ヴァレリー=ルゥ・ド・ノートルダム

 荒れ狂う餓狼の剣、躱せるものなら躱してみよ――――!



Person

【Name】 ヴァレリー=ルゥ・ド・ノートルダム(Valery Loup de Nostredame) 
【Sex】 男 
【Age】 66 
【Race】 人間 
【Job】 カノッサ機関ナンバーズ
【Body】 身長176cm/体重70kg
【Character】
紳士然とした老人。小奇麗な見た目通り性格も慇懃そのもので、誰に対しても優しい態度で接する気位の高さがある。
しかし一方で自身の剣技には絶対の自信を持っており、ひとたび戦闘となれば我を忘れて熱くなることも。
実のところはこの荒々しい部分がヴァレリー本来の性格であり、今の性格は結婚後に意識して矯正したとのことである。
目の前で困っている人がいれば即座に助けに入る、気高い騎士のような正義感も持ち合わせた好人物であるのだが……。
――――そんな剣士としての誇りを擲ってカノッサ機関員として行動している自分に、果たして本人は何を思っているのだろうか。



Figure

【ウィングカラーシャツの上にジレ、下はスラックス。金色のアスコットタイを締め、シルクハットを被った紳士風の老人である】
【刻まれた無数の皺、オールバックにした長めの白髪、立派に蓄えられた口髭と顎髭。そんな外見からするにおおよそ六十は越えていそうであるが】
【腰はぴんと伸び、全体的にかなり恰幅も良い。そして右腰にはレイピア、左腰にはマインゴーシュと呼ばれる短剣をそれぞれ吊り下げているだろうか】
【二本の剣を携えて堂々たる歩調で往く――――その姿に決して弱々しいものはなく、むしろ騎士じみた威厳すら感じられるかもしれない】



Force & Tactics

◆剣術

本人は何の力も持たない無能力者であるものの、五十年を超える年月の中で磨き上げた剣術は最早それ自体が一つの能力として十分通用する程。
利き手の左手に刺突剣(レイピア)、右手に防御用の短剣(マインゴーシュ)を構える西洋の決闘者のようなスタイルを基本としている。
マインゴーシュで防ぎつつレイピアで突き入れる、というシンプルな方式だが――――ヴァレリーの剣技において最も特徴的なのはその疾さ
体捌きから突き込み、引き戻しに至るまで、とにかく動作全てが非常に素早い。特に突き込みに関しては瞬間的ながら銃弾に匹敵する程の疾さが発揮される。
点攻撃ゆえに避けられやすいという欠点もこれが見事に打ち消しており、また隆起した筋肉を見れば解る通り、単に疾いだけでなく破壊力も十二分。
相手が常人であれば、いきなりヴァレリーが瞬間移動したと思ったら首から上が吹き飛んでいた――――なんてことも、冗談ではなく在り得るかもしれない。

また対応速度も非常に鋭敏で、相手の行動を一歩先読みして初動を爆発的なまでに速める、もはや未来余地じみた〝直感〟も動揺に途轍もない脅威といえよう。
これにヴァレリーの持つ技量が加われば、銃弾を叩いて方向を逸らす、相手に背を向けたまま攻撃を防ぐなど、神業としか言いようが無い絶技さえ可能に。

そんな剣技自体は華麗で美しいものなのだが……多くの戦場を潜り抜けてきた経験から、時に掟破りの非常に荒々しい戦法も取られる。
殴る蹴るは当たり前。地形利用から汚い目潰しまで、生き残るためなら何でもやる。そういった手段を選ばない態度が時に能力と無能力の差を埋めることも。

◆装備

まずレイピアの方は、スウェプトヒルトと呼ばれる複雑な曲線を描く柄に細長い刀身が拵えられた比較的オーソドックスなもの。
これは剣がヴァレリーの技量に付いて行けずへし折れてしまうことがしょっちゅうある為、装飾などより頑強さと安さを重視しているが故である。
一方、防御用のマインゴーシュの方は柄の根元にトリガーが付けられており、これを引くことで刃が三叉に分かれるギミックが仕込まれている。
全ての刃がレイピアより数段太く作られ、その耐久性は非常に高い。三叉の刃で敵の剣を絡め取るのみならず、質によってはそのまま砕くことすら可能。
またどちらの剣も共通して大きな護拳(ナックルガード)が特徴で、剣術の生命線である手を頑強に護っている他、荒々しい打撃にも十分に対応できる作りになっているようだ。




Background

火の国出身の元軍人にして、現在は定職に就かず貯金を切り崩して暮らしている穏やかな老紳士。
サリー(サラ=マリー・ド・ノートルダム)というたった一人の孫娘を何よりも大切にし、街の郊外に二人だけで住んでいるようだ。
そんな彼に関して……三十年も前の話なので今となっては知る者は少ないが、軍人時代は≪荒れ狼≫の異名を取る軍部最強の剣士であったという逸話がある。
幼くして軍に入隊するや否や圧倒的な剣技で頭角を現し、渇いた狼のように数多の戦場を放蕩する、今の性格からは想像も付かない荒くれ者であったらしい。
昇進すらも頑なに断って常に前線に居座り続けた生粋の猛者であったが――――三十代過ぎの頃、ある日突然行方を眩ましたとされている。

……そして、今の彼は。かつての≪荒れ狼≫の異称を由来とし、≪No.11 荒狼騎士≫の二つ名を冠するカノッサ機関の幹部として活動している模様。
またこのヴァレリーこそ、〝戦神〟として圧倒的な力を持つガルマ=ハド=ラジャルードに取り入ってカノッサ側に協力させている張本人でもある。
彼が≪No.11≫に就任した前後に元の≪No.11≫が行方不明になっており、一部では前任者を殺害して強引にその座に就いたのではという血生臭い噂もあるようだ。
しかしそんな恐ろしい印象の割には普段余り表に顔を出さず、たまに要人暗殺等を細々と請け負って水面下で活動している程度。元より就任から日が浅いこともあって組織内でも素性を知る者は殆どおらず、≪荒狼騎士≫の二つ名だけが一人歩きしているのが現状である。

ヴァレリーが一体何の目的で、何を願って≪No.11≫に君臨しているのかは……今のところ、誰も知らない。



Memory




- 人、ここを訪れたのか……儂にはいまいち尺度が解らぬが、また随分な物好きも居るものよのぅ。


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最終更新:2015年06月21日 23:49