
3:海東さんはさすが仮面ライダーだ!
4:北東から見えたあの光は……?
5:守矢の巫女として信仰を集める。
6:博麗神社は後で改めて訪れたい。
7:\ /
8:● ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね!
9:" ▽ "
10:ケン君は更正させなきゃ(使命感)
※権兵衛が光写真館に向かったものと思っています。
※海東を正義の仮面ライダーだと信じて疑っていません。
※ムラクモはただのミリオタの少年だと思ってます。
※奇跡が制限されているかどうかは不明ですが、とりあえず簡単な奇跡は起こせるようです。
【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、オレンジジュース(元は支給品の水)
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
0:このキチガイが首輪を本当に外せるのなら……
1:早苗はいつか絶対に殺す。
2:海東を警戒。
3:無力な少年を装い4人と行動を共にして隙を見て支給品を奪い殺す。
4:怪我の回復にも専念する。
5:早苗を利用すればオリーブオイルを入手できるかもしれない。
6:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
※海東が自分の思惑を見抜いていると思っています
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。
【星君@チャージマン研!】
[状態]:右手に野獣先輩のアレが付着
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、射影機(30/30)@零~zero~、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零~zero~×2、フィルム@現実(30/30)×3
[思考・状況]基本思考:母星や仲間のために殺し合いに乗る。
0:この連中に紛れ込みケンの言葉か本当か見極める。本当なら何としても首輪を外す。
1:チャージマン研は最優先で抹殺する。
2:チャージマン研、アルセーヌ(名前は知らない)を警戒(特にチャージマン研)。
3:これから毎日、不意討ちしようぜ!
※参戦時期は不明。あとの人にお任せします。
※制限により姿は星君のままです。
【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグ V×V】
[状態]:疑心暗鬼 激しい怒り、天才、 奥義チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得、早苗に惚れた
[装備]:エレクトリカル・スピードワゴン@人造昆虫カブトボーグ V×V
[道具]:なし
[思考・状況] 基本:皆、俺に着いていけないのでボコボコにする。
0:首輪を外したがってるけど、こいつらどうしよっかなあ。
1:色んな奴をボコボコにして天野河リュウセイを誘き出す!
2:さっきのオッサン達もボコボコにする。
3:早苗は可愛いし、変な生き物や男じゃなさそうだから一緒に居てもいいかな。
※松岡勝治が死んだと思っています
※正気に戻りましたが、錯乱しています
※この会場にいる女は全員、男か謎の生物が化けたものと思っています、ただし若干都合の良い解釈もするようです
※幾多の激戦を潜り抜けた事により、チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得しました。
※彼の言ってる事は全て妄言です。
|sm145:[[三人寄ればなんとやら……]]|[[時系列順>第三回放送までの本編SS]]|sm:[[]]|
|sm148:[[幕間2]]|[[投下順>101~150]]|sm150:[[伏線回収した淫夢くんUC]]|
|sm144:[[暇を持て余した神々の遊び]]|東風谷早苗|sm:[[]]|
|sm144:[[暇を持て余した神々の遊び]]|海東純一|sm:[[]]|
|sm144:[[暇を持て余した神々の遊び]]|ムラクモ|sm:[[]]|
|sm134:[[槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室]]|龍昇ケン|sm:[[]]|
|sm134:[[槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室]]|星君|sm:[[]]|
*自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo
