イウサール大砂漠

砂の国南部に広がる広大な砂漠。昼は暑く夜は寒いという典型的な砂漠気候で、礫砂漠・岩砂漠・砂砂漠と砂漠地帯の地形も一通り揃っている。
流砂や蜃気楼のような現象も頻繁に発生する上、サンドワームを初めとした大小多くの危険生物が棲んでおり、砂漠に慣れた人間でも決して侮れない場所。
また、立地上海側からの複雑な気流が常に流入しており、海に直接面する砂漠の東側の地区は砂嵐が頻繁に発生する危険地帯となっている。
キャラバンの通商ルートも確立されており、商人や旅人たちが休むためのオアシス街が砂漠内に多数点在しているようだ。

◆砂漠内の施設など

  • オアシス街『マイヤ』
イウサール大砂漠の北西付近に位置する、大規模なオアシス街。
近隣にサンドワームの棲息地帯があること、立地的に大都市との連絡経路が整っていることなどから、近隣の街の中でも特に発展しているようだ。
豊富な地下水脈を各所に引いた美しい町並みは、ここが過酷な砂漠の只中であることを忘れるほどに涼やか。治安状態も良好で、中々に住み易い。
物品の品揃えも非常によく、中央区のバザールでは食品から美術品まで多種多様な物品が揃い、旅商も利用すれば国外の特産品も集められる。
冬の時期、近辺で〝はぐれサンドワーム〟が確認されると、それに合わせて祭りを開催する風習があり、冬場は特に商人や観光客などの多くの人間で賑わう。

  • ラズワルド地下遺跡
長くなったため、詳細はこちらへ分割。


◆砂漠内の生物など

  • サンドワーム
このイウサール大砂漠を始めとして砂の国全域に住まう、全長十メートル弱の巨大生物。
ミミズのような体格に堅い甲殻を備え、鋭い牙を生やした円口で小動物を丸呑みにしたり、巨大生物を吸血したりして生きている。
決まった住処を持たず砂中を回遊し、音を頼りに地中から獲物へ喰らい付く習性を持っており、昔からキャラバンへの被害が絶えない害獣である。
しかし数十年前、サンドワームが本能的に嫌う特定波長の音を発する『音撃鈴』という装置が開発され、その被害も激減している模様。

また、年中暑い砂漠に住んでいるにも関わらず、冬場になると冬眠に入るという面白い習性があるのも大きな特徴。
この時、サンドワームは耳を分厚い甲殻で塞ぎ、一時的に『音撃鈴』を無効化してしまう。つまり、何らかの原因で冬眠から覚めてしまった〝はぐれサンドワーム〟は真っ向から退治せざるを得ず、冬になると砂の国自警団の精鋭が討伐しに行くのが恒例である。
サンドワームの棲息地に近い『マイヤ』の街では、この討伐行事をある種のイベントとして捕らえており、それに合わせて毎年祭りが開かれている。

  • ハーダスフィリア
主に礫砂漠地帯に棲む大型爬虫類。体高約1.8メートル、全長は尾先まで含めて約3メートルほど。前足が小さく後足が発達した、ラプトル系の恐竜に近い外見。
砂漠の住民にとっては非常に身近な生物で、昔から「ハーダ」という愛称で呼ばれて親しまれている。旅人向けのレンタルなども行われている模様。
見た目こそ全身にビッシリと角が生え揃った凶暴そうなものだが、性格の方は温厚そのもの。知能も高く、懐かせれば人間を乗せて走ることも可能である。

オスの背中には巨大な角が二本生えていて、搭乗時はフタコブラクダのようにこの二本の間に座る形になる。
糧の少ない砂漠で生き抜くために進化しており、食性はサボテン等の植物を主食とする雑食。その上一週間程度なら絶食にも耐えられ、維持費も楽。
走力に関しては、最高速度こそ馬に劣るが、強靭な後ろ足は悪路走破能力が非常に高い。寒暖の差にも強く、砂漠を始めとして多くの場所で乗り回せるだろう。
キャラバンでは荷車を数頭のハーダに牽引させることも多く、これは「竜車」という名前で呼ばれて普及しているようだ。
ちなみにメスにも乗れはするが、背中に一本しか角が生えていない上に走力もオスに劣るので、足として使われることはあまりない。

  • アナグラサソリ
主に礫砂漠・岩砂漠地帯に分布し、岩陰に穴倉を掘って生活するサソリの一種。一頭一頭は弱いが集団で獲物を襲い、小型の哺乳類すらも捕食する。
このアナグラサソリが使う麻痺毒は抽出にあまり手間が掛からず、しかも毒性が弱めで加減が効き易いため、多少値は張るものの一部では重用されている。
砂の国自警団所属の夜凪レラも愛用しているようだ。



/すべてフリー設定ですので、ロールの舞台・小道具等としてご自由にお使い下さい。

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最終更新:2015年07月03日 20:53