ブランル


声が聞こえる、無数の声が
意識が波濤の如く押し寄せる
私がその中に飲まれていく
魂の歓喜、平穏、幸福
その全てがここにあるのだから

————ああ、全ての魂は此処へと還るのだ



レヴォルツィオーン社に所属する科学者。狂気と正気、熱狂と理性を併せ持つ男。
黒絹の瞳。顔立ちは整っているが、大きな特徴はない。

対して内面は鮮烈なまでに醜悪。人命を犠牲にすることを厭わず、むしろそれを愉しむ。人間を何の意味もなく解体して暇を潰すマッドサイエンティスト。
相対したセリーナ鳴神 義勇厳島命のいずれもがその悪意と狂気に激昂していた。
そうした狂気と同時に科学者としての確かな理性を併せ持つ。表裏、狂気と理性、矛盾する二つを内包した破綻した性格。
かつてはその内なる狂気をさらけ出した相手である"魔女"が、科学者として挫折しているのを目の当たりにした際には、それを嘆き、再起できるように言葉をかけるなど、悪感情のみで構成されているわけでもない様子。その真意、何を考え何者であるかは、誰にも分かっていない。

人間を改造して不死身にした"不死の軍勢"と呼ぶ兵士を開発している。
バルチャーと行動を共にすることが多い。
"魔女"“ブラスフェミア”と協力関係を結び、『魔界』に住む魔族(の遺伝子等)を素材とした兵器を三人で開発している。

科学者であるのと同時に魔術師でもあり、”振動”に関する独特の魔術を操る。
その弊害なのか、歌うときは必ず音程を外す。曰く「歌は音の振動なので、私がやるとどうしても人と”異なって”しまう」


≪ ”我らの王国” ────無数の声/意識/記憶──── ≫

ブランルの影から現れる黒曜色の触手に触れることで受ける異常
雑音と思えるほどの無数の声が意識に入り込み、次第に脳内で大音響となる
さらにはいくつもの記憶が継ぎ接ぎにバラバラに結びつきながら流れ込み、
まるで自分の記憶であるように錯覚、長時間触れていると自己と他者が曖昧になっていく
<これ/それ>が何であるか、未だにブランルから語られてはいない


「————どうか、”殺されないで”くれよ?」

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最終更新:2018年05月04日 17:59