ダラス自治領

地勢

 ベルリリア地方の中央部、広大な高地の大半を占める騎馬民族の国である。
 領土は丘陵や険しい山岳がほとんどで、耕作には適さない。この地に住む者の大半は、羊や牛、馬と言った家畜を引き連れて転々としながら暮らしている。

成立

 ダラスには実のところ、口頭による口伝以外に歴史を記す文化が軽視されていた事もあって、正確な歴史というものがない。
 外部からの認識としては大まかに、カムロート辺境伯領とその周辺の荘園と、ベルリール王国の緩衝地帯になっていた高地に住み着いた遊牧民達が、氏族同士の揉め事を解決するために氏族会議を作ったのが起源と言われている。
 以後、全体としてはベルリールに帰順しつつも、ダラス自治領は氏族が会合を持つ都市ダラス(実に、ダラス自治領というのも法典などで定められた国号ではなく、この都市の名前で便宜上呼ばれているに過ぎない)以外は都市らしい都市も持たず、正確な人口なども知られないまま独自の路線を歩み続けている。

政治

 自治領内にある各氏族は、大体の勢力圏はあっても、明確な領地を持たない。季節と飼う家畜によって草原を移動するので、意味が無いのだ。
 それでも氏族間の諍いは度々起こる。それが戦争に発展する事もあるが、大抵はダラスに集まって氏族会議で話し合うことで決着をつける。
 氏族会議は各氏族の族長かその代理が出席し、進行役が定められることはあっても、いずれの氏族も公平である。

情勢

 ダラス人は素朴で、粗野な部分はあっても、概ねにおいて平和的で、暢気である。
 その是非はさておいて、ダラスのそんな牧歌的な姿勢は、日々戦乱の色を濃くするアルディオンを生き抜くには不向きであると言えるだろう。

 ダラスは平和で、深刻な問題はない。しかしながら、外部から侵入してくる諸々の問題に対処するには、今の体制では難しいのだ。

軍制など

 ダラスにも戦士はおり、指揮官がいれば統率されて戦う事も出来るが、常備戦力はない。
 氏族の男達は有事には優れた騎兵となり、女子供や家畜を護って戦うが、戦略的に価値のある物が少ないダラスにおいては、外国との戦争は想定外の事態なのだ。

主要な地名

  • ダラス
 便宜上の国号にもなっている都市。小さな湖のほとりにあり、ダラス自治領では珍しく、時を置いても移動してしまう事のない街である。
 氏族会議があり、商売をしたい者もこの街にやってくる。

著名人



諸外国との関係

 ベルリリア同盟に籍を置き、あまり積極的ではないにせよ、有事には同盟国の為に命掛けで戦う事を厭わない。
 そういう意味ではベルリリアの各国とは(些か損な立ち回りではあるが)理想的な関係を築いており、ベルリリア各国と対立する国々と消極的ながら対立している。

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最終更新:2009年10月16日 03:25