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ジャングルに入っていくのは冷たい海に飛び込んでいくみたいでなんだか怖かった。
ドアが開いて叫びながら走って振り返ると、小さな宇宙船みたいな弾がひゅうひゅう飛んでいる。
腕を伸ばせばとれるんじゃないかという気がする。
自分がどこにいてこれからどこに行くのかという現実が初めて見えてきた。
これは戦争なんだ。
僕は本当にこんなところで死んじまうかもしれない。
悪夢のようだった。
とにかくショックだった。

確かに、俺たちは攻撃されている。
不注意に頭を上げれば弾がひゅっと耳を掠める。
だけど、敵が見えない。
奴らはどこかにいて、俺たちを見ている。
奴らは俺たちがどこに行くのかさえもちゃんとわかっている。
俺たちは常に敵の仕掛けた罠で犠牲を払っていたんだ。
作戦に出るときは長い列になって歩いていくんだ。
自分の足が踏もうとする地面を見つめながら、今日は誰が罠にかかるだろうか、やられるのは誰だろうと思っている。
精神がほんと、くたくたになる。        ベトナム戦争帰還兵の回想



最終更新:2017年08月14日 17:10