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「な、なんて力だ……!」
星君と龍昇ケンの戦いは星君の劣勢だった。
それほどまでにカブトボーグの力は凄まじい。
……この力に対抗するには、本来のジュラル星人の姿に戻れればあるいは。
そう考える星君だが、現状の手札にないものを思っていても仕方ない。
「止めだぁ! 行け! エレクトリカル・スピードワゴン!!」
「くっ……!?」
エレクトリカル・スピードワゴンの発する青いオーラを起爆剤とした爆発が星君を襲う。
それに巻き込まれた星君は、溜まらず吹き飛ばされる。
「しょうがない」
地の石を強く握り締める。
キルリアに力を与えた、この石を使う時が来た。
新たに力が加われば、この少年など相手にもならないはずだ。
現に握るだけで力が沸いてくる。これならば―――
「まだまだ! エレクトリカル・スピードワゴン!」
ケンが何も知らずカブトボーグを走らせる。
対する星君は地の石の力を借り―――
「待ちなさい。そこまでです」
二人の戦いはそこで中断された。
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厄介なことになったと、海東は心の中で舌打ちをした。
早苗たちを上手く誘導し、光写真館へ向かうまではよかった。
しかし、その道中で殺しあっている参加者に遭遇したのは、不運以外のなにものでもない。
(勿論、想定していなかったわけではないが……)
早苗に表向きは正義の仮面ライダーとして行動している以上、殺し合う参加者、それが小学生ほどの子供たちともなれば、尚更止めなければ不自然だ。
うまく言葉で巻いて、無視することも出来たが、不信感を抱かせる可能性もあった。
こうして不本意ながら、仮面ライダーグレイヴこと海東純一は、ケンと星君の戦いに介入する羽目になった。
「なんだこいつ!?」
その張り付いた笑顔に、ケンは色んな意味で戦慄を覚えた。
怪しいを擬人化したかのような存在だ。ケンの中での警戒度はマックスになった。
「駄目ですよ! 君たちみたいな、子供が殺しあったりなんかしたら!」
「うるせーぞ、おま……あっ(一目惚れ)」
そんな張り付いた笑顔のニーサンの横に居たのは天使だった。
「ふつくしい……」
緑色の長髪、透き通るような白い肌、神秘的でありながら、明るく何処か天然さを感じる雰囲気。
ああ、女だ。今まで出会った連中が、走馬灯のように駆け巡る。
今まで会ってきた連中は禄でもなかった。それもあり、やっとまともで美しい女性に出会えた歓喜にケンは打ち震えた。
「いや、いかんいかん。どうせお前も、変な生き物が化けているんだ!!」
「え? 何言ってるんですか、あなた!?」
早苗はいきなり、変な生き物呼ばわりされて困惑する。
当然だ。初対面で、変な生き物呼ばわりなど、失礼極まる。
「君も、金属バットなんて物騒な物はおろしましょう」
「……」
そして、星君は乱入者達を一通り観察していた。
顔が変に歪んでいる男、明るくやかましい女、目つきの悪い少年。
さて、彼らは一体どのようなグループなのか。
まず分かるのは、やかましい女は殺し合いには反対ということだ。これはほぼ間違いない、もし演技であるなら大したものだ。
歪んだ顔の男も、何を考えているか分からないが、少なくとも今すぐに事を起こすことは無いだろう。
残った目つきの悪い少年も、顔の歪んだ男とあまり変わらないと、見ていい。
「聞いてください、僕は彼に襲われたんです」
「襲われた、ですか。マーダーらしい」
「まあ、聞いてください。僕の話を」
流石にケンに加え、新たに現れた三人を相手取るのは無理がある。
ここは上手く相手をあしらい、戦闘を回避した方が良い。
そこで星君は、まず自分が殺し合いに乗っておらず、むしろ襲われた被害者なのだと強調した。
「お前みたいな、可愛い女の子が人間な訳ないだろうが!!」
「か、可愛い? ありがとうございます……じゃなかった、一体どうしたんですか?」
「ああ、聞いてくれ!」
ケンも、自分が如何に被害者であるかを語り始める。
そうして、二人の言い分を纏めると、星君と名乗る少年はケンと名乗る少年に襲われた。
ケンは、目の前で女の子が変な生き物に変身したのを見て、この場に居る女の子はみんな変な生き物で、みんなボコボコにしようと決意し星君を襲った。
どう見ても、ケンが悪いのは誰から見ても明らかである。
「こらケン君、駄目です!」
「何でオレばかり。……でも、もっと叱られたいかも」
話を聞いた早苗は一先ず、二人共怪我が無かった事に安堵し、若干どころかほぼ百%悪いケンを叱るだけに留めた。
「まあいいや。早苗、だったけ?
