(序論)
(健康の定義)
健康とは身体的、精神的、社会的にも完全に良好な状態であり、単に病気や虚弱ではないということではない
Health is a state of complete physical, mental and special well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
(衛生法規とは)
国民の健康回復、保持および増進を目的として定められた法規
(憲法第25条を根拠に体系づけられている)
(憲法第25条)
全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は全ての生活部面において社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
(生存権および国民生活の社会的進歩向上につとめる国の義務)
(憲法第13条)
全て国民は個人として尊重される。
生命、自由および幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする
(ハイリスクアプローチ)
健康障害を起こす危険因子を持つ集団のうち、より高い危険度を有する者に対して、その危険を削減することによって、疾病を予防する方法
(ポピュレーションアプローチ)
健康障害を起こす危険因子を持つ集団のうち、集団全体で危険因子を下げる方法
(第一次予防 第二次予防 第三次予防)
第一次:疾病発生の諸要因についてその対策を講じ、疾病に罹患しないようにすること
健康増進(生活環境改善、適度な運動と休養etc)と特異的予防(予防接種、フッ
化物応用)がある
第二次:疾病の早期発見、早期治療および進展防止の段階であり、機能障害が残らないよ
うにし、心身ともに健康な状態へ戻そうとするもの
第三次:心身に何らかの障害が残った段階で、個人を社会生活に復活させるための対策(リ
ハビリテーション)
(予防)
想定される悪化に対して事前に備えておくこと
予防医学では第一次予防、第二次予防、第三次予防の3段階に分けられる
(公衆衛生)
人々が意義ある人生を営むため疾病を予防し、健康を保持増進し、健康寿命、人としての機能寿命を延長し、人としての機能と能力を発揮させるための科学で、集団を対象として地域社会とのかかわりで応用的な面を重視している
(アルマアタ宣言)
(講義プリントP2を一読してください)
1978年アルマアタで開催されWHOとユニセフにより世界の全ての人々の健康を守り促進するのに緊急な行動の必要性を宣言したもの
地域保健医療についての世界的指針。プライマリーヘルスケアが基本理念
- 食料の確保と適切な栄養状態の維持
- 伝染病のコントロール
- 安全な水の確保と適切な環境衛生の保持
- 一般的な病気や外傷治癒に関するサービス
- 母子保健サービス
- 予防接種の拡大
- 健康教育の実施
- 必須医薬品の確保、供給
(プライマリーヘルスケア)
自助と自決の精神にのっとり地域社会または国家が、開発の程度に応じて負担可能な費用の範囲内で、地域社会の個人または家族の十分な参加によって、彼らが普遍的に利用できる実用的で科学的に適正で、かつ社会的に受け入れられる手順と技法に基づいた、欠くことのできないヘルス・ケアのことである
プライマリーヘルスケアの具備すべき条件
近接性:保健サービスがいつでも利用でき、身近にある
包括性:治療だけでなく、健康増進、予防、リハビリテーション等を含むサービス
協調性:住民の主体的参加をもとに、医師、看護師、地域の保健関係者によるチームを軸
として意見を交換し、対策を立てて活動する
継続性:継続的健康保持増進、慢性疾病に対する継続的治療
責任性:サービス内容について患者、家族に十分な説明ができ、住民に対する保健面での
責任を持つ体制
(かかりつけ医)
地域住民の健康増進に寄与するため、歯科保健教育、相談、検診また、在宅、施設における歯科の保健、医療、福祉事業などに積極的に参加し、歯科医療の進歩と住民のニーズの変化に応じた適切なサービスを提供するものである
目的:患者の心身の特性を踏まえた治療と予防、口腔の管理を行えるかかりつけ歯科医の機能と定着させ8020を目指した地域の歯科保健対策の推進を図る
↑
教科書にはこう書いてありましたが、意味が???
ネットでは・・・
特定の疾患の専門医ではなく、日頃から患者の体質や病歴、健康状態を把握し、診療行為のほか健康管理上のアドバイスなどもしてくれる身近な医師のこと
(ミレニアム開発目標)
1、極度の貧困および飢餓の撲滅
2、普遍的初等教育の達成
3、男女平等および女性の地位強化の推進
4、5歳未満の乳幼児死亡率の削減
5、妊産婦の健康の改善
6、HIV/AIDS、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
7、環境の持続可能性の確保
8、開発のためのGlobal Partnershipの推進
(ヘルスプロモーション)
人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセス
(オタワ憲章 WHO.1986)
健康に資する諸行為や生活状態に対する教育的支援と環境的支援の組み合わせ
生活の質、人生の質、生命の質の原点
(QOL)
人々の生活を物質面だけでなく、精神的な豊かさや満足度も含めて質的にとらえる考え方で、その人にとって健康状態がどれだけ快適で、かつ意味のあるものかを指標である
健康は生きがいや心理的、社会的豊かさなどの生活の質(QOL)を支える重要な資源
「どれだけ長く生きたか」とうい定量的な見方だけではなく、「どのように生きたか」という質的な視点(定性的な見方)を重視する
(エンパワーメント)
(講義プリント一読してください)
人々が自らの生活上の問題を主体的に解決することのできる力(セルフケア能力、生活力など)を獲得すること
方法として指導型健康教育と学習援助型健康教育がある
(リハビリテーション)
個人の機能的能力および心理的能力を開発し、必要ならばその代償機能を発達させることを目的としたプロセスであり、個人が自立して積極的に生きることを目指すものである(WHO)
障害を受けた者を、彼の成しうる最大の身体的・精神的・社会的・職業的・経済的な能力を有するまでに回復させること(1942年米国リハビリテーション評議会)
(ノーマライゼーション)
普通の生活を営むことのできる社会づくりを目指すこと
高齢者も障害者もそうでないものも、人間としてともに暮らし生活できるようにすること
(バリアフリー)
ノーマライゼーション実現のため、障がい者や高齢者が社会生活を営む上で障害(バリア)となるものを除去すること
①物理的バリアー:歩道の段差など
②制度的バリアー:資格、免許の制限など
③社会的バリアー:音声案内、点字ブロックの不備など
④心理的バリアー:障がい者への差別、障がい者を庇護すべき存在と考えることなど
最終更新:2011年01月05日 09:15