妥当性洗脳はナノクフィクションのためのしかけである。ロハスが代表するボトムアップ的な存在が多数の統率のために利用する。統率は命令ではなく、狡猾な「妥当性」による提示によって行われる。一見正しいと思われることや一見美しいと思われる事に多くのひとたちは抗えない、「正しくありたい、美しくありたい」という欲望を肯定できるような規則や規制がありそれをまもることで「みんなの」世界が護られる。この小さな「妥当性」運動はやがて暴力を伴った制圧を生み、ロハスファシズムを台頭させる、というのがこの仕組みを利用したフィクションのしかけである。一見守りやすい「なにをしてはいけないか」、「誰もが」できそうな正しさがここではキーとなる。「誰もが」分かるような問題の提示と、できない人間への無制限の制圧の許可。ナノレベルまでのマイノリティを用語するナノクフィクションでは、当然妥当性洗脳は格好のヴィランとなる。コードオーヴァーランやバッチディザスタなど様々な方法でこの支配は破られて行く。
※現実のマインドコントロールの定義とは直接の関連性がないため、注意を払う事