俺と一緒に来いよ。天才の俺と居ることを許してやるよ。どうやら、化け物や男の変身じゃなさそうだしな」
「年上を呼び捨てしちゃいけません!」
それにしても随分上から目線の子供だと、早苗は思った。
もしかしたら、凄く酷い家庭環境で育ったのかかもしれない。
(だとしたら、私が正しい方向に、導いてあげなければあげませんね)
早苗は謎の使命感によりケンの更正を決意した。
そして早苗を除く残った三人は、ケンの言動が意味不明すぎてついていけなかった。
女は人間じゃないだの、みんなボコボコにするだの。
正常な人間とは思えない発言の数々だ。
(こいつは早急に切り捨てたいな)
海東は対主催として振る舞い、集団の中に潜むなかで自分の真意に感付く者なども想定し動いてきたが、流石にキチガイまでは考えていない。
早苗が居る以上、表立って殺すのはむずかしいが、何とか理由をつけて別行動を取りたいところだ。
(こいつと組むのはごめんだ)
ムラクモも、同じ思考であった。
もうキチガイはもこみちで十分である。
(こいつらも、何とか殺したいが……何よりも、このキチガイを始末しなければ)
星君からすれば、ここに居る全員は殺しの標的であるが、流石に人数的に不利だ。
ならば、一時的に誤魔化し体制を立て直すべきだが。何をしでかすか分からない、ケンを放置するのはごめんだ。
彼らの考えは、ただケンを排除したいという一点だけ共通した。
「そんなマセちゃって、碌な大人になりませんよ」
「おいおい早苗、良いのか? 俺は首輪を外せるんだぜ」
普通ならばキチガイの狂言だと思われる発言。
「なんだと!?」
だが、その時ムラクモが誰よりも早く反応した。
「首輪を外せるというのは本当なのか!?」
「あ~ん? まあね、俺天才だし」
「じゃあ、今すぐ……!!」
そう言い掛けたところで、ケンは右手の人差し指を口の前に持って行き、左手の人差し指で首輪を指差した。
(盗聴されている? 首輪にか!?)
「外してやっても良いけど、まっ俺の部下になるならな」
ムラクモは一度、速水もこみちというキチガイに遭遇している。
その際、彼の言動は滅茶苦茶だったが、見事首輪を外してみせていた。
あの時の経験が、ムラクモに妙な信憑性を与えてしまう。
(キチガイには、何か特殊な力があるのか……)
この少年も、もこみちのような存在である可能性は否定できない。
キチガイにはキチガイであるが故の、特殊技能があるのかもしれない。
ならば、今は黙って行動を共にするのも、今は致し方ないか。
対して、海東と星君はただのケンの妄言だと流していたが、ムラクモの反応で些か見方が変わってくる。
あの無感情な少年が、あそこまで必死になるとは余程のことか、いや所詮は子供大した考えもなく騒いだだけなのか。
(ん? あの玩具、カブトボーグか)
ケンの手にしたクワガタの玩具、あれはリュウセイの持っていたカブトボーグに似ている。
何より思い返せば、リュウセイの話していた友人の名前と特徴とも一致している。
「そうか、早苗さん! 彼は龍昇ケン、リュウセイ君の死んだはずの友達では!?」
「あっ、本当に?」
言われてから気付いた早苗が尋ねると、ケンは何処か誇らしげに頷く。
「ああ、リュウセイの友達だよ俺は。凄いだろ?」
主催の放送に紛れ、尚且つ生きていた少年。
(彼のあの首輪、まさかフェイクか?)
首輪を外したが目立つのを避け、機能の死んだ首輪を付けておく。
そうして、主催には死んだと思わせておく。そう考えれば辻褄は合う。
海東の中で、本当に首輪の解除も、可能ではないかとすら思えてきていた。
「ねえ、たなびたいことがあるんだ。ちょっと。僕も一緒に居て良いかな。一人じゃ心細くてネネ、いいだろう?」
「良いですよ星君! 仲間は多いほうが良いですから」
ムラクモと海東の顔色が変わったのを見て、星君もまさかという疑念に駆られる。
ここは一旦彼らに混じるのも、一つの手かもしれない。幸い早苗は来る物拒まずといった様子だ、集団に紛れるのは然程難しくなかった。
それどころか、もう仲間といった始末だ。
早苗の返事を聞きながら、星君は内心ほくそ笑んだ。
首輪の解除が出来るなら、それに越した事はない。
海東もムラクモも星君も、自らの思惑を隠し集団に紛れ込む。
何も知らないのは、東風谷早苗ただ一人。
まあ全部深読みで、ケンの妄言なのだが、彼らは知る由もなかった。
【G-04/1日目・午後】
【海東純一@仮面ライダーディケイド】
[状態]:( ^U^)申し訳ございません、このような健康体で。
[装備]:グレイブバックル@仮面ライダーディケイド、電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER
[道具]:基本支給品、電光戦車@エヌアイン完全世界、外部AI@MUGEN、AT-4@魔法少女まどか☆マギカ、権兵衛の書置き(偽)
[思考・状況]
基本:優勝して、元の世界を支配する。
0:ケンに首輪が外せるのなら利用する。今は様子見。
1:光写真館に向かう。
2:表向きは対主催として振る舞い、集団の中に潜む。
3:早苗とムラクモと行動を共にする。
4:ノーリスクで殺人が可能な武器が欲しい。
5:グレイブバックルの制限を何とかしたい。
6:ディケイドにも制限が?
7:AIを搭載した電光戦車は切り札。
8:光写真館に少し興味。
※「ディエンドの世界」編終了後からの参戦
※鬼柳とさやかを死んだと思っています。
※大変胡散臭い表情をしていますが、本人はそれに気付いていません。
※グレイブバックルは一度使うと2時間使用不可になります。
※電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER、AT-4@魔法少女まどか☆マギカを早苗から譲り受けました
※早苗のことは別の世界の仮面ライダー住民だと思っています。
※権兵衛の書置きを偽造する為、支給品のどれかの説明書の端を破り取ったようです。
【東風谷早苗@守矢一家コスプレ劇場】
[状態]軽傷、霊力消費(小)
[装備]無し
[道具]基本支給品
VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード、権兵衛の考察メモ
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。
0:ケン君は首輪を外せるんでしょうか、ケン君が生きてると知ったらリュウセイ君喜びますね。
1:権兵衛を追って光写真館に向かう。
2:ムラクモを守りたい。
3:海東さんはさすが仮面ライダーだ!
4:北東から見えたあの光は……?
5:守矢の巫女として信仰を集める。
6:博麗神社は後で改めて訪れたい。
7:\ /
8:● ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね!
9:" ▽ "
10:ケン君は更正させなきゃ(使命感)
※権兵衛が光写真館に向かったものと思っています。
※海東を正義の仮面ライダーだと信じて疑っていません。
※ムラクモはただのミリオタの少年だと思ってます。
※奇跡が制限されているかどうかは不明ですが、とりあえず簡単な奇跡は起こせるようです。
【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、オレンジジュース(元は支給品の水)
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
0:このキチガイが首輪を本当に外せるのなら……
1:早苗はいつか絶対に殺す。
2:海東を警戒。
3:無力な少年を装い4人と行動を共にして隙を見て支給品を奪い殺す。
4:怪我の回復にも専念する。
5:早苗を利用すればオリーブオイルを入手できるかもしれない。
6:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
※海東が自分の思惑を見抜いていると思っています
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。
【星君@チャージマン研!】
[状態]:右手に野獣先輩のアレが付着
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、射影機(30/30)@零~zero~、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零~zero~×2、フィルム@現実(30/30)×3
[思考・状況]基本思考:母星や仲間のために殺し合いに乗る。
0:この連中に紛れ込みケンの言葉か本当か見極める。本当なら何としても首輪を外す。
1:チャージマン研は最優先で抹殺する。
2:チャージマン研、アルセーヌ(名前は知らない)を警戒(特にチャージマン研)。
3:これから毎日、不意討ちしようぜ!
※参戦時期は不明。あとの人にお任せします。
※制限により姿は星君のままです。
【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグ V×V】
[状態]:疑心暗鬼 激しい怒り、天才、 奥義チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得、早苗に惚れた
[装備]:エレクトリカル・スピードワゴン@人造昆虫カブトボーグ V×V
[道具]:なし
[思考・状況] 基本:皆、俺に着いていけないのでボコボコにする。
0:首輪を外したがってるけど、こいつらどうしよっかなあ。
1:色んな奴をボコボコにして天野河リュウセイを誘き出す!
2:さっきのオッサン達もボコボコにする。
3:早苗は可愛いし、変な生き物や男じゃなさそうだから一緒に居てもいいかな。
※松岡勝治が死んだと思っています
※正気に戻りましたが、錯乱しています
※この会場にいる女は全員、男か謎の生物が化けたものと思っています、ただし若干都合の良い解釈もするようです
※幾多の激戦を潜り抜けた事により、チャイナクック・マーベラス・満漢全席を取得しました。
※彼の言ってる事は全て妄言です。
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|sm144:[[暇を持て余した神々の遊び]]|東風谷早苗|sm163:[[レ陰謀クルーズ(前編)]]|
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|sm134:[[槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室]]|龍昇ケン|sm:163[[レ陰謀クルーズ(前編)]]|
|sm134:[[槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室]]|星君|sm163:[[レ陰謀クルーズ(前編)]]|